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王都編
主従関係
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「へぇ~じゃあ2人は主従関係じゃなくて、ただ預かってるだけなのね。」
「ええ、獣人の国『ヴァーリアスフェアレス』で"色々"と行った後に別れる予定ですよ。」
事情を知らなかったディオとマールに経緯を話したノアは、今後の予定を少しだけ話す。
その発言にディオが更に質問を飛ばす。
「ヒュマノ…ヴァーリアスフェアレス…なぁノア君。
もしかして昨日王都の冒険者ギルドに貼り出されていた"超特殊依頼(仮)"、まさかあの依頼主ってノア君じゃないか?」
「ええ、そうですよ。」
「え?あっ!"あの依頼"の事ね!」
ディオの発言を横で聞いていたマールも、思い出したかの様に声を上げる。
「【適正】縛りのある依頼だから皆驚いてたわよ。
ディオ確か【適正】該当していたから依頼内容見れたわよね?
アレ、どんな依頼だったの?」
そう話を振られたディオは凄く困った顔をする。
「いや~…アレは申し訳無いがおいそれと口には出せないぞ。
それにまだ"仮"だしな…」
「今王都を含めた10の大きな街や国にも同様の依頼を出して参加者を募っていますよ。」
「その様だな。
一応俺も参加する予定だが、昨日の段階で162人の参加希望者が募っているみたいだ。
…なぁノア君、"あの依頼内容"マジでアレやるのか?」
「ええ、僕は本気ですよ。
どうします?辞退しますか?」
「ハッ!寧ろ俄然やる気になったぜ!」
「では依頼が確定されたらその時は宜しくお願いします。」
「ねぇディオ、ノア君!その依頼が確定したらどんな内容なのか教えてね!?」
ノアとディオがお互いニマリと笑顔を見せる中、全く情報が無いマールはやきもきしていた。
その後も川を横目に上流を目指す事30分。
小高い丘を越えた所で視線の先にある山の中腹に滝の様な物が見えた。
すると
キュルルル!キュキュキュッ!
「"見えた!あの滝の所にボクの住み処があるよ!"と言ってます。」
「おー、あの辺りか。
…しかし、木でよく見えないな…ちょっくら木に登ってもう少し高い所から見てみるか。」
タッ!トンッ!トトッ!
そう言ってノアが近くにあった背の高い木に登りだすと、デカピパラ以外の全員が樹上の更に上を目指す。
ヴァモス、ベレーザは先程の襲撃によって練習する時間は少なかったにも関わらず、スルスルと登っていく。
恐らく獣人は元から木登り自体は得意なのかもしれない。
「うーん…登っては見たけど、それでも少し見辛いな…
距離は目測で300メル位しか離れてないから実際に足を運んでみる…ん?何だ?あれ。」
「砂埃が上がってるが…よく見えねぇな…」
「ホント…それなら私、飛んで見てこようか?」
ノアとディオが視界の端に何かを捉えた様だが、背の高い木と砂埃とでそれが何なのかが分からないと言った様子。
するとマールが偵察に向かうと言い出した。
「え?"飛んで"って…マールさん飛べるんですか?」
「フフフ、良くぞ聞いてくれたねノア君。
こう見えて私は【精霊魔法使い】、空を飛ぶ事なぞ造作も無い事なのさ。
あ、でも飛ぶのには集中力使うんだけどね。」
(なる程、ローブを着てたから【魔法使い】かなと思っていたけどまさか【精霊魔法使い】とはね、初めて見たな…)
【精霊魔法使い】…【魔法使い】を極めていく中で精霊に気に入られた、若しくは長く接した事で力を貸して貰える様になった者だけがなれる【適正】である。
自身の魔力を使って発動する魔法に比べ、純粋な魔力を保有する精霊から魔法を行使できる為
応用、威力、範囲等が【魔法使い】の時に比べ格段に上昇している。
尚、精霊自体【精霊◯◯】と付く適正以外は見えない存在の為、狙って【精霊魔法使い】になるのは困難を極めるという。
「んじゃマール、慣れてない内で悪ぃけど見てきてくれ。」
「はいはーい、"ピーナス・ディファーダ(妖精の羽)"」
マールが呪文の様なものを唱えると、背中に淡く光輝く羽が形成される。
その羽をはためかせたマールは光の帯を残しつつ上空へと上がっていった。
「おー…凄い、本当に飛んだ…」
「俺らには見えないが、光の精霊が羽を形作って、風の精霊が気流を作ってるとか何とか…
最近【精霊魔法使い】になったもんだからまだその辺りの調整に慣れてないらしい。」
「それで"慣れてない内で悪ぃ"と言ったんですね?」
「あぁ、流石に俺は飛べないから、慣れてなくてもこういう時はマールに頼むしかないんだ。」
未だ遠くに見える森の中では砂埃が上がり、何かが暴れているのか、時折轟音が響き渡っている。
上空に上がっていくマールを、ディオは心配そうに見上げていた。
パタパタ…
「何かしらアレ…長い…蛇…?でもそれにしては胴体が長い様な…」
上空に上がったマールだが、木々が邪魔で森の中で暴れている存在が何なのか見当が付いていなかった。
「仕方無い、もう少し高度を上げますか…」パタパタ…
「ん?おいマール、高く上がり過ぎだ、そんな高さじゃあっちからも見られるぞ!」
「あ、ごめん。見えなかったからつい…」
ディオから注意された為、マールは高度を下げる事にした。
メキメキメキ…
「「ん?何の音だ…?」」
辺りには…具体的には砂埃が上がっている方向から木の軋む様な音が響き渡っていた。
ブゴッ…フゴゴ…
森の一角に3メルを優に越える程丸々と肥えたホーミングボアが息も絶え絶えに横たわっていた。
ホーミングボアの胴体には、大木に叩き付けられたかの様な陥没痕がくっきりと残っており、威力の大きさを物語っている。
針金の様な体毛、生半可な刀剣では貫き通せない程の皮膚に、豊富な食糧によって蓄えられた分厚い脂肪、巨体を自由自在に稼働させる為に搭載された強靭な筋肉等の強固な鎧を易々と突破し、ホーミングボアの内臓や骨はたった一撃で粉砕された。
だがこの攻撃を繰り出した"何か"にとっては、小腹が空いた所に近くを通ったホーミングボアの動きを止める為に放った、何て事無い一撃であった。
フ、フゴ『ガブジュッ!!ベキボキミシッ!ゴグンッ。』
ガフゥッ…
苦悶の声を上げるホーミングボアを一口で容赦無な顎で圧殺し、そのまま嚥下した。
ゴルルルル…
。
ふと木々の隙間から、空に浮遊している淡い光りを放つ物体を視認した"何か"は、大木の様に太く、大蛇の様に長く、岩山の如くゴツゴツとした尻尾を操り、近くの大木を締め付けつつ引っこ抜く。
メキメキメキ…グボッ。
ズグッ、ズググッ…
バキバキッ!ビュオンッ!
地面を這っている"何か"は、地面に鋭い爪を食い込ませて体を固定させると、長い尻尾を振り回し淡く光る物体へ向け、周囲にある大木を薙ぎ倒しながらぶん投げた。
有り得ない速度で射出された大木が一直線にマールの元へと向かう。
「ム、ムールチプラス・ヴァフェイラス(多重障壁)!」
ヴォン!ヴォン!ヴォン!
焦りながらも自身の正面10メル先に障壁を展開したマールだが
ゴババババババッ!
「嘘…」
射出された大木は障壁を易々と突破。
速度が落ちる事無く信じられない、と言った表情のマールの元へと向かう。
「ええ、獣人の国『ヴァーリアスフェアレス』で"色々"と行った後に別れる予定ですよ。」
事情を知らなかったディオとマールに経緯を話したノアは、今後の予定を少しだけ話す。
その発言にディオが更に質問を飛ばす。
「ヒュマノ…ヴァーリアスフェアレス…なぁノア君。
もしかして昨日王都の冒険者ギルドに貼り出されていた"超特殊依頼(仮)"、まさかあの依頼主ってノア君じゃないか?」
「ええ、そうですよ。」
「え?あっ!"あの依頼"の事ね!」
ディオの発言を横で聞いていたマールも、思い出したかの様に声を上げる。
「【適正】縛りのある依頼だから皆驚いてたわよ。
ディオ確か【適正】該当していたから依頼内容見れたわよね?
アレ、どんな依頼だったの?」
そう話を振られたディオは凄く困った顔をする。
「いや~…アレは申し訳無いがおいそれと口には出せないぞ。
それにまだ"仮"だしな…」
「今王都を含めた10の大きな街や国にも同様の依頼を出して参加者を募っていますよ。」
「その様だな。
一応俺も参加する予定だが、昨日の段階で162人の参加希望者が募っているみたいだ。
…なぁノア君、"あの依頼内容"マジでアレやるのか?」
「ええ、僕は本気ですよ。
どうします?辞退しますか?」
「ハッ!寧ろ俄然やる気になったぜ!」
「では依頼が確定されたらその時は宜しくお願いします。」
「ねぇディオ、ノア君!その依頼が確定したらどんな内容なのか教えてね!?」
ノアとディオがお互いニマリと笑顔を見せる中、全く情報が無いマールはやきもきしていた。
その後も川を横目に上流を目指す事30分。
小高い丘を越えた所で視線の先にある山の中腹に滝の様な物が見えた。
すると
キュルルル!キュキュキュッ!
「"見えた!あの滝の所にボクの住み処があるよ!"と言ってます。」
「おー、あの辺りか。
…しかし、木でよく見えないな…ちょっくら木に登ってもう少し高い所から見てみるか。」
タッ!トンッ!トトッ!
そう言ってノアが近くにあった背の高い木に登りだすと、デカピパラ以外の全員が樹上の更に上を目指す。
ヴァモス、ベレーザは先程の襲撃によって練習する時間は少なかったにも関わらず、スルスルと登っていく。
恐らく獣人は元から木登り自体は得意なのかもしれない。
「うーん…登っては見たけど、それでも少し見辛いな…
距離は目測で300メル位しか離れてないから実際に足を運んでみる…ん?何だ?あれ。」
「砂埃が上がってるが…よく見えねぇな…」
「ホント…それなら私、飛んで見てこようか?」
ノアとディオが視界の端に何かを捉えた様だが、背の高い木と砂埃とでそれが何なのかが分からないと言った様子。
するとマールが偵察に向かうと言い出した。
「え?"飛んで"って…マールさん飛べるんですか?」
「フフフ、良くぞ聞いてくれたねノア君。
こう見えて私は【精霊魔法使い】、空を飛ぶ事なぞ造作も無い事なのさ。
あ、でも飛ぶのには集中力使うんだけどね。」
(なる程、ローブを着てたから【魔法使い】かなと思っていたけどまさか【精霊魔法使い】とはね、初めて見たな…)
【精霊魔法使い】…【魔法使い】を極めていく中で精霊に気に入られた、若しくは長く接した事で力を貸して貰える様になった者だけがなれる【適正】である。
自身の魔力を使って発動する魔法に比べ、純粋な魔力を保有する精霊から魔法を行使できる為
応用、威力、範囲等が【魔法使い】の時に比べ格段に上昇している。
尚、精霊自体【精霊◯◯】と付く適正以外は見えない存在の為、狙って【精霊魔法使い】になるのは困難を極めるという。
「んじゃマール、慣れてない内で悪ぃけど見てきてくれ。」
「はいはーい、"ピーナス・ディファーダ(妖精の羽)"」
マールが呪文の様なものを唱えると、背中に淡く光輝く羽が形成される。
その羽をはためかせたマールは光の帯を残しつつ上空へと上がっていった。
「おー…凄い、本当に飛んだ…」
「俺らには見えないが、光の精霊が羽を形作って、風の精霊が気流を作ってるとか何とか…
最近【精霊魔法使い】になったもんだからまだその辺りの調整に慣れてないらしい。」
「それで"慣れてない内で悪ぃ"と言ったんですね?」
「あぁ、流石に俺は飛べないから、慣れてなくてもこういう時はマールに頼むしかないんだ。」
未だ遠くに見える森の中では砂埃が上がり、何かが暴れているのか、時折轟音が響き渡っている。
上空に上がっていくマールを、ディオは心配そうに見上げていた。
パタパタ…
「何かしらアレ…長い…蛇…?でもそれにしては胴体が長い様な…」
上空に上がったマールだが、木々が邪魔で森の中で暴れている存在が何なのか見当が付いていなかった。
「仕方無い、もう少し高度を上げますか…」パタパタ…
「ん?おいマール、高く上がり過ぎだ、そんな高さじゃあっちからも見られるぞ!」
「あ、ごめん。見えなかったからつい…」
ディオから注意された為、マールは高度を下げる事にした。
メキメキメキ…
「「ん?何の音だ…?」」
辺りには…具体的には砂埃が上がっている方向から木の軋む様な音が響き渡っていた。
ブゴッ…フゴゴ…
森の一角に3メルを優に越える程丸々と肥えたホーミングボアが息も絶え絶えに横たわっていた。
ホーミングボアの胴体には、大木に叩き付けられたかの様な陥没痕がくっきりと残っており、威力の大きさを物語っている。
針金の様な体毛、生半可な刀剣では貫き通せない程の皮膚に、豊富な食糧によって蓄えられた分厚い脂肪、巨体を自由自在に稼働させる為に搭載された強靭な筋肉等の強固な鎧を易々と突破し、ホーミングボアの内臓や骨はたった一撃で粉砕された。
だがこの攻撃を繰り出した"何か"にとっては、小腹が空いた所に近くを通ったホーミングボアの動きを止める為に放った、何て事無い一撃であった。
フ、フゴ『ガブジュッ!!ベキボキミシッ!ゴグンッ。』
ガフゥッ…
苦悶の声を上げるホーミングボアを一口で容赦無な顎で圧殺し、そのまま嚥下した。
ゴルルルル…
。
ふと木々の隙間から、空に浮遊している淡い光りを放つ物体を視認した"何か"は、大木の様に太く、大蛇の様に長く、岩山の如くゴツゴツとした尻尾を操り、近くの大木を締め付けつつ引っこ抜く。
メキメキメキ…グボッ。
ズグッ、ズググッ…
バキバキッ!ビュオンッ!
地面を這っている"何か"は、地面に鋭い爪を食い込ませて体を固定させると、長い尻尾を振り回し淡く光る物体へ向け、周囲にある大木を薙ぎ倒しながらぶん投げた。
有り得ない速度で射出された大木が一直線にマールの元へと向かう。
「ム、ムールチプラス・ヴァフェイラス(多重障壁)!」
ヴォン!ヴォン!ヴォン!
焦りながらも自身の正面10メル先に障壁を展開したマールだが
ゴババババババッ!
「嘘…」
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