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本篇・1年目前期
メッセージに願いを。葉月side
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「それじゃあ、また後で」
「うん!」
弥生は体育が終わると帰ってしまった。
「学校にはだいぶなれたかな?」
「え、あ、はい」
背後から声をかけてきたのは、初老の教師だった。
(どうして私が一人でいるところにきたんだろう...)
恐怖に近い感情で、どっと汗が吹き出る。
「つ、次の授業があるので失礼します」
ゆっくり歩いていると、何故か後からついてくる。
私は少し怖くなって、ペースを早めた。
(次の時間ってここだっけ...)
今日はお弁当も一人で食べなければならない。
けれど私は、一人になれる場所を知らない。
色々ありつつも、なんとか午前中を乗りきる。
「...はあ」
「大丈夫?ちょっと顔色悪いけど...」
そう声をかけてくれたのは、前の担任の先生だ。
「すみません、保健室を使わせてもらってもいいですか...?お昼休みが終わったら、授業には行くので」
「頭痛?」
私は小さく頷く。
本当は薬で抑えられるくらいだけれど、あの先生がきそうで怖かった。
今こられても、対処できない。
(どうすればいいんだろう...)
布団に寝かせてもらいながら、保健の先生が出ていった瞬間に弥生にメッセージを送る。
《あの先生、何かが変。どうしよう、気づきたくなかった...》
少しして返信がかえってくる。
《世界には知らない方がいいこともあるのに、私が変なこと言ったせいでごめん。
大丈夫?何があったの?》
読んでからすぐ返信する。
《どうして私が一人のところに話しかけてきたのかな...。
それから、どうして後ろからついてきたんだろう?》
《そうだな...葉月が一人でいるのを初めて見たから、心配だったとかかな?
それか、本当は校舎になれてないから迷ってたとか》
その後半部分に笑ってしまった。
《ありがとう!迷子だったって思うことにする!
そろそろ授業だから行くね!》
次は、本日二回目の体育だ。
「はい、それじゃあ体育をやっていこうと思います。ペアを組んでください」
全く知らない人と、ペア?
どうすればいいのか、一瞬で分からなくなった。
周りがざわざわとなっていくなか、私は全然知らない人と組むことになった。
「...」
「...」
しかも、種目は全くルールを知らないテニス。
けれど、相手に話しかけることができない。
...私はこの時間をどうやって乗り切ったのか、覚えていない。
「うん!」
弥生は体育が終わると帰ってしまった。
「学校にはだいぶなれたかな?」
「え、あ、はい」
背後から声をかけてきたのは、初老の教師だった。
(どうして私が一人でいるところにきたんだろう...)
恐怖に近い感情で、どっと汗が吹き出る。
「つ、次の授業があるので失礼します」
ゆっくり歩いていると、何故か後からついてくる。
私は少し怖くなって、ペースを早めた。
(次の時間ってここだっけ...)
今日はお弁当も一人で食べなければならない。
けれど私は、一人になれる場所を知らない。
色々ありつつも、なんとか午前中を乗りきる。
「...はあ」
「大丈夫?ちょっと顔色悪いけど...」
そう声をかけてくれたのは、前の担任の先生だ。
「すみません、保健室を使わせてもらってもいいですか...?お昼休みが終わったら、授業には行くので」
「頭痛?」
私は小さく頷く。
本当は薬で抑えられるくらいだけれど、あの先生がきそうで怖かった。
今こられても、対処できない。
(どうすればいいんだろう...)
布団に寝かせてもらいながら、保健の先生が出ていった瞬間に弥生にメッセージを送る。
《あの先生、何かが変。どうしよう、気づきたくなかった...》
少しして返信がかえってくる。
《世界には知らない方がいいこともあるのに、私が変なこと言ったせいでごめん。
大丈夫?何があったの?》
読んでからすぐ返信する。
《どうして私が一人のところに話しかけてきたのかな...。
それから、どうして後ろからついてきたんだろう?》
《そうだな...葉月が一人でいるのを初めて見たから、心配だったとかかな?
それか、本当は校舎になれてないから迷ってたとか》
その後半部分に笑ってしまった。
《ありがとう!迷子だったって思うことにする!
そろそろ授業だから行くね!》
次は、本日二回目の体育だ。
「はい、それじゃあ体育をやっていこうと思います。ペアを組んでください」
全く知らない人と、ペア?
どうすればいいのか、一瞬で分からなくなった。
周りがざわざわとなっていくなか、私は全然知らない人と組むことになった。
「...」
「...」
しかも、種目は全くルールを知らないテニス。
けれど、相手に話しかけることができない。
...私はこの時間をどうやって乗り切ったのか、覚えていない。
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