10 / 10
10. 死の反対は生
しおりを挟む
老人は仰向けに寝そべりながら、頭だけを動かしてユスティナの方を向いた。
「隠れていなさいと、言っていたじゃないか……。お前は、リッチを統べるリッチクイーンとして生き残らなくては……いけないのだから……」
「私の心配なんかしてる場合じゃないでしょ!」
「ユスティナ、爺さんはどうなってるんだ」
「死にかけてるのよ!!」
ユスティナは一息おいた後、嗚咽を堪えて叫んだ。
老人の体はもう奥の地面が見えるほどに透けていた。その体から大気に溶け出している光の粒子は、実のところ魔力の塊である。
魔法生物というのは体が魔力で形成された生物のことであり、つまりこの粒子は魔法生物の死を意味している。
「死霊術を……! 修復魔法を! クローデンも手伝いなさい!!」
ユスティナは父に、死霊術を何度も何度もかけ続けた。しかし、粒子の放出は治るどころかその速度を激化させている。
「やめろ、ユスティナ! 逆効果だ!」
「うるさい! ここままじゃ父様が死んじゃうのよ!」
「それを君が早めてしまってるんだ!」
「っ、…………」
クローデンの説得に、ユスティナは「救助活動」の手を止めた。
魔法は基本、体内の魔力を使うことになるが、近くに魔力の塊があればその魔力が優先的に消費される。魔法生物はその体内で魔力を循環させ、魔力を外に出さないようにしているが、その機能が消え失せ放出が始まれば、魔法生物はあと少しの間だけ動けるただの魔力の塊と化す。
修復魔法の使用は、この状態になってしまった魔法生物にとっては魔力、すなわち命の浪費に過ぎなかった。
魔法生物の一員であるユスティナにとって、これは常識だった。冷静さを取り戻したユスティナは、父の死に直面して当惑した自分の犯した失敗をすぐに省みることとなった。
「ごめん、なさい……ごめんなさい、父様……父様……!」
修復魔法の魔法陣が消えると、粒子と化す速さも元通りとなった。決して粒子が止まらなくなったわけではないが。
ユスティナは死にゆく父に対して自分に出来ることが何もないことに気づくと、凪のように押し黙った。
しかしその直後には、
「うわあああぁああぁああああ!!!!!!」
父のために出来ることを考えていた頭が空っぽになると、ユスティナは決壊した水門のように大粒の涙を流し、声量の割に弱々しく叫びを上げた。少し前まで言葉で文章を紡ぐことのできた者とは思えない絶叫だった。
「おい、クローデン! ベルサリアが、ベルサリアが……!!」
ベルサリアを抱えたグールが、クローデンに被害を報告した。
支配が現実的ではないと判断されたのか、グールのうちベルサリアだけが殺害されていた。
「クローデン! どうにか蘇らせてやれねぇのか!? ベルサリアがいなけりゃ外敵に立ち向かえねぇぞ!」
「どうにかって、次に蘇らせたら、ロストだぞ……?」
「……くぞっ!」
クローデンは死んだグールに対してどうにも出来なかった。
(グールは死んだら、ネクロポリスにも居場所がなくなる。ようは使い捨てだ。だが、代わりなんてどうやって……。大昔のネクロポリスはもっと勢力が強かった。使い捨てを繰り返して保てる勢力じゃなかったはず……。なにか、やりようがあるのか)
「ユスティナ……」
消えゆく老人が、かろうじて機能の残っている声帯を震わせ、虫の羽音のような声でユスティナに声をかけた。
ユスティナはその声を少しも聞き逃すまいと、涙が頬を伝う音すら立たせんとばかりに、歯を食いしばって降涙を堪えた。
「お前の手で逝けるなら悪くはなかったが……まだ出来ることがある……」
「出来ること?」
「禁呪を……」
「禁呪?」
「……生者にとって死霊術は、金と天秤に乗せられる程度の脅威だが……とある術を扱える死霊術師は、何よりも優先して討伐された……グールを蘇生する際、ロストではなくまたグールとして蘇らせる魔術だ」
皆の視線がベルサリアの死体に集中した。グールとして死ねば、次に蘇生されたときには感情も意思もないロストとなり、術による支配を受け付けなくなる。敵の近くに投げ込めば戦力として機能はするが、風呂好きの彼女はもうこの世から消えているはずだ。
しかし、老人の言葉はクローデンらに希望を抱かせた。クローデンはいまだ知らぬ死霊術が存在したことへの驚きと、ベルサリアが復活するかもしれない可能性に胸を熱くした。
「この魔術を扱える者は、いつしか私だけになっていた。伝えれば、必ずお前たちは消されていった同胞のように目を付けられることとなる。楽な人生を歩むことはできなくなるだろう。それでも、この禁呪を知る覚悟が、ユスティナ、クローデン君、あるかね……」
脅しだった。一人娘の事を想えば一方的に禁呪を伝えることはできなかったが、死霊術の未来を想えば今すぐにでも伝えたい。
だが老人に残された時間は悩むことを許してはくれなかった。それはユスティナもクローデンも承知していた。
決断を急がなければならないこの状況で、クローデンは自分の夢を、そしてベルサリアがかつて話した望みを思い返し、すぐに答えを出した。
「教えてください、俺は死者の望みを本人に叶えさせたい。何度でも、チャンスを与えたい」
「リッチキングが知らない死霊術なんてあっていいはずがないわ。教えて、父様」
ユスティナも右に倣った。それが、父の形見のように思えたのた。
娘が禁呪を知りたいと言っているのだから、父も腹を括らなければならない。老人はもっと幼かったころのユスティナを頭に思い浮かべ、それから焦点が定まらなくなってきた目でしっかりと今の成長したユスティナの姿を捉えた。
見ない日のなかったはずの娘の成長を、老人は改めて実感した。
「では、伝授しようか……。時間は長くかけられないが、しっかりと覚えるんだ」
老人の魔法により、地面に魔法陣が映し出された。
魔術師は脳内に魔法陣を描き、対応した魔法を使う。その魔法陣の文字や絵柄が鮮明であればあるほど魔法の効果は高くなる。ゆえに、今老人が使ったような壁や地面に魔法陣を映し出す魔法を併用することも多い。
古代語の記された魔法陣の形を、二人は集中して頭に叩き込む。かけらでも忘れたりすれば、この禁呪は世界から存在を消すこととなる。魔導書に記されない魔術が時と共に風化することも少なくない。
「覚えたわ、父様」
ユスティナは父と同様に、地面に禁呪の魔法陣を映し出した。
一定以上の実力を持つ魔術師であれば、一から魔法を作ることができる。「禁呪の魔法陣を映し出す魔法」を、ユスティナは新たに生成したのだ。その魔法に必要な魔法陣も、同時に魔術師か作る。こちらを忘れれば元も子もないが、ユスティナは絶対に忘れることのない者の笑顔を、魔法陣に設定した。
「なら、早速使うといい……。時間は、魔力は……あまり残されていない」
そう言う老人の体は、魔力の放出が進んでおり、もう手足の先から完全に消え始めていた。
「……ええ。クローデン、やり方はわかるわよね。相手はあのベルサリアよ。出来るだけ多くの魔力を使いたい。私とクローデンと、父様とここにいるグール全員の魔力を私に全て預けて」
グールたちはみな賛成し、ひとりひとりユスティナと魔力を同期させていく。これでもかなりの量だが、まだ足りない。魔術師でない兵士二十人と少しでは、ユスティナとクローデンを合算したものにも及ばなかった。
魔法生物の魔力は、やはり必要なようだった。
次に、クローデンの魔力を同期させる。
「クローデン君……君の家名を教えてもらっても、いいか」
「はい、ブラッドフォード、といいます」
「ブラッドフォード……そうか、懐かしいな……」
老人はどこか嬉しそうな表情を見せた。クローデンはおそらく自分の先祖を知っているであろう老人と話がしたかった。
しかし、一度したことのある者同士の魔力の同期は、非常に速く済まされた。
最後に、ユスティナの父の魔力を同期させる番となった。
「父様……いいのね」
「ああ」
同期が済めば、「魔法生物を形成する魔力」は完全に「魔法に使用されるただの魔力」に変わる。ユスティナは父を手にかけなければならなかった。
「ユスティナ……。私の代わりに蘇る……ベルサリア君を、恨んではいけない……わかるね」
「……うん」
老人は最期に表情筋を力強く動かし、娘に笑顔を見せた。
ユスティナはポロポロと涙を流しながらも、笑顔を返そうとした。しかし、体が震えてどうにもならなかった
「前を向いて、生きなさい……。そこには……お前の仲間が、いてくれる……。後ろを振り返っても、私は……もうお前に笑顔を見せて、やることは、できないよ……」
「うん……うん」
「達者でな……ユスティナ。リッチクイーン……」
ユスティナは体温が急上昇するのを感じた。ユスティナもまた魔法生物。魔力が高まれば、それは生命を維持するエネルギーとなる。
魔力の同期が終わったのだ。それは父の遺物だった。
「私は、リッチクイーン。もう父様の代わりのキングじゃない。いくわよ、ベルサリア。父様の魔力を使うのに相応しい活躍を期待してるわ」
莫大な魔力が支払われ、父から引き継がれた禁呪が行使された。
「隠れていなさいと、言っていたじゃないか……。お前は、リッチを統べるリッチクイーンとして生き残らなくては……いけないのだから……」
「私の心配なんかしてる場合じゃないでしょ!」
「ユスティナ、爺さんはどうなってるんだ」
「死にかけてるのよ!!」
ユスティナは一息おいた後、嗚咽を堪えて叫んだ。
老人の体はもう奥の地面が見えるほどに透けていた。その体から大気に溶け出している光の粒子は、実のところ魔力の塊である。
魔法生物というのは体が魔力で形成された生物のことであり、つまりこの粒子は魔法生物の死を意味している。
「死霊術を……! 修復魔法を! クローデンも手伝いなさい!!」
ユスティナは父に、死霊術を何度も何度もかけ続けた。しかし、粒子の放出は治るどころかその速度を激化させている。
「やめろ、ユスティナ! 逆効果だ!」
「うるさい! ここままじゃ父様が死んじゃうのよ!」
「それを君が早めてしまってるんだ!」
「っ、…………」
クローデンの説得に、ユスティナは「救助活動」の手を止めた。
魔法は基本、体内の魔力を使うことになるが、近くに魔力の塊があればその魔力が優先的に消費される。魔法生物はその体内で魔力を循環させ、魔力を外に出さないようにしているが、その機能が消え失せ放出が始まれば、魔法生物はあと少しの間だけ動けるただの魔力の塊と化す。
修復魔法の使用は、この状態になってしまった魔法生物にとっては魔力、すなわち命の浪費に過ぎなかった。
魔法生物の一員であるユスティナにとって、これは常識だった。冷静さを取り戻したユスティナは、父の死に直面して当惑した自分の犯した失敗をすぐに省みることとなった。
「ごめん、なさい……ごめんなさい、父様……父様……!」
修復魔法の魔法陣が消えると、粒子と化す速さも元通りとなった。決して粒子が止まらなくなったわけではないが。
ユスティナは死にゆく父に対して自分に出来ることが何もないことに気づくと、凪のように押し黙った。
しかしその直後には、
「うわあああぁああぁああああ!!!!!!」
父のために出来ることを考えていた頭が空っぽになると、ユスティナは決壊した水門のように大粒の涙を流し、声量の割に弱々しく叫びを上げた。少し前まで言葉で文章を紡ぐことのできた者とは思えない絶叫だった。
「おい、クローデン! ベルサリアが、ベルサリアが……!!」
ベルサリアを抱えたグールが、クローデンに被害を報告した。
支配が現実的ではないと判断されたのか、グールのうちベルサリアだけが殺害されていた。
「クローデン! どうにか蘇らせてやれねぇのか!? ベルサリアがいなけりゃ外敵に立ち向かえねぇぞ!」
「どうにかって、次に蘇らせたら、ロストだぞ……?」
「……くぞっ!」
クローデンは死んだグールに対してどうにも出来なかった。
(グールは死んだら、ネクロポリスにも居場所がなくなる。ようは使い捨てだ。だが、代わりなんてどうやって……。大昔のネクロポリスはもっと勢力が強かった。使い捨てを繰り返して保てる勢力じゃなかったはず……。なにか、やりようがあるのか)
「ユスティナ……」
消えゆく老人が、かろうじて機能の残っている声帯を震わせ、虫の羽音のような声でユスティナに声をかけた。
ユスティナはその声を少しも聞き逃すまいと、涙が頬を伝う音すら立たせんとばかりに、歯を食いしばって降涙を堪えた。
「お前の手で逝けるなら悪くはなかったが……まだ出来ることがある……」
「出来ること?」
「禁呪を……」
「禁呪?」
「……生者にとって死霊術は、金と天秤に乗せられる程度の脅威だが……とある術を扱える死霊術師は、何よりも優先して討伐された……グールを蘇生する際、ロストではなくまたグールとして蘇らせる魔術だ」
皆の視線がベルサリアの死体に集中した。グールとして死ねば、次に蘇生されたときには感情も意思もないロストとなり、術による支配を受け付けなくなる。敵の近くに投げ込めば戦力として機能はするが、風呂好きの彼女はもうこの世から消えているはずだ。
しかし、老人の言葉はクローデンらに希望を抱かせた。クローデンはいまだ知らぬ死霊術が存在したことへの驚きと、ベルサリアが復活するかもしれない可能性に胸を熱くした。
「この魔術を扱える者は、いつしか私だけになっていた。伝えれば、必ずお前たちは消されていった同胞のように目を付けられることとなる。楽な人生を歩むことはできなくなるだろう。それでも、この禁呪を知る覚悟が、ユスティナ、クローデン君、あるかね……」
脅しだった。一人娘の事を想えば一方的に禁呪を伝えることはできなかったが、死霊術の未来を想えば今すぐにでも伝えたい。
だが老人に残された時間は悩むことを許してはくれなかった。それはユスティナもクローデンも承知していた。
決断を急がなければならないこの状況で、クローデンは自分の夢を、そしてベルサリアがかつて話した望みを思い返し、すぐに答えを出した。
「教えてください、俺は死者の望みを本人に叶えさせたい。何度でも、チャンスを与えたい」
「リッチキングが知らない死霊術なんてあっていいはずがないわ。教えて、父様」
ユスティナも右に倣った。それが、父の形見のように思えたのた。
娘が禁呪を知りたいと言っているのだから、父も腹を括らなければならない。老人はもっと幼かったころのユスティナを頭に思い浮かべ、それから焦点が定まらなくなってきた目でしっかりと今の成長したユスティナの姿を捉えた。
見ない日のなかったはずの娘の成長を、老人は改めて実感した。
「では、伝授しようか……。時間は長くかけられないが、しっかりと覚えるんだ」
老人の魔法により、地面に魔法陣が映し出された。
魔術師は脳内に魔法陣を描き、対応した魔法を使う。その魔法陣の文字や絵柄が鮮明であればあるほど魔法の効果は高くなる。ゆえに、今老人が使ったような壁や地面に魔法陣を映し出す魔法を併用することも多い。
古代語の記された魔法陣の形を、二人は集中して頭に叩き込む。かけらでも忘れたりすれば、この禁呪は世界から存在を消すこととなる。魔導書に記されない魔術が時と共に風化することも少なくない。
「覚えたわ、父様」
ユスティナは父と同様に、地面に禁呪の魔法陣を映し出した。
一定以上の実力を持つ魔術師であれば、一から魔法を作ることができる。「禁呪の魔法陣を映し出す魔法」を、ユスティナは新たに生成したのだ。その魔法に必要な魔法陣も、同時に魔術師か作る。こちらを忘れれば元も子もないが、ユスティナは絶対に忘れることのない者の笑顔を、魔法陣に設定した。
「なら、早速使うといい……。時間は、魔力は……あまり残されていない」
そう言う老人の体は、魔力の放出が進んでおり、もう手足の先から完全に消え始めていた。
「……ええ。クローデン、やり方はわかるわよね。相手はあのベルサリアよ。出来るだけ多くの魔力を使いたい。私とクローデンと、父様とここにいるグール全員の魔力を私に全て預けて」
グールたちはみな賛成し、ひとりひとりユスティナと魔力を同期させていく。これでもかなりの量だが、まだ足りない。魔術師でない兵士二十人と少しでは、ユスティナとクローデンを合算したものにも及ばなかった。
魔法生物の魔力は、やはり必要なようだった。
次に、クローデンの魔力を同期させる。
「クローデン君……君の家名を教えてもらっても、いいか」
「はい、ブラッドフォード、といいます」
「ブラッドフォード……そうか、懐かしいな……」
老人はどこか嬉しそうな表情を見せた。クローデンはおそらく自分の先祖を知っているであろう老人と話がしたかった。
しかし、一度したことのある者同士の魔力の同期は、非常に速く済まされた。
最後に、ユスティナの父の魔力を同期させる番となった。
「父様……いいのね」
「ああ」
同期が済めば、「魔法生物を形成する魔力」は完全に「魔法に使用されるただの魔力」に変わる。ユスティナは父を手にかけなければならなかった。
「ユスティナ……。私の代わりに蘇る……ベルサリア君を、恨んではいけない……わかるね」
「……うん」
老人は最期に表情筋を力強く動かし、娘に笑顔を見せた。
ユスティナはポロポロと涙を流しながらも、笑顔を返そうとした。しかし、体が震えてどうにもならなかった
「前を向いて、生きなさい……。そこには……お前の仲間が、いてくれる……。後ろを振り返っても、私は……もうお前に笑顔を見せて、やることは、できないよ……」
「うん……うん」
「達者でな……ユスティナ。リッチクイーン……」
ユスティナは体温が急上昇するのを感じた。ユスティナもまた魔法生物。魔力が高まれば、それは生命を維持するエネルギーとなる。
魔力の同期が終わったのだ。それは父の遺物だった。
「私は、リッチクイーン。もう父様の代わりのキングじゃない。いくわよ、ベルサリア。父様の魔力を使うのに相応しい活躍を期待してるわ」
莫大な魔力が支払われ、父から引き継がれた禁呪が行使された。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる