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序章
第2話 戦う理由
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アスタ達に助けられた過去を思い出したユキ、あの時助けられていなかったら、助けが来る前に死んでいたら、それを考えない日はない。
そしてまだ完治はしていなく、今でもサラによるカウンセリングを受けている。
当時最強にして、現役ランク1位の上級剣士サラ。
ランク試験を受けていない為、ランク外だが、サラをも上回る最強剣士ノネ。
この二人がアスタを初めとした、現最強剣士へと育て導いた師匠だ。
剣士の強さは、単にランクが高ければ良い訳ではなく、例外として、アスタやノネの様に剣士試験を受けてない者もいる。
しかしながら、剣士試験を受け、受かった場合のメリットが極端に多いのも、また事実。
唯一、最高戦力として強力な敵が現れた場合のみ、強制参加と言うケースが存在するが、それぐらいで、強いが故に、どんなクエストも受けられる上に、報酬も高く、何をするにも融通が効くのだ。
その強すぎる優遇さに、当然なるには審査がとても厳しく、それを乗り越えた者に、ランク上位の資格が与えられる。
アスタとノネが上位剣士試験を受けないのは、理由があり。
ノネに至っては、高すぎないだけで、ランク外剣士の報酬が充分と言う理由と、単に面倒事が嫌いだからである。
アスタが受けない理由は、強制的に危険なクエストに参加しなければならない点にある。
至って良い縛りに見えるが、アスタにとっては、世界の危機より、今もどこかで助けを求めている人を助けたいと言う気持ちがあった。
この世界の価値、救う理論は、数と上位人がトップに来る。
立場が上の者、世界の危機に応じたたくさんの被害者達、小さな村や一人の子供や少女はほぼ眼中に無く、それに報酬もない、救った所で剣士に対した得はない。
だから誰もやろうとしない、小さい命は捨て、たくさんの命を救う方針にある。
誰かがやらなければ、その誰かがいないからこそアスタは、その誰かは自分だと、報酬もない、評価もされない、だがそんな事はどうでもよく、ただ目の前に救える命があるなら、救いたい、その気持ちがアスタを動かしていた。
「おかえりアスタ」
「ただいまサオリ」
「アスタさん、帰っていたんですね」
「あぁ、ミユキもおかえり、今帰ってきたんだ」
「そうだったんですね。 お疲れ様です」
「ありがとな、そっちもお疲れ様」
「はい」
「そう言えばアスタ、受付係のレンちゃんが呼んでましたよ?」
「え、どうして?」
「分かりませんが、なにか話があるみたいでしたよ?」
「そっか……じゃあちょっと行ってくるよ」
「ボクも行っていい?」
「え……でも話聞くだけだぞ?」
「うん、それでも良いから」
「分かった、行こうぜユキ」
「うん!」
そう言い、二人は住んでいる屋敷を出て、ギルドへ向かった。
「アスタさん、いつ気づいてくれるのかな」
「さぁね、ユキちゃんがアスタの事を好きって、私とミユキちゃんは知ってるけど、今のアスタには、難しいかな」
「でも、アスタさんといる時のお姉ちゃん、凄く楽しそう、でも最近は、心配してるのがスゴい分かる」
「そうね、アスタは一人で子供達を助けてる、時には危険な人とも戦っているだろうし、ユキちゃんは心配でしかないでしょうね」
「もしかしてサオリさん……」
「流石に偶然ですよ、行きたいって、ユキちゃんが自分で言ったからね」
ユキはアスタが好き、サオリとミユキはそう認識している。
当のユキ本人は、好きなのかどうかは、自分ではハッキリと分からないものの、アスタの事を常に考え、心配で仕方ないのは、言うまでもなかった。
しかしユキは、この気持ちが恋心だと気づく事に抵抗があった。年頃の少年少女ならば、好きな相手にアタックし、上手くいけば結ばれるものだが、今のアスタに気持ちを伝えていいのか、迷惑ではないか、嫌われたりしないかと、ユキは不安で仕方なかった。
だが恋心は、本人の意思どうこうで止められるほど単純なものではない。だが恋心を抱いたままそのような状態は、とても酷なものだ。
サオリとミユキは、応援してくれているが、ユキはどうすれば良いのか、今でも分からずにいた。
「そう言えばサオリさん、一つ気になった事があるのですが」
「気になった事?」
「受付係のレンちゃんって、姉妹いましたよね?」
「あぁ、確かレンちゃんはお姉ちゃんで、妹さんが一人いたと思いますよ? 名前は忘れちゃいましたが、前にレンちゃんから聞きました。 それがどうかしました?」
「いや、近々受付係になるってレンちゃんから聞いていたのですが、全然見ないなと思いまして」
ギルドに着いたアスタとユキは、受付にいたレンに呼ばれ、一つの部屋に連れて来られた。
「お待ちしていました。アスタさん」
「あぁ」
「ユキさんもご一緒でしたか」
「急にすいません」
「謝らないでください、むしろ話をユキさん達にもと考えていたぐらいなのです」
「なにかあった、という事ですか?」
「それは今からご説明します。 アスタさん、ユキさん貴方たちのパーティーに、依頼をお願いしたいのです」
「依頼の内容は?」
「カナ、私の妹であるカナの捜索および、救出です」
そしてまだ完治はしていなく、今でもサラによるカウンセリングを受けている。
当時最強にして、現役ランク1位の上級剣士サラ。
ランク試験を受けていない為、ランク外だが、サラをも上回る最強剣士ノネ。
この二人がアスタを初めとした、現最強剣士へと育て導いた師匠だ。
剣士の強さは、単にランクが高ければ良い訳ではなく、例外として、アスタやノネの様に剣士試験を受けてない者もいる。
しかしながら、剣士試験を受け、受かった場合のメリットが極端に多いのも、また事実。
唯一、最高戦力として強力な敵が現れた場合のみ、強制参加と言うケースが存在するが、それぐらいで、強いが故に、どんなクエストも受けられる上に、報酬も高く、何をするにも融通が効くのだ。
その強すぎる優遇さに、当然なるには審査がとても厳しく、それを乗り越えた者に、ランク上位の資格が与えられる。
アスタとノネが上位剣士試験を受けないのは、理由があり。
ノネに至っては、高すぎないだけで、ランク外剣士の報酬が充分と言う理由と、単に面倒事が嫌いだからである。
アスタが受けない理由は、強制的に危険なクエストに参加しなければならない点にある。
至って良い縛りに見えるが、アスタにとっては、世界の危機より、今もどこかで助けを求めている人を助けたいと言う気持ちがあった。
この世界の価値、救う理論は、数と上位人がトップに来る。
立場が上の者、世界の危機に応じたたくさんの被害者達、小さな村や一人の子供や少女はほぼ眼中に無く、それに報酬もない、救った所で剣士に対した得はない。
だから誰もやろうとしない、小さい命は捨て、たくさんの命を救う方針にある。
誰かがやらなければ、その誰かがいないからこそアスタは、その誰かは自分だと、報酬もない、評価もされない、だがそんな事はどうでもよく、ただ目の前に救える命があるなら、救いたい、その気持ちがアスタを動かしていた。
「おかえりアスタ」
「ただいまサオリ」
「アスタさん、帰っていたんですね」
「あぁ、ミユキもおかえり、今帰ってきたんだ」
「そうだったんですね。 お疲れ様です」
「ありがとな、そっちもお疲れ様」
「はい」
「そう言えばアスタ、受付係のレンちゃんが呼んでましたよ?」
「え、どうして?」
「分かりませんが、なにか話があるみたいでしたよ?」
「そっか……じゃあちょっと行ってくるよ」
「ボクも行っていい?」
「え……でも話聞くだけだぞ?」
「うん、それでも良いから」
「分かった、行こうぜユキ」
「うん!」
そう言い、二人は住んでいる屋敷を出て、ギルドへ向かった。
「アスタさん、いつ気づいてくれるのかな」
「さぁね、ユキちゃんがアスタの事を好きって、私とミユキちゃんは知ってるけど、今のアスタには、難しいかな」
「でも、アスタさんといる時のお姉ちゃん、凄く楽しそう、でも最近は、心配してるのがスゴい分かる」
「そうね、アスタは一人で子供達を助けてる、時には危険な人とも戦っているだろうし、ユキちゃんは心配でしかないでしょうね」
「もしかしてサオリさん……」
「流石に偶然ですよ、行きたいって、ユキちゃんが自分で言ったからね」
ユキはアスタが好き、サオリとミユキはそう認識している。
当のユキ本人は、好きなのかどうかは、自分ではハッキリと分からないものの、アスタの事を常に考え、心配で仕方ないのは、言うまでもなかった。
しかしユキは、この気持ちが恋心だと気づく事に抵抗があった。年頃の少年少女ならば、好きな相手にアタックし、上手くいけば結ばれるものだが、今のアスタに気持ちを伝えていいのか、迷惑ではないか、嫌われたりしないかと、ユキは不安で仕方なかった。
だが恋心は、本人の意思どうこうで止められるほど単純なものではない。だが恋心を抱いたままそのような状態は、とても酷なものだ。
サオリとミユキは、応援してくれているが、ユキはどうすれば良いのか、今でも分からずにいた。
「そう言えばサオリさん、一つ気になった事があるのですが」
「気になった事?」
「受付係のレンちゃんって、姉妹いましたよね?」
「あぁ、確かレンちゃんはお姉ちゃんで、妹さんが一人いたと思いますよ? 名前は忘れちゃいましたが、前にレンちゃんから聞きました。 それがどうかしました?」
「いや、近々受付係になるってレンちゃんから聞いていたのですが、全然見ないなと思いまして」
ギルドに着いたアスタとユキは、受付にいたレンに呼ばれ、一つの部屋に連れて来られた。
「お待ちしていました。アスタさん」
「あぁ」
「ユキさんもご一緒でしたか」
「急にすいません」
「謝らないでください、むしろ話をユキさん達にもと考えていたぐらいなのです」
「なにかあった、という事ですか?」
「それは今からご説明します。 アスタさん、ユキさん貴方たちのパーティーに、依頼をお願いしたいのです」
「依頼の内容は?」
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