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天空大陸~サキュバスの街でトリップ・オア・トリート
速さ"だけ"で口先だけの男
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~龍宮城・リヴァイアの書斎~
ブゥンッ。(液晶画面起動)
「いやはや済まないね。
こちらの用事は済んだから先程の話に戻ろうじゃないか、″エンデバー王″。(リヴァイア)」
「いえいえ、御友人の来訪であれば仕方の無い事。
それよりも先程の話について、より良い返事を期待していますぞリヴァイア殿。(エンデバー)」
龍宮城内のリヴァイアの書斎にて、自身が座る机上に設置されている液晶に手を触れて起動させると、とある人物が映し出された。
液晶の向こうには人族の比較的若い男性が座している姿が映るのだが、その男性は『海上都市 マリ』の王エンデバーであった。
彼は先日【勇者】の故郷であった旧イグレージャ・オシデンタルに次いで2ヶ国目の″【魔王】殲滅″を謳い、周辺諸国を唖然させた事で有名で、その話は獣人国を経由して当然リヴァイアの耳にも入っていた。
そんなリヴァイアの下に獣人国を介して『海上都市マリ』のエンデバー王が会談を申し出てきた。
エンデバー王が会談の中で話すであろう事柄は大体分かるが、リヴァイアが後日会談の席を設けると伝えたのだが、『火急の案件』との事なのでその日の内に行う事となった。
とは言え、お互い初対面である為、リモートでの会談となった。
そしてノアがハルモニアから訪れる少し前、『海上都市マリ』のエンデバー王との会談が開始された直後に発せられた第一声が
「初めましてに御座いますな、海洋種の長リヴァイア殿。
この度、私共『海上都市マリ』では現在、″【魔王】殲滅″に向けて準備を進めているのです。
お互い海を生活の拠点とする者同士、手を取り合って協力し合おうではありませんか。(エンデバー)」
であった。
それに対してリヴァイアは
(初めましての挨拶の直ぐ後に【魔王】殲滅の協力要請とかアホですか?
そういった話は普通ある程度交流を深めてからでしょうよ。(リヴァイア))
これが初対面であるエンデバーに対する率直な感想であった。
「おほほ、噂通り話の進め方がお早い方の様ですね。(リヴァイア)」
「ほぅ、私の事を既に御存知とは嬉しい事ですな。
物事は何よりも″速度が肝心″ですからな。
それによって我が国で行ってきた施策が次々に当たり、観光都市として確立する事が出来ましたからな。(エンデバー)」
リヴァイアの愛想笑いも何のその。
自身が行ったスピーディーな施策をサラッと自慢していた。
(えぇ御存知も御存知。
勿論″悪い意味で″ですがね…(リヴァイア))
画面の向こうで笑み浮かべつつ過去に行った施策を2つ3つ紹介しているエンデバーを他所に、要点だけ聞き、他は聞き流しているリヴァイアは、心の中で提供されたエンデバーの情報を思い返していた。
※エンデバー王の人物紹介は後日。
そして冒頭に戻る。
~『海上都市マリ』・王城・エンデバーの居室~
「それよりも先程の話について、より良い返事を期待していますぞリヴァイア殿。
この様な大業は速さが命、機を逃しては
「では我ら海洋種は此度の″【魔王】殲滅″に関して″不参加″を表明致しますわ。(リヴァイア)」
「………は?(エンデバー)」
自分から″速さが命″と言っておきながらリヴァイアから速効で返答を返されたエンデバーは、画面の向こうで素頓狂な声を上げて固まっていた。
「先日王都との国交式典が終わったばかりでゴタゴタが収まっていないのです。
先々月、獣人国の滅びの森で発生した、擬似的大氾濫の支援でしたり【勇者】軍の被害者保護の優先がまだ
『『バンッ!』』(机を思いっ切り叩く)
「…どうしましたか?エンデバー王?(リヴァイア)」
「不…参加だとぉ…っ!?
私が直々に協力を要請しに
「海洋種の長としては【魔王】の動向は暫くの間静観するつもりでいます。
無闇矢鱈に戦闘を仕掛けた結果が旧イグレージャ・オシデンタルの現状です。
二の舞になるのは目に見えているでしょう?(リヴァイア)」
リヴァイアが不参加を表明した所、露骨に態度が急変し、体をワナワナと震わせ画面越しにリヴァイアを睨む。
だがリヴァイアは淡々と静観するべきだと諭す。
何なら旧イグレージャ・オシデンタルを例に出して冷静になる様に言うが
「ふん、あの様な没国と一緒にしないで貰いたい。だからこそ先程見せた様な"戦略書"をだな…(エンデバー)」
エンデバーはリヴァイアに【魔王】殲滅を持ち掛ける際、"戦略書"なる物を提示していた。
要は自国の戦力や兵糧、現状協力要請に応じてくれた追加の戦力。
どういった作戦が取れるか、短期・長期双方での【魔王】に対する攻勢の仕掛け方等様々な事が書かれていたのだが
「ちなみにその戦略書、"事実を基に"作成されてますか?(リヴァイア)」
「当たり前だろう。
でなければ綿密な戦略が立てられ
「ノア君の…"【鬼神】の参加が確定的"とありますが、それは本当ですか?(リヴァイア)」
「えぇ、そりゃもう。
今日の昼頃【鬼神】のノア殿に【諜報】の者が接触して」
「先程来訪してきた友人と言うのは【鬼神】の事で、朝方から大氾濫発生の地とは別の所に居た様です。
貴方の国の【諜報】が出会った【鬼神】は、本当に【鬼神】だったのですか?(リヴァイア)」
「っ…(エンデバー)」
言質を取ったとばかりに話を遮ったリヴァイアはエンデバーを詰める。
「申し訳ないのですが、式典を皮切りに周辺諸国の事は少し調べさせて頂きました。
勿論貴方の事もです、エンデバー王。
『速さ"だけ"は人一倍で、選択肢を狭めて自分の有利な方へと誘導するのが手口だ』と、各所から聞き及んでいます。(リヴァイア)」
エンデバーが見せた(稚拙な)戦略書には
『獣人国・王都の義勇兵に先んじて海上都市マリが第一陣として【魔王】へと侵攻』
と言う文言があったが、この部分だけ見ると先陣を切って【魔王】の下へ向かう様に見え、見映えは良いが、地理的・時間的要素を加味すると全く逆の意味を持つ。
海上都市マリは、獣人国とは対岸の位置にあり、例えマリからの戦力が第一陣として国を発っても、【魔王】の下へ到着する頃には大体最後尾の位置に落ち着く事になる。
これはどういう事か。
所謂『漁夫の利』を狙える位置に海上都市マリの第一陣が居る事になる。
「他国には『正午の鐘』だの『○時』だの細かく時間指定して国を発つ様に描かれているのに、自国に関しては抽象的な記載のみに留め、後に追求されない様に保険を掛けてる様に思えますねぇ。(リヴァイア)」
「チッ…
…ふ、良いですか?【魔王】殲滅は貴女も御存知のエルニストラ王(王都の国王)の悲願でもあるのですよ?
それを無下にするつもりですか?(エンデバー)」
「国王様の?それは本当ですか?国交式典の際はその様な事申しておりませんでしたが…?(リヴァイア)」
画面越しに聞こえるか聞こえないか(聞こえてる)の音量で舌打ちをしたエンデバーは、今度は王都の国王を出しに使ってきた。
流石のリヴァイアも、最近式典で交流もあり、獣人国国王と並んで気心が知れている国王の名を出されては反応に変化を見せる。
「【魔王】の手先がいつどこで聞き耳を立てているか分かりませんからな。
エルニストラ王とは密書で真意を窺っているので知らなくて当然でしょう。(エンデバー)」
「…そんな…何故私に真意を話してくれなかったのでしょう…(リヴァイア)」
「まぁ地上に進出して極僅かな貴女を本当の意味で信頼している訳では無いのでしょう。(エンデバー)」
リヴァイアに対して優位性を確立する事で参加させようと画策しているエンデバー。
だが
「ですがここで私と共に【魔王】殲滅を成せば、本当の意味で信頼関係が築
「今までの話は本当ですか?エルニストラ殿?(リヴァイア)」
「…は?(エンデバー)」
「はて?私は密書等貰った記憶は無いがなぁ。
それに【魔王】殲滅に参加する予定も無いし、勝手な事を言われる筋合いは無いのだが?(エルニストラ)」
「私も参加するなんて返答した覚えは無いな。
自国周辺の整備で手が回らんのだが?(ラグナー)」
今回2度目の素頓狂な声を上げるエンデバー。
リヴァイアが映し出されている画面の中には追加で2枚の液晶画面が映っており、その画面には王都のエルニストラ王、獣人国の国王ラグナーが映っていた。
「な!?何でそこに、こここ、国王達が…!?(エンデバー)」
「何でって、元々3人で会談してたのですが、エンデバー殿が『火急の案件』と言うので、追加で画面を用意して応対したのですよ。(リヴァイア)」
先日国交式典を終えた王都・龍宮城双方はお疲れ様会と称してリモート飲み会をしていた。(獣人国は途中参加。)
そこに後日会談の席を設けると言ったにも関わらず"速さが命"のエンデバーが会談を申し出てきたので渋々同意。
【魔王】殲滅の参加要請だろうと踏んだ王都・獣人国双方の国王は、エンデバーがボロを出すまで声を潜めていたのだった。
「「「で?今までの話をもう一度最初から話してくれないか?(エルニストラ・ラグナー・リヴァイア)」」」
「あ…あ、あ、あ…(エンデバー)」
3ヶ国の王から言質を取られたエンデバーはその後追求に追求を受ける。
彼がリヴァイアに提示した"戦略書"は3割も事実が書かれておらず、内容も稚拙で色々と破綻していた。
それに各国の王を前に嘘に嘘を重ねまくった為信頼を得られる事等叶わず、勿論3ヶ国は【魔王】殲滅の参加は拒否するのであった。
後に追加で色々と罰を受ける上に1ヶ月後にはその【魔王】によって直々に地図から抹消される事になる。
ブゥンッ。(液晶画面起動)
「いやはや済まないね。
こちらの用事は済んだから先程の話に戻ろうじゃないか、″エンデバー王″。(リヴァイア)」
「いえいえ、御友人の来訪であれば仕方の無い事。
それよりも先程の話について、より良い返事を期待していますぞリヴァイア殿。(エンデバー)」
龍宮城内のリヴァイアの書斎にて、自身が座る机上に設置されている液晶に手を触れて起動させると、とある人物が映し出された。
液晶の向こうには人族の比較的若い男性が座している姿が映るのだが、その男性は『海上都市 マリ』の王エンデバーであった。
彼は先日【勇者】の故郷であった旧イグレージャ・オシデンタルに次いで2ヶ国目の″【魔王】殲滅″を謳い、周辺諸国を唖然させた事で有名で、その話は獣人国を経由して当然リヴァイアの耳にも入っていた。
そんなリヴァイアの下に獣人国を介して『海上都市マリ』のエンデバー王が会談を申し出てきた。
エンデバー王が会談の中で話すであろう事柄は大体分かるが、リヴァイアが後日会談の席を設けると伝えたのだが、『火急の案件』との事なのでその日の内に行う事となった。
とは言え、お互い初対面である為、リモートでの会談となった。
そしてノアがハルモニアから訪れる少し前、『海上都市マリ』のエンデバー王との会談が開始された直後に発せられた第一声が
「初めましてに御座いますな、海洋種の長リヴァイア殿。
この度、私共『海上都市マリ』では現在、″【魔王】殲滅″に向けて準備を進めているのです。
お互い海を生活の拠点とする者同士、手を取り合って協力し合おうではありませんか。(エンデバー)」
であった。
それに対してリヴァイアは
(初めましての挨拶の直ぐ後に【魔王】殲滅の協力要請とかアホですか?
そういった話は普通ある程度交流を深めてからでしょうよ。(リヴァイア))
これが初対面であるエンデバーに対する率直な感想であった。
「おほほ、噂通り話の進め方がお早い方の様ですね。(リヴァイア)」
「ほぅ、私の事を既に御存知とは嬉しい事ですな。
物事は何よりも″速度が肝心″ですからな。
それによって我が国で行ってきた施策が次々に当たり、観光都市として確立する事が出来ましたからな。(エンデバー)」
リヴァイアの愛想笑いも何のその。
自身が行ったスピーディーな施策をサラッと自慢していた。
(えぇ御存知も御存知。
勿論″悪い意味で″ですがね…(リヴァイア))
画面の向こうで笑み浮かべつつ過去に行った施策を2つ3つ紹介しているエンデバーを他所に、要点だけ聞き、他は聞き流しているリヴァイアは、心の中で提供されたエンデバーの情報を思い返していた。
※エンデバー王の人物紹介は後日。
そして冒頭に戻る。
~『海上都市マリ』・王城・エンデバーの居室~
「それよりも先程の話について、より良い返事を期待していますぞリヴァイア殿。
この様な大業は速さが命、機を逃しては
「では我ら海洋種は此度の″【魔王】殲滅″に関して″不参加″を表明致しますわ。(リヴァイア)」
「………は?(エンデバー)」
自分から″速さが命″と言っておきながらリヴァイアから速効で返答を返されたエンデバーは、画面の向こうで素頓狂な声を上げて固まっていた。
「先日王都との国交式典が終わったばかりでゴタゴタが収まっていないのです。
先々月、獣人国の滅びの森で発生した、擬似的大氾濫の支援でしたり【勇者】軍の被害者保護の優先がまだ
『『バンッ!』』(机を思いっ切り叩く)
「…どうしましたか?エンデバー王?(リヴァイア)」
「不…参加だとぉ…っ!?
私が直々に協力を要請しに
「海洋種の長としては【魔王】の動向は暫くの間静観するつもりでいます。
無闇矢鱈に戦闘を仕掛けた結果が旧イグレージャ・オシデンタルの現状です。
二の舞になるのは目に見えているでしょう?(リヴァイア)」
リヴァイアが不参加を表明した所、露骨に態度が急変し、体をワナワナと震わせ画面越しにリヴァイアを睨む。
だがリヴァイアは淡々と静観するべきだと諭す。
何なら旧イグレージャ・オシデンタルを例に出して冷静になる様に言うが
「ふん、あの様な没国と一緒にしないで貰いたい。だからこそ先程見せた様な"戦略書"をだな…(エンデバー)」
エンデバーはリヴァイアに【魔王】殲滅を持ち掛ける際、"戦略書"なる物を提示していた。
要は自国の戦力や兵糧、現状協力要請に応じてくれた追加の戦力。
どういった作戦が取れるか、短期・長期双方での【魔王】に対する攻勢の仕掛け方等様々な事が書かれていたのだが
「ちなみにその戦略書、"事実を基に"作成されてますか?(リヴァイア)」
「当たり前だろう。
でなければ綿密な戦略が立てられ
「ノア君の…"【鬼神】の参加が確定的"とありますが、それは本当ですか?(リヴァイア)」
「えぇ、そりゃもう。
今日の昼頃【鬼神】のノア殿に【諜報】の者が接触して」
「先程来訪してきた友人と言うのは【鬼神】の事で、朝方から大氾濫発生の地とは別の所に居た様です。
貴方の国の【諜報】が出会った【鬼神】は、本当に【鬼神】だったのですか?(リヴァイア)」
「っ…(エンデバー)」
言質を取ったとばかりに話を遮ったリヴァイアはエンデバーを詰める。
「申し訳ないのですが、式典を皮切りに周辺諸国の事は少し調べさせて頂きました。
勿論貴方の事もです、エンデバー王。
『速さ"だけ"は人一倍で、選択肢を狭めて自分の有利な方へと誘導するのが手口だ』と、各所から聞き及んでいます。(リヴァイア)」
エンデバーが見せた(稚拙な)戦略書には
『獣人国・王都の義勇兵に先んじて海上都市マリが第一陣として【魔王】へと侵攻』
と言う文言があったが、この部分だけ見ると先陣を切って【魔王】の下へ向かう様に見え、見映えは良いが、地理的・時間的要素を加味すると全く逆の意味を持つ。
海上都市マリは、獣人国とは対岸の位置にあり、例えマリからの戦力が第一陣として国を発っても、【魔王】の下へ到着する頃には大体最後尾の位置に落ち着く事になる。
これはどういう事か。
所謂『漁夫の利』を狙える位置に海上都市マリの第一陣が居る事になる。
「他国には『正午の鐘』だの『○時』だの細かく時間指定して国を発つ様に描かれているのに、自国に関しては抽象的な記載のみに留め、後に追求されない様に保険を掛けてる様に思えますねぇ。(リヴァイア)」
「チッ…
…ふ、良いですか?【魔王】殲滅は貴女も御存知のエルニストラ王(王都の国王)の悲願でもあるのですよ?
それを無下にするつもりですか?(エンデバー)」
「国王様の?それは本当ですか?国交式典の際はその様な事申しておりませんでしたが…?(リヴァイア)」
画面越しに聞こえるか聞こえないか(聞こえてる)の音量で舌打ちをしたエンデバーは、今度は王都の国王を出しに使ってきた。
流石のリヴァイアも、最近式典で交流もあり、獣人国国王と並んで気心が知れている国王の名を出されては反応に変化を見せる。
「【魔王】の手先がいつどこで聞き耳を立てているか分かりませんからな。
エルニストラ王とは密書で真意を窺っているので知らなくて当然でしょう。(エンデバー)」
「…そんな…何故私に真意を話してくれなかったのでしょう…(リヴァイア)」
「まぁ地上に進出して極僅かな貴女を本当の意味で信頼している訳では無いのでしょう。(エンデバー)」
リヴァイアに対して優位性を確立する事で参加させようと画策しているエンデバー。
だが
「ですがここで私と共に【魔王】殲滅を成せば、本当の意味で信頼関係が築
「今までの話は本当ですか?エルニストラ殿?(リヴァイア)」
「…は?(エンデバー)」
「はて?私は密書等貰った記憶は無いがなぁ。
それに【魔王】殲滅に参加する予定も無いし、勝手な事を言われる筋合いは無いのだが?(エルニストラ)」
「私も参加するなんて返答した覚えは無いな。
自国周辺の整備で手が回らんのだが?(ラグナー)」
今回2度目の素頓狂な声を上げるエンデバー。
リヴァイアが映し出されている画面の中には追加で2枚の液晶画面が映っており、その画面には王都のエルニストラ王、獣人国の国王ラグナーが映っていた。
「な!?何でそこに、こここ、国王達が…!?(エンデバー)」
「何でって、元々3人で会談してたのですが、エンデバー殿が『火急の案件』と言うので、追加で画面を用意して応対したのですよ。(リヴァイア)」
先日国交式典を終えた王都・龍宮城双方はお疲れ様会と称してリモート飲み会をしていた。(獣人国は途中参加。)
そこに後日会談の席を設けると言ったにも関わらず"速さが命"のエンデバーが会談を申し出てきたので渋々同意。
【魔王】殲滅の参加要請だろうと踏んだ王都・獣人国双方の国王は、エンデバーがボロを出すまで声を潜めていたのだった。
「「「で?今までの話をもう一度最初から話してくれないか?(エルニストラ・ラグナー・リヴァイア)」」」
「あ…あ、あ、あ…(エンデバー)」
3ヶ国の王から言質を取られたエンデバーはその後追求に追求を受ける。
彼がリヴァイアに提示した"戦略書"は3割も事実が書かれておらず、内容も稚拙で色々と破綻していた。
それに各国の王を前に嘘に嘘を重ねまくった為信頼を得られる事等叶わず、勿論3ヶ国は【魔王】殲滅の参加は拒否するのであった。
後に追加で色々と罰を受ける上に1ヶ月後にはその【魔王】によって直々に地図から抹消される事になる。
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