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第六章【異世界にて悪役令嬢再び。】
106#消滅か、サポートか。
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「めんどくせぇから、チャッチャと済ませんぞ?
えーとリュシー君、君には選択肢が二つあります。
つか、二つしかねぇ。」
リュシーは、目の前で指を二本立てているジャンセンをぼんやり見ていた。
口調が、丁寧になったり雑になったりする、自称神様の若造が、目の前でピースサインをしている。
「いや、ピースサインじゃねぇから。選択肢が二つだっつの。
お前、言っとくけど俺はマジで神だからな?お前の考え丸分かりしてっからな?
つか、ピースサインなんて言葉知ってんのか。
ディアーナの思考に影響されまくってんな、この夢の世界。」
「……はぁ……何だか色々ついていけなくて……スミマセン。」
リュシーは今、アイツが倒された喜びを噛み締める間も無く、混乱の真っ只中に居る。
神…そんな事有り得ないと思いつつも、外界からの介入を許さないこの世界に現れ、アイツを簡単に倒した。
それだけで充分、人ならざる者の証明にはなるが……
神様って、こんなん??もっとこう…神々しいとか、威厳があるとか……
リュシーの背後では、バカップルがキャッキャ言いながらイチャイチャとネチャネチャな泥団子を作って遊んでいた。
これも神の一部??
「選択肢は二つのみ。一つはリュシーの世界の完全消滅。
もう一つはリュシーが、お前の世界の管理者のサポート役になる。さぁ、選べ。」
「はぁ!?そんなもん、一択でしょうよ!!!
何ですか!完全消滅って!!
せっかく脅威が無くなったのに消滅!?はぁ!?」
リュシーが思わず大きな声をあげてジャンセンに詰め寄る。
「あら、おとん、リュシーの世界でも神様やんの?」
泥団子をネチャネチャ作りながら、ディアーナが楽しげにジャンセンに言えば、ジャンセンは物凄く面倒臭そうな顔をする。
「本店が忙しいから、支店は知らん。管理が面倒臭い。
新しい店長を就けるから、リュシーがそいつのサポートすればいい。
神の声を聞いて人々に伝える神官として。それが嫌なら無くす。」
「店長!?神様って、支店長!?意味が分からんのだが!!
第一!誰を神にするつもりですか!!
俺の世界に、神の代行出来るような人物はおりませんよ!!」
「いや、居る。
リュシーの世界で、一番最初の神様らしい仕事したのが。
居もしない神に救いを求めたリュシーの願いを聞き届け、ディアーナまで導いた……コイツに神様やってもらう。」
ジャンセンは、自分の隣にシレッとその人物を喚び出した。
「このたび!新しく、管理者になりました!
女神シャルです!!よろしく兄さん!!」
「…………………え?」
リュシーは固まった。
目の前に現れた光を纏った妹の姿に、驚き過ぎて涙も出ない。
「ああ、もうすぐ時間切れますね…。
リュシー、貴方がそんな世界を嫌だと思うならば、私の名を呼びなさい。いつでも、貴方の世界を消滅させます。
それまでは、女神シャルのサポートをするように。では。」
「は?え?ちょっ…!心の準備が…!断るなら即消滅!?」
パニック状態のリュシーの手に、ディアーナがテカテカになった泥団子を乗せる。
「リュシー!楽しかったわ!!
キスしてあげられなくてゴメンね!妹さんと仲良くね!」
「ちょっ…!本当に貴方がたは神!?
これは…これ自体が夢なんて事は…!死んだ妹が女神!?
これではあまりに…!!」
リュシーの頭に、本来のリュシーでは知り得ない単語が浮かぶ。
ディアーナの強い自我で造られた世界の、ディアーナらしい言葉。
━━━マジっすか?ご都合主義━━━
「うわあ!!!!ちょっと待って下さい!!」
リュシーは、城の中に造られたリュシー専用の寝室で目を覚ました。
「リュシー殿!」「どうなされました!?」「や、ヤツは…」
アイツの狩りを手伝う為に深い眠りに落ちるリュシーを、万一に備え警護している兵士達が、目を覚ますなり急に叫んだリュシーに駆け寄る。
「……アイツ……は…?どうなった…?死んだ…のか?
俺の都合のよい夢ではなく……?
都合…都合……何か変な言葉が浮かんでいた気が…。」
目が覚めたリュシーは、現実と夢の境界線が分からず混乱していたが、とりあえず王に報告せねばと兵士達を従えて玉座に向かった。
「おお、リュシー戻ったか…何か報告があると聞いたが…」
「陛下、実は夢の中にて…異界の神に会い……その……ヤツは倒されました。それで…あの……」
どう説明しようかと口ごもっていたリュシーと国王の前に、神々しい光のドレスを纏ったシャルが宙に浮いた姿で現れた。
『私は女神シャル……彼の地からやって来た脅威の存在は、リュシーの働きにより消滅しました。
これからは、この女神シャルが英雄リュシーと共にこの世界を守りましょう!尚、この私の声は全国放送です。』
「……………え?シャル……?兄さん……了承したワケでは……。」
『尚、英雄リュシーがこの世界の平和を願わなければ、世界は消滅します。』
「リュシー!さすが、我が国の英雄!!妹君が女神とな!」
「リュシー様!」「リュシー様!」
焦った様にリュシーを持ち上げ始める王や側近達。
もう、断るなんて出来る雰囲気ではなかった。
城のあちこちからリュシーの名を呼ぶ歓声が上がり、この世界を脅かしていた物が倒されたのだと、歓喜の声があがる。
「シャル!!兄さんには荷が重い!!」
『諦めなさい。英雄リュシー。私もまだ混乱中なんです。』
神々しい姿の妹が、リュシーだけに聞こえるよう、ボソッと呟いた。
女神と対話をするので、と寝室に戻ったリュシーは人払いをし、女神となったシャルと寝室にて会話をする。
「…シャルに会えて嬉しいのだが…頭が追い付かない…
だが、こうやって謝る機会が出来て有り難い……。
あの時、シャルを救えなくて…すまなかった。」
『謝らないでよ…あそこで死ぬのが、私の運命だったのだもの…』
「俺は……俺の姿をしたアイツは…お前をどう……責めた?」
『お父さんと、お母さんが死んだのが、私のせいだと言ったわ。川に落ちた私を助けようとしたからだって。だからお前が死ねと。』
「俺は!そんな事を思ってない!父さん達が命を賭けて救ったシャルを…!俺も守りたかったんだ!!」
『分かってる…私が勝手に感じていた罪悪感なのよ…。』
リュシーはシャルを抱き締めたかった。
だが、目の前にいる女神シャルは、姿は見えているが実体はない。
リュシーは延ばしかけた腕をそっと引いた。
「……こんな事に巻き込んで……すまない。静かに眠らせてやれず…。」
『もう!兄さんたら!
ウジウジ考えるのは、兄さんの悪いクセよね。クスクス…
ディアーナ様がくれた泥団子、貸して?』
泥団子…そういえば夢の中で渡されたな。
頭のおかしい人が、泥団子くれた…何でや!位にしか思わなかったが…。
泥団子はベッドの下に落ちていた。拾って渡そうとするが、実体の無いシャルは受け取れな………受け取った。
「はい!実体化完了!!」
「ナンダッテー!!!」
「ご都合主義玉というそうよ!」
いうそうよ、じゃないだろ!!どんだけ都合良く出来てんだ!俺達に対して!!
「超、面倒くさがりの創造主様が私達に課したものが、また、ディアーナ様の世界から魔物が入り込む可能性があるから、二人で世界を回って魔物が力を蓄える前に倒す事。
今の兄さんには、その力が備わってるらしいわ。
それと、女性の減ったこの世界に、今から多くの女の子が生まれて来るらしいの。
その子達は……兄さんがよく知っている子達の魂を少し握り締めて生まれてくるそうよ。あちらの世界からね。
そこんところ、よろしく……と言われたわよ。」
「……よろしくって………ああ、ディアーナ様が傷つくと、回復するのが面倒臭いから無敵にしたとか、不死身にしたとか言っちゃう人だもんな……残念さんは………。」
こちらの世界の管理が面倒臭いから、俺達に丸投げしたと。
で、サポートも面倒臭いから、ハナっから色々仕込んで…万全にして…。
「……万全、残念さん……いやぁ腹黒いなぁ…丸投げかぁ……。ハハハ。」
リュシーはもう、突っ込む気力も無く、ただ笑う。
文句を言っても仕方がない。
夢のような、都合の良い現実が目の前にある。
あとは、自分がこんな世界必要無いと思ったりしないように愛していくしかない。
「ちなみに兄さん、寿命が尽きたら私と同じく神になるの決定だから。新しい神官の後継者も探しとけってさ。」
「はあ!??」
「レイリって名前で生まれて来るらしいわよ。」
リュシーは吹き出した。
えーとリュシー君、君には選択肢が二つあります。
つか、二つしかねぇ。」
リュシーは、目の前で指を二本立てているジャンセンをぼんやり見ていた。
口調が、丁寧になったり雑になったりする、自称神様の若造が、目の前でピースサインをしている。
「いや、ピースサインじゃねぇから。選択肢が二つだっつの。
お前、言っとくけど俺はマジで神だからな?お前の考え丸分かりしてっからな?
つか、ピースサインなんて言葉知ってんのか。
ディアーナの思考に影響されまくってんな、この夢の世界。」
「……はぁ……何だか色々ついていけなくて……スミマセン。」
リュシーは今、アイツが倒された喜びを噛み締める間も無く、混乱の真っ只中に居る。
神…そんな事有り得ないと思いつつも、外界からの介入を許さないこの世界に現れ、アイツを簡単に倒した。
それだけで充分、人ならざる者の証明にはなるが……
神様って、こんなん??もっとこう…神々しいとか、威厳があるとか……
リュシーの背後では、バカップルがキャッキャ言いながらイチャイチャとネチャネチャな泥団子を作って遊んでいた。
これも神の一部??
「選択肢は二つのみ。一つはリュシーの世界の完全消滅。
もう一つはリュシーが、お前の世界の管理者のサポート役になる。さぁ、選べ。」
「はぁ!?そんなもん、一択でしょうよ!!!
何ですか!完全消滅って!!
せっかく脅威が無くなったのに消滅!?はぁ!?」
リュシーが思わず大きな声をあげてジャンセンに詰め寄る。
「あら、おとん、リュシーの世界でも神様やんの?」
泥団子をネチャネチャ作りながら、ディアーナが楽しげにジャンセンに言えば、ジャンセンは物凄く面倒臭そうな顔をする。
「本店が忙しいから、支店は知らん。管理が面倒臭い。
新しい店長を就けるから、リュシーがそいつのサポートすればいい。
神の声を聞いて人々に伝える神官として。それが嫌なら無くす。」
「店長!?神様って、支店長!?意味が分からんのだが!!
第一!誰を神にするつもりですか!!
俺の世界に、神の代行出来るような人物はおりませんよ!!」
「いや、居る。
リュシーの世界で、一番最初の神様らしい仕事したのが。
居もしない神に救いを求めたリュシーの願いを聞き届け、ディアーナまで導いた……コイツに神様やってもらう。」
ジャンセンは、自分の隣にシレッとその人物を喚び出した。
「このたび!新しく、管理者になりました!
女神シャルです!!よろしく兄さん!!」
「…………………え?」
リュシーは固まった。
目の前に現れた光を纏った妹の姿に、驚き過ぎて涙も出ない。
「ああ、もうすぐ時間切れますね…。
リュシー、貴方がそんな世界を嫌だと思うならば、私の名を呼びなさい。いつでも、貴方の世界を消滅させます。
それまでは、女神シャルのサポートをするように。では。」
「は?え?ちょっ…!心の準備が…!断るなら即消滅!?」
パニック状態のリュシーの手に、ディアーナがテカテカになった泥団子を乗せる。
「リュシー!楽しかったわ!!
キスしてあげられなくてゴメンね!妹さんと仲良くね!」
「ちょっ…!本当に貴方がたは神!?
これは…これ自体が夢なんて事は…!死んだ妹が女神!?
これではあまりに…!!」
リュシーの頭に、本来のリュシーでは知り得ない単語が浮かぶ。
ディアーナの強い自我で造られた世界の、ディアーナらしい言葉。
━━━マジっすか?ご都合主義━━━
「うわあ!!!!ちょっと待って下さい!!」
リュシーは、城の中に造られたリュシー専用の寝室で目を覚ました。
「リュシー殿!」「どうなされました!?」「や、ヤツは…」
アイツの狩りを手伝う為に深い眠りに落ちるリュシーを、万一に備え警護している兵士達が、目を覚ますなり急に叫んだリュシーに駆け寄る。
「……アイツ……は…?どうなった…?死んだ…のか?
俺の都合のよい夢ではなく……?
都合…都合……何か変な言葉が浮かんでいた気が…。」
目が覚めたリュシーは、現実と夢の境界線が分からず混乱していたが、とりあえず王に報告せねばと兵士達を従えて玉座に向かった。
「おお、リュシー戻ったか…何か報告があると聞いたが…」
「陛下、実は夢の中にて…異界の神に会い……その……ヤツは倒されました。それで…あの……」
どう説明しようかと口ごもっていたリュシーと国王の前に、神々しい光のドレスを纏ったシャルが宙に浮いた姿で現れた。
『私は女神シャル……彼の地からやって来た脅威の存在は、リュシーの働きにより消滅しました。
これからは、この女神シャルが英雄リュシーと共にこの世界を守りましょう!尚、この私の声は全国放送です。』
「……………え?シャル……?兄さん……了承したワケでは……。」
『尚、英雄リュシーがこの世界の平和を願わなければ、世界は消滅します。』
「リュシー!さすが、我が国の英雄!!妹君が女神とな!」
「リュシー様!」「リュシー様!」
焦った様にリュシーを持ち上げ始める王や側近達。
もう、断るなんて出来る雰囲気ではなかった。
城のあちこちからリュシーの名を呼ぶ歓声が上がり、この世界を脅かしていた物が倒されたのだと、歓喜の声があがる。
「シャル!!兄さんには荷が重い!!」
『諦めなさい。英雄リュシー。私もまだ混乱中なんです。』
神々しい姿の妹が、リュシーだけに聞こえるよう、ボソッと呟いた。
女神と対話をするので、と寝室に戻ったリュシーは人払いをし、女神となったシャルと寝室にて会話をする。
「…シャルに会えて嬉しいのだが…頭が追い付かない…
だが、こうやって謝る機会が出来て有り難い……。
あの時、シャルを救えなくて…すまなかった。」
『謝らないでよ…あそこで死ぬのが、私の運命だったのだもの…』
「俺は……俺の姿をしたアイツは…お前をどう……責めた?」
『お父さんと、お母さんが死んだのが、私のせいだと言ったわ。川に落ちた私を助けようとしたからだって。だからお前が死ねと。』
「俺は!そんな事を思ってない!父さん達が命を賭けて救ったシャルを…!俺も守りたかったんだ!!」
『分かってる…私が勝手に感じていた罪悪感なのよ…。』
リュシーはシャルを抱き締めたかった。
だが、目の前にいる女神シャルは、姿は見えているが実体はない。
リュシーは延ばしかけた腕をそっと引いた。
「……こんな事に巻き込んで……すまない。静かに眠らせてやれず…。」
『もう!兄さんたら!
ウジウジ考えるのは、兄さんの悪いクセよね。クスクス…
ディアーナ様がくれた泥団子、貸して?』
泥団子…そういえば夢の中で渡されたな。
頭のおかしい人が、泥団子くれた…何でや!位にしか思わなかったが…。
泥団子はベッドの下に落ちていた。拾って渡そうとするが、実体の無いシャルは受け取れな………受け取った。
「はい!実体化完了!!」
「ナンダッテー!!!」
「ご都合主義玉というそうよ!」
いうそうよ、じゃないだろ!!どんだけ都合良く出来てんだ!俺達に対して!!
「超、面倒くさがりの創造主様が私達に課したものが、また、ディアーナ様の世界から魔物が入り込む可能性があるから、二人で世界を回って魔物が力を蓄える前に倒す事。
今の兄さんには、その力が備わってるらしいわ。
それと、女性の減ったこの世界に、今から多くの女の子が生まれて来るらしいの。
その子達は……兄さんがよく知っている子達の魂を少し握り締めて生まれてくるそうよ。あちらの世界からね。
そこんところ、よろしく……と言われたわよ。」
「……よろしくって………ああ、ディアーナ様が傷つくと、回復するのが面倒臭いから無敵にしたとか、不死身にしたとか言っちゃう人だもんな……残念さんは………。」
こちらの世界の管理が面倒臭いから、俺達に丸投げしたと。
で、サポートも面倒臭いから、ハナっから色々仕込んで…万全にして…。
「……万全、残念さん……いやぁ腹黒いなぁ…丸投げかぁ……。ハハハ。」
リュシーはもう、突っ込む気力も無く、ただ笑う。
文句を言っても仕方がない。
夢のような、都合の良い現実が目の前にある。
あとは、自分がこんな世界必要無いと思ったりしないように愛していくしかない。
「ちなみに兄さん、寿命が尽きたら私と同じく神になるの決定だから。新しい神官の後継者も探しとけってさ。」
「はあ!??」
「レイリって名前で生まれて来るらしいわよ。」
リュシーは吹き出した。
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