1 / 1
お笑いウッドストックの話
しおりを挟む(二人漫才の会話です。 *:つっこみ担当さんです。)
「寒くなってきましたね。」
*「そうですね。もう薄着じゃ無理ですね。」
「仕方ないから夏の話をしましょうか。」
*「何んでですか?良く分かりませんが、どうぞ。」
「音楽業界には、夏に野外で夜通しで競演する慣わしがあるじゃないですか。」
*「『慣わし』じゃないですけどね、演奏会ですけど。日本は『夏フェス』的な名前で有名ですね。海外でいうなら昔あった『ウッドストック』とかですかね。」
「あれをね、お笑い業界もやったらどうかと思うんですよ。」
*「もうやってるんじゃないですか。幕張メッセとか、劇場その他で。」
「野外でやって欲しいですよ、やっぱりフェスと言ったら野外でしょ。」
*「そうですかね?いろいろ出来ない事情があるんじゃないですか?」
「皆さん、日に当たると灰になるとか。」
*「はやり物の見すぎですよ。鬼じゃないですよ。」
「アウトドアが苦手な人ばっかりとか。」
*「そんな事ないでしょー。ソロキャンプや野外バーベキューで有名な方もいますよ。」
「やっぱり、そこまでお客さんが入らない?」
*「まあ、普段は寄席や劇場でやってる商売ですからね。」
「客寄せの為に海外の大物を呼んだらどうですかね。」
*「本家の夏フェスはそうでしょうけどね。でも、お笑い業界の海外の大物ってだれですか?」
「シュワちゃん。」
*「シュワちゃんは大物ですけどお笑いじゃないですよ。」
「B・○ィリス。」
*「最近、○ラエモン役でおふざけしてますけど、本業は役者ですよ。」
「S・○タローン。」
*「あの方にコメディ要素ってありましたっけ?」
「この3人でトリオ漫才を演ってもらうんです。」
*「金が掛かる割りに結果がでなそうですよ。」
「やっぱり国内のお笑い陣でやりますか。」
*「その方がいいと思いますよ。」
「それでね、お笑いフェスの宴もたけなわになると、『みんな、のってるかーい?』って、ボルテージがあがるんですよ。」
*「そうですかね?漫才でのりのりになるのは難しいと思いますけど。どう、のるんですか?」
「まずはオフィシャル髭男○さんの『ルネッサーンス!』です。」
*「『オフィシャル』はいらないですよ。たぶん、何人かはあの方達と間違えたと思いますけどね。」
「『あの人たち、いつから歌歌い始めたんだ?』って。」
*「まあ、それは置いといて。『ルネッサーンス!』なら、酔っ払い達の乾杯の合図にもなって盛り上がりそうですね。」
「どっちかが酔いつぶれるまで続けましょう。」
*「別に髭男○さんは『ルネッサーンス!』っていいながら赤ワインを空けてる訳じゃないですよ。」
「そうなんですか?」
*「なにをいまさら言ってるんですか。」
「酔っ払い達に『おまえら、もしかして飲んでねーな!ヒック!』って絡まれますよ。」
*「下町の居酒屋の乾杯じゃないんだから、そんな事ないですよ。」
「つぎは、○カアンドトシさん。ここはひさしぶりに『欧米か!』の大合唱ですよ!」
*「ありそうですけど。」
「けど、『欧米か!』を大合唱したら『え、今どき尊王攘夷運動かよ?それとも文明開化?』って会場の近所の年寄りが思うかも?」
*「近所の年寄りはどれだけ長生きなんですか?150歳を超えますよ。」
「○イツさんなら『ヤッホー!』の大合唱!」
*「『ヤホー』でしょ!『ヤッホー!』の大合唱は富士山山頂とかでやってくださいよ。」
「○ンドイッチマンさんなら、『ちょっと何言ってるのか分かんない』の大合唱!」
*「長すぎて合唱しずらいわ!」
「○鳥さんなら『クセがすごい!』の大合唱!」
*「同じく長いでしょ。」
「じゃあ、『クッセ!クッセ!』で。」
*「伝わるかなー。ただただ、会場が臭いだけみたいですけどね。」
「○ちゃんなら『ワイルドだろ~。』の大合唱!」
*「、、、大合唱してくれますかね、、、」
「のりのりにならない演目もあるでしょうねどね。」
*「まあ、そうでしょうね。のりの良い演目自体が難しいですよ。」
「酸っぱい話だったらすみません。」
*「塩っぱい話ですよ。」
「そっか、塩ね。皆さん、ぜひゆで卵なんか持ってきて、塩っぱい話だったら、その塩で食べて下さい。おいしいですよ。」
*「何か汚いな~。塩っぱいは、ものの例えでしょ。」
「そんな事ないですよ。夏だから、いっぱい塩が体からでますよ。熱中症には注意しないと。」
*「それは汗のことでしょ。でも気をつけましょうね。水分・塩分補給は大事です。」
「演技する芸人さんだって気をつけないといけないですよ。」
*「まあ、そうですよね。」
「特に動きの激しい人。」
*「だれかいましたっけ?」
「○るある探検隊!」
*「あのコント、まだやってますかね?」
「『なんでだろー?』の赤いほうの人。」
*「あの人は気をつけたほうがいいですね。動きが激しいから。」
「でも、汗かいても衣装がジャージだからいいですね。」
*「確かに。」
「では、熱中症に注意しつつ、お笑い夏フェスをお楽しみ下さい。」
*「こんなの、演りますかね?」
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


漫才:夏休みの宿題
藍染 迅
大衆娯楽
小学生の頃の約束をいま果たせと迫る相方。
夏休みの自由課題? 読書感想文?
そういう宿題ありましたねえ。
昔の約束。破られた方はいつまでも覚えているもんですね。
演者には福岡の大スター、あのベテランコンビを脳内召喚してお楽しみください。

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる