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追暮篇(おいぐらしへん)
任務完了
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「ふたりとも、お疲れ様」
「お、お疲れ様でした...」
ふたりで声を揃えてそんな言葉を発する。
ラッシュさんが心配そうにこちらを見ているのに気づいて、なんとか笑ってみせた。
「ごめんなさい、大変だったでしょう?」
「ううん、全然大丈夫...」
意外と量があったその箱を仕分けていくのに必死で、なかなか終わりが見えずにめげそうになったなんて言えない。
「今夜は頑張ってここに結界をはる。...私がここにいるのを知っている人しか入れないようにする為に」
美桜さんは真剣な眼差しを向けながらぎゅっと拳を握っている。
自分がこの場所にいると覚悟を決めたらしい。
「だから、みんなにはできれば帰ってほしい」
「おう。それなら行くか」
「そうですね。...美桜さん、また来るね」
「美桜さん、僕もまた」
「...うん、また」
3人で山道を少しずつ降りていくと、ラッシュさんがにやにやしながら木葉に話しかけた。
「お嬢さんと随分仲良くやってたみたいだな?」
「恋人なのに仲が悪かったら、それはそれで問題じゃない?」
然り気無く告げられた言葉に頬を赤くしながら、車に乗せてもらう前にちらっと後ろをふりかえる。
(美桜さん、倒れたりしないかな...)
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
「え?」
木葉にはお見通しだったらしく、優しく微笑みかけられる。
「美桜さんも神様なんだし、きっと上手く結界をはってゆっくり休んでくれるよ」
「...そうだね」
ハンドルを握るラッシュさんは苦笑しながら真っ直ぐ前を見つめている。
「ふたりとも本当に仲がいいな」
行きなり話しかけられたことには驚いたけれど、半分は居心地悪そうに、半分からかいたくてわくわくしているような表情だった。
「...ほら、ついたぞ。今夜はちゃんと休むように」
「ありがとうございました」
「ラッシュさん、おやすみ」
ふたりで手をふってから、そっと指を絡ませて歩き出す。
「お疲れ様。疲れてない?」
「ちょっとだけ。でも大丈夫だよ」
「駄目だよ、無理しちゃ」
笑って誤魔化してみせるけど、やっぱり木葉には通用しないらしい。
それから入浴をすませて、そのままふたりで一緒にキッチンでくつろぐ。
「なんだかこうやって過ごすのも、久しぶりな気がするね」
「...そうだね」
じっと木葉を見つめていると、ふっと笑って冷蔵庫や食器棚の方へ向かっていく。
(どうしたんだろう?飲み物なら私が淹れたのに...)
「のんびりしているだけなのは性にあわないから、ちゃんと色々なものを準備しておいたよ」
「準備?」
疑問に思っていると、木葉は嬉しそうに笑いながら冷蔵庫を開けた。
「これは...」
「お、お疲れ様でした...」
ふたりで声を揃えてそんな言葉を発する。
ラッシュさんが心配そうにこちらを見ているのに気づいて、なんとか笑ってみせた。
「ごめんなさい、大変だったでしょう?」
「ううん、全然大丈夫...」
意外と量があったその箱を仕分けていくのに必死で、なかなか終わりが見えずにめげそうになったなんて言えない。
「今夜は頑張ってここに結界をはる。...私がここにいるのを知っている人しか入れないようにする為に」
美桜さんは真剣な眼差しを向けながらぎゅっと拳を握っている。
自分がこの場所にいると覚悟を決めたらしい。
「だから、みんなにはできれば帰ってほしい」
「おう。それなら行くか」
「そうですね。...美桜さん、また来るね」
「美桜さん、僕もまた」
「...うん、また」
3人で山道を少しずつ降りていくと、ラッシュさんがにやにやしながら木葉に話しかけた。
「お嬢さんと随分仲良くやってたみたいだな?」
「恋人なのに仲が悪かったら、それはそれで問題じゃない?」
然り気無く告げられた言葉に頬を赤くしながら、車に乗せてもらう前にちらっと後ろをふりかえる。
(美桜さん、倒れたりしないかな...)
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
「え?」
木葉にはお見通しだったらしく、優しく微笑みかけられる。
「美桜さんも神様なんだし、きっと上手く結界をはってゆっくり休んでくれるよ」
「...そうだね」
ハンドルを握るラッシュさんは苦笑しながら真っ直ぐ前を見つめている。
「ふたりとも本当に仲がいいな」
行きなり話しかけられたことには驚いたけれど、半分は居心地悪そうに、半分からかいたくてわくわくしているような表情だった。
「...ほら、ついたぞ。今夜はちゃんと休むように」
「ありがとうございました」
「ラッシュさん、おやすみ」
ふたりで手をふってから、そっと指を絡ませて歩き出す。
「お疲れ様。疲れてない?」
「ちょっとだけ。でも大丈夫だよ」
「駄目だよ、無理しちゃ」
笑って誤魔化してみせるけど、やっぱり木葉には通用しないらしい。
それから入浴をすませて、そのままふたりで一緒にキッチンでくつろぐ。
「なんだかこうやって過ごすのも、久しぶりな気がするね」
「...そうだね」
じっと木葉を見つめていると、ふっと笑って冷蔵庫や食器棚の方へ向かっていく。
(どうしたんだろう?飲み物なら私が淹れたのに...)
「のんびりしているだけなのは性にあわないから、ちゃんと色々なものを準備しておいたよ」
「準備?」
疑問に思っていると、木葉は嬉しそうに笑いながら冷蔵庫を開けた。
「これは...」
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