セイコウ

菜坂

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ハジメテのセイコウ

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「ねぇ、シたい」

俺は隣に座っている恋人──涼にそう囁いた。

「ん?いいぞ」
「っえ?いいの?」
「おう、もうすぐ付き合って3ヶ月になるしな」

案外、簡単に許諾されたことに俺は驚いた。

「じゃあ、準備してくるね」

今日の日の為に男同士の性行に関して沢山調べた。
調べたことを実践すべく、まずはトイレに向かった。
思う存分に大便を出し終え、次は風呂場へと向かう。

まずはシャワーヘッドを外し、ぬるま湯にする。
そのまま俺の肛門に湯を当てる。
そして肛門に入ったお湯を出す。
肛門から出てくるお湯が透明になるまで続ける。

そのついでに身体も綺麗に洗う。

黙々と受け入れる準備をする。
だんだんと冷静になっていく。

うあぁぁ、ちゃんとできるかな?

朔は男同士ですることを知識としては知っていたが実際にするのは初めてだった。

ふぅ

俺は一息をついて風呂場を後にし、涼のいる場所へと向かった。

「準備、出来たよ」
「⋯」
「涼?」
「⋯いや、寝室に行くか」
「っわ」

涼は俺を横抱きに抱き上げた。
そう、所謂 お姫様抱っこだ。
恥ずかしくて俺はつい手で自分の顔を覆ってしまう。
今、俺の顔はだいぶ真っ赤になっていることだろう。

寝室につき、俺はベッドの上に優しく降ろされた。

そのまま涼は俺にキスをする。
触れるだけだったキスから涼の舌が俺の中に入り込んでくる。

「んぅっ」

涼と唇を合わせることで口が塞がり、息がしにくくなる。
鼻から息をすれば良いと分かってはいても出来ない。

苦しそうにしていた朔から涼は口を離す。

「大丈夫か?」

涼は朔の頬に優しく手を当て柔らかい声で朔に問う。
朔は息を整えながら首を横にふるふると動かす。

「だ、いじょ、ぶ⋯から⋯⋯つづけて?」
「⋯っんとにお前⋯⋯」

朔は無意識のうちに上目遣いをしていることに気づいていないのだろう。
そんな朔に涼は煽られたようだ。
2人のキスが先ほどよりももっと激しくなる。

涼の舌が朔の口内をゆっくりとかき回す。

「んっ、ふぁっ」

ぐるっと朔の視界が一転し、涼は朔の上に覆い被さった。
そのまま朔から口を離し、朔の首からスーと舌を這わせ小さな突起まで辿り着いた。
そして突起をカプッと甘噛みした。

「っん‼︎」

突然の刺激に朔は黄色い声をあげた。

涼は小さな突起をクリクリと舌の上で転がしたりしながら朔を味わう。
それだけでは物足りず、涼は空いた手をもう1つの突起に持っていき弄る。

「っん、あっ、ぅん」

涼の巧みな手付きに朔は甘い嬌声を漏らすしかなかった。

涼は何処からかローションをつけた手で朔の肛門に手をスッと伸ばした。

突如、自らの肛門に感じた冷たさに朔は一驚した。

「っひ!」
「大丈夫か?朔!」
「うん、大丈夫、」

朔は腕を伸ばし、涼の頬に優しく触れながら答える。

涼の指は穴を優しく円を描くようにゆっくりと朔を解す。
そして指を2本に増やして、またゆっくりと優しく穴を解す。

「痛くないか?」
「うん、だいじょうぶ」

多少の痛みは感じるものの、快感がその上をいき痛みを紛らわしている。
それに、涼に早く中に入って欲しいという思いが痛みに少し盲目になっているのかもしれない。

涼は朔から少し手を離し、自らの欲望を解放した。
自らの分身を少し扱い、ゴムを着ける。

「ここ、持って」

涼は朔の股を大きく開き朔の太腿に手をかけさせる。
所謂M字開脚だ。

そのまま自らの楔を朔の後蕾の入り口に少し入りこませる。
ゆっくりと朔の中に侵入していく。

「あっ、っふぅ、」

朔は淫らに息を漏らす。

そしてズンっと楔は朔の最奥に到着した。

「いっ!」

朔はいきなりの衝撃に思わず金切声が出る。

涼は朔に再び口付けをする。
舌が交わり合う。

その一方、ゆっくりと動き始めた涼の腰も朔に快感を与える。

「あっ、あん、うっ、あ、」

朔は何度も淫らに嬌声をあげる。
その度に涼の動きも激しくなっていく。

「あっ、ん、き、もちぃ、いっ、く、」

甲高くなっていく嬌声、締まっていく中の感覚に涼の動きは激しくなる一方だった。

「イけよ」

耳元で突如囁かれた低い声に涼は言葉の通りになり、白濁が辺りに飛び散る。

「っく」

涼も小さく声をあげ、果てた。

「ふ、ふぅ」

朔は少しずつ息を整える。
そのまま朔は疲れ果てたように眠ってしまった。

涼は朔から杭を抜き、付けていたゴムを外す。
そしてあろうことか新しいゴムに付け替えた。





朔は意識が覚醒し、下部に違和感を覚える。
そーと、視線を向けると涼が中にいた。

「ちょ、え?」

声をあげた朔に気付き涼は声を返した。

「起きたのか」
「うん、って何してるの⁉︎」

朔の声は少し掠れていた。

「見ての通りだけど?」

悪気もなくそう言う涼に朔は思った。

⋯こいつ、絶倫か。

──end
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