最強魔王の背後霊

のぞ

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勇者と伝説の島

勇者と猫

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「ん・・・。」
弘太が目を覚ますと、魔王と凜猫がいた。

「弘太よ、目を覚ましたか。」

「主よ、わしの宿主として、認めてやろう。」
凜猫は、すました顔でそう言った。

「でも、僕は結局、勝つことができなかったのに。」

「わしは別に、勝ちなど求めてはおらん!それよりも、勝つことを諦めないこと、そして、自分で考え行動することができる人間なのか、というのを見たかったのだ。」

「あいかわらず、性格が悪いな、凜猫よ。」

魔王と凜猫が二人で笑っていた。

「そういえば、凜猫よ、勇者はこの土地にいたのか?」

「はい!少しの間でしたがね。わしも勇者と一緒に人間に力を貸したもんじゃ。」

「えっ!?でも、凜猫って勇者に殺されたんじゃ!?」

「わしはそんなこと気にせんわ!あやつは最初襲ってきたがあしらってやったら静かになったんじゃ。」

「そして、ルシフェルド様と勇者、女神の話を聞いたんじゃ。勇者はまだ、自分のしてきたことは何だったのかって悩んでおったから、一緒に一人の青年を救うことに決めたんじゃ。そしたら、その青年は素晴らしい人間で、自己犠牲をしながら人々を救って言った。それを見ながら、勇者も何か考えていたみたいだったけどな。」

「そうか、あいつも少しは分かったのならいいのだが・・・。あいつにも成長してもらわないと女神を倒すことはできないからな。」

弘太は、魔王が女神という存在を倒そうとしていることを思い出した。

「そういえば、ルシ様は女神を倒すために僕と一緒にいるんでしたね。」

「あぁ、最終的な目標はそこだが、弘太と一緒におるのは、我が弘太を認めておるからだぞ。」

魔王の何気ない一言に弘太は照れてしまった。

「そろそろ、現実に戻るかの、お主との契約も済んだし」
凜猫がそう言うと、弘太は再び、意識を失った。




弘太が目を覚ますと、くたびれたおじさんと、小さい姿の凜猫が目の前にいた。

「弘太の契約した友はこの黒猫か!弘太がピンチの時には必ず力を貸してくれるから、大切にするんだぞ。」

ニャー

おじいさんの話をよそに、凜猫が猫っぽく鳴いていた。


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