王子と内緒の人魚姫

青海錬 編

第２５話

次の日。
紅い痕だらけになった黒羽の身体を見て錬は恥ずかしくて死にそうだった。
♪「どうしてこんなに可愛いの...」
「んん...錬？」
♪「おはよう」
「まだ寝ていたい...」
♪「いいよ、仕事は片付いたし」
黒羽を抱きしめ、錬は再び目を閉じた...。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
「...！」
黒羽は真っ赤になった。
「れ、錬...！」
♪「くぅ...」
とりあえず錬の手をどけようと試みたもののなかなかうまくいかない。
(出来れば、寝かせといてあげたいんだけど...あ)
脚からするりと抜けることができた。
黒羽は錬の額にキスを落とし、シャワールームへ急いだ。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
♪「いいにおい...？」
「錬、おはよう」
♪「お、おはよう！」
「ごめんね、簡単なものしか準備できなくて...」
梅干しのおにぎり。
充分だった。
♪「ありがとう...」
二人そろって、いただきますをして食べた...。