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旅立ち~オードゥス出立まで
ダンジョンを出ると薄暗く
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ダンジョンを出ると薄暗く、入り口にいる兵士がランタンに火を灯す所だった。
兵士に軽く挨拶し、解体小屋へ向かう。
「すいま「やぁ、ノア君いらっしゃい。解体の依頼だね。待ってたよ。」」
何故か既に待機していたアルキラーとバラスがノアに話し掛ける。話が早くて助かる。
「そ、それで、今日は何の解体を依頼しに来たのかしら?」
何故かウキウキ、ソワソワしている2人。
急かされたノアはレーヴァの鞄から鹿2頭、ウルフ22頭、 熊2頭、猪1頭を取り出す。
「「おおお…」」
周りにいた職員も驚いているが特にバラスとアルキラーは目をキラキラさせている。
(何故だろう…2人の目がキラキラしているだけなのに<虫の知らせ>が発動するのは…)
「相変わらず綺麗な仕事をしてるわね。最高の切り口よ。あぁもう剥ぐのが楽しみ。」
「猪の皮は固いのにこんなに綺麗に…あぁ…」
相変わらずの2人の反応に足元にいるレーヴァが帰りたそうにしている。
ふと2人が熊を見ると動きが止まる。
(あぁ、仕留めるのを重視したら少し雑になっちゃったから依頼拒否されるかもな…)
そう思ったノアは2人に謝罪しようとする。
「あぁ、すいま「これは素晴らしい!」」
予想と逆の反応が来たので困惑するノア。
「いつもの綺麗な殺害方法も良いが、この、徹底した殺意を込めた殺し方も、いぃ…」
「アルキラーさん…言い方…」
「この、手に杭?いえ、剣を刺して磔にしたのね。ノア君若いのに容赦の無い殺し方、素質あるわぁ…」
(何の?)
「僕ら解体師はね、素材の状態を見れば依頼主がどういう殺し方をしたか直ぐに分かるのさ。あぁ、徹底した殺意…たまらない…」
「え?そうなの?」って顔で周りの職員を見るが全員否定している。
「あの、熊の頭かなり矢を打ち込んだんですけど大丈夫ですか?」
「あら。逆にこれだけで済んでるんですもの綺麗な位よ。」
とりあえず依頼の取り下げはなさそうなので一安心のノア。
「それでは解体の方はお任せします。」
「「任された。」」
物凄く良い笑顔の2人に後を任せノアとレーヴァは小屋を出る。
「アルキラーさん…この熊…どういう仕留め方されてるんですか?」
アルキラーの近くにいた職員がノアの依頼した熊を見て質問する。
「こっちの熊はバラスがさっき説明したが手を木に磔にして身動き出来ない様にした上で喉を切り裂いているね…手を磔にするのも首を切り裂くのも途轍もない力が無ければ出来ないけどね…」
「こちらの熊は頭に矢が何本も刺さってるけど恐らく本命の為の布石ね。最後は奇襲か何かで背後から剣を首に刺してこれまたとんでもない力で首の骨をへし折ってるわね。」
アルキラーとバラスの淡々とした説明に息を飲む職員。
これらをあの少年がやったのだ、と言う事を。
「さ、数も多い事だし傷む前に作業を始めましょ。」
「「「はい。」」」
レーヴァと別れたノアはギルドに向かわずデオの店に向かう。
店の3軒手前から数人の怒号が聞こえる。
(ガーラさんとデオさんまーた口喧嘩でもしてるのかな…あれ?女性もいるな…)
「デオお前この時期暇してんだからエメラルダの代わりにギルド長代わってやれよ!」
「うっせぇぞガーラァ!朝からその話してんじゃねぇ!もう6回目じゃねぇか!」
「うっさい!黙れ男共!近隣から苦情来てんだ!」
ノアが店の前まで来ると言い争いしているデオとガーラ、ついでにエメラルダ。
言い争いが白熱していたので後にするかと店を離れようとした時だ。
「おう、坊主じゃねえか!ダンジョンから戻ってきたのか!」
「あ、バレた。」
「バレたって何だ!バレたって!」
「ほ、ほら、お客様が来られたわよ。」
ノアが来たことで急に取り繕うエメラルダ。
「あ、最初から聞いてたので素のままで良いですよ。」
「ぐぬぬ…」
全部聞かれてた事にしかめっ面になるエメラルダ。
「そんでノア、何の様で来た?」
「武器の製作依頼をお願いしに来ました。」
「ほぅ、昨日の今日でか。どんな武器をご所望だ?」
「まずは主力武器ですがショートソードよりも壊れ難いものを。叩き斬る時の威力が欲しいので先端もしくは武器全体を重くして頂けると有り難いです。」
ノアからの注文に対してデオの質問が飛ぶ。
「重さは良いとして強度はどれ位欲しい?」
「そうですね…自分が本気で、いや8割位の力で振って壊れない程度には欲しいです。」
ノアの発言にデオはなるほどと納得した様だがエメラルダは違った。
「あ、あのねノア君…ショートソードはそんな柔な武器じゃ「待ちなエメラルダ。見た方が早いだろう。」」
エメラルダの発言を遮ったデオが奥の工房からショートソードを1本持ってくる。
「これはごく一般的な強度のショートソードだ。ノア、振ってみてくれ。この間の弓と同じで壊したからって弁償しなくて良い。」
デオからショートソードを受け取ったノアは何でもない様に持ち、振りかぶる。
ボッ! ビキッ! ガラン…
「ふーむ…」
「ほう、見事だ坊主。」
「嘘でしょ…」
凄まじい速さで振るが柄の上部でへし折れる。ノアはその箇所を「やっぱりな」と言いたげな顔で見る。
「なぁノア。今ので何割だ?」
「6割って所ですね。」
「ろ…冗談でしょ…」
「6割か…ちょっと待ってな。」
ノアからの感想を聞いた後また工房の奥に消えるデオ。その間ガーラとエメラルダが振り折った剣をまじまじと見る。
奥から戻ってきたデオが作り掛けの黒い剣を持って来た。
兵士に軽く挨拶し、解体小屋へ向かう。
「すいま「やぁ、ノア君いらっしゃい。解体の依頼だね。待ってたよ。」」
何故か既に待機していたアルキラーとバラスがノアに話し掛ける。話が早くて助かる。
「そ、それで、今日は何の解体を依頼しに来たのかしら?」
何故かウキウキ、ソワソワしている2人。
急かされたノアはレーヴァの鞄から鹿2頭、ウルフ22頭、 熊2頭、猪1頭を取り出す。
「「おおお…」」
周りにいた職員も驚いているが特にバラスとアルキラーは目をキラキラさせている。
(何故だろう…2人の目がキラキラしているだけなのに<虫の知らせ>が発動するのは…)
「相変わらず綺麗な仕事をしてるわね。最高の切り口よ。あぁもう剥ぐのが楽しみ。」
「猪の皮は固いのにこんなに綺麗に…あぁ…」
相変わらずの2人の反応に足元にいるレーヴァが帰りたそうにしている。
ふと2人が熊を見ると動きが止まる。
(あぁ、仕留めるのを重視したら少し雑になっちゃったから依頼拒否されるかもな…)
そう思ったノアは2人に謝罪しようとする。
「あぁ、すいま「これは素晴らしい!」」
予想と逆の反応が来たので困惑するノア。
「いつもの綺麗な殺害方法も良いが、この、徹底した殺意を込めた殺し方も、いぃ…」
「アルキラーさん…言い方…」
「この、手に杭?いえ、剣を刺して磔にしたのね。ノア君若いのに容赦の無い殺し方、素質あるわぁ…」
(何の?)
「僕ら解体師はね、素材の状態を見れば依頼主がどういう殺し方をしたか直ぐに分かるのさ。あぁ、徹底した殺意…たまらない…」
「え?そうなの?」って顔で周りの職員を見るが全員否定している。
「あの、熊の頭かなり矢を打ち込んだんですけど大丈夫ですか?」
「あら。逆にこれだけで済んでるんですもの綺麗な位よ。」
とりあえず依頼の取り下げはなさそうなので一安心のノア。
「それでは解体の方はお任せします。」
「「任された。」」
物凄く良い笑顔の2人に後を任せノアとレーヴァは小屋を出る。
「アルキラーさん…この熊…どういう仕留め方されてるんですか?」
アルキラーの近くにいた職員がノアの依頼した熊を見て質問する。
「こっちの熊はバラスがさっき説明したが手を木に磔にして身動き出来ない様にした上で喉を切り裂いているね…手を磔にするのも首を切り裂くのも途轍もない力が無ければ出来ないけどね…」
「こちらの熊は頭に矢が何本も刺さってるけど恐らく本命の為の布石ね。最後は奇襲か何かで背後から剣を首に刺してこれまたとんでもない力で首の骨をへし折ってるわね。」
アルキラーとバラスの淡々とした説明に息を飲む職員。
これらをあの少年がやったのだ、と言う事を。
「さ、数も多い事だし傷む前に作業を始めましょ。」
「「「はい。」」」
レーヴァと別れたノアはギルドに向かわずデオの店に向かう。
店の3軒手前から数人の怒号が聞こえる。
(ガーラさんとデオさんまーた口喧嘩でもしてるのかな…あれ?女性もいるな…)
「デオお前この時期暇してんだからエメラルダの代わりにギルド長代わってやれよ!」
「うっせぇぞガーラァ!朝からその話してんじゃねぇ!もう6回目じゃねぇか!」
「うっさい!黙れ男共!近隣から苦情来てんだ!」
ノアが店の前まで来ると言い争いしているデオとガーラ、ついでにエメラルダ。
言い争いが白熱していたので後にするかと店を離れようとした時だ。
「おう、坊主じゃねえか!ダンジョンから戻ってきたのか!」
「あ、バレた。」
「バレたって何だ!バレたって!」
「ほ、ほら、お客様が来られたわよ。」
ノアが来たことで急に取り繕うエメラルダ。
「あ、最初から聞いてたので素のままで良いですよ。」
「ぐぬぬ…」
全部聞かれてた事にしかめっ面になるエメラルダ。
「そんでノア、何の様で来た?」
「武器の製作依頼をお願いしに来ました。」
「ほぅ、昨日の今日でか。どんな武器をご所望だ?」
「まずは主力武器ですがショートソードよりも壊れ難いものを。叩き斬る時の威力が欲しいので先端もしくは武器全体を重くして頂けると有り難いです。」
ノアからの注文に対してデオの質問が飛ぶ。
「重さは良いとして強度はどれ位欲しい?」
「そうですね…自分が本気で、いや8割位の力で振って壊れない程度には欲しいです。」
ノアの発言にデオはなるほどと納得した様だがエメラルダは違った。
「あ、あのねノア君…ショートソードはそんな柔な武器じゃ「待ちなエメラルダ。見た方が早いだろう。」」
エメラルダの発言を遮ったデオが奥の工房からショートソードを1本持ってくる。
「これはごく一般的な強度のショートソードだ。ノア、振ってみてくれ。この間の弓と同じで壊したからって弁償しなくて良い。」
デオからショートソードを受け取ったノアは何でもない様に持ち、振りかぶる。
ボッ! ビキッ! ガラン…
「ふーむ…」
「ほう、見事だ坊主。」
「嘘でしょ…」
凄まじい速さで振るが柄の上部でへし折れる。ノアはその箇所を「やっぱりな」と言いたげな顔で見る。
「なぁノア。今ので何割だ?」
「6割って所ですね。」
「ろ…冗談でしょ…」
「6割か…ちょっと待ってな。」
ノアからの感想を聞いた後また工房の奥に消えるデオ。その間ガーラとエメラルダが振り折った剣をまじまじと見る。
奥から戻ってきたデオが作り掛けの黒い剣を持って来た。
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