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第34話
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「はぁぁぁぁぁ!!!!!」
「とぉりゃぁぁぁぁぁ!!!」
ここは王都から少し離れた森林の中。魔獣が現れたという噂からか、この辺り一帯は人っ子一人いない状況となっていた。
しかし、そんな中でこだまする二人の人間の勇ましい声があった。ほかでもない、オクトとセイラの二人である。
魔獣はおおよそ大人の狼と同じほどの大きさで、その瞳は赤く染められていた。口から大きな牙をのぞかせ、グルルゥゥとうねり声を上げながら二人の事を威嚇する。
この魔獣たちがどこから発生しているのかは分からないものの、知らせの通りの場所に魔獣たちはたむろしていた。並の人間ならば到底かなわないであろうその迫力を前にしても、二人の勢いは全く落ちない…。
セイラは騎士から貸し出された宝剣を、まるで熟練騎士かのように巧みに操り、魔獣たちをばったばったとなぎ倒していった。その美しい剣技を目の前にして、さすがのオクトも驚きを隠せない。
「(な、なんて女性だ…。いったいどこでこれほどの度胸と技術を…?さすがはあの伯爵に一人で反旗を翻しただけの事はあるな……)」
しかしオクトは驚きと同時に、別の感情も抱いていた。前線で戦う騎士にも負けず劣らずの麗しく美しいその姿を直接目にして、彼は自身の心を躍らせていた。
一方で、そんなオクトとセイラの姿を遠目から呆然と見つめる二人の姿があった。
「え、えっと……。セイラ様はなにか特殊な訓練でも受けていたのですか…ね?」
「もうなにも分かんないや。ははははは。魔獣をかっこよく倒すはずが、逆にセイラに助けられちゃった。もう兄としての威厳を失った。はははは……ぅぅぅ…(泣)」
「うわぁ…。壊れちゃってるよ………。っていうか、兄…???」
今セイラが扱っている宝剣は、最初はラルクに渡されたものだった。ラルクは魔獣を倒すべく息巻いていたものの、最初に遭遇した小型の魔獣を前に一方的にぼこぼこにされてしまった。隣に控えていたセイラが一瞬のうちにラルクの手から宝剣をひったくり、そのままこうして魔獣を圧倒している現在に至る…。
攻撃を受けて体力をなくした魔獣はその場で光となり、跡形も残らない性質をしていた。ゆえに死体の山ができることはないので、一体二人がどれだけの魔獣を倒しているのか、その数は誰にも分からなかった。
そんな中、木の陰に隠れていた一匹の魔獣の攻撃が、セイラの背後を襲った。
「っ!?」
噛まれる直前で魔獣の存在に気づいたセイラは回避を試みるものの、少し遅かった…。
「(あーー…。噛まれて服に穴が開いちゃったら、直すの面倒だなぁ…)」
そう思ったのもつかの間、次の瞬間には彼女の体は魔獣の攻撃をかわした位置にあった。…その体に、それまで感じていなかった違和感を抱きながら…。
「オ、オクト様っ!?」
一瞬のうちにセイラの体はオクトに抱きかかえられる形となっていて、魔獣の攻撃を間一髪でかわしていた。オクトは表情を変えず、何も口にすることなく、それでいて急ぎセイラを魔獣から離れた位置まで運ぶと、騎士らしい丁寧な動きで彼女の体をその手から地上におろした。
「突然抱きかかえてしまってすまないな、失礼を許してほしい」
「い、いえ全然!!あ、ありがとうございます…!」
誰かに抱きかかえられることが初めての経験だったセイラは、心臓の鼓動をすこし早くする。
「で、でも少し噛まれるくらいなら、私全然大丈夫でしたのに」
「そうはいかない。守るべき存在に傷がつけられたなら、それこそ騎士は失格というもの。さぁ、最後の仕上げにかかろう」
「は、はいっ!」
二人はその手に宝剣を構えると、最後に残っていた数匹の魔獣めがけて向かい始めた。
――――
セイラが魔獣の歯を剣ではじき上げ、そこをオクトが横から攻撃する。次の瞬間にはその役割を反対にして、オクトが魔獣の攻撃をあしらい、セイラが横から攻撃を仕掛ける。その二人の姿は、よく訓練されたダンサーのようなコンビネーションであり、二人は瞬く間に残る魔獣たちを退治していった。
「(団長の実力はもちろん知っていたけれど、セイラ様がまさかあれほどの方だったなんて…。二人の息もぴったりで、まさにお似合いと言うほかないけれど…。もしかして団長は、最初からセイラ様の華麗さを見抜いて…?)」
「セイラぁ…。僕の事を嫌いにならないでくれよぉ…(泣)」
その圧倒的と言うにふさわしい二人の剣技を眺めていたガラルとラルクのもとに、出現した魔獣を完全に退治した二人が戻ってきた。
「セイラ様、形容する言葉もないほどの美しさでした…!」
「いえいえそんな!お二人にお貸しいただいた、この宝剣のおかげですから!」
「ぅぅぅ…。それを僕が使っても全然だめだったけどね…」
「はぁ~…。お兄様、しっかりしてください。たった一回ぶっとばされたくらいでなんですか。確かにあの負けっぷりは笑えましたけれど、大事なのは次ですよ!」
「ぅぅぅ…(泣)」
「あ、あの…。セイラ様、さっきから気になっていたんですが…。お兄様というのは??恋人をそう呼ぶ習慣は聞いたことがないもので…。ラルク様の性癖なのですか??」
「「へ??」」
セイラはそこでようやく気付いた。先日から感じていた自分に対する、二人の態度の違和感に…。
「い、いえいえ違いますよ!?この人ただの私の兄ですよ!?恋人なんかじゃありませんから全然!!」
「セ、セイラ…。僕との愛をそんなに強く否定して…。やっぱり失望されたんだ!もう僕は生きていられないよぉぉぉ!(泣)」
「ちょ、ちょっとお兄様!?」
ラルクはその場から勢いよく立ち上がると、一気に駆け出していった。その一連の流れを見た騎士の二人は、互いに視線を合わせて言葉を発した。
「ご兄弟ですって、団長。…よかったですね??」
にやにやとした表情を浮かべるガラルに対してはオクトは返事をせずに、セイラの方へと言葉を発した。
「ということは……。これまで活躍していたのはラルク様ではなく、実はセイラ様だったということか?しかし一体どうして?」
「えっと……。私、周りからもてはやされたり有名になったりするの苦手なので…。けれどお兄様は、目立つことも有名になることも全く苦にされない性格なので、それならお兄様に全部あげちゃおうかと…。あ、このことは内緒でお願いしますね???」
二人にそう告げると、セイラは急ぎラルクを追って駆け出していった。
「…自分の手柄を全部あげちゃうだなんて、変わってる気もしますけれど……。あ!!でもそれくらいの方が、攻略のしがいがあるというものですか、団長~??」
「……」
…オクトは何も返さず、ふところからタバコを取り出すのだった…。
「とぉりゃぁぁぁぁぁ!!!」
ここは王都から少し離れた森林の中。魔獣が現れたという噂からか、この辺り一帯は人っ子一人いない状況となっていた。
しかし、そんな中でこだまする二人の人間の勇ましい声があった。ほかでもない、オクトとセイラの二人である。
魔獣はおおよそ大人の狼と同じほどの大きさで、その瞳は赤く染められていた。口から大きな牙をのぞかせ、グルルゥゥとうねり声を上げながら二人の事を威嚇する。
この魔獣たちがどこから発生しているのかは分からないものの、知らせの通りの場所に魔獣たちはたむろしていた。並の人間ならば到底かなわないであろうその迫力を前にしても、二人の勢いは全く落ちない…。
セイラは騎士から貸し出された宝剣を、まるで熟練騎士かのように巧みに操り、魔獣たちをばったばったとなぎ倒していった。その美しい剣技を目の前にして、さすがのオクトも驚きを隠せない。
「(な、なんて女性だ…。いったいどこでこれほどの度胸と技術を…?さすがはあの伯爵に一人で反旗を翻しただけの事はあるな……)」
しかしオクトは驚きと同時に、別の感情も抱いていた。前線で戦う騎士にも負けず劣らずの麗しく美しいその姿を直接目にして、彼は自身の心を躍らせていた。
一方で、そんなオクトとセイラの姿を遠目から呆然と見つめる二人の姿があった。
「え、えっと……。セイラ様はなにか特殊な訓練でも受けていたのですか…ね?」
「もうなにも分かんないや。ははははは。魔獣をかっこよく倒すはずが、逆にセイラに助けられちゃった。もう兄としての威厳を失った。はははは……ぅぅぅ…(泣)」
「うわぁ…。壊れちゃってるよ………。っていうか、兄…???」
今セイラが扱っている宝剣は、最初はラルクに渡されたものだった。ラルクは魔獣を倒すべく息巻いていたものの、最初に遭遇した小型の魔獣を前に一方的にぼこぼこにされてしまった。隣に控えていたセイラが一瞬のうちにラルクの手から宝剣をひったくり、そのままこうして魔獣を圧倒している現在に至る…。
攻撃を受けて体力をなくした魔獣はその場で光となり、跡形も残らない性質をしていた。ゆえに死体の山ができることはないので、一体二人がどれだけの魔獣を倒しているのか、その数は誰にも分からなかった。
そんな中、木の陰に隠れていた一匹の魔獣の攻撃が、セイラの背後を襲った。
「っ!?」
噛まれる直前で魔獣の存在に気づいたセイラは回避を試みるものの、少し遅かった…。
「(あーー…。噛まれて服に穴が開いちゃったら、直すの面倒だなぁ…)」
そう思ったのもつかの間、次の瞬間には彼女の体は魔獣の攻撃をかわした位置にあった。…その体に、それまで感じていなかった違和感を抱きながら…。
「オ、オクト様っ!?」
一瞬のうちにセイラの体はオクトに抱きかかえられる形となっていて、魔獣の攻撃を間一髪でかわしていた。オクトは表情を変えず、何も口にすることなく、それでいて急ぎセイラを魔獣から離れた位置まで運ぶと、騎士らしい丁寧な動きで彼女の体をその手から地上におろした。
「突然抱きかかえてしまってすまないな、失礼を許してほしい」
「い、いえ全然!!あ、ありがとうございます…!」
誰かに抱きかかえられることが初めての経験だったセイラは、心臓の鼓動をすこし早くする。
「で、でも少し噛まれるくらいなら、私全然大丈夫でしたのに」
「そうはいかない。守るべき存在に傷がつけられたなら、それこそ騎士は失格というもの。さぁ、最後の仕上げにかかろう」
「は、はいっ!」
二人はその手に宝剣を構えると、最後に残っていた数匹の魔獣めがけて向かい始めた。
――――
セイラが魔獣の歯を剣ではじき上げ、そこをオクトが横から攻撃する。次の瞬間にはその役割を反対にして、オクトが魔獣の攻撃をあしらい、セイラが横から攻撃を仕掛ける。その二人の姿は、よく訓練されたダンサーのようなコンビネーションであり、二人は瞬く間に残る魔獣たちを退治していった。
「(団長の実力はもちろん知っていたけれど、セイラ様がまさかあれほどの方だったなんて…。二人の息もぴったりで、まさにお似合いと言うほかないけれど…。もしかして団長は、最初からセイラ様の華麗さを見抜いて…?)」
「セイラぁ…。僕の事を嫌いにならないでくれよぉ…(泣)」
その圧倒的と言うにふさわしい二人の剣技を眺めていたガラルとラルクのもとに、出現した魔獣を完全に退治した二人が戻ってきた。
「セイラ様、形容する言葉もないほどの美しさでした…!」
「いえいえそんな!お二人にお貸しいただいた、この宝剣のおかげですから!」
「ぅぅぅ…。それを僕が使っても全然だめだったけどね…」
「はぁ~…。お兄様、しっかりしてください。たった一回ぶっとばされたくらいでなんですか。確かにあの負けっぷりは笑えましたけれど、大事なのは次ですよ!」
「ぅぅぅ…(泣)」
「あ、あの…。セイラ様、さっきから気になっていたんですが…。お兄様というのは??恋人をそう呼ぶ習慣は聞いたことがないもので…。ラルク様の性癖なのですか??」
「「へ??」」
セイラはそこでようやく気付いた。先日から感じていた自分に対する、二人の態度の違和感に…。
「い、いえいえ違いますよ!?この人ただの私の兄ですよ!?恋人なんかじゃありませんから全然!!」
「セ、セイラ…。僕との愛をそんなに強く否定して…。やっぱり失望されたんだ!もう僕は生きていられないよぉぉぉ!(泣)」
「ちょ、ちょっとお兄様!?」
ラルクはその場から勢いよく立ち上がると、一気に駆け出していった。その一連の流れを見た騎士の二人は、互いに視線を合わせて言葉を発した。
「ご兄弟ですって、団長。…よかったですね??」
にやにやとした表情を浮かべるガラルに対してはオクトは返事をせずに、セイラの方へと言葉を発した。
「ということは……。これまで活躍していたのはラルク様ではなく、実はセイラ様だったということか?しかし一体どうして?」
「えっと……。私、周りからもてはやされたり有名になったりするの苦手なので…。けれどお兄様は、目立つことも有名になることも全く苦にされない性格なので、それならお兄様に全部あげちゃおうかと…。あ、このことは内緒でお願いしますね???」
二人にそう告げると、セイラは急ぎラルクを追って駆け出していった。
「…自分の手柄を全部あげちゃうだなんて、変わってる気もしますけれど……。あ!!でもそれくらいの方が、攻略のしがいがあるというものですか、団長~??」
「……」
…オクトは何も返さず、ふところからタバコを取り出すのだった…。
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