託されたソウルキャリア

家族

「りゅうちゃん！ご飯ができたわよ！みんな待ってるから早くおいで！！」

ドアの向こうから真夏の声が聞こえてきた。


龍丸が声の元へ向かうと、真夏と3人の子供たちが座っていた。

「みんなに紹介するわね！この子は龍丸くん！りゅうちゃんって呼んであげてね！！」

真夏は龍丸の姿を見ると、子供たちに龍丸を紹介した。

「龍丸です。今日からお世話になります。みんなと素敵な家族になれたら嬉しいです。」

子供たちの反応は様々であった。

ひとりは不安そうな顔でこちらを見て、もうひとりは嬉しそうに龍の方を見ていた。
最後の1人は全く龍丸の方を見ようともしなかった。

「ほら！3人も自己紹介しなさい！これから一緒に暮らして行く家族なんだから！」

「ぼ、ぼくは仁太。8歳です。よろしくね。」

さきほど、不安そうな顔をしていた少年が不安そうな表情はそのままで自己紹介をした。

「私は青子！6才だよ！よろしくね！！」

ニヤニヤしていた少女は笑顔でそう言った。

「玄、8才。」

玄は、全く龍丸の方を見ずにそう言った。

「玄は私のお兄ちゃんなの！」

青子は嬉しそうにそう言った。

「龍ちゃんは何歳なの？」

「もうすぐ7才になります。」

龍丸のその言葉を聞いて、真夏は閃いたように手を叩いた。

「それなら、明日は龍ちゃんの誕生日兼、歓迎のパーティーをしましょう！」

真夏の提案に龍丸は少し照れながら俯いた。青子ははしゃぎ出し、仁太は不安そうな顔から少し嬉しそうな顔になった気がした。

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翌日、朝目を覚ますと、仁太が部屋にやってきた。

「りゅ、龍丸くん、お、おはよう。」

仁太はキョロキョロとしながらこちらに寄ってきた。

「おはよう！仁太くん！あと、僕のことはりゅうちゃんでいいよ！」

龍丸のその言葉を聞き、仁太は笑顔になった。

「あ、あのね、りゅうちゃん、今日は、この家の周りをね、い、一緒に、お、お散歩したくてきたんだ。ど、どうかな？」

仁太は不安そうな顔でこちらを見てきた。

「いいね！僕も外に出たかったんだ！朝ごはん食べたら一緒に行こう！」

龍丸は仁太の提案に喜んで賛成した。

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2人は朝ごはんを急いで食べて、真夏に暗くなる前に帰ると伝え、家を飛び出した。