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気が付いたら
しおりを挟む気が付くと私はシャツとジーンズ姿で、全身、びしょぬれだった。
あれ、いつ頭から水がぶったっけな?
それともこれから風呂に入るんだっけ?
だいたい、ここはどこだ?電車の中か?
どうやら夜汽車のようだ。ガタガタ。動いているようだが、外は真っ暗。
一体、どこに向かってるんだろ?
かろうじて、車内にはうすぼんやり、明かりが灯ってる。
いくつか先のコンパートメントにはだれかいるようだが、だれも私には無関心だ。
存在さえも認識されているかどうか。
『おおい、私の上着はどこなんだよ。』
せめて服でも着ようと思い、周りを見渡してもそれらしきものは無い。
じゃあ、財布はどうなったんだ。
携帯電話も見当たらない。
だれがやったんだよ、こんな事。
酒でも飲みすぎたか?
そんな感じはしないんだけど。
一体、これからどうすればいいんだ?
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