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オーパーツ奪還作戦
第9話 発覚
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会える!ハルトに会える!どこにいるの?早く会いたい!!
ユキノは夜の街を駆ける、まず向かったのはギルド会館。しかし、そこには数名の冒険者がいただけでハルトはいなかった。
あ、そうだ!夜だからきっと宿だッ!えへへへ……浮かれすぎて頭が上手く働いてないかも!
ユキノが宿を一軒一軒見回ること2時間が経過していた。そしてセプテンで一番高い宿にたどり着いた。
これがこの街で最後の宿屋……あ!マナブ君だっ!入り口にはマナブが立っており、ユキノはようやく合流できると歓喜しながら駆けていく。
「マナブ君ッ!」
ユキノが叫ぶがマナブは気付かずに宿の中に入っていった。
もぅ~気付いてよ!ま、どうせ中にハルトもいるんだろうし、ついて行こっと!ふふっ。
マナブを追って中に入るとちょうど2階の扉が閉まるところが見えたのでユキノはマナブの部屋の前まで行った。だが、マナブの部屋をノックしようとすると隣の部屋から声が漏れてきた。
「あぁっ、あぁっ、あぁっ」
ユキノはその声を聞いて赤面した。この声は女性の喘ぎ声……マナブ君、隣がこんなんでよく眠れるね。
そう言いつつユキノは興味深々に少しだけ隣の部屋の扉を開けて、中を覗いてみた。そして次の瞬間ユキノは絶望した。
「んん、んん、うっ、あっ、あっ」
さ、サリナ?なんで……ハルトと?え……私、ハルトと付き合ってる……よね?
何度瞬きしても自身が古くから知る想い人と親友が交わっている光景が変わることは無かった。ユキノはもしかして自分は付き合ってなかったのではないか?そう現実逃避しかけるが、チリンッと闇の神器テュルソスから音がなったことでそれは叶わなかった。
その音はテュルソスに取り付けられたキーホルダーから発せられた音、ユキノはそのキーホルダーを握りしめて思い出す。それは自身の誕生日の日に告白と同時にハルトから贈られたもの……気づくとユキノの目からは涙が溢れていた。
「な……んで……。は……ると……うぅ……」
ユキノは口を両手で塞いで嗚咽が漏れないようにしながら踵を返した。幸いにも声は漏れなかったが、涙がユキノの歩いた跡を辿るかのように続いた。
絶望しながらも思い浮かんだのは『帰る』という文字だった。
帰らなきゃ、ロイさんが待ってる……。ユキノは来るときとは逆に物凄く重い足取りで引き返した。
☆☆☆
ハルトは行為を終えたあと、隣で眠るサリナの髪を撫でていた。
ユキノは死んだ。そう……死んだんだ、あの崩落で生きてるはずがない。だから僕は辛い時に隣にいて慰めてくれたこの娘のために尽くそう……。
ユキノが生きてるとは知らず、ハルトはそう決心した。そして壁を隔てた隣の部屋でマナブが嗤っていた。
「距離置いたか、にしてもここ以外に行くところなんてあるのか?まぁ、何かしらの手段でパーティでも組んでるんだろう。ハルトを葬ったら迎えに行くから待ってろよ?ユキノ、ハハハ」
宿周辺に土魔術で見張りを立ててたマナブは実はユキノに気付いていた。そしてわざと見える位置に姿を現し、追ってくることを予測して宿の中に入り、ハルトの部屋の扉を少し開けてすぐに自室に入ることでユキノを誘導した。
本来のハルト達はここまでのことはしないのだが、神器による汚染で着実に外道への道を歩み始めていた。事情を知ってる王は各街で神官による『祝福』という名目で浄化をハルト達に施してはいるが、聖武器ほどの浄化力がないために蓄積度は増していくのであった。
ユキノは夜の街を駆ける、まず向かったのはギルド会館。しかし、そこには数名の冒険者がいただけでハルトはいなかった。
あ、そうだ!夜だからきっと宿だッ!えへへへ……浮かれすぎて頭が上手く働いてないかも!
ユキノが宿を一軒一軒見回ること2時間が経過していた。そしてセプテンで一番高い宿にたどり着いた。
これがこの街で最後の宿屋……あ!マナブ君だっ!入り口にはマナブが立っており、ユキノはようやく合流できると歓喜しながら駆けていく。
「マナブ君ッ!」
ユキノが叫ぶがマナブは気付かずに宿の中に入っていった。
もぅ~気付いてよ!ま、どうせ中にハルトもいるんだろうし、ついて行こっと!ふふっ。
マナブを追って中に入るとちょうど2階の扉が閉まるところが見えたのでユキノはマナブの部屋の前まで行った。だが、マナブの部屋をノックしようとすると隣の部屋から声が漏れてきた。
「あぁっ、あぁっ、あぁっ」
ユキノはその声を聞いて赤面した。この声は女性の喘ぎ声……マナブ君、隣がこんなんでよく眠れるね。
そう言いつつユキノは興味深々に少しだけ隣の部屋の扉を開けて、中を覗いてみた。そして次の瞬間ユキノは絶望した。
「んん、んん、うっ、あっ、あっ」
さ、サリナ?なんで……ハルトと?え……私、ハルトと付き合ってる……よね?
何度瞬きしても自身が古くから知る想い人と親友が交わっている光景が変わることは無かった。ユキノはもしかして自分は付き合ってなかったのではないか?そう現実逃避しかけるが、チリンッと闇の神器テュルソスから音がなったことでそれは叶わなかった。
その音はテュルソスに取り付けられたキーホルダーから発せられた音、ユキノはそのキーホルダーを握りしめて思い出す。それは自身の誕生日の日に告白と同時にハルトから贈られたもの……気づくとユキノの目からは涙が溢れていた。
「な……んで……。は……ると……うぅ……」
ユキノは口を両手で塞いで嗚咽が漏れないようにしながら踵を返した。幸いにも声は漏れなかったが、涙がユキノの歩いた跡を辿るかのように続いた。
絶望しながらも思い浮かんだのは『帰る』という文字だった。
帰らなきゃ、ロイさんが待ってる……。ユキノは来るときとは逆に物凄く重い足取りで引き返した。
☆☆☆
ハルトは行為を終えたあと、隣で眠るサリナの髪を撫でていた。
ユキノは死んだ。そう……死んだんだ、あの崩落で生きてるはずがない。だから僕は辛い時に隣にいて慰めてくれたこの娘のために尽くそう……。
ユキノが生きてるとは知らず、ハルトはそう決心した。そして壁を隔てた隣の部屋でマナブが嗤っていた。
「距離置いたか、にしてもここ以外に行くところなんてあるのか?まぁ、何かしらの手段でパーティでも組んでるんだろう。ハルトを葬ったら迎えに行くから待ってろよ?ユキノ、ハハハ」
宿周辺に土魔術で見張りを立ててたマナブは実はユキノに気付いていた。そしてわざと見える位置に姿を現し、追ってくることを予測して宿の中に入り、ハルトの部屋の扉を少し開けてすぐに自室に入ることでユキノを誘導した。
本来のハルト達はここまでのことはしないのだが、神器による汚染で着実に外道への道を歩み始めていた。事情を知ってる王は各街で神官による『祝福』という名目で浄化をハルト達に施してはいるが、聖武器ほどの浄化力がないために蓄積度は増していくのであった。
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