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再びアルバラスト編
奉仕活動中です
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"私は違約金が払えなかったので奉仕活動中です"
「…何だろ、アレ…」
「ノア君の討伐依頼に参加したけど、辞退する時に違約金を払う義務があるのに、踏み倒した人達なんだって。」
「へぇ…」
(あぁ…この人達ってアレか、先陣切ってやって来た挙げ句、鉄山靠で開幕吹き飛ばされた奴らの仲間か。)
泊まっていた宿から通りに出ると、街中の各所で首から木札をぶら下げてる輩共と、それを監視している職員を見掛ける。
輩共の表情を見てみると、各々嫌々ながも奉仕活動(街のゴミ拾い、物資搬入の手伝い等)を行っていた。
「くそぅ…"野盗200人殺し"否定派の口車に乗せられて参加した俺が馬鹿だったぜ…」
「観光に来ただけなのに高い勉強代支払っちまいましたね…」
「ほらー、後10分程で終わるから働いた、働いた。」
「「うぇーい。」」
と、参加してしまった事について後悔している者や
「"野盗200人殺し"のやってた…背中で、こう、体当たり(?)する技…か?
アレ食らっておけば良かったな…」
「アレをか?俺はゴメンだね。」
「よく考えてみろ、人が吹き飛ばされる事なんて冒険者でもあまり経験しない事だぜ?
俺はこれでも【拳士】の端くれだ、あの技習得出来るチャンスだったかも知れないんだぜ?」
「「あー…それは分かるわー…」」
「こんな機会でも無いとあんなチャンス巡って来ないしなぁ…」
と、参加を辞退してしまった事について後悔している者が大多数であった。
「こんな大事になっちまったから、もうこの街には居ないんだろうなぁ…」
と呟いている者の隣を歩くノアとクロラ。
ちなみにこの時のノアの格好は、身バレを防ぐ為に【鬼鎧殻】で顔を覆い、よく『黒い二刀』が目印となっている節があった為、目立つ荒鬼神2本をアイテムボックスに仕舞っている状態である。
「案外これだけでも気付かれないものですね。」
「ノア君と言えば、あの剣だもの。
知ってる人が見たら直ぐに分かるよ。」
「そっかー…
武器の形、母さんみたくロングソードに変えようかな…」
「ノア君のお母さんって【剣士】なの?」
「ええ。
正確には【殲滅剣士】って言う【適正】で、『氾濫』とかがあった時にいの一番に戦地に送られて、戦陣を切り開く役目を担ってたんだって。」
「へぇ~、名前からして凄く強そうだね。」
「強いなんてもんじゃないよ。
未だに僕勝てた試しが無いし、現役の時なんかは『氾濫』に取り残された村に1人で向かって一昼夜耐え凌いだらしいから。」
「ノア君ですら勝てないなんて…
うむむ…何だか怖そう…」
「訓練の時は怖いけど普段は優しいよ…
普段"は"ね…」
念を入れ語気を強めて言う辺り、本当に訓練の時は怖いのであろう。
「……。」
母親の話をした直後、少し口をつぐみ、寂しげな顔をするノア。
「ねぇ、そういえばノア君、何か悩みとかあるんじゃない?」
「んぇ?」
「ほら、さっき飛ばされちゃった時も少し元気無さげだったから…」
「あぁ…
…と言うか、よくアレだけの情報で僕が悩んでるなんて分かりましたね…」
「ふふふ~これでもノア君より2歳分人生経験豊富なんだよ~。
…と言う事は、やっぱり悩みがあるんだね。」
「え?…あ。」
クロラ的には「悩みがあるかも?」程度の予感しか無かった様なので、少し鎌をかけてみたと言う。
まんまと乗せられたノアは、"自分の思っていた冒険者生活と違う"と言う悩みをクロラに話してみる事にした。
「…で今回は色々と頭に来て大暴れしてやりましたけど、山に飛ばされて少し冷静になったら、僕何やってるんだろうな…って…」
最後の方は少し言葉が弱々しくなってしまったが、悩んでいる事を正直に話し終える。
するとクロラから意外な返答が返ってきた。
「うーん…ノア君はまず"物事を深く考えてから行動した方が"良いと思うよ。」
「し、辛辣…」ガクッ…
クロラの口から割と辛辣な指摘を受け、思わずその場で膝を付くノア。
(『まぁ取り敢えず聞こうじゃないか、主。』)
(う、うん…)
『俺』から諭されて何とか立ち直るノア。
「ノア君って【適正】の事もあってか、物事を考えてから行動すると言うよりか、先に行動してから考えてる様に思うの。
それが悪いって事じゃないんだけど、行動を優先した結果、事態が悪化した事無かった?」
「行動優先で事態悪化…?
うーん…あったっけなぁ…」
クロラからの指摘について思案するノアだが、すんなり出てこない辺り、身に覚えが無い様だ。
(『代表例、鉱山での昇降機の件。』)
(あ。)
(『フリアダビアで殿請け負って死に掛けた件。』)
(うっ…)
(『そんで今回の件。
あんなアホみたいな討伐依頼、突っぱねちまえば良かったのに…』)
(うぅぅ…弁明のしようも御座いません…)ガクッ…
「…その反応からして、何か思い当たる節があるみたいだね…」
『俺』から色々と事例を羅列され、再びその場で膝を付くノアであった。
「でもノア君は私達より頭が切れるから、物事をしっかり考えてから行動する様にすれば、面倒事に巻き込まれないと思うの。」
「うぅっ…心当たりが多過ぎる分、気を付ければ本当に巻き込まれなさそうな気がしてきた…」
割と的を得ている返答に素直に驚くノア。
彼は常日頃、"動きを止めたら殺しに掛かる"両親の元で訓練を行っていた為、"考えるよりも先に動け"を地でいく脳筋スタイルであった。
ノアの場合はそれでも持ち前の対応力や判断力で上手く行っていたが、ここ最近になってボロが出始めた。
『俺』から時折アドバイス的な物もあるが、基本的に『俺』にとっての主であるノアが主導である為、最終的な判断はノアが行っている。
『俺』がたまに呆れる程抜けていると思う場面があるが、"年相応"と言う風に好意的に解釈して貰っている(妥協)。
だが、その部分をクロラは指摘してきた訳だ。
「あと、ノア君は"面倒見が良過ぎる"。」
「えっ、ダメなの?」
「ダメって訳では無いけど、ノア君の場合は面倒見が強過ぎる。
その性格に漬け込まれて利用されたり、ノア君の知らない間に事件の中心人物になってるんじゃないか、って心配になる時があるよ…」
「め、面倒見良過ぎるかなぁ…」
(『オードゥスでの防衛戦、誰も傷付かない様にとの配慮で自分の調子が悪いのに前線張ってたろ?』)
(あ。)
(『アルバラストに向かう道中、野盗に襲われて無一文になった見ず知らずの冒険者に10万ガル、ポンとくれてやろうとしたよな?』)
(うっ…)
(『実家に【召喚勇者】連れてったりな。』)
(うぅぅ…弁明のしようも御座いません…)ガクッ…
「…その反応からして、また何かしら思い当たる節があったみたいだね…」
『俺』から再び色々と事例を羅列され、またまたその場で膝を付くノアであった。
「面倒見が良いのは悪い事じゃない。
ノア君の場合、程々にする様に心掛ければ良いと私は思うの。」
「こ、今後は気を付けてみま…」
(あれ?似た事を割と最近誰かに言われた様な…)
"(『無視するこたぁ無いが、程々で良い、主は面倒見が良過ぎんだ。
お前さんと仲の良い4人は大丈夫だろうが、悪い考えを持つ奴に寄生されかねんぞ?』)
(う…善処します…)"
(あ…『俺』に同じ事言われてたなぁ…)
(『言った、あぁ言ったさ!
今の今まですっかり忘れてた様だが、俺は前にちゃーんと言ってたからな!』)
(ご、ごめんて…)
『俺』が多少不機嫌な声音でそう伝えると、ノアは苦笑いを浮かべた心象で謝罪する。
すると突然ノアの体から赤黒いオーラが立ち昇る。
「え?あれ?」
自分で発動した訳じゃないらしく、ノアは困惑している。
ズズズ…
『よぅ嬢ちゃん、面と向かって話すのはオードゥスのダンジョン以来だな。
悪いが手短に話すぞ?
どうやら俺と嬢ちゃんの考えは似てる様だ。
主は俺の話を聞きゃしないが、嬢ちゃんの話なら聞くだろう。
だから頼みたいんだが、一緒に居れる間は主の手綱を引いてて貰いたいんだ。頼めるか?』
「え?あ、はい…」
『主には俺から言っておく、頼んだぜ。』
スゥゥ…
赤黒いオーラは消え、体の主導権がノアに戻る。
「…『俺』から言われたと思うけど…もし良ければ暫くお願いします…」
「こ、こちらこそ…?」
「…何だろ、アレ…」
「ノア君の討伐依頼に参加したけど、辞退する時に違約金を払う義務があるのに、踏み倒した人達なんだって。」
「へぇ…」
(あぁ…この人達ってアレか、先陣切ってやって来た挙げ句、鉄山靠で開幕吹き飛ばされた奴らの仲間か。)
泊まっていた宿から通りに出ると、街中の各所で首から木札をぶら下げてる輩共と、それを監視している職員を見掛ける。
輩共の表情を見てみると、各々嫌々ながも奉仕活動(街のゴミ拾い、物資搬入の手伝い等)を行っていた。
「くそぅ…"野盗200人殺し"否定派の口車に乗せられて参加した俺が馬鹿だったぜ…」
「観光に来ただけなのに高い勉強代支払っちまいましたね…」
「ほらー、後10分程で終わるから働いた、働いた。」
「「うぇーい。」」
と、参加してしまった事について後悔している者や
「"野盗200人殺し"のやってた…背中で、こう、体当たり(?)する技…か?
アレ食らっておけば良かったな…」
「アレをか?俺はゴメンだね。」
「よく考えてみろ、人が吹き飛ばされる事なんて冒険者でもあまり経験しない事だぜ?
俺はこれでも【拳士】の端くれだ、あの技習得出来るチャンスだったかも知れないんだぜ?」
「「あー…それは分かるわー…」」
「こんな機会でも無いとあんなチャンス巡って来ないしなぁ…」
と、参加を辞退してしまった事について後悔している者が大多数であった。
「こんな大事になっちまったから、もうこの街には居ないんだろうなぁ…」
と呟いている者の隣を歩くノアとクロラ。
ちなみにこの時のノアの格好は、身バレを防ぐ為に【鬼鎧殻】で顔を覆い、よく『黒い二刀』が目印となっている節があった為、目立つ荒鬼神2本をアイテムボックスに仕舞っている状態である。
「案外これだけでも気付かれないものですね。」
「ノア君と言えば、あの剣だもの。
知ってる人が見たら直ぐに分かるよ。」
「そっかー…
武器の形、母さんみたくロングソードに変えようかな…」
「ノア君のお母さんって【剣士】なの?」
「ええ。
正確には【殲滅剣士】って言う【適正】で、『氾濫』とかがあった時にいの一番に戦地に送られて、戦陣を切り開く役目を担ってたんだって。」
「へぇ~、名前からして凄く強そうだね。」
「強いなんてもんじゃないよ。
未だに僕勝てた試しが無いし、現役の時なんかは『氾濫』に取り残された村に1人で向かって一昼夜耐え凌いだらしいから。」
「ノア君ですら勝てないなんて…
うむむ…何だか怖そう…」
「訓練の時は怖いけど普段は優しいよ…
普段"は"ね…」
念を入れ語気を強めて言う辺り、本当に訓練の時は怖いのであろう。
「……。」
母親の話をした直後、少し口をつぐみ、寂しげな顔をするノア。
「ねぇ、そういえばノア君、何か悩みとかあるんじゃない?」
「んぇ?」
「ほら、さっき飛ばされちゃった時も少し元気無さげだったから…」
「あぁ…
…と言うか、よくアレだけの情報で僕が悩んでるなんて分かりましたね…」
「ふふふ~これでもノア君より2歳分人生経験豊富なんだよ~。
…と言う事は、やっぱり悩みがあるんだね。」
「え?…あ。」
クロラ的には「悩みがあるかも?」程度の予感しか無かった様なので、少し鎌をかけてみたと言う。
まんまと乗せられたノアは、"自分の思っていた冒険者生活と違う"と言う悩みをクロラに話してみる事にした。
「…で今回は色々と頭に来て大暴れしてやりましたけど、山に飛ばされて少し冷静になったら、僕何やってるんだろうな…って…」
最後の方は少し言葉が弱々しくなってしまったが、悩んでいる事を正直に話し終える。
するとクロラから意外な返答が返ってきた。
「うーん…ノア君はまず"物事を深く考えてから行動した方が"良いと思うよ。」
「し、辛辣…」ガクッ…
クロラの口から割と辛辣な指摘を受け、思わずその場で膝を付くノア。
(『まぁ取り敢えず聞こうじゃないか、主。』)
(う、うん…)
『俺』から諭されて何とか立ち直るノア。
「ノア君って【適正】の事もあってか、物事を考えてから行動すると言うよりか、先に行動してから考えてる様に思うの。
それが悪いって事じゃないんだけど、行動を優先した結果、事態が悪化した事無かった?」
「行動優先で事態悪化…?
うーん…あったっけなぁ…」
クロラからの指摘について思案するノアだが、すんなり出てこない辺り、身に覚えが無い様だ。
(『代表例、鉱山での昇降機の件。』)
(あ。)
(『フリアダビアで殿請け負って死に掛けた件。』)
(うっ…)
(『そんで今回の件。
あんなアホみたいな討伐依頼、突っぱねちまえば良かったのに…』)
(うぅぅ…弁明のしようも御座いません…)ガクッ…
「…その反応からして、何か思い当たる節があるみたいだね…」
『俺』から色々と事例を羅列され、再びその場で膝を付くノアであった。
「でもノア君は私達より頭が切れるから、物事をしっかり考えてから行動する様にすれば、面倒事に巻き込まれないと思うの。」
「うぅっ…心当たりが多過ぎる分、気を付ければ本当に巻き込まれなさそうな気がしてきた…」
割と的を得ている返答に素直に驚くノア。
彼は常日頃、"動きを止めたら殺しに掛かる"両親の元で訓練を行っていた為、"考えるよりも先に動け"を地でいく脳筋スタイルであった。
ノアの場合はそれでも持ち前の対応力や判断力で上手く行っていたが、ここ最近になってボロが出始めた。
『俺』から時折アドバイス的な物もあるが、基本的に『俺』にとっての主であるノアが主導である為、最終的な判断はノアが行っている。
『俺』がたまに呆れる程抜けていると思う場面があるが、"年相応"と言う風に好意的に解釈して貰っている(妥協)。
だが、その部分をクロラは指摘してきた訳だ。
「あと、ノア君は"面倒見が良過ぎる"。」
「えっ、ダメなの?」
「ダメって訳では無いけど、ノア君の場合は面倒見が強過ぎる。
その性格に漬け込まれて利用されたり、ノア君の知らない間に事件の中心人物になってるんじゃないか、って心配になる時があるよ…」
「め、面倒見良過ぎるかなぁ…」
(『オードゥスでの防衛戦、誰も傷付かない様にとの配慮で自分の調子が悪いのに前線張ってたろ?』)
(あ。)
(『アルバラストに向かう道中、野盗に襲われて無一文になった見ず知らずの冒険者に10万ガル、ポンとくれてやろうとしたよな?』)
(うっ…)
(『実家に【召喚勇者】連れてったりな。』)
(うぅぅ…弁明のしようも御座いません…)ガクッ…
「…その反応からして、また何かしら思い当たる節があったみたいだね…」
『俺』から再び色々と事例を羅列され、またまたその場で膝を付くノアであった。
「面倒見が良いのは悪い事じゃない。
ノア君の場合、程々にする様に心掛ければ良いと私は思うの。」
「こ、今後は気を付けてみま…」
(あれ?似た事を割と最近誰かに言われた様な…)
"(『無視するこたぁ無いが、程々で良い、主は面倒見が良過ぎんだ。
お前さんと仲の良い4人は大丈夫だろうが、悪い考えを持つ奴に寄生されかねんぞ?』)
(う…善処します…)"
(あ…『俺』に同じ事言われてたなぁ…)
(『言った、あぁ言ったさ!
今の今まですっかり忘れてた様だが、俺は前にちゃーんと言ってたからな!』)
(ご、ごめんて…)
『俺』が多少不機嫌な声音でそう伝えると、ノアは苦笑いを浮かべた心象で謝罪する。
すると突然ノアの体から赤黒いオーラが立ち昇る。
「え?あれ?」
自分で発動した訳じゃないらしく、ノアは困惑している。
ズズズ…
『よぅ嬢ちゃん、面と向かって話すのはオードゥスのダンジョン以来だな。
悪いが手短に話すぞ?
どうやら俺と嬢ちゃんの考えは似てる様だ。
主は俺の話を聞きゃしないが、嬢ちゃんの話なら聞くだろう。
だから頼みたいんだが、一緒に居れる間は主の手綱を引いてて貰いたいんだ。頼めるか?』
「え?あ、はい…」
『主には俺から言っておく、頼んだぜ。』
スゥゥ…
赤黒いオーラは消え、体の主導権がノアに戻る。
「…『俺』から言われたと思うけど…もし良ければ暫くお願いします…」
「こ、こちらこそ…?」
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