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バラされても構わない━━は、多分そうなる。
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ベッドの上、仰向けになり自身の膝を抱えたガインの胎内をキリアンの巨樹がズグッズグッと激しい律動を与えながら出入りする。
「ンン…!あっ!…うぉっ…!そ、ソコぉ…!や…おかしくなりそ…」
ガインの内側の好い場所にキリアンの巨樹の括れが引っ掛かり、キリアンの抽挿が内側の肉壁の粘膜をこそぐ様にガガガガっと振動を与えるものになった。
「やっ…ふぁ!ソコ駄目だって…!うぐっ!ひ……ッ……ン…!」
クンと上がったガインの顎先が震えて唇がパクパクと動く。
赤く上気した顔で細められたガインの黒い瞳は泣きそうな程に潤み、空気を食む様に動く唇は何かを訴え掛けるかの様で、キリアンは繋がったまま組み敷いたガインの姿にさらなる劣情を昂ぶらせた。
「ガイン可愛い…可愛くて…もっと愛したい…可愛がりたい…
それから…うんと苛めたい…。うんと哭かせたい…。」
キリアンがガインの上に身体を乗せ、柔毛の生えたガインの逞しい胸筋に唇を這わせる。
繋がった箇所を確認するかの様に、腰をガンガンと数回叩きつける様に動かした後キリアンは、ガインが駄目だと言った場所を狙った抽挿を始めた。
「ひ…!ソコ、駄目だって…!お、おかしくなるっ…からぁっ!」
「なってよ。おかしく。」
「い、イヤだ…は、恥ずかしいわ、そんなもん、人としッ…くぁあ!!」
「俺に隠すなよ、ガイン。全て曝け出せ。
どんなガインでも受け入れるし、愛してあげるよ?
よがり狂って壊れても…どんなに乱れても汚れても……。」
グチュ…チュップチュップ…クッチュクッチュ……
内側をキリアンの雄棒で搔き回される音が結合部から奏でられ、暗い部屋の中に響く。
「あっ!ああっ…!ひぐっ!ぁひっ!声っ…!変な声がっ…!
と、止まらなっ…!はひっ…!うぐぉお!」
「ガインの内側に俺のが引っ掛かるんだよね。ソコ好きなんだ?
ガインは気持ち良くなれる好きな場所がたくさんあるからねぇ。
ホントやらしい身体してるんだから。最高じゃないか。」
繋がった孔の上でガインのペニスが馬首の様に激しく揺れ動き、先端からチョロッチョロッと断続的に白濁液を飛ばす。
キリアンは馬首の様なガインの性器を握り、ガインの白濁液を潤滑剤代わりにして扱き始めた。
「ひゃうっ!!や、やめ…!中も外も同時にって…!ふぐぅ!ひ、ひ、や、やぁあ!ま、待て!待て!待って待って!待ってくれってぇえ!」
駄々をこねる子どもみたいな物言いになっている事に、恐らく本人も気付いてないのだろう。
許しを請う様に上擦った泣きそうな声でのガインの訴えをキリアンが聞き入れる訳も無く。
むしろ、そのガインらしからぬ姿を見せられたキリアンは、悦びに口角が上がるのを止められない。
「ドピュドピュって性器の頭からスケベ汁出してるじゃない。
中も外も擦られて、気持ちいいんだろう?
ははっ遠慮するなよ、ガイン。」
「はふうっ!ひっ…!や、もぉムリっ…ムリだ…中ァ…ゴリゴリ……ッ」
次第に呂律も回りにくくなり、泣きそうな程潤んでいた黒曜石の瞳は、虚ろになり焦点が定まらなくなった様に見える。
「ああ、いいね。師匠って精悍な顔の造りをしているから、いつもキリッとして凛々しくて…周りからは、おっかない顔って言われてるもんね。
そんな師匠が俺の前でだけスケベなアへ顔見せるとか…堪らない。」
キリアンの楔を抱き込んだ蜜壺の縁は、しとどに濡れて柔らかく解され、硬い楔を受け入れる度に歓喜する様にヌチュン、ヌプんと空気を食んだ卑猥な音を鳴らす。
「ムリ!出るッ、もう出るからっ!一回止めっ…!!止めてくれぇ…ぇぁ…!で、出る…ッ出る……」
「止める?どっちを?ガインのペニスを扱いている俺の手?
それとも、グチョグチョなガインの中を搔き回してる俺のペニス?
ふふっ聞いた所で、どっちも止めらんないけど。」
訊ねながら、キリアンの手も抽挿もどちらも止まる事はなく、むしろ追い上げる様に更に激しさを増す。
「出せばイイじゃないか。
いつもみたいに先っぽからヤラシく撒き散らしていいんだよぉ?
もう、何度も見せてくれてるのに…いつまでも乙女の様に恥じらいを捨てないガインって…
ホント、苛め甲斐があって楽しいし、可愛いんだから…ふふふ…」
「くっっ……!んぁあ!あう!ひっ……!」
ガインの身体が、無理矢理捩じ込むように与えられる快楽から逃れようとベッドの上で手足を掻いて泳ぎ出した。
抽挿の角度を変えさせ、性器を握る手からも逃れようとする。
キリアンは、ガインのその無駄な抵抗が愉しく、暴れる丸太のような片足を脇に抱き込んでガインの身体がずり上がるのを制止した。
「逃さないよ?それに、もう場所は覚えたからね。
ガインのイイ所、いつでも責めてあげる。
ほら、見ててあげるからイッていいよ?俺もガインの中にいっぱい出してあげるからね。」
逃さぬ様に固定したガインの身体を貫いたまま、ピタぁと腰を密着させる。
その状態で内側を探る様に、角度を変えながら内側の壁を性器の頭で撫で回し、ピンポイントで狙う場所を見つけると、ガガガガッと連打する様に再びソコを突き始めた。
ガインの中を責めると同時に、ガインのペニスも手の平の輪を縮めて強く握り、先端に爪を立て愛で苛め尽くす。
「やっ…!は、はひっ…!い、いぃ…!!いいぃ!や、ヤダ…!や…め…!
気持ちいい……!スゴ…!こすれてスゴ…!さ、先っぽグリグリしたら駄目ッ…!
ひっ…いいぃ!いい!いくっ…!いいッ…!」
馬首の様な、血管の浮き出る逞しい茎の先端から、撒き散らす様に白濁液をぶち撒ける。
ガインのペニスから宙に放出した粘着液は、四方八方に飛び散りキリアンのベッドの上を汚した。
その姿を見たキリアンもまた、情慾を追い上げられてガインの内側で熱液を吐き出し、ガインの胎内を満たす。
余韻に浸る前にズルッと楔を引き抜いた後にキリアンは、ベッドに横たわるガインを見下ろし、満足げに見詰める。
恍惚とした表情で横たわるガインの性器の先からは、吐き出した白濁液の残滓がチョロチョロと岩清水の様に滲み出しており
キリアンの楔を抜かれたばかりの柔い後孔からは、キリアンが満たした熱液がコプッ、コプッとガインの身体が痙攣する都度、尻孔からグジュッ、グジュッっと溢れ出る。
精液まみれの汚れたベッドの上で前後から汁を垂れ流しながら横たわるガインの姿は、キリアンの嗜虐心と征服欲を更に擽った。
「ああ…こんなに汚れて…なんて可愛くてキレイなんだろう。
ゾクゾクする程に美しいよ…。
この美しい姿を俺の目と記憶だけに刻むだけでなく、絵師にも描かせたい位だ…。」
「…………それ、呼ばれた絵師を俺がくびり殺してしまいそうだからヤメとけ……。」
瞼に光を感じ、ゆっくりと目を開く。
朝を迎え、キリアンの私室のベッドで目を覚ましたガインは身体を起こした後も、キリアンの居ないベッドの上で、しばらく何も考えられずにシーツを身体に掛けたままボンヤリしていた。
「…………隊長、やっと目が覚めた?」
「うがぁあ!!せ、せ、せ、せでぃい!!」
ベッドから離れた位置、いつも酒を酌み交わすテーブルの椅子に座ったセディがテーブルに肘を乗せ頬杖をついてガインに声を掛けた。
ガインは大袈裟な程に驚き、局部を隠す様に腰にシーツを巻いてベッドに片膝をつき変な構え方をし、ベッドの上で金剛力士像の様になった。
「い、いつからソコに!?」
「ここに座ったのは、キリアンが部屋を出た一時間ほど前だけど……
昨夜、一旦部屋を出てから、実は何度かこの部屋を訪ねたんだよね…
入れる雰囲気じゃなかったし、遠慮しといたけど……。」
まさか…昨夜のアレを、き、聞かれていた!?
あの恥ずかしい声を!?痴態を晒していた俺を知ってるって!?
「…隊長がキリアンに抱かれてるのは知ってたし、まぁソコはさぁ…今更驚きもしないんだけど。
…ただ、箍の外れたキリアンの相手をしている隊長が…思った以上に大変そうで…気の毒と言うか…大変そうだなぁと…。」
はぁあ!?何の同情だよ!?それ!
ガインは心で思い切り声を上げ、セディに食ってかかっているのだが、実際には声も出せずに無言で変なポーズのまま固まり、完全に金剛力士像の様になってしまっていた。
「暗殺されかけた可哀相な甥のキリアンの事を考えたらね、憂いを少しでも減らしてやりたいと親心みたいな気持ちがあって…
まぁキリアンを守るには隊長の協力も得たいし、結果…まぁその…隊長のキリアンを想う揺るぎ無い愛も知ったし…
キリアンを裏切る位なら、全てバレてもいいって隊長は言ってくれたし…。」
セディが、言い訳の様にゴニョゴニョと歯切れ悪い物の言い方をする。
ガインが、ゴクリと唾を飲み込んで自身を落ち着かせ、かすれた小声ながらもセディに声を掛けた。
「な、なな、なな、ナニが言いたい…?」
かすれた小声で訊ねるガインの方を見たセディは、凄く困った様な、申し訳無さげな表情をして頭を緩く下げた。
「キリアンの箍を外させたのは僕だ…。
すまない、まさか、隊長に対する恋慕の情と言うか執着が、あそこまでとは思わず…。
これからも隊長は、キリアンの激しい情愛をその身で受けなくてはならなくなってしまった…。」
「…なんだ、そんな事か…。
深刻なツラして謝るから、どんな大変な事かと思えば…いや、大変は大変なんだが…それは、今更だぞ?
周りにバレようがバレまいが、キリアンのアレは変わらん。」
ガインは苦笑してドサッとベッドに腰を下ろしてあぐらをかいた。
昨夜の痴態をセディに知られたのは、ガインとしてはかなり恥ずかしくワァワァ叫んで逃げ出したい位なのだか、それもまぁ偽りの脅迫とは言え抱かせろと言ったセディを相手に今更な気もする。
「……そう言ってくれると……ありがたいよ隊長。」
セディは、心に思った事をガインに伝え切れなかった。
キリアンが自慢げに話した様に、ガインは純で、ウブで、真っ直ぐで…
とにかくピュアで………まさにその通りで。
きっと考えも及ばないだろう。
バレてもいい、がバラしてもいいに置き換えられた時、オープン万歳状態になったキリアンが何をしたがるかを。
ガインは知らない。
この城の中で、それに気付いているのはセディとミーシャだけだろう。
━━寝室だけに留まるワケ無いだろうな。
で、そのうち玉座の椅子の上でもハメられるんだろうな。━━
「ンン…!あっ!…うぉっ…!そ、ソコぉ…!や…おかしくなりそ…」
ガインの内側の好い場所にキリアンの巨樹の括れが引っ掛かり、キリアンの抽挿が内側の肉壁の粘膜をこそぐ様にガガガガっと振動を与えるものになった。
「やっ…ふぁ!ソコ駄目だって…!うぐっ!ひ……ッ……ン…!」
クンと上がったガインの顎先が震えて唇がパクパクと動く。
赤く上気した顔で細められたガインの黒い瞳は泣きそうな程に潤み、空気を食む様に動く唇は何かを訴え掛けるかの様で、キリアンは繋がったまま組み敷いたガインの姿にさらなる劣情を昂ぶらせた。
「ガイン可愛い…可愛くて…もっと愛したい…可愛がりたい…
それから…うんと苛めたい…。うんと哭かせたい…。」
キリアンがガインの上に身体を乗せ、柔毛の生えたガインの逞しい胸筋に唇を這わせる。
繋がった箇所を確認するかの様に、腰をガンガンと数回叩きつける様に動かした後キリアンは、ガインが駄目だと言った場所を狙った抽挿を始めた。
「ひ…!ソコ、駄目だって…!お、おかしくなるっ…からぁっ!」
「なってよ。おかしく。」
「い、イヤだ…は、恥ずかしいわ、そんなもん、人としッ…くぁあ!!」
「俺に隠すなよ、ガイン。全て曝け出せ。
どんなガインでも受け入れるし、愛してあげるよ?
よがり狂って壊れても…どんなに乱れても汚れても……。」
グチュ…チュップチュップ…クッチュクッチュ……
内側をキリアンの雄棒で搔き回される音が結合部から奏でられ、暗い部屋の中に響く。
「あっ!ああっ…!ひぐっ!ぁひっ!声っ…!変な声がっ…!
と、止まらなっ…!はひっ…!うぐぉお!」
「ガインの内側に俺のが引っ掛かるんだよね。ソコ好きなんだ?
ガインは気持ち良くなれる好きな場所がたくさんあるからねぇ。
ホントやらしい身体してるんだから。最高じゃないか。」
繋がった孔の上でガインのペニスが馬首の様に激しく揺れ動き、先端からチョロッチョロッと断続的に白濁液を飛ばす。
キリアンは馬首の様なガインの性器を握り、ガインの白濁液を潤滑剤代わりにして扱き始めた。
「ひゃうっ!!や、やめ…!中も外も同時にって…!ふぐぅ!ひ、ひ、や、やぁあ!ま、待て!待て!待って待って!待ってくれってぇえ!」
駄々をこねる子どもみたいな物言いになっている事に、恐らく本人も気付いてないのだろう。
許しを請う様に上擦った泣きそうな声でのガインの訴えをキリアンが聞き入れる訳も無く。
むしろ、そのガインらしからぬ姿を見せられたキリアンは、悦びに口角が上がるのを止められない。
「ドピュドピュって性器の頭からスケベ汁出してるじゃない。
中も外も擦られて、気持ちいいんだろう?
ははっ遠慮するなよ、ガイン。」
「はふうっ!ひっ…!や、もぉムリっ…ムリだ…中ァ…ゴリゴリ……ッ」
次第に呂律も回りにくくなり、泣きそうな程潤んでいた黒曜石の瞳は、虚ろになり焦点が定まらなくなった様に見える。
「ああ、いいね。師匠って精悍な顔の造りをしているから、いつもキリッとして凛々しくて…周りからは、おっかない顔って言われてるもんね。
そんな師匠が俺の前でだけスケベなアへ顔見せるとか…堪らない。」
キリアンの楔を抱き込んだ蜜壺の縁は、しとどに濡れて柔らかく解され、硬い楔を受け入れる度に歓喜する様にヌチュン、ヌプんと空気を食んだ卑猥な音を鳴らす。
「ムリ!出るッ、もう出るからっ!一回止めっ…!!止めてくれぇ…ぇぁ…!で、出る…ッ出る……」
「止める?どっちを?ガインのペニスを扱いている俺の手?
それとも、グチョグチョなガインの中を搔き回してる俺のペニス?
ふふっ聞いた所で、どっちも止めらんないけど。」
訊ねながら、キリアンの手も抽挿もどちらも止まる事はなく、むしろ追い上げる様に更に激しさを増す。
「出せばイイじゃないか。
いつもみたいに先っぽからヤラシく撒き散らしていいんだよぉ?
もう、何度も見せてくれてるのに…いつまでも乙女の様に恥じらいを捨てないガインって…
ホント、苛め甲斐があって楽しいし、可愛いんだから…ふふふ…」
「くっっ……!んぁあ!あう!ひっ……!」
ガインの身体が、無理矢理捩じ込むように与えられる快楽から逃れようとベッドの上で手足を掻いて泳ぎ出した。
抽挿の角度を変えさせ、性器を握る手からも逃れようとする。
キリアンは、ガインのその無駄な抵抗が愉しく、暴れる丸太のような片足を脇に抱き込んでガインの身体がずり上がるのを制止した。
「逃さないよ?それに、もう場所は覚えたからね。
ガインのイイ所、いつでも責めてあげる。
ほら、見ててあげるからイッていいよ?俺もガインの中にいっぱい出してあげるからね。」
逃さぬ様に固定したガインの身体を貫いたまま、ピタぁと腰を密着させる。
その状態で内側を探る様に、角度を変えながら内側の壁を性器の頭で撫で回し、ピンポイントで狙う場所を見つけると、ガガガガッと連打する様に再びソコを突き始めた。
ガインの中を責めると同時に、ガインのペニスも手の平の輪を縮めて強く握り、先端に爪を立て愛で苛め尽くす。
「やっ…!は、はひっ…!い、いぃ…!!いいぃ!や、ヤダ…!や…め…!
気持ちいい……!スゴ…!こすれてスゴ…!さ、先っぽグリグリしたら駄目ッ…!
ひっ…いいぃ!いい!いくっ…!いいッ…!」
馬首の様な、血管の浮き出る逞しい茎の先端から、撒き散らす様に白濁液をぶち撒ける。
ガインのペニスから宙に放出した粘着液は、四方八方に飛び散りキリアンのベッドの上を汚した。
その姿を見たキリアンもまた、情慾を追い上げられてガインの内側で熱液を吐き出し、ガインの胎内を満たす。
余韻に浸る前にズルッと楔を引き抜いた後にキリアンは、ベッドに横たわるガインを見下ろし、満足げに見詰める。
恍惚とした表情で横たわるガインの性器の先からは、吐き出した白濁液の残滓がチョロチョロと岩清水の様に滲み出しており
キリアンの楔を抜かれたばかりの柔い後孔からは、キリアンが満たした熱液がコプッ、コプッとガインの身体が痙攣する都度、尻孔からグジュッ、グジュッっと溢れ出る。
精液まみれの汚れたベッドの上で前後から汁を垂れ流しながら横たわるガインの姿は、キリアンの嗜虐心と征服欲を更に擽った。
「ああ…こんなに汚れて…なんて可愛くてキレイなんだろう。
ゾクゾクする程に美しいよ…。
この美しい姿を俺の目と記憶だけに刻むだけでなく、絵師にも描かせたい位だ…。」
「…………それ、呼ばれた絵師を俺がくびり殺してしまいそうだからヤメとけ……。」
瞼に光を感じ、ゆっくりと目を開く。
朝を迎え、キリアンの私室のベッドで目を覚ましたガインは身体を起こした後も、キリアンの居ないベッドの上で、しばらく何も考えられずにシーツを身体に掛けたままボンヤリしていた。
「…………隊長、やっと目が覚めた?」
「うがぁあ!!せ、せ、せ、せでぃい!!」
ベッドから離れた位置、いつも酒を酌み交わすテーブルの椅子に座ったセディがテーブルに肘を乗せ頬杖をついてガインに声を掛けた。
ガインは大袈裟な程に驚き、局部を隠す様に腰にシーツを巻いてベッドに片膝をつき変な構え方をし、ベッドの上で金剛力士像の様になった。
「い、いつからソコに!?」
「ここに座ったのは、キリアンが部屋を出た一時間ほど前だけど……
昨夜、一旦部屋を出てから、実は何度かこの部屋を訪ねたんだよね…
入れる雰囲気じゃなかったし、遠慮しといたけど……。」
まさか…昨夜のアレを、き、聞かれていた!?
あの恥ずかしい声を!?痴態を晒していた俺を知ってるって!?
「…隊長がキリアンに抱かれてるのは知ってたし、まぁソコはさぁ…今更驚きもしないんだけど。
…ただ、箍の外れたキリアンの相手をしている隊長が…思った以上に大変そうで…気の毒と言うか…大変そうだなぁと…。」
はぁあ!?何の同情だよ!?それ!
ガインは心で思い切り声を上げ、セディに食ってかかっているのだが、実際には声も出せずに無言で変なポーズのまま固まり、完全に金剛力士像の様になってしまっていた。
「暗殺されかけた可哀相な甥のキリアンの事を考えたらね、憂いを少しでも減らしてやりたいと親心みたいな気持ちがあって…
まぁキリアンを守るには隊長の協力も得たいし、結果…まぁその…隊長のキリアンを想う揺るぎ無い愛も知ったし…
キリアンを裏切る位なら、全てバレてもいいって隊長は言ってくれたし…。」
セディが、言い訳の様にゴニョゴニョと歯切れ悪い物の言い方をする。
ガインが、ゴクリと唾を飲み込んで自身を落ち着かせ、かすれた小声ながらもセディに声を掛けた。
「な、なな、なな、ナニが言いたい…?」
かすれた小声で訊ねるガインの方を見たセディは、凄く困った様な、申し訳無さげな表情をして頭を緩く下げた。
「キリアンの箍を外させたのは僕だ…。
すまない、まさか、隊長に対する恋慕の情と言うか執着が、あそこまでとは思わず…。
これからも隊長は、キリアンの激しい情愛をその身で受けなくてはならなくなってしまった…。」
「…なんだ、そんな事か…。
深刻なツラして謝るから、どんな大変な事かと思えば…いや、大変は大変なんだが…それは、今更だぞ?
周りにバレようがバレまいが、キリアンのアレは変わらん。」
ガインは苦笑してドサッとベッドに腰を下ろしてあぐらをかいた。
昨夜の痴態をセディに知られたのは、ガインとしてはかなり恥ずかしくワァワァ叫んで逃げ出したい位なのだか、それもまぁ偽りの脅迫とは言え抱かせろと言ったセディを相手に今更な気もする。
「……そう言ってくれると……ありがたいよ隊長。」
セディは、心に思った事をガインに伝え切れなかった。
キリアンが自慢げに話した様に、ガインは純で、ウブで、真っ直ぐで…
とにかくピュアで………まさにその通りで。
きっと考えも及ばないだろう。
バレてもいい、がバラしてもいいに置き換えられた時、オープン万歳状態になったキリアンが何をしたがるかを。
ガインは知らない。
この城の中で、それに気付いているのはセディとミーシャだけだろう。
━━寝室だけに留まるワケ無いだろうな。
で、そのうち玉座の椅子の上でもハメられるんだろうな。━━
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