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2 覚醒カーバンクル戦編
1 Version2.4
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午前0時。
アップデート当日。
大型、ということもあり有線LANであっても1時間近い処理が行われた。
GFOのアップデートはバグなど急対応案件以外は、毎回この時間に行われる。
このような深夜帯に実施されるのにはサーバーの負荷的問題ではなく、プレイヤーの年齢層や平均ログイン時間を考慮してのものだ。
コアゲーマー向けと謳われているGFOだが、それは開発側が提示した年齢制限に深く関わっている。
だが実際には、年齢制限の規定を破るプレイヤーもまあ確かに存在しているのだが。
・・・と言うのが、未プレイ者の見解だ。
MMOプレイの有無には百聞は一見に如かずと取れるケースが多い。
例えばだが、レビューの書き込みだ。
良くある評価基準として5段階評価がある。
悪ければ1、良ければ5と単純な評価法だ。
だが、評価と言っても結局の所は個人の感想だ。
しかし、日本独自の特色によってのものか、実力的な趣な考えの人が増えたのか、その個人の感想が直結してゲームそのものの評価に繋がるようになったのだ。
そうなってしまった現在のゲームはプレイヤーと未プレイ者の間で見解の相違とも呼べる壁が意識間でできるようになった。
そして、実力主義であるが故に、この個人の評価がプレイを拒んでしまっているのだ。
*あくまで個人の見解です。
対して、現にプレイヤーはというと、GFOがコアゲーマー向けであると言う評価は正しいと感じていた。
けれど、未プレイ者が言う年齢制限云々などではなく、以前にGFOのゲーム性が万人受けするようなライト勢でも楽しめるような風潮ではないのだ。
ライト勢も実際に多数いるのだが・・・否、ライト勢の方が比較的プレイヤーの中で多数の部類に入るのかもしれない。
その理由は、コンテンツの難易度の高さだ。
これは運営も認めた事実であり、今更覆すことなどできないことだ。
コンテンツの難しさに軽い暇つぶし程度にプレイするようになる、飽きて引退する、この道を選んだプレイヤーが大多数だ。
もちろん運営もこの状況は予見していて、少しずつだがライト向けのコンテンツの配信も行われている。
結果、現状は、前のような大引退劇と言う惨事は行っていないものの、明らかに着々と人口は減少しつつある。
そのため、ゲームの評価が下がるのも頷ける。
と、ゲームのプレイヤーと未プレイヤーの現実的評価の違いを軽く語ったわけだが、今回のアップデート、運営はそんな評価など気にする様もなく高難易度エンドコンテンツを主にしてプレイヤーに公開した。
*************
アップデートを終え、ログインした隼人ーHAYATOは早々にアップデート内容に手を着けた。
フレンドやギルドのログイン状況を確認すると、隼人と同時刻にINしているのが分かった。
特にギルドはこの時点でほぼ全員がログインしていて、隼人は何故か自分の事のように嬉し気持ちになった。
ひょんなことからギルドマスターになってしまった隼人は立場的儀礼として一番最初にギルドに挨拶のチャットを送った。
「こんばんわ!皆さん、さすが早いですね!」
すると、数秒して他のメンバーからもチャットが届いた。
「こんばんわ~」
「こんばんわんわん」
「こんばんわー」
定型文が多いが、すぐに大型VersionUpだし仕方がないと言う考えに達して自分のことに頭を回すことにした。
今回のアップデート内容は。
・メインシナリオ
・サブシナリオ
・エクストラシナリオ
・サブミッション
・バトルコンテンツ
・お仕事コンテンツ
・エンドコンテンツ
と、これまでのとあまり差異はない。
所々シナリオやミッション受注の為にある程度のレベルやストーリーの進捗が必要になるのだが、一応ガチ勢部類される隼人とそのクランメンバーに問題はない。
ガチクランである者として、他サーバーのプレイヤーに負けることは許されないと早々にメインシナリオへ着手した。
Version2.3でメインシナリオは一段落して、今回のVersionから新シナリオが始まるとのことでシナリオ開始地点である<雷山バルトマ>に赴いていた。
<雷山バルトマ>はVersion2.2のメインシナリオ以来一切訪れることのなかった場所であり、前Versionの最後、<雪原ガートマル>に到着して終わったということで今回の舞台は雪国になると考えていたが違っていたようだ。
違った、というか考えてもいなかったと答えるのが正しいかもしれない。
ログイン直後にギルドメンバーからメインシナリオの開始地点の情報があった時は驚いたものだ。
理由は知らなかった、なのだが、そもそも運営側からメインシナリオの開示など一切ないのだ。
それは、開始地点であろうとも同じだ。
つまりは、「メインシナリオが追加されるってことだけは教えてあげるからどこからとか何からスタートとかは自分で調べてね」ということだ。
隼人はここにもプレイヤー人口を減少させる運営の悪い所が入っているなと毎度思う。
中央部分の噴水広場にやってきた隼人は、とある一角におびただしい数のプレイヤーの貯まりがある場所、正確に言えば噴水周りのベンチに集まっていた。
さすがに情報が早いなと半ば感心して付近で見つけたフレンドとPT(パーティ)を組むことにした。
肝心のストーリーはというと<雷山バルトマ>からの技術提供の使者を<雪原ガートマル>北に位置する<ナルカディア>まで護衛することで始まりを告げた。
一応、VersionUp前に<ナルカディア>にも訪れていたので、ワープ(瞬間移動魔法)でスキップした。
素材を採取しながら目的地まで徒歩で行きたいとフレンドは意見したものの、メンドくさいと切り捨てた。
確かに<ナルカディア>付近のフィールドは貴重で高価な素材が採れやすいことで連日お仕事(職人)のプレイヤーを中心に埋め尽くされていた記憶がある。
しかし、そんな得な話に乗らなかった理由はというと、フィールドに出現するモンスターのレベルが原因である。
メインシナリオでも最前線である<ナルカディア>や<雪原ガートマル>に出現するモンスターの平均レベルは63とかなり高い。
それに比べて<雷山バルトマ>は58。
この差は圧倒的なほどであり、いくらレベル上限の65に到達していても決して侮ることはできない。
普段からエンドコンテンツや<雪原ガートマル>、<ナルカディア>付近に留まっているなら慣れもあって安心なのだが、フレンドの場合は、その経験が見るからに浅い。
一般的にライト層のプレイヤーであることが分かる。(ステータス、装備、熟練度振り分けなどから)
一番はギルドマスターである俺のクリアまでのスピードが大事だ。
一々ライトのお遊びプレイヤーに付き合っている暇はない、というのが本当の理由なのだが。
表向きはPTクリアポイントと情報収集の加速と友情ということにしている。
************
<ナルカディア>に着いてからのストーリーは技術提供の為の素材や資材を集めにぱしられ、途中で割って入って来たボスモンスターの行方を追うためにぱしられたりとごく普通のメインシナリオが続いた。
そして、ついに今Versionのラストボスの元まで辿り着いた。
ボス名は、悪党ベルタース、レベルは65、片手剣持ちの人型ボスだ。
こちらは後から入ってきたギルドメンバー2人と隼人とフレンドの4人で挑む。
ジョブ構成は隼人が妖術師、フレンドがランサー、ギルメンA(仮)が聖賢者、ギルメンB(仮)がウォーレス。
基本的なPT戦闘構成だ。
TANKにウォーレスがヘイトを、フレンドと隼人がアタッカーでDPSを稼いで、聖賢者がヒーラーで後方支援を行う。
補足だが、隼人の妖術師は攻守共に立ち回ることが可能で、今回はアタッカーとして戦闘することになっている。
難易度的には難しくないと思うが、最低限のバフを付与してTANKの一撃で戦闘を始める。
先制をしたTANKはすぐさま敵の背中に周りこんで攻撃を入れ、振り向かせる。
敵が振り向いたことを確認し、ヘイトがTANKに向いたことを確信する。
アタッカージョブがDPSを上げ出す前にヘイトをより高めておくことに努める。
マジシャンなどのDPSの上がり易いジョブでは一瞬でTANKの総ダメージ数を超えてしまう危険性がある。
そうなると、ヘイトがTANKから離れアタッカージョブ、ひいてはヒーラーにまで及んでしまう危険性がある。
現に一番全滅率が高い。
そのため、TANKは武器や装備を購入する際、ヘイトUPの効果付きを優先する。
他にもスキルの熟練度振りにはヘイトUPを重視する。
TANKはヘイトの為に在るという格言があるくらい、TANKのヘイト管理の重要性は高い。
戦闘の安定、安心はヒーラー以前にTANKにあるとも言われているほどまで。
それ故にTANKの使用率が減少しコンテンツのマッチングが遅延することもしばしば。
だが、さすがは我がギルドのTANKだ。
アタッカーが最高潮に達してDPSを上げても全く敵視の矛先が変わらない。
それ以上に初見でのギミックの処理が上手かった。
悪党らしく爆弾を投げるアクションを使ってきたが他3人の直撃を庇うで受け持ち、すかさずカウンターを叩き込む。
フレンドは思わずチャットで「おお!」と驚嘆していた。
俺とギルメンA(仮)は見慣れていたので「元気だなぁ」と軽視した目で画面を見つめていたが・・・。
と、まあ何事もなく撃破した4人は少し長いムービーイベントを視聴してメインシナリオをクリアした。
計2時間程で終わらせフレンドはログアウトしていった。
*************
「んで、どする?サブシナ(サブシナリオ)とエクシナ(エクストラシナリオ)先にする?」
「他のギルメンはHAYATOの用が済み次第エンドコンテンツ挑むって言ってるぞ」
ギルメンAーリカルとギルメンB-あき~とは3人になったPTチャットで俺にこれからの行動について聞いてきた。
「ブログ班が先にクエやれ言ってるから先にそっちやろ」
ブログ班というのは隼人率いるギルド【竜の宴会】のメンバーで、ギルド専属のブロガー3人のことだ。
最前線で戦うトップギルドとして、どのギルド、プレイヤーよりも早く情報を拡散することが大事だと考えた隼人が作ったのが始まりである。
今ではブログランキングで3位という高いがプライドが許さない順位だ。
「おk、んじゃあ付き合うよ」
「あー俺も」
どうやら手伝ってくれるらしい。
トッププレイヤー3人もいれば最速クリアも余裕だろう。
俺はボスのいたダンジョンを出て、<アルカナディア>のサブシナリオ攻略へと向かった。
アップデート当日。
大型、ということもあり有線LANであっても1時間近い処理が行われた。
GFOのアップデートはバグなど急対応案件以外は、毎回この時間に行われる。
このような深夜帯に実施されるのにはサーバーの負荷的問題ではなく、プレイヤーの年齢層や平均ログイン時間を考慮してのものだ。
コアゲーマー向けと謳われているGFOだが、それは開発側が提示した年齢制限に深く関わっている。
だが実際には、年齢制限の規定を破るプレイヤーもまあ確かに存在しているのだが。
・・・と言うのが、未プレイ者の見解だ。
MMOプレイの有無には百聞は一見に如かずと取れるケースが多い。
例えばだが、レビューの書き込みだ。
良くある評価基準として5段階評価がある。
悪ければ1、良ければ5と単純な評価法だ。
だが、評価と言っても結局の所は個人の感想だ。
しかし、日本独自の特色によってのものか、実力的な趣な考えの人が増えたのか、その個人の感想が直結してゲームそのものの評価に繋がるようになったのだ。
そうなってしまった現在のゲームはプレイヤーと未プレイ者の間で見解の相違とも呼べる壁が意識間でできるようになった。
そして、実力主義であるが故に、この個人の評価がプレイを拒んでしまっているのだ。
*あくまで個人の見解です。
対して、現にプレイヤーはというと、GFOがコアゲーマー向けであると言う評価は正しいと感じていた。
けれど、未プレイ者が言う年齢制限云々などではなく、以前にGFOのゲーム性が万人受けするようなライト勢でも楽しめるような風潮ではないのだ。
ライト勢も実際に多数いるのだが・・・否、ライト勢の方が比較的プレイヤーの中で多数の部類に入るのかもしれない。
その理由は、コンテンツの難易度の高さだ。
これは運営も認めた事実であり、今更覆すことなどできないことだ。
コンテンツの難しさに軽い暇つぶし程度にプレイするようになる、飽きて引退する、この道を選んだプレイヤーが大多数だ。
もちろん運営もこの状況は予見していて、少しずつだがライト向けのコンテンツの配信も行われている。
結果、現状は、前のような大引退劇と言う惨事は行っていないものの、明らかに着々と人口は減少しつつある。
そのため、ゲームの評価が下がるのも頷ける。
と、ゲームのプレイヤーと未プレイヤーの現実的評価の違いを軽く語ったわけだが、今回のアップデート、運営はそんな評価など気にする様もなく高難易度エンドコンテンツを主にしてプレイヤーに公開した。
*************
アップデートを終え、ログインした隼人ーHAYATOは早々にアップデート内容に手を着けた。
フレンドやギルドのログイン状況を確認すると、隼人と同時刻にINしているのが分かった。
特にギルドはこの時点でほぼ全員がログインしていて、隼人は何故か自分の事のように嬉し気持ちになった。
ひょんなことからギルドマスターになってしまった隼人は立場的儀礼として一番最初にギルドに挨拶のチャットを送った。
「こんばんわ!皆さん、さすが早いですね!」
すると、数秒して他のメンバーからもチャットが届いた。
「こんばんわ~」
「こんばんわんわん」
「こんばんわー」
定型文が多いが、すぐに大型VersionUpだし仕方がないと言う考えに達して自分のことに頭を回すことにした。
今回のアップデート内容は。
・メインシナリオ
・サブシナリオ
・エクストラシナリオ
・サブミッション
・バトルコンテンツ
・お仕事コンテンツ
・エンドコンテンツ
と、これまでのとあまり差異はない。
所々シナリオやミッション受注の為にある程度のレベルやストーリーの進捗が必要になるのだが、一応ガチ勢部類される隼人とそのクランメンバーに問題はない。
ガチクランである者として、他サーバーのプレイヤーに負けることは許されないと早々にメインシナリオへ着手した。
Version2.3でメインシナリオは一段落して、今回のVersionから新シナリオが始まるとのことでシナリオ開始地点である<雷山バルトマ>に赴いていた。
<雷山バルトマ>はVersion2.2のメインシナリオ以来一切訪れることのなかった場所であり、前Versionの最後、<雪原ガートマル>に到着して終わったということで今回の舞台は雪国になると考えていたが違っていたようだ。
違った、というか考えてもいなかったと答えるのが正しいかもしれない。
ログイン直後にギルドメンバーからメインシナリオの開始地点の情報があった時は驚いたものだ。
理由は知らなかった、なのだが、そもそも運営側からメインシナリオの開示など一切ないのだ。
それは、開始地点であろうとも同じだ。
つまりは、「メインシナリオが追加されるってことだけは教えてあげるからどこからとか何からスタートとかは自分で調べてね」ということだ。
隼人はここにもプレイヤー人口を減少させる運営の悪い所が入っているなと毎度思う。
中央部分の噴水広場にやってきた隼人は、とある一角におびただしい数のプレイヤーの貯まりがある場所、正確に言えば噴水周りのベンチに集まっていた。
さすがに情報が早いなと半ば感心して付近で見つけたフレンドとPT(パーティ)を組むことにした。
肝心のストーリーはというと<雷山バルトマ>からの技術提供の使者を<雪原ガートマル>北に位置する<ナルカディア>まで護衛することで始まりを告げた。
一応、VersionUp前に<ナルカディア>にも訪れていたので、ワープ(瞬間移動魔法)でスキップした。
素材を採取しながら目的地まで徒歩で行きたいとフレンドは意見したものの、メンドくさいと切り捨てた。
確かに<ナルカディア>付近のフィールドは貴重で高価な素材が採れやすいことで連日お仕事(職人)のプレイヤーを中心に埋め尽くされていた記憶がある。
しかし、そんな得な話に乗らなかった理由はというと、フィールドに出現するモンスターのレベルが原因である。
メインシナリオでも最前線である<ナルカディア>や<雪原ガートマル>に出現するモンスターの平均レベルは63とかなり高い。
それに比べて<雷山バルトマ>は58。
この差は圧倒的なほどであり、いくらレベル上限の65に到達していても決して侮ることはできない。
普段からエンドコンテンツや<雪原ガートマル>、<ナルカディア>付近に留まっているなら慣れもあって安心なのだが、フレンドの場合は、その経験が見るからに浅い。
一般的にライト層のプレイヤーであることが分かる。(ステータス、装備、熟練度振り分けなどから)
一番はギルドマスターである俺のクリアまでのスピードが大事だ。
一々ライトのお遊びプレイヤーに付き合っている暇はない、というのが本当の理由なのだが。
表向きはPTクリアポイントと情報収集の加速と友情ということにしている。
************
<ナルカディア>に着いてからのストーリーは技術提供の為の素材や資材を集めにぱしられ、途中で割って入って来たボスモンスターの行方を追うためにぱしられたりとごく普通のメインシナリオが続いた。
そして、ついに今Versionのラストボスの元まで辿り着いた。
ボス名は、悪党ベルタース、レベルは65、片手剣持ちの人型ボスだ。
こちらは後から入ってきたギルドメンバー2人と隼人とフレンドの4人で挑む。
ジョブ構成は隼人が妖術師、フレンドがランサー、ギルメンA(仮)が聖賢者、ギルメンB(仮)がウォーレス。
基本的なPT戦闘構成だ。
TANKにウォーレスがヘイトを、フレンドと隼人がアタッカーでDPSを稼いで、聖賢者がヒーラーで後方支援を行う。
補足だが、隼人の妖術師は攻守共に立ち回ることが可能で、今回はアタッカーとして戦闘することになっている。
難易度的には難しくないと思うが、最低限のバフを付与してTANKの一撃で戦闘を始める。
先制をしたTANKはすぐさま敵の背中に周りこんで攻撃を入れ、振り向かせる。
敵が振り向いたことを確認し、ヘイトがTANKに向いたことを確信する。
アタッカージョブがDPSを上げ出す前にヘイトをより高めておくことに努める。
マジシャンなどのDPSの上がり易いジョブでは一瞬でTANKの総ダメージ数を超えてしまう危険性がある。
そうなると、ヘイトがTANKから離れアタッカージョブ、ひいてはヒーラーにまで及んでしまう危険性がある。
現に一番全滅率が高い。
そのため、TANKは武器や装備を購入する際、ヘイトUPの効果付きを優先する。
他にもスキルの熟練度振りにはヘイトUPを重視する。
TANKはヘイトの為に在るという格言があるくらい、TANKのヘイト管理の重要性は高い。
戦闘の安定、安心はヒーラー以前にTANKにあるとも言われているほどまで。
それ故にTANKの使用率が減少しコンテンツのマッチングが遅延することもしばしば。
だが、さすがは我がギルドのTANKだ。
アタッカーが最高潮に達してDPSを上げても全く敵視の矛先が変わらない。
それ以上に初見でのギミックの処理が上手かった。
悪党らしく爆弾を投げるアクションを使ってきたが他3人の直撃を庇うで受け持ち、すかさずカウンターを叩き込む。
フレンドは思わずチャットで「おお!」と驚嘆していた。
俺とギルメンA(仮)は見慣れていたので「元気だなぁ」と軽視した目で画面を見つめていたが・・・。
と、まあ何事もなく撃破した4人は少し長いムービーイベントを視聴してメインシナリオをクリアした。
計2時間程で終わらせフレンドはログアウトしていった。
*************
「んで、どする?サブシナ(サブシナリオ)とエクシナ(エクストラシナリオ)先にする?」
「他のギルメンはHAYATOの用が済み次第エンドコンテンツ挑むって言ってるぞ」
ギルメンAーリカルとギルメンB-あき~とは3人になったPTチャットで俺にこれからの行動について聞いてきた。
「ブログ班が先にクエやれ言ってるから先にそっちやろ」
ブログ班というのは隼人率いるギルド【竜の宴会】のメンバーで、ギルド専属のブロガー3人のことだ。
最前線で戦うトップギルドとして、どのギルド、プレイヤーよりも早く情報を拡散することが大事だと考えた隼人が作ったのが始まりである。
今ではブログランキングで3位という高いがプライドが許さない順位だ。
「おk、んじゃあ付き合うよ」
「あー俺も」
どうやら手伝ってくれるらしい。
トッププレイヤー3人もいれば最速クリアも余裕だろう。
俺はボスのいたダンジョンを出て、<アルカナディア>のサブシナリオ攻略へと向かった。
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