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第六章【異世界にて悪役令嬢再び。】
86#この令嬢は胸ぐらを掴む。
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「私は国外退去を言い渡された身!
とりあえず、王都を離れるわよ!リュシー!」
ディアーナは片手を腰に当て、ビシッと、街道の向こうを指差す。
「…なぜ、そんな楽しそうなんですか?
…令嬢としての、きらびやかな生活を奪われたのに…
これからは、綺麗な衣装も、豪勢な食事も無い…住む場所すら無い、庶民以下の生活を強いられたのに…。」
リュシーは心配そうに言うが、ディアーナはリュシーの心配すら鬱陶しいと感じる。
「……だからナニ……?
どこから得た私情報なんだか知らないけど、そんなもん必要無いし、未練もないし。綺麗なドレスより動きやすい服がいいし、住む場所は旅人なんだから別に必要無いでしょ?」
ディアーナは、リュシー自身が、そんな生活に付き合うのがイヤだから言ってんじゃないの?だったら着いて来なくてもイーじゃんとまで思った。
二人は月明かりに照らされた夜の街道を歩きながら会話をする。
リュシーははじめ、従者なのだから主の後ろに付き従いますと言って後ろに下がり、ディアーナに叱られた。
顔が見えないし、話しにくいと。
では、貴女を守る為に前を行きますとディアーナの前に立つと、今度はディアーナに胸ぐらを掴まれた。
「顔が見えないし、話しにくいと言ってんの!
隣に居りゃいいでしょ!第一守らんでいい!!」
リュシーは自分の胸ぐらを掴んだ、そんな頭のおかしい令嬢の隣を歩いている。
「ディアーナ様は…箱入り娘でいらして、歩いての旅なんかなさった事は無かったと思いますが…旅人?…旅行者の間違いでは?」
胸ぐら掴む令嬢を、箱入り娘と呼ぶ違和感も何だが…とリュシーは微妙な表情をした。
「いや、私、格闘家並に足腰強いってお墨付きなのよ。
走ったり跳んだりは勿論、歩くのもヘーキだから。
歩いて回ったわよ、世界中を。」
ディアーナは自分で言いながら、お墨付きって誰からの?と頭に疑問が浮かぶ。
何か黒っぽい人物が頭に浮かぶが、誰だかよく分からない。
「世界中?夢でも見たのでは?
ディアーナ様が邸を出て旅に出たなんて話、聞いた事がありません。」
そうだわ、…わたくし、馬車に乗って家族で避暑地に小旅行みたいなのはした事あるけど歩いてなんて…ましてや、この国を出た事なんて無い…ハズよ…………
はぁあ?避暑地に小旅行だぁ?
そんなもん、旅の内に入るかい!!
自らの足で歩く!障害になる物は自らの足で蹴り倒す!
それが、世界中を足を使って回った私の旅路だろうが!
「ああ、なるほどね…少し分かった気がするわ。」
ディアーナが歩きながら腕を組んでウンウンと頷く。
どうも本来の自分とは別に、ベースになった「わたくし」が居る。
本来の私を取り戻す前の、今はもう他人のようにしか思えない悪役令嬢ディアーナという、普通の人間の少女の記憶。
リュシーの中に刷り込まれた私は、そっちのディアーナだ。
で、リュシーに必要なのも、そっちの令嬢ディアーナなのだろうか?
何をしたくて、何をさせたいのか分からないが……。
「面白そうだから、引っ掻き回してやるわ。フッフッフッ…」
令嬢程度で収まるような女じゃないわよ!私は!
何しろ私、普通の人間じゃなくて!!…………ぐぬぅ!思い出せん!!
「ディアーナ様は……殿下に婚約破棄を言い渡されて……ショックの余り、少し頭がおかしくなったんですよね……」
どういう意味じゃい!!
二人は二時間程歩き、街道もいつしか舗装されていない悪路となっていた。
ドレスを身に纏い、ヒールのある靴を履いたディアーナは、それらを汚す事なく軽やかに歩き続けている。
「今日はもう、遅いわ。どこかで休みましょう。私、本当は大木の高い位置にある枝に座って寝るのが好きなんだけどね。無いわね…大木。」
「木の枝に座って!?そんな…猿みたいに?落ちたら危ないでしょう!?」
いちいちうるさい。落ちないわよ。
いつも、私の身体を支えてくれていたもの。
レ………が。……レモンが?何か響きは合ってる気がする。
金色いくはないけど、黄色いし。
「リュシー…あなた…レモンを知ってる…?」
「………馬鹿にしてます?レモンもオレンジも知ってますよ。」
違う…!私が聞きたいのは、そんな事じゃないのに!
正しい言葉が出て来ない!
あーもー!めんどくせぇ!
「気にしないでちょうだい。…とにかく、もう休みましょう…。そこで。」
「俺は…何を聞かれたんですか?」
何だか釈然としないものを感じて、ぶっきらぼうに返事をしたリュシーは、ディアーナが指差す場所を見る。
大木ではない木が生えてえおり、根の辺りには雑草が生い茂っている。
そんな場所を指差すディアーナに、血の気が引く。
「草と土じゃないですか!!ないないない!こんな場所で寝るとか!有り得ませんって!!」
「あんた、狼の獣人のクセに、ナニ室内犬のポメラニアンみたいな事言ってんのよ!!ワイルドさの欠片もないじゃないのよ!!」
「しつなけん?ポメラ?意味分かりません!!」
言った私も、もう意味が分からなくなってるけどね!!
ディアーナはリュシーの胸ぐらを掴むと、そのまま木の幹にリュシーの身体を押し付けた。
ディアーナは、これを、壁ドンならぬ木ドンと呼ぶ。
「寝ろ。」
「……寝ます。」
リュシーは木の幹に背中をもたれさせたままズルズルと下がり、木の根元に脱力したように尻をつく。
リュシーの胸ぐらから手を離したディアーナはリュシーの隣に腰を下ろし、木の幹に寄り掛かって即、寝てしまった。
「…えー………?頭おかしい……この少女は、こんな……人物じゃなかったハズなのに…。」
リュシーは、隣でヨダレを垂らしてイビキをかく、美しくも残念な少女を見て、思わず本音を独り言つ。
「それでも……美しい女性にかわりは無い……今までと同じように……同じように…………死んで……貰うしか………」
リュシーは腰を下ろして立てた両膝の上に腕を乗せ、頭を深く項垂れさせた。
何も変わらない。今までと同じだ。
何も変わらない。期待してはいけない。
なのに、なぜこんなにも「思っていたのと違う」事に、心躍るのだろうか。
何かが変わるかもと…僅かにでも期待してしまう自分が居る。
変わらない。きっと変わらない。
今まで幾度となく打ち砕かれてきた希望。
今度こそ、今回は!そう期待した、すべてが結局はいつも通りに終わってしまう。
だから期待しては……いけない。
「最期の日まで……見守ります……俺には、それしか出来ないから…。」
▼
▼
▼
▼
▼
「レオンハルト…何をしているのですか…?」
木漏れ日の射す森の中で、ジャンセンがレオンハルトに話し掛けた。
愛する妻が深い眠りについてしまったレオンハルトは、自らの魔法で氷の棺のような物を作り、愛する妻の身体をそこに入れ、その回りに美しい花を入れていく。
「白雪姫みたいって親父が言ったからさ……残念ながら、王子様のキスでも目は覚ましてくれないがな。」
ジャンセンの目の前で、レオンハルトはディアーナに軽くキスをする。
「……あれは物語。現実とは違いますからね……ディアーナ……美しい寝顔ですね……ほんとに黙ってれば絶世の美女なんですけどね……」
ジャンセンはレオンハルトに倣うように、自身も氷の棺に眠るディアーナの回りに赤い薔薇を何本も挿していく。
「親父……っ」
レオンハルトが自身の口を手の平で押さえ涙ぐむと、駆け出すようにその場から少し離れた。
ディアーナとジャンセンから距離を取り、レオンハルトは涙を流す。
「親父………ぶひゃひゃひゃひゃ!!何で!?なぁ、何で薔薇に紛れ込ませて茹でた真っ赤なタコあんの!?」
レオンハルトは少し離れた場所から、ディアーナの前に居るジャンセンに話し掛ける。
「黙って寝てれば、月の女神、月の聖女の名に相応しい美少女なのに、起きている時が余りに残念な事にイラッとしたので、つい。それにディアーナなら、目が覚めたら食い付きそうじゃないですか?」
そう、この美しい月の女神は、目が覚めた途端にドツキの女神に変わるのだ。
「そのタコ、俺は無関係だからな!?目を覚ましたディアーナがブチキレして爆発したら、親父が責任とれよ!?」
離れた場所に逃げたレオンハルトがジャンセンを指差した。
とりあえず、王都を離れるわよ!リュシー!」
ディアーナは片手を腰に当て、ビシッと、街道の向こうを指差す。
「…なぜ、そんな楽しそうなんですか?
…令嬢としての、きらびやかな生活を奪われたのに…
これからは、綺麗な衣装も、豪勢な食事も無い…住む場所すら無い、庶民以下の生活を強いられたのに…。」
リュシーは心配そうに言うが、ディアーナはリュシーの心配すら鬱陶しいと感じる。
「……だからナニ……?
どこから得た私情報なんだか知らないけど、そんなもん必要無いし、未練もないし。綺麗なドレスより動きやすい服がいいし、住む場所は旅人なんだから別に必要無いでしょ?」
ディアーナは、リュシー自身が、そんな生活に付き合うのがイヤだから言ってんじゃないの?だったら着いて来なくてもイーじゃんとまで思った。
二人は月明かりに照らされた夜の街道を歩きながら会話をする。
リュシーははじめ、従者なのだから主の後ろに付き従いますと言って後ろに下がり、ディアーナに叱られた。
顔が見えないし、話しにくいと。
では、貴女を守る為に前を行きますとディアーナの前に立つと、今度はディアーナに胸ぐらを掴まれた。
「顔が見えないし、話しにくいと言ってんの!
隣に居りゃいいでしょ!第一守らんでいい!!」
リュシーは自分の胸ぐらを掴んだ、そんな頭のおかしい令嬢の隣を歩いている。
「ディアーナ様は…箱入り娘でいらして、歩いての旅なんかなさった事は無かったと思いますが…旅人?…旅行者の間違いでは?」
胸ぐら掴む令嬢を、箱入り娘と呼ぶ違和感も何だが…とリュシーは微妙な表情をした。
「いや、私、格闘家並に足腰強いってお墨付きなのよ。
走ったり跳んだりは勿論、歩くのもヘーキだから。
歩いて回ったわよ、世界中を。」
ディアーナは自分で言いながら、お墨付きって誰からの?と頭に疑問が浮かぶ。
何か黒っぽい人物が頭に浮かぶが、誰だかよく分からない。
「世界中?夢でも見たのでは?
ディアーナ様が邸を出て旅に出たなんて話、聞いた事がありません。」
そうだわ、…わたくし、馬車に乗って家族で避暑地に小旅行みたいなのはした事あるけど歩いてなんて…ましてや、この国を出た事なんて無い…ハズよ…………
はぁあ?避暑地に小旅行だぁ?
そんなもん、旅の内に入るかい!!
自らの足で歩く!障害になる物は自らの足で蹴り倒す!
それが、世界中を足を使って回った私の旅路だろうが!
「ああ、なるほどね…少し分かった気がするわ。」
ディアーナが歩きながら腕を組んでウンウンと頷く。
どうも本来の自分とは別に、ベースになった「わたくし」が居る。
本来の私を取り戻す前の、今はもう他人のようにしか思えない悪役令嬢ディアーナという、普通の人間の少女の記憶。
リュシーの中に刷り込まれた私は、そっちのディアーナだ。
で、リュシーに必要なのも、そっちの令嬢ディアーナなのだろうか?
何をしたくて、何をさせたいのか分からないが……。
「面白そうだから、引っ掻き回してやるわ。フッフッフッ…」
令嬢程度で収まるような女じゃないわよ!私は!
何しろ私、普通の人間じゃなくて!!…………ぐぬぅ!思い出せん!!
「ディアーナ様は……殿下に婚約破棄を言い渡されて……ショックの余り、少し頭がおかしくなったんですよね……」
どういう意味じゃい!!
二人は二時間程歩き、街道もいつしか舗装されていない悪路となっていた。
ドレスを身に纏い、ヒールのある靴を履いたディアーナは、それらを汚す事なく軽やかに歩き続けている。
「今日はもう、遅いわ。どこかで休みましょう。私、本当は大木の高い位置にある枝に座って寝るのが好きなんだけどね。無いわね…大木。」
「木の枝に座って!?そんな…猿みたいに?落ちたら危ないでしょう!?」
いちいちうるさい。落ちないわよ。
いつも、私の身体を支えてくれていたもの。
レ………が。……レモンが?何か響きは合ってる気がする。
金色いくはないけど、黄色いし。
「リュシー…あなた…レモンを知ってる…?」
「………馬鹿にしてます?レモンもオレンジも知ってますよ。」
違う…!私が聞きたいのは、そんな事じゃないのに!
正しい言葉が出て来ない!
あーもー!めんどくせぇ!
「気にしないでちょうだい。…とにかく、もう休みましょう…。そこで。」
「俺は…何を聞かれたんですか?」
何だか釈然としないものを感じて、ぶっきらぼうに返事をしたリュシーは、ディアーナが指差す場所を見る。
大木ではない木が生えてえおり、根の辺りには雑草が生い茂っている。
そんな場所を指差すディアーナに、血の気が引く。
「草と土じゃないですか!!ないないない!こんな場所で寝るとか!有り得ませんって!!」
「あんた、狼の獣人のクセに、ナニ室内犬のポメラニアンみたいな事言ってんのよ!!ワイルドさの欠片もないじゃないのよ!!」
「しつなけん?ポメラ?意味分かりません!!」
言った私も、もう意味が分からなくなってるけどね!!
ディアーナはリュシーの胸ぐらを掴むと、そのまま木の幹にリュシーの身体を押し付けた。
ディアーナは、これを、壁ドンならぬ木ドンと呼ぶ。
「寝ろ。」
「……寝ます。」
リュシーは木の幹に背中をもたれさせたままズルズルと下がり、木の根元に脱力したように尻をつく。
リュシーの胸ぐらから手を離したディアーナはリュシーの隣に腰を下ろし、木の幹に寄り掛かって即、寝てしまった。
「…えー………?頭おかしい……この少女は、こんな……人物じゃなかったハズなのに…。」
リュシーは、隣でヨダレを垂らしてイビキをかく、美しくも残念な少女を見て、思わず本音を独り言つ。
「それでも……美しい女性にかわりは無い……今までと同じように……同じように…………死んで……貰うしか………」
リュシーは腰を下ろして立てた両膝の上に腕を乗せ、頭を深く項垂れさせた。
何も変わらない。今までと同じだ。
何も変わらない。期待してはいけない。
なのに、なぜこんなにも「思っていたのと違う」事に、心躍るのだろうか。
何かが変わるかもと…僅かにでも期待してしまう自分が居る。
変わらない。きっと変わらない。
今まで幾度となく打ち砕かれてきた希望。
今度こそ、今回は!そう期待した、すべてが結局はいつも通りに終わってしまう。
だから期待しては……いけない。
「最期の日まで……見守ります……俺には、それしか出来ないから…。」
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「レオンハルト…何をしているのですか…?」
木漏れ日の射す森の中で、ジャンセンがレオンハルトに話し掛けた。
愛する妻が深い眠りについてしまったレオンハルトは、自らの魔法で氷の棺のような物を作り、愛する妻の身体をそこに入れ、その回りに美しい花を入れていく。
「白雪姫みたいって親父が言ったからさ……残念ながら、王子様のキスでも目は覚ましてくれないがな。」
ジャンセンの目の前で、レオンハルトはディアーナに軽くキスをする。
「……あれは物語。現実とは違いますからね……ディアーナ……美しい寝顔ですね……ほんとに黙ってれば絶世の美女なんですけどね……」
ジャンセンはレオンハルトに倣うように、自身も氷の棺に眠るディアーナの回りに赤い薔薇を何本も挿していく。
「親父……っ」
レオンハルトが自身の口を手の平で押さえ涙ぐむと、駆け出すようにその場から少し離れた。
ディアーナとジャンセンから距離を取り、レオンハルトは涙を流す。
「親父………ぶひゃひゃひゃひゃ!!何で!?なぁ、何で薔薇に紛れ込ませて茹でた真っ赤なタコあんの!?」
レオンハルトは少し離れた場所から、ディアーナの前に居るジャンセンに話し掛ける。
「黙って寝てれば、月の女神、月の聖女の名に相応しい美少女なのに、起きている時が余りに残念な事にイラッとしたので、つい。それにディアーナなら、目が覚めたら食い付きそうじゃないですか?」
そう、この美しい月の女神は、目が覚めた途端にドツキの女神に変わるのだ。
「そのタコ、俺は無関係だからな!?目を覚ましたディアーナがブチキレして爆発したら、親父が責任とれよ!?」
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