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アルバラスト編
本陣に突撃
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「リ、リーダー…先程ジュラ、バグラ両名と戦闘開始した少年ですが本陣に突撃してきます。」
「はぁっ!?何言ってんだ!」
リーダーと呼ばれた男、デッドが<千里眼>を発動して前方を見る。
「何じゃありゃ…」
驚くのは無理もない、【万能】持ちの4人の中では剣術が得意と豪語し、相手の苦しむ姿を好む等、残忍な性格をしているジュラとバグラが「奴を殺す」とほざいて僅か数分後に首根っこ掴まれて本陣に戻って来ているのだ。
しかも先程まで野盗150人以上を相手にしていた奴がである。
「お、おい!ゼノ!『ヤツ』の召喚まであとどれ位掛かる!?」
「急かすなデッド!どんなに急いでも後15分は掛かる!」
「じ、15分…!?おい、【魔法使い】共!
3人は魔力供給を続けて残りはアイツをここに近付けさせるな!」
「で、でもアイツ、ジュラやバグラを…」
「『ヤツ』の召喚を邪魔されたら全てがパァだ、死んでも10分以内に蘇生打てば助けられんだ!
良いからさっさとやれ!」
デッドが慌ている理由は、野盗400人以上を囮として使い、時間を掛けて準備していた『ヤツ』の召喚である。
ゼノが魔方陣を描き、20人以上の【魔法使い】が魔力供給をすれば約1時間程で召喚が可能であった。
だが想像以上に早く野盗が殲滅され、街への影響は一切無く、逆に前線を押し上げられた。
ジュラとバグラをけしかけたにも関わらず瞬殺され現在物理的に帰還中である。
【魔法使い】達は迫り来るノアに狙いを付け、一斉に、そして断続的に魔法を放ち始めた。
「アイシクルランス!」
「ファイアランス!」
「サンダーストライク!」
「アイシクルランス!」
「エクスプロージョン!」
「ウォーターランス!」
ドドドドドドドドドドドドドッ!
「はっはー!熱烈歓迎だぜー!』
「ぐっ…離、せ…ガキ『ドガガガッ!』
右手で喚き立てたバグラを地面に叩き付けながら引き摺る。
「もう少しでお仲間の所に着くんだから少し黙ってろ。』
「…はい…」
顔面右側がノアの紅葉おろしによってズタボロになり出血が酷い事になったバグラ。
ジュラはその光景を見た事で何も言えなくなってしまった。
ドガッ!ズドォンッ!
前方にいる【魔法使い】らが放った魔法が着弾し始めた。
ノアは更に加速、魔法弾を掻い潜りながら前進する。
「くっ、少年止まりません!更に加速して来ます!」
「くそっ!」
デッドの体が一瞬光り、即座にデッドの周囲に5つの魔方陣が展開され、オーガが5体召喚される。
「アイツを殺せ!」
デッドの指示を受けたオーガ達がコクりと頷いて一斉に駆け出す。
それを見たノアは<集中><渾身><投擲術>を発動し、1体のオーガに向かってジュラをぶん投げる。
ドガァッ!「うげぇっ!?」グォアアッ!?
流石に人間1人分の重量が高速で激突した為オーガはたたらを踏み、頑丈なオーガに激突したジュラはピクピクと痙攣していた。
「流石にオーガは堅いな、っと!」
フラついたオーガに最接近し<渾身>を発動してバグラを鈍器代わりに叩き付ける。
ゴチュッ!「…っ!…っ!?」…ァッ!
声にならない声を上げてバグラとオーガは地面に倒れ伏す。
ノアは直ぐに腰の阿羅亀噛を抜きつつオーガの首を撥ね飛ばす。
オーガの首が宙に舞った瞬間には直ぐに駆け出し、接近して来たオーガを次々ぶった斬っていく。
4体目を斬り飛ばした所で地面が明るく照らされたので直ぐにその場を離れると、爆裂魔法が着弾する。
ズドォンッ!
上空を見ると既に視界に8発の爆裂魔法が確認できた。
ノアは全弾避けるのは厳しいと判断して2本の阿羅亀噛を交差して即席の盾とした。
ドゴァアッ!ズガァアンッ!ボガァッ!
「ぐぐぐっ…爆裂魔法撃ち過ぎだろう…」
着弾し何とか耐えてはいるが、次第にノアの動きが止まる。
一瞬爆撃が止んだのですかさず地面に阿羅亀噛2本を突き刺して壁を形成。
直ぐにまた爆撃がやってきて陰に隠れて耐え忍ぶノア。
「よし!アイツが足を止めたぞ!撃ち続けろ!」
本陣にいる野盗達に安堵の色が戻る。
さっきまで何やっても止まる事が無かったノアが動きを止めている。
街の連中も爆撃の嵐でこちらに来る事も出来ずにいる。
ただ魔力消費が大きい為撃ち続けられるのも後1、2分が限度だ。
それを察したデッドは直ぐに準備に取り掛かる。
デッドは自身の前後左右に魔方陣を展開、それぞれ別の術式が描かれている様だ。
ボゴァッ!「うわぁああああああっ!?」
デッドの背後、【魔法使い】らが爆裂魔法を撃ち続けている正にその集団の中央部から突如悲鳴が上がる。
地面を突き破りノアが出現。
【魔法使い】らの足や胸ぐらを掴んで地面に叩き付ける。
至近距離に現れたノアに対処が間に合わず、直ぐに5人以上の【魔法使い】が気を失う。
ノアは阿羅亀噛を壁にした後、隠れて地面に魔力を流して地中に潜ったノアは<気配感知>を頼りに【魔法使い】に接近、出現して強襲を仕掛けたのだった。
「くそっ!モンスターよりモンスターしてるぜ!お前らぁ!何でも良いからそいつの動きを止めろ!"飛ばす"ぞ!」
デッドの言葉を受けた【魔法使い】らは意図を察して直ぐ様行動に移す。
デッドが展開している魔方陣の数と"飛ばす"に嫌な予感を覚えたノアはマズイと判断。
攻撃を中断しデッドの所まで急ぐが
「ショックバインド!(麻痺拘束)」
「パラライズニードル!(麻痺針)」
「ヘヴィ!(移動速度低下)」
「スロウアクション!(行動鈍化)」
「バイタルドレイン!(体力吸収)」
「アースバインド!(大地拘束)」
「アイシクルソーン!(氷の棘)」
「ぐ、おおおおおおおおっ!?」
ショックバインドでノアの周囲に黄色の閃光が走り麻痺(弱)と拘束状態になり、パラライズニードルが複数本体に刺さり麻痺(強)状態に。
ヘヴィとスロウアクションを受け、一気に全ての動作が鈍化。
バイタルドレインで立てない程にまで体力が吸われ、アースバインドでノアの足元から石柱が現れ、アイシクルソーンで隙間を埋める様に氷の棘が発生、完全に拘束されてしまった。
「空間魔法『隔絶』!」
デッドが叫ぶとノアが拘束されている地点を隔てる様に光の壁が出現。
「ったく、手間掛けさせやがって…『転移』!」
デッドが何か唱えると同時にノアの見る景色が変わり、街の中央広場に石柱、地面ごと転移。
「くそっ…やられた…」
身動き1つ取れないノアは力無く項垂れる事しか出来なかった。
「はぁ…はぁ…何てヤツだ…こんな事なら『封印』とか覚えときゃ良かったぜ…
おい、お前ら、ジュラとバグラを回収、怪我人を集めて一緒に回復する!
あとマナポーション飲んで魔力を回復しておけ、直ぐ俺が【召喚】で奴等を近付けさせない様に手を打つからよ。」
「り、了解…」
「なぁ…アイツは…?」
「時間に余裕無かったが5分位は『隔絶』は解けねぇし、デバフ山盛りで動くのもしんどいハズだ…
『転移』も見える範囲で遠い所っつったら街ん中だったが何とかなるだろ…」
「アイツやべぇよ…ボスモンスターみてぇな戦い方じゃねぇか…」
「おら、ぐずぐず言ってねぇでさっさとやれって。
ゼノ、『ヤツ』はどうだ?」
「あと10分位だ…いやぁ、見てるこっちはヒヤヒヤしたぜ…
何だよあのガキ…」
「取り敢えず街まで飛ばしたから安心しろ。
お前は『ヤツ』の召喚に注力しといてくれ。」
デッドは冒険者や商人から盗ったアイテムボックスからマナポーションを取り出して一気にあおる。
デッドの体が一瞬光り【上級魔法使い】から【召喚】に適正変化、魔力を練り次の行動に移していた。
「はぁっ!?何言ってんだ!」
リーダーと呼ばれた男、デッドが<千里眼>を発動して前方を見る。
「何じゃありゃ…」
驚くのは無理もない、【万能】持ちの4人の中では剣術が得意と豪語し、相手の苦しむ姿を好む等、残忍な性格をしているジュラとバグラが「奴を殺す」とほざいて僅か数分後に首根っこ掴まれて本陣に戻って来ているのだ。
しかも先程まで野盗150人以上を相手にしていた奴がである。
「お、おい!ゼノ!『ヤツ』の召喚まであとどれ位掛かる!?」
「急かすなデッド!どんなに急いでも後15分は掛かる!」
「じ、15分…!?おい、【魔法使い】共!
3人は魔力供給を続けて残りはアイツをここに近付けさせるな!」
「で、でもアイツ、ジュラやバグラを…」
「『ヤツ』の召喚を邪魔されたら全てがパァだ、死んでも10分以内に蘇生打てば助けられんだ!
良いからさっさとやれ!」
デッドが慌ている理由は、野盗400人以上を囮として使い、時間を掛けて準備していた『ヤツ』の召喚である。
ゼノが魔方陣を描き、20人以上の【魔法使い】が魔力供給をすれば約1時間程で召喚が可能であった。
だが想像以上に早く野盗が殲滅され、街への影響は一切無く、逆に前線を押し上げられた。
ジュラとバグラをけしかけたにも関わらず瞬殺され現在物理的に帰還中である。
【魔法使い】達は迫り来るノアに狙いを付け、一斉に、そして断続的に魔法を放ち始めた。
「アイシクルランス!」
「ファイアランス!」
「サンダーストライク!」
「アイシクルランス!」
「エクスプロージョン!」
「ウォーターランス!」
ドドドドドドドドドドドドドッ!
「はっはー!熱烈歓迎だぜー!』
「ぐっ…離、せ…ガキ『ドガガガッ!』
右手で喚き立てたバグラを地面に叩き付けながら引き摺る。
「もう少しでお仲間の所に着くんだから少し黙ってろ。』
「…はい…」
顔面右側がノアの紅葉おろしによってズタボロになり出血が酷い事になったバグラ。
ジュラはその光景を見た事で何も言えなくなってしまった。
ドガッ!ズドォンッ!
前方にいる【魔法使い】らが放った魔法が着弾し始めた。
ノアは更に加速、魔法弾を掻い潜りながら前進する。
「くっ、少年止まりません!更に加速して来ます!」
「くそっ!」
デッドの体が一瞬光り、即座にデッドの周囲に5つの魔方陣が展開され、オーガが5体召喚される。
「アイツを殺せ!」
デッドの指示を受けたオーガ達がコクりと頷いて一斉に駆け出す。
それを見たノアは<集中><渾身><投擲術>を発動し、1体のオーガに向かってジュラをぶん投げる。
ドガァッ!「うげぇっ!?」グォアアッ!?
流石に人間1人分の重量が高速で激突した為オーガはたたらを踏み、頑丈なオーガに激突したジュラはピクピクと痙攣していた。
「流石にオーガは堅いな、っと!」
フラついたオーガに最接近し<渾身>を発動してバグラを鈍器代わりに叩き付ける。
ゴチュッ!「…っ!…っ!?」…ァッ!
声にならない声を上げてバグラとオーガは地面に倒れ伏す。
ノアは直ぐに腰の阿羅亀噛を抜きつつオーガの首を撥ね飛ばす。
オーガの首が宙に舞った瞬間には直ぐに駆け出し、接近して来たオーガを次々ぶった斬っていく。
4体目を斬り飛ばした所で地面が明るく照らされたので直ぐにその場を離れると、爆裂魔法が着弾する。
ズドォンッ!
上空を見ると既に視界に8発の爆裂魔法が確認できた。
ノアは全弾避けるのは厳しいと判断して2本の阿羅亀噛を交差して即席の盾とした。
ドゴァアッ!ズガァアンッ!ボガァッ!
「ぐぐぐっ…爆裂魔法撃ち過ぎだろう…」
着弾し何とか耐えてはいるが、次第にノアの動きが止まる。
一瞬爆撃が止んだのですかさず地面に阿羅亀噛2本を突き刺して壁を形成。
直ぐにまた爆撃がやってきて陰に隠れて耐え忍ぶノア。
「よし!アイツが足を止めたぞ!撃ち続けろ!」
本陣にいる野盗達に安堵の色が戻る。
さっきまで何やっても止まる事が無かったノアが動きを止めている。
街の連中も爆撃の嵐でこちらに来る事も出来ずにいる。
ただ魔力消費が大きい為撃ち続けられるのも後1、2分が限度だ。
それを察したデッドは直ぐに準備に取り掛かる。
デッドは自身の前後左右に魔方陣を展開、それぞれ別の術式が描かれている様だ。
ボゴァッ!「うわぁああああああっ!?」
デッドの背後、【魔法使い】らが爆裂魔法を撃ち続けている正にその集団の中央部から突如悲鳴が上がる。
地面を突き破りノアが出現。
【魔法使い】らの足や胸ぐらを掴んで地面に叩き付ける。
至近距離に現れたノアに対処が間に合わず、直ぐに5人以上の【魔法使い】が気を失う。
ノアは阿羅亀噛を壁にした後、隠れて地面に魔力を流して地中に潜ったノアは<気配感知>を頼りに【魔法使い】に接近、出現して強襲を仕掛けたのだった。
「くそっ!モンスターよりモンスターしてるぜ!お前らぁ!何でも良いからそいつの動きを止めろ!"飛ばす"ぞ!」
デッドの言葉を受けた【魔法使い】らは意図を察して直ぐ様行動に移す。
デッドが展開している魔方陣の数と"飛ばす"に嫌な予感を覚えたノアはマズイと判断。
攻撃を中断しデッドの所まで急ぐが
「ショックバインド!(麻痺拘束)」
「パラライズニードル!(麻痺針)」
「ヘヴィ!(移動速度低下)」
「スロウアクション!(行動鈍化)」
「バイタルドレイン!(体力吸収)」
「アースバインド!(大地拘束)」
「アイシクルソーン!(氷の棘)」
「ぐ、おおおおおおおおっ!?」
ショックバインドでノアの周囲に黄色の閃光が走り麻痺(弱)と拘束状態になり、パラライズニードルが複数本体に刺さり麻痺(強)状態に。
ヘヴィとスロウアクションを受け、一気に全ての動作が鈍化。
バイタルドレインで立てない程にまで体力が吸われ、アースバインドでノアの足元から石柱が現れ、アイシクルソーンで隙間を埋める様に氷の棘が発生、完全に拘束されてしまった。
「空間魔法『隔絶』!」
デッドが叫ぶとノアが拘束されている地点を隔てる様に光の壁が出現。
「ったく、手間掛けさせやがって…『転移』!」
デッドが何か唱えると同時にノアの見る景色が変わり、街の中央広場に石柱、地面ごと転移。
「くそっ…やられた…」
身動き1つ取れないノアは力無く項垂れる事しか出来なかった。
「はぁ…はぁ…何てヤツだ…こんな事なら『封印』とか覚えときゃ良かったぜ…
おい、お前ら、ジュラとバグラを回収、怪我人を集めて一緒に回復する!
あとマナポーション飲んで魔力を回復しておけ、直ぐ俺が【召喚】で奴等を近付けさせない様に手を打つからよ。」
「り、了解…」
「なぁ…アイツは…?」
「時間に余裕無かったが5分位は『隔絶』は解けねぇし、デバフ山盛りで動くのもしんどいハズだ…
『転移』も見える範囲で遠い所っつったら街ん中だったが何とかなるだろ…」
「アイツやべぇよ…ボスモンスターみてぇな戦い方じゃねぇか…」
「おら、ぐずぐず言ってねぇでさっさとやれって。
ゼノ、『ヤツ』はどうだ?」
「あと10分位だ…いやぁ、見てるこっちはヒヤヒヤしたぜ…
何だよあのガキ…」
「取り敢えず街まで飛ばしたから安心しろ。
お前は『ヤツ』の召喚に注力しといてくれ。」
デッドは冒険者や商人から盗ったアイテムボックスからマナポーションを取り出して一気にあおる。
デッドの体が一瞬光り【上級魔法使い】から【召喚】に適正変化、魔力を練り次の行動に移していた。
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