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76話◆ライオット子爵令嬢カテリーナの姉。
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「………カティス……メイ……これは、あんまりでは……」
わたしはカチュアとメイに両サイドから腕を組まれている。
身長差のある二人と腕を組まれ、長身のカチュア側の腕は上がるし、小柄なメイに絡み付かれた腕は下がるし、歩きにくい。
囚われた宇宙人を思い出す……。
「君は狙われている。たった数日襲われる事が無かったからと、それを忘れている様だからね。」
「そうだよ!お姉ちゃんは可愛いんだから、どこのクソッタレがお姉ちゃんを狙ってるか分からないんだからね!」
ズルズルと、引きずられるような感じで歩いて行く。
わたしが拐われる理由に、可愛いは関係なかろう。
「……ねぇ、カチュ……カティス、何かあった?
顔が少し…険しいわよ……さっき話し掛けられていたオジサン、知り合い?」
引きずられながらカチュアに話し掛けたわたしは、普段通り振る舞おうとするカチュアの表情の端々に微妙な違和感を覚え、思わず聞いてしまう。
「……主人に隠し事はなりませんね……先ほどの男…
あれは私の父でした。」
わたし達と視線を合わせず答えたカチュアの言葉に、わたしとメイが驚愕の顔を見せる。
「おとっ…!お父様!?ほ、ほっといて良いの!?」
「父は…もう私には必要の無い人です。
ですが姉だけは…何とかしたいと思いましたが…いまだに父の言いなりになっているようでは、無理でしょうね。」
「カチュア……。」
カチュアは、それ以上を語らなかった。
しばらく引きずられて町を歩き、小さな水場のある休憩場所で馬に水のを飲ませながら足を休める。
カチュアとくっついたまま座るわたし。
一人町に向かったメイが軽食にと、ビスケットと果物を買って戻って来た。
一人の女性を連れて。
「……メイ……何でもかんでも連れて来てはいかんと、スファイの時に言ったはずだが。」
「連れて来たんじゃないもん!着いて来たんだもん!!」
野良犬が、エサをやったらついて来ましたみたいな言い方をカチュアにするメイ。
呆れた表情のカチュアは辺りの気配を読む。
「安心して。お父様なら近くには居ないわ。……やはりカテリーナだったのね…。」
「…お姉様、お久しぶりです…。」
一応は死んだ事になっているカテリーナ。
カチュアの過去の話を聞いているわたしは、姉妹二人の久しぶりの会話を邪魔しないよう、その場を離れようとしたがカチュアが腕を解放してくれない。
「貴族位を剥奪されて、平民となったとは聞いておりましたが……
お姉様の器量と人柄でしたら、他にも仕事を選べるでしょう?
なぜ今でも、あんな男の言いなりなんです?
あんな男、一人で野垂れ死にさせればいい。」
聞いてはいけないと思いつつ、聞こえてしまう姉妹の会話。
カチュアは父に対して、憎しみに近い感情を持っている。
自身を博打の景品のように扱われた事が、今でも許せないのだろう。
「ふふふ…私はいいのよ。
私が居ないと生きていけないのですもの、アレは。
私には逆らえないし、生殺与奪は私が握ってるのですもの。
今の私は……割りと自由に生きてるの。だから、いいのよ。
……それより、お母様の姿が消えたの。
お母様は、ロージン伯爵邸を制圧しに来た王城騎士によってカテリーナが殺されたと思っている。
……憎んでるの……ヒールナー伯爵家のサイモン様を…。」
わたしは姉妹の話を聞きながら、少し悲しくなった。
ロージン伯爵邸を急襲した時、指揮を取っていたのはサイモン。
そのサイモンのせいで娘が殺されたと思い込んだ母親の気持ちを考えると……憎まずには……
「私の死を嘆いてとは違いますね。
私がロージン伯爵によって死んだ事になっており、そんな男に我が身可愛さに娘を差し出したライオット子爵の罪が重くなったから……要は、自分が平民の身に落とされたのが、その時に指揮を取っていたサイモン様のせいだと思い込んでいるのでしょう?
頭の悪い女だから。」
「……そうね。
自分が贅沢な生活を続ける為に父と居たような人ですものね。
表向きは、娘が死んで嘆く母親をやっていたわよ。」
え?え?……娘への愛情は?ナッシング?
「お姉様は私に、行方不明になったお母様を探して欲しいとか言いに来ましたの?
それは、お断りします。」
「違うわよ、気を付けてって言ってんの。
こんな私でも、今も貴族の中に少しは仲良くしてくれる方も居るのよ。
その方から、ヒールナー伯爵邸に勤める侍女にカテリーナに似た女性が居ると聞いたのよ。
王城にも出向いているんでしょ?あなた。目立つわよ。」
そう言えば、ロージン伯爵に暴力を振るわれて死んだ事になっているハズのカテリーナ嬢だけど、王城では普通に没落して平民になったカテリーナとして令嬢達に話されていたわね。
ロージン伯爵の罪を重くする為に、裁判でだけその名を使われた?
「お母様が…何かをしてくると?」
「あの人、自分の事しか考えてないから貴女がカテリーナだと気付かないかも知れない。
あの人には今、サイモン様を苦しめたいって思いだけが強いから、そこのお嬢様に気を付けてねって言いたかったのよ。
サイモン様の奥様なんでしょ?」
カチュアの姉だという、お色気たっぷり美女がわたしを見て微笑む。
この人、カチュアに似て芯はしっかりしているなぁ……
町で、あんなオッサンの言いなりになって……男の人に身を売るの?
何だか、勿体ない……。
カチュアがわたしの「これ、勿体ないなぁ。持ち帰って、後から食べれないかなぁ」視線に気付いたようだ。
「お姉様……男性に……身を売る仕事なんて……」
「………ふふふ…そうね。
私は帰るわ、また会いましょうね?カチュア。」
カチュアの深紅の髪より薄い、オレンジに近い赤い髪をフワリとなびかせて、女性は去って行った。
その去る姿にカチュアが訝しげな視線を向ける。
「ど、どうしたのカチュア?
怖い顔してお姉さんガン見して、何かあった?」
「……あの何の取り柄もない父と母の娘である私は…この私の騎士と成りうる才能が、一体誰に似たのだろうと思ってましたが……
姉も、私と同じかも知れません。」
わたしには、普通の女性が歩く姿にしか見えないのだけど…
カチュアは何かを感じ取った様だ。
「あの、お姉さんさぁ、私がこの近くに来るまで姿を現さなかったんだよね。
ずっとつけられていたの気付かなかったよ。」
メイが言った言葉に、そう言えば去り際に「カチュア」と呼んでいたなと思い出す。お姉さんの前では呼ばなかったと思うんだけど…
意外にハイスペック姉妹?
お姉さん、カチュアと同じくただ者ではない??
▼
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ラジェアベリア国、クロスバート侯爵邸━━
日が落ち、暗くなったクロスバート侯爵邸の、出迎える使用人の姿も無い玄関の扉が開く。
邸の中に一歩入るなり、エントランスにて侯爵が娘のエリーゼの肩を掴んだ。
「エリーゼ!!何処へ行っていた!?
お前は…!お前は何をしようとしている!!?
わしに説明しろ!」
「…ふふふお父様、娘とはいえ、年頃の淑女の身体にそんな乱暴に触れては、なりませんでしょう?
お離しになって。」
エリーゼは手にした扇で肩を掴む父の手を強く打ち、払う。
「つっ……!今日、ワシが城に出向いた際に、お前がヒールナー伯爵の嫡男サイモンの妻を、男達を使って襲ったとの噂を聞いたぞ…!
アレの妻になりたいと言ってはいたが、既に妻に迎えた女を襲うとは何事だ!!
嫉妬しましたで済む話ではないぞ!!」
「……そんな噂を信じてますの?嫌ですわ、お父様…
わたくし、もうサイモン様には興味ありませんわ。
ただの噂に過ぎませんわよ。ふふふ。」
「聞きたい事はまだある!!
時々庭に連れ込んでる男達は何だ!!一瞬で現れ、一瞬で居なくなる!転移魔法か!?
そんな事の出来る程の魔力を持つ者を、どうした!!」
「……あらぁ……見てましたの……お父様……ふふふ……別に見られていても構わないけどぉ……。」
エリーゼは扇で父のクロスバート侯爵の額を強く打つ。
パァンと音が響き、その後に静寂がエントランスに訪れる。
「……このやり取りも何度目かしらね、お父様。
もうお休みの時間ですわよ?」
「…あ…ああ……寝る……。……寝る。」
クロスバート侯爵がフラフラと寝室に向かい歩き出す。
その姿をエリーゼは目を細めて眺めていた。
「元々サイモンに興味なんか無い。
興味があったのは、あの邸に居る元戦場の狼と、そいつだけが知っている銀狼鬼。
………そして今、ラジェアベリアに居る神の御子と呼ばれる金髪の男と、聖女と呼ばれる女……
一体どんな力を持っているのかしらね。」
扇で隠した口元から、クスクスと笑い声がこぼれる。
エリーゼは自室に向かった。
「それら全てと繋がりがあるかも知れないミランダ…転生者かも知れない…
どんな能力を持つのか分からないけど、こちら側に引き入れるか、それが無理なら邪魔される前に死んで貰いたいわね。」
美しい顔がニタリと歪む。
「ゲームもアニメも漫画も無い時代遅れの世界だけれど、慣れたら楽しい世界だわ…ふふふ。」
わたしはカチュアとメイに両サイドから腕を組まれている。
身長差のある二人と腕を組まれ、長身のカチュア側の腕は上がるし、小柄なメイに絡み付かれた腕は下がるし、歩きにくい。
囚われた宇宙人を思い出す……。
「君は狙われている。たった数日襲われる事が無かったからと、それを忘れている様だからね。」
「そうだよ!お姉ちゃんは可愛いんだから、どこのクソッタレがお姉ちゃんを狙ってるか分からないんだからね!」
ズルズルと、引きずられるような感じで歩いて行く。
わたしが拐われる理由に、可愛いは関係なかろう。
「……ねぇ、カチュ……カティス、何かあった?
顔が少し…険しいわよ……さっき話し掛けられていたオジサン、知り合い?」
引きずられながらカチュアに話し掛けたわたしは、普段通り振る舞おうとするカチュアの表情の端々に微妙な違和感を覚え、思わず聞いてしまう。
「……主人に隠し事はなりませんね……先ほどの男…
あれは私の父でした。」
わたし達と視線を合わせず答えたカチュアの言葉に、わたしとメイが驚愕の顔を見せる。
「おとっ…!お父様!?ほ、ほっといて良いの!?」
「父は…もう私には必要の無い人です。
ですが姉だけは…何とかしたいと思いましたが…いまだに父の言いなりになっているようでは、無理でしょうね。」
「カチュア……。」
カチュアは、それ以上を語らなかった。
しばらく引きずられて町を歩き、小さな水場のある休憩場所で馬に水のを飲ませながら足を休める。
カチュアとくっついたまま座るわたし。
一人町に向かったメイが軽食にと、ビスケットと果物を買って戻って来た。
一人の女性を連れて。
「……メイ……何でもかんでも連れて来てはいかんと、スファイの時に言ったはずだが。」
「連れて来たんじゃないもん!着いて来たんだもん!!」
野良犬が、エサをやったらついて来ましたみたいな言い方をカチュアにするメイ。
呆れた表情のカチュアは辺りの気配を読む。
「安心して。お父様なら近くには居ないわ。……やはりカテリーナだったのね…。」
「…お姉様、お久しぶりです…。」
一応は死んだ事になっているカテリーナ。
カチュアの過去の話を聞いているわたしは、姉妹二人の久しぶりの会話を邪魔しないよう、その場を離れようとしたがカチュアが腕を解放してくれない。
「貴族位を剥奪されて、平民となったとは聞いておりましたが……
お姉様の器量と人柄でしたら、他にも仕事を選べるでしょう?
なぜ今でも、あんな男の言いなりなんです?
あんな男、一人で野垂れ死にさせればいい。」
聞いてはいけないと思いつつ、聞こえてしまう姉妹の会話。
カチュアは父に対して、憎しみに近い感情を持っている。
自身を博打の景品のように扱われた事が、今でも許せないのだろう。
「ふふふ…私はいいのよ。
私が居ないと生きていけないのですもの、アレは。
私には逆らえないし、生殺与奪は私が握ってるのですもの。
今の私は……割りと自由に生きてるの。だから、いいのよ。
……それより、お母様の姿が消えたの。
お母様は、ロージン伯爵邸を制圧しに来た王城騎士によってカテリーナが殺されたと思っている。
……憎んでるの……ヒールナー伯爵家のサイモン様を…。」
わたしは姉妹の話を聞きながら、少し悲しくなった。
ロージン伯爵邸を急襲した時、指揮を取っていたのはサイモン。
そのサイモンのせいで娘が殺されたと思い込んだ母親の気持ちを考えると……憎まずには……
「私の死を嘆いてとは違いますね。
私がロージン伯爵によって死んだ事になっており、そんな男に我が身可愛さに娘を差し出したライオット子爵の罪が重くなったから……要は、自分が平民の身に落とされたのが、その時に指揮を取っていたサイモン様のせいだと思い込んでいるのでしょう?
頭の悪い女だから。」
「……そうね。
自分が贅沢な生活を続ける為に父と居たような人ですものね。
表向きは、娘が死んで嘆く母親をやっていたわよ。」
え?え?……娘への愛情は?ナッシング?
「お姉様は私に、行方不明になったお母様を探して欲しいとか言いに来ましたの?
それは、お断りします。」
「違うわよ、気を付けてって言ってんの。
こんな私でも、今も貴族の中に少しは仲良くしてくれる方も居るのよ。
その方から、ヒールナー伯爵邸に勤める侍女にカテリーナに似た女性が居ると聞いたのよ。
王城にも出向いているんでしょ?あなた。目立つわよ。」
そう言えば、ロージン伯爵に暴力を振るわれて死んだ事になっているハズのカテリーナ嬢だけど、王城では普通に没落して平民になったカテリーナとして令嬢達に話されていたわね。
ロージン伯爵の罪を重くする為に、裁判でだけその名を使われた?
「お母様が…何かをしてくると?」
「あの人、自分の事しか考えてないから貴女がカテリーナだと気付かないかも知れない。
あの人には今、サイモン様を苦しめたいって思いだけが強いから、そこのお嬢様に気を付けてねって言いたかったのよ。
サイモン様の奥様なんでしょ?」
カチュアの姉だという、お色気たっぷり美女がわたしを見て微笑む。
この人、カチュアに似て芯はしっかりしているなぁ……
町で、あんなオッサンの言いなりになって……男の人に身を売るの?
何だか、勿体ない……。
カチュアがわたしの「これ、勿体ないなぁ。持ち帰って、後から食べれないかなぁ」視線に気付いたようだ。
「お姉様……男性に……身を売る仕事なんて……」
「………ふふふ…そうね。
私は帰るわ、また会いましょうね?カチュア。」
カチュアの深紅の髪より薄い、オレンジに近い赤い髪をフワリとなびかせて、女性は去って行った。
その去る姿にカチュアが訝しげな視線を向ける。
「ど、どうしたのカチュア?
怖い顔してお姉さんガン見して、何かあった?」
「……あの何の取り柄もない父と母の娘である私は…この私の騎士と成りうる才能が、一体誰に似たのだろうと思ってましたが……
姉も、私と同じかも知れません。」
わたしには、普通の女性が歩く姿にしか見えないのだけど…
カチュアは何かを感じ取った様だ。
「あの、お姉さんさぁ、私がこの近くに来るまで姿を現さなかったんだよね。
ずっとつけられていたの気付かなかったよ。」
メイが言った言葉に、そう言えば去り際に「カチュア」と呼んでいたなと思い出す。お姉さんの前では呼ばなかったと思うんだけど…
意外にハイスペック姉妹?
お姉さん、カチュアと同じくただ者ではない??
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ラジェアベリア国、クロスバート侯爵邸━━
日が落ち、暗くなったクロスバート侯爵邸の、出迎える使用人の姿も無い玄関の扉が開く。
邸の中に一歩入るなり、エントランスにて侯爵が娘のエリーゼの肩を掴んだ。
「エリーゼ!!何処へ行っていた!?
お前は…!お前は何をしようとしている!!?
わしに説明しろ!」
「…ふふふお父様、娘とはいえ、年頃の淑女の身体にそんな乱暴に触れては、なりませんでしょう?
お離しになって。」
エリーゼは手にした扇で肩を掴む父の手を強く打ち、払う。
「つっ……!今日、ワシが城に出向いた際に、お前がヒールナー伯爵の嫡男サイモンの妻を、男達を使って襲ったとの噂を聞いたぞ…!
アレの妻になりたいと言ってはいたが、既に妻に迎えた女を襲うとは何事だ!!
嫉妬しましたで済む話ではないぞ!!」
「……そんな噂を信じてますの?嫌ですわ、お父様…
わたくし、もうサイモン様には興味ありませんわ。
ただの噂に過ぎませんわよ。ふふふ。」
「聞きたい事はまだある!!
時々庭に連れ込んでる男達は何だ!!一瞬で現れ、一瞬で居なくなる!転移魔法か!?
そんな事の出来る程の魔力を持つ者を、どうした!!」
「……あらぁ……見てましたの……お父様……ふふふ……別に見られていても構わないけどぉ……。」
エリーゼは扇で父のクロスバート侯爵の額を強く打つ。
パァンと音が響き、その後に静寂がエントランスに訪れる。
「……このやり取りも何度目かしらね、お父様。
もうお休みの時間ですわよ?」
「…あ…ああ……寝る……。……寝る。」
クロスバート侯爵がフラフラと寝室に向かい歩き出す。
その姿をエリーゼは目を細めて眺めていた。
「元々サイモンに興味なんか無い。
興味があったのは、あの邸に居る元戦場の狼と、そいつだけが知っている銀狼鬼。
………そして今、ラジェアベリアに居る神の御子と呼ばれる金髪の男と、聖女と呼ばれる女……
一体どんな力を持っているのかしらね。」
扇で隠した口元から、クスクスと笑い声がこぼれる。
エリーゼは自室に向かった。
「それら全てと繋がりがあるかも知れないミランダ…転生者かも知れない…
どんな能力を持つのか分からないけど、こちら側に引き入れるか、それが無理なら邪魔される前に死んで貰いたいわね。」
美しい顔がニタリと歪む。
「ゲームもアニメも漫画も無い時代遅れの世界だけれど、慣れたら楽しい世界だわ…ふふふ。」
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