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第四章【神の御子と月の聖女ディアーナの旅】
58#第二王子マッチョのピーちゃん。
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「初めてお目にかかります!私はラジェアベリア国、第二王子ピエールと申します!
ピーターとでも、ピーちゃんとでもお呼び下さい!」
ヒールナー伯爵邸の応接間に通されたディアーナとレオンハルトは、改めてマッチョイケメンと向き合う。
応接間にはスティーヴンとピエール、ディアーナとレオンハルトの四人のみ。
イライザには席を外して貰い、サイモンは自らを王族の方々と同席する身分ではないと、その場を離れた。
第二王子ピエールは、スティーヴンと同じく銀色の髪だが、サラサラ髪質のスティーヴンに対し、ゴワゴワした髪質で短めの髪を立てている。
男臭くて、でもさわやかスポーツメン。
ディアーナ的には、レスリング部に居たよな…こんなタイプ的な身体をしている。完全に体育会系男子。
兄であるスティーヴンより何か、一回りデカイ。
ふむ、悪くはない。
「じゃあピーちゃん、ピーちゃんはイライザの婚約者って事でOK?」
かなり砕けた感じの王子に、はなっから気を遣う気もしないディアーナが、親指を立てタメ口で話し掛ける。
スティーヴンも、今さら不敬だとか言うつもりもないらしく、黙っている。
「OKっす!これ、いいですよね!OKって親指立てるの!
すっごく賛成!とかの意を簡単に伝えられて!」
━━ああ、サムズアップ。
これ前世のもんだもんね…スティーヴン、本当に私から得た色々な事を教えてるんだな…。
ろくでもない事まで教えてないだろうな!━━
「私の婚約者のイライザは、ディアーナ嬢が強くなったと聞いて居ても立ってもいられなくなったんです。
そんな強くなったディアーナ嬢を馬鹿にしたら、どんな仕返し、お仕置きがあるのだろうと…。
どんなご褒美になるのだろうと…。」
あー………それで、必要以上に神経逆撫でするような悪態を……。
バカじゃないの?
「レオン…ごめんなさい…あなたの事を、ずっと変態だと思っていたけど、身内にもド変態が居たわ…。」
「ディアーナ…謝らないでくれ…大丈夫だよ、愛しい君もかなり変態だから。」
「………何ですって?レオン」
「ディアーナ嬢、あちこちで戦を始めるのをやめてくれ。
話しが、進まないだろう?黙っていてくれ。」
溜息混じりにスティーヴンが言う。
本当に物怖じせず言うようになったわね!殿下!
「私はね…サイモン君とディアーナ嬢を会わせたかったんだよ。
…ディアーナ嬢、彼を見てどう思った?」
唐突に話を振られて、戸惑うディアーナは懸命にサイモンの事を思い出す。
頭の引き出しから無理矢理、サイモンのタグの付いた記憶を引き摺り出す。
さっき久しぶりに会った時の記憶は、ドM令嬢だのマッチョ殿下だの、他のインパクトが強すぎてサイモンの事なんて何も出てこない。
「サイモン……オタンコナスで…だから…バキッって殴って。
グハッ!と……言わせる……?オフィーリアが。」
スティーヴンが冷めた目でディアーナを見る。
はぁ?ナニ言ってんだ?……そんな冷たい表情で。
「ディアーナ、それは俺が見た夢だから…。」
可愛い妻の、お馬鹿な回答に照れる夫。
「…チッ……レオンハルト殿、なんて夢を見てるんですか…。」
馬鹿夫婦め…と軽く舌打ちしてしまう、スティーヴンおかん。
ホント、遠慮しなくなったなぁと馬鹿夫婦がスティーヴンを見る。
「冗談はさておき、その質問って王子サマが最近、命狙われてるのと関係あるのか?」
椅子に腰掛けたレオンハルトがズイと膝に腕を乗せ、前に屈む様にして尋ねると、レオンハルトの質問内容にピエールが驚愕の顔を見せる。
「兄上が命を狙われてる!?」
ピエールはソファーから立ち上がり、青い顔でスティーヴンの方を見る。
「何だ、知ってましたか。……ピーター、座りなさい。」
一方でスティーヴンはたいして気にする様子も無く、立ち上がったピエールを座るように促した。
「気付かないワケ無いだろ?
ここ最近、あちこちから殺気が飛んで来るもんな…。」
前屈みにした身体を起こしてソファーに深く腰掛け脚を組むレオンハルトに、隣に座るディアーナが頷きながら笑う。
「ふふ、痛くも痒くも無いんでしょ?殿下は。
ウィリアが言ってましたもん。最近スティーヴンが楽しそうって。」
レオンハルトやディアーナと旅をする内、嫌でも色んなスキルを手に入れてしまっているスティーヴンは、確実に普通の人間より強い。
剣の腕はさる事ながら、魔法もそれなりに強い。
ぶっちゃけてしまえば、料理の腕もかなり高い。
そこいらの暗殺者などの手に負える相手ではないのだ。
この、おかんは。
「まぁ…確かに痛くも痒くも無いんだけど。
鬱陶しい時はあるよね、夫婦の時間を邪魔されるとか。」
「兄上…そんな悠長な事を…命を狙われているんでしょう?
王太子である兄上が!
いままでは運良く避けられていたかも知れないけど、この先は分からないじゃないですか!大問題ですよ!」
「うん、みたいだね…でも、無理だよね…」
「うん、無理だな…」
「無理ね。殿下自体が強いんだけど、何より師匠が…許さないわよね、お世話係が居なくなるのを。」
恐らく、スティーヴンが本気で危ない時にはこの世界で一番敵に回してはいけない誰かさんが降臨なさる。
「それはそうと、その輩にサイモンお兄様が関わっているというの?しかも、それピーちゃんの居る前で言っちゃっていいの?」
「殺気を感じる時…彼もその場に居るんだ。彼の気配を感じる。」
サイモンが王太子暗殺に関わっているなら、処刑は当然。
伯爵家も取り潰しとなる上にイライザの婚約も無くなるはず。
「今回の件は、私以外の誰も知らない。秘密裏に処理出来たら……いいなと思っている。
家族の誰も知らない様だし、彼が首謀者なら、彼だけを…。」
都合の良い話しだとは分かっている、とスティーヴンは苦笑する。
「えー…乙女ゲーム、そんな重いキャラ設定あるー?」
思わず口に出してしまったディアーナに、スティーヴンとピエールが不思議そうな顔をする。
「乙女ゲーム……?」
ピーターとでも、ピーちゃんとでもお呼び下さい!」
ヒールナー伯爵邸の応接間に通されたディアーナとレオンハルトは、改めてマッチョイケメンと向き合う。
応接間にはスティーヴンとピエール、ディアーナとレオンハルトの四人のみ。
イライザには席を外して貰い、サイモンは自らを王族の方々と同席する身分ではないと、その場を離れた。
第二王子ピエールは、スティーヴンと同じく銀色の髪だが、サラサラ髪質のスティーヴンに対し、ゴワゴワした髪質で短めの髪を立てている。
男臭くて、でもさわやかスポーツメン。
ディアーナ的には、レスリング部に居たよな…こんなタイプ的な身体をしている。完全に体育会系男子。
兄であるスティーヴンより何か、一回りデカイ。
ふむ、悪くはない。
「じゃあピーちゃん、ピーちゃんはイライザの婚約者って事でOK?」
かなり砕けた感じの王子に、はなっから気を遣う気もしないディアーナが、親指を立てタメ口で話し掛ける。
スティーヴンも、今さら不敬だとか言うつもりもないらしく、黙っている。
「OKっす!これ、いいですよね!OKって親指立てるの!
すっごく賛成!とかの意を簡単に伝えられて!」
━━ああ、サムズアップ。
これ前世のもんだもんね…スティーヴン、本当に私から得た色々な事を教えてるんだな…。
ろくでもない事まで教えてないだろうな!━━
「私の婚約者のイライザは、ディアーナ嬢が強くなったと聞いて居ても立ってもいられなくなったんです。
そんな強くなったディアーナ嬢を馬鹿にしたら、どんな仕返し、お仕置きがあるのだろうと…。
どんなご褒美になるのだろうと…。」
あー………それで、必要以上に神経逆撫でするような悪態を……。
バカじゃないの?
「レオン…ごめんなさい…あなたの事を、ずっと変態だと思っていたけど、身内にもド変態が居たわ…。」
「ディアーナ…謝らないでくれ…大丈夫だよ、愛しい君もかなり変態だから。」
「………何ですって?レオン」
「ディアーナ嬢、あちこちで戦を始めるのをやめてくれ。
話しが、進まないだろう?黙っていてくれ。」
溜息混じりにスティーヴンが言う。
本当に物怖じせず言うようになったわね!殿下!
「私はね…サイモン君とディアーナ嬢を会わせたかったんだよ。
…ディアーナ嬢、彼を見てどう思った?」
唐突に話を振られて、戸惑うディアーナは懸命にサイモンの事を思い出す。
頭の引き出しから無理矢理、サイモンのタグの付いた記憶を引き摺り出す。
さっき久しぶりに会った時の記憶は、ドM令嬢だのマッチョ殿下だの、他のインパクトが強すぎてサイモンの事なんて何も出てこない。
「サイモン……オタンコナスで…だから…バキッって殴って。
グハッ!と……言わせる……?オフィーリアが。」
スティーヴンが冷めた目でディアーナを見る。
はぁ?ナニ言ってんだ?……そんな冷たい表情で。
「ディアーナ、それは俺が見た夢だから…。」
可愛い妻の、お馬鹿な回答に照れる夫。
「…チッ……レオンハルト殿、なんて夢を見てるんですか…。」
馬鹿夫婦め…と軽く舌打ちしてしまう、スティーヴンおかん。
ホント、遠慮しなくなったなぁと馬鹿夫婦がスティーヴンを見る。
「冗談はさておき、その質問って王子サマが最近、命狙われてるのと関係あるのか?」
椅子に腰掛けたレオンハルトがズイと膝に腕を乗せ、前に屈む様にして尋ねると、レオンハルトの質問内容にピエールが驚愕の顔を見せる。
「兄上が命を狙われてる!?」
ピエールはソファーから立ち上がり、青い顔でスティーヴンの方を見る。
「何だ、知ってましたか。……ピーター、座りなさい。」
一方でスティーヴンはたいして気にする様子も無く、立ち上がったピエールを座るように促した。
「気付かないワケ無いだろ?
ここ最近、あちこちから殺気が飛んで来るもんな…。」
前屈みにした身体を起こしてソファーに深く腰掛け脚を組むレオンハルトに、隣に座るディアーナが頷きながら笑う。
「ふふ、痛くも痒くも無いんでしょ?殿下は。
ウィリアが言ってましたもん。最近スティーヴンが楽しそうって。」
レオンハルトやディアーナと旅をする内、嫌でも色んなスキルを手に入れてしまっているスティーヴンは、確実に普通の人間より強い。
剣の腕はさる事ながら、魔法もそれなりに強い。
ぶっちゃけてしまえば、料理の腕もかなり高い。
そこいらの暗殺者などの手に負える相手ではないのだ。
この、おかんは。
「まぁ…確かに痛くも痒くも無いんだけど。
鬱陶しい時はあるよね、夫婦の時間を邪魔されるとか。」
「兄上…そんな悠長な事を…命を狙われているんでしょう?
王太子である兄上が!
いままでは運良く避けられていたかも知れないけど、この先は分からないじゃないですか!大問題ですよ!」
「うん、みたいだね…でも、無理だよね…」
「うん、無理だな…」
「無理ね。殿下自体が強いんだけど、何より師匠が…許さないわよね、お世話係が居なくなるのを。」
恐らく、スティーヴンが本気で危ない時にはこの世界で一番敵に回してはいけない誰かさんが降臨なさる。
「それはそうと、その輩にサイモンお兄様が関わっているというの?しかも、それピーちゃんの居る前で言っちゃっていいの?」
「殺気を感じる時…彼もその場に居るんだ。彼の気配を感じる。」
サイモンが王太子暗殺に関わっているなら、処刑は当然。
伯爵家も取り潰しとなる上にイライザの婚約も無くなるはず。
「今回の件は、私以外の誰も知らない。秘密裏に処理出来たら……いいなと思っている。
家族の誰も知らない様だし、彼が首謀者なら、彼だけを…。」
都合の良い話しだとは分かっている、とスティーヴンは苦笑する。
「えー…乙女ゲーム、そんな重いキャラ設定あるー?」
思わず口に出してしまったディアーナに、スティーヴンとピエールが不思議そうな顔をする。
「乙女ゲーム……?」
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