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本篇・1年目後期
テスト発表に願いを。弥生side
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(午前中一時間、午後から最後の二時間って...)
嘘でしょ、の一言に尽きた。
「はい、それじゃあ現国のテスト範囲です。まずはレポート第六回、『こころ』。これは絶対に出します」
メモを取っていくのだけれど、予想外に範囲が広いようで狭い。
(...つまり、言われた場所は全部答えられるくらいにしておかないと点数が取れないということかな)
お昼まで待っていようかとも思ったのだけれど流石にそこまで間を持たせられず、仕方なく一度家に戻る。
「...洗濯物を片づけようかな」
ただ無心で食器や衣類を片づけていく。
どうやら最近の学校の流行りは『こころ』らしい。
中学でもあの学校でも、『こころ』が範囲のテストがあった。
《無理して間に合わせなくていいからね》
葉月の気遣いいっぱいの返信を見て、畳んでいた洗濯物を放り出してただ走った。
葉月がいなかったときの私のように、葉月はきっと一人でご飯を食べている。
(どうして気づかなかったんだろう)
大福ボックスしか持っていないけれど、そんなことはどうでもよかった。
「葉月」
「弥生...!どうしたの、汗びっしょりだよ?」
「は、葉月と食べたくて...ちょっと走った」
嘘だ。本当は十分ほど走った。
けれど、そんなことを言えば、きっとまた葉月に気を遣わせてしまう。
「それより...食べよう」
「うん!」
色とりどりの大福を出すと、葉月の目がきらきらと輝いていた。
「ねえ、それって何味?」
「なんか色々あるらしいよ。...どれかあげる」
「いいの?ありがとう」
葉月が選んだのは、パンダの形をした大福だった。
「美味しい?」
「うん、すごく。胡麻かな...?」
変わり種もあると評判で、試しに食べてみたかったのだ。
「弥生は可愛いものが好きなんだね」
「小物とかはそうかも。...服はそういうのは苦手で着ないけど」
二人で食べ終え、次の教室に向かう。
体育が実技だけならよかったのにと思いながら向かう。
「はい、それじゃあ体育の範囲!レポート一枚しかないし、まあこれしかないよな。...ここは出すっていうところ言うから、メモしておいてください」
ちゃんと赤点の人を出さない工夫をしているのだと、さっきからよく分かる。
(頑張って勉強しよう)
他の人たちは八教科、対して私は三教科だ。
他の人たちより時間があるうえ、来週は学校そのものが休みで...テストは二時間・一時間の割合。
絶対にやってやると小さく決意しながら、発達と保育の範囲もしっかりメモしておいたのだった。
嘘でしょ、の一言に尽きた。
「はい、それじゃあ現国のテスト範囲です。まずはレポート第六回、『こころ』。これは絶対に出します」
メモを取っていくのだけれど、予想外に範囲が広いようで狭い。
(...つまり、言われた場所は全部答えられるくらいにしておかないと点数が取れないということかな)
お昼まで待っていようかとも思ったのだけれど流石にそこまで間を持たせられず、仕方なく一度家に戻る。
「...洗濯物を片づけようかな」
ただ無心で食器や衣類を片づけていく。
どうやら最近の学校の流行りは『こころ』らしい。
中学でもあの学校でも、『こころ』が範囲のテストがあった。
《無理して間に合わせなくていいからね》
葉月の気遣いいっぱいの返信を見て、畳んでいた洗濯物を放り出してただ走った。
葉月がいなかったときの私のように、葉月はきっと一人でご飯を食べている。
(どうして気づかなかったんだろう)
大福ボックスしか持っていないけれど、そんなことはどうでもよかった。
「葉月」
「弥生...!どうしたの、汗びっしょりだよ?」
「は、葉月と食べたくて...ちょっと走った」
嘘だ。本当は十分ほど走った。
けれど、そんなことを言えば、きっとまた葉月に気を遣わせてしまう。
「それより...食べよう」
「うん!」
色とりどりの大福を出すと、葉月の目がきらきらと輝いていた。
「ねえ、それって何味?」
「なんか色々あるらしいよ。...どれかあげる」
「いいの?ありがとう」
葉月が選んだのは、パンダの形をした大福だった。
「美味しい?」
「うん、すごく。胡麻かな...?」
変わり種もあると評判で、試しに食べてみたかったのだ。
「弥生は可愛いものが好きなんだね」
「小物とかはそうかも。...服はそういうのは苦手で着ないけど」
二人で食べ終え、次の教室に向かう。
体育が実技だけならよかったのにと思いながら向かう。
「はい、それじゃあ体育の範囲!レポート一枚しかないし、まあこれしかないよな。...ここは出すっていうところ言うから、メモしておいてください」
ちゃんと赤点の人を出さない工夫をしているのだと、さっきからよく分かる。
(頑張って勉強しよう)
他の人たちは八教科、対して私は三教科だ。
他の人たちより時間があるうえ、来週は学校そのものが休みで...テストは二時間・一時間の割合。
絶対にやってやると小さく決意しながら、発達と保育の範囲もしっかりメモしておいたのだった。
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