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第一章 士官学校時代編
シャローラとティファ 友情編
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ティファは戦略・戦術の試験では常にシャローラを抑えてトップの成績であった。
無論、得意科目というのもあるが要領も良かった。
「ティファは何でそんなにいい点が取れるの?もしかしてカンニングでもしてる?」
友達にからかわれてティファは苦笑しながら答えた。
「してないって。あの教授の普段の教え方や、性格からしたら試験の出題範囲はこのあたりだろうってだいたい予測がつくからね。真面目に勉強する事も大事だけど、同じ勉強をするなら要領よくやらなきゃね。テストなんて及第点取れればいいんだから」
このティファの言葉を横で聞きながらシャローラは苛立っていた。
(何なの?まったく)
苛立つ一方で別の考えが頭の中に浮かんでいた。
(私は真面目に勉強しているのに、どうして勝てないんだろう。勝ちたい。試験でも実戦でも)
シャローラはその思いが日を追うごとに強くなっていった。
どうしてなのか自分でも説明がつかなかった。
ティファの事を思い出すと苛立つ。
私になくてティファにあるものがあって、それに手が届かないのが悔しくて。
強いて言えばそれだけの理由だったと思う。
今ならわかる。自分になくてティファにあるもの。
それは人を惹きつける魅力。
すなわち将としての器。
でも、この頃はまだそれを認めたくない自分がいた。
シャローラはティファに対して勝手とは思いながらも激しいライバル意識を燃やしていった。
一方のティファはシャローラを可愛い子と思って見ている以外は口を聞く事もなく、二人の間には見えない壁があった。
普段は同性の女子生徒に人気者のティファ。
逆にその容姿から男子生徒に人気のあるシャローラ。
シャローラは言い寄ってくる男子生徒には全く興味もなかったし、目にもかけなかった。
彼女の目に映っていたのはティファだけだった。
そんなシャローラがティファと手合わせする機会が訪れた。
クラス対抗の戦術合戦である。
現代でいう運動会のようなもので、毎年一回秋に行われる学校の風物詩となっていた。
三百人の生徒が半数にイーストとウエストの二チームとなり、それぞれ大将となる者、参謀役、実戦で戦う騎士役と重曹騎兵や騎馬部隊、歩兵まで揃った本物さながらの合戦である。
これは一般の街の人たちも観客として見ることが出来、娯楽の少ないオルジュの街の人たちにとっても楽しみであり、生徒たちにとっては日頃の授業の成果を発揮する舞台でもある。
とは言っても成績や評価には一切関係ないので、みんな気負うことなく楽しんでいた。
今年はイーストはティファが、ウエストはシャローラが大将に選出された。
二人とも戦術の成績と他生徒の推薦から大将に選ばれたのだ。
今年で十年目を迎えるこの大会であるが、過去の成績はイースト六勝、ウエスト四勝でイーストが勝ち越していた。
成績も勝ち負けも関係ない大会であるにも関わらず、シャローラは本気でティファに勝つつもりであった。
勝ちにこだわる。
相手がティファじゃなかったらシャローラもここまで意固地にならなかっただろう。
何故かわからないティファに対するライバル心がシャローラの中でメラメラと燃えていたのだった。
両軍が互いに対峙した状態で両大将が中央で挨拶を交わす。
「私はティファニー・オブ・エヴァンス。みんなからはティファって呼ばれてるから、ティファでいいよ。よろしくね」
ティファがにこやかに自己紹介したが、シャローラは少しツンとした態度で対応した。
「私はシャローラ・オルブライト。シャローラでいいわ。あなたの事は友達同士の間でもよく聞いてる」
シャローラはそこまで言うといきなり本題を切り出した。
「ティファ、今日の合戦。私、絶対負けないから」
シャローラに宣戦布告とも取れる言葉を言われたが、ティファはいまひとつピンと来ていないようであった。
「勝ち負けはこの際抜きにして楽しめればいいね。私はそう思ってる。お互い頑張りましょう」
そう言って微笑むティファの心境がシャローラには理解出来なかった。
(勝ち負け抜きで楽しむって何考えてるの?こっちは真剣に勝とうとしているのに)
こんなふざけた人に負けたくない。
絶対に勝ってやる。
シャローラはそう意気込んで臨んだ。
「あの時のシャローラ、本当にツンツンで近寄り難くてさ。何をそんなに怒っているんだろうって思ってた」
ティファの回想にシャローラが苦笑する。
「今思えば恥ずかしいんだけど、ティファにメラメラとライバル意識燃やしていたんだよね。とにかく勝ちたいって気持ちが前面に出ちゃってた」
「うん、私にもそれが伝わって来ていたよ。だから、まともにぶつかり合いをしてはまずいと思って戦術を変えたんだ」
トランペットの音が鳴り響く中、競技は開始された。
両軍とも横陣であるが、両翼に騎馬部隊を配置するまでは同じ。
シャローラは中央後方に予備戦力を配置し、両翼を前に出す陣形を取った
それに対してティファは両翼を折り曲げて鈎状陣形にし、シャローラと同じように中央部隊の後方に予備兵力を配置して、左右や後方からの攻撃にも対応できる布陣にした。
一見すると、シャローラのウエストがティファのイーストを包囲しているような形である。
シャローラは守る気などなく、攻める気でこの陣形を敷いた状態からティファの両翼目掛けて進撃を開始した。
シャローラの作戦は両翼に攻撃を集中させて、ティファ率いるイーストの中央の予備兵力を救援のために左右に引きつける事にあった。
そして手薄になった中央を一気に突破する。
実際に一時は左翼がかなり押していたが、ティファは一列目が少し戦うごとに背後に移動させ、二列目、三列目と兵士たちを入れ替え交代させて休息を取らせながら戦っていた。
これにより疲弊したウエストの左翼は一旦下がらざるを得なくなってしまった。
同様の事が右翼でも起こっていた。
シャローラのウエスト軍両翼は何度か進撃して圧迫を加えようとするが、その都度押し返されて戦況は膠着状態となっていった。
ティファはこの時、予備戦力を前に出してウエストの中央を突破する動きを見せた。
これにシャローラも即座に対応し、同じく予備戦力を前に出して中央突破を防ぐ。
その後も一進一退の攻防が続く。
これを見たシャローラは内心舌打ちをした。
「これは戦い方を変えないとまずい。このままではこちらの体力が尽きてしまう」
攻めるシャローラの攻撃を柔軟にかわしつつ、隙あらば反撃の機会を伺っているティファにシャローラは攻めあぐんでいた。
この後、シャローラが予想していなかった動きをティファが見せた。
自軍右翼の騎兵部隊の一部をシャローラのウエスト陣地から見えないように背後から左翼に移動させたのだ。
鈎状陣形にしたのはこのためで、包囲されてしまう危険もあるが、両翼を背後から最短距離で移動させられる利点があった。
これに気がついたシャローラは(しまった)と内心思っていたが、すぐに対応処置に出る。
中央後方に配置した予備戦力を右翼に回したのだ。
それをやれば手薄になった中央を狙われるのはわかっていたが、動かなければ右翼が突破されて包囲されてしまうのは明白であった。
ここは相手の策にはまるとわかっていても動かざるを得ない。
シャローラは最短時間でイーストの左翼を撃破して、中央部隊に再び合流すべく自ら予備戦力と共に左翼に展開していく。
ティファはそれを見逃さず、手薄になった中央へ進撃していく。
それからもしばらく一進一退の攻防が続いたが、少しずつ間隙が空いてきたたウエストの中央にティファのイースト中央部隊が突破すると、ウエスト参謀役の生徒がシャローラにこれ以上の戦いは損害が増すだけと進言し、シャローラは悔しさを滲ませながら降伏の白旗をあげた。
こうして大会はティファが指揮するイーストの勝利で終わった。
がっくりと肩を落とすシャローラにティファが近寄って握手を求めた。
「どちらが勝ってもおかしくないいい戦いだったね。今回は私の奇策がたまたま上手くいっただけ。シャローラの用兵も見事だったよ」
そう言って手を差し出すティファをシャローラはしばらく見つめていた。
そしてシャローラはティファの握手に応じた。
「私は勝つことばかり考えていて、その苛立ちとか焦りを見透かされていたんだね。見事だったよ」
初めてシャローラの顔に笑みがこぼれた。
「私は自分は将の器ではなくて、将を補佐する参謀役が適任だと思っている。そうなると将来誰に付くかって事になるけど、そこにあなたという存在を見つけたの。でもそれを認めたくなかった自分がいて、それで冷たい対応をしちゃって本当に人間が小さいよね。。」
「シャローラ?」
「今はっきりと認める。私はこの先ティファについて参謀役に徹すると。それが私の役割だと」
いきなりシャローラにそう言われてティファは困惑していた。
「私だって将の器なんてないし、まだまだこれからたくさん学ばなきゃいけない事がある。今の段階で将だの参謀役だの決めないで、これからの自分たちの成長に合わせて、それに見合ったポジションに付ければいいんじゃないかな」
ティファがそういうとシャローラも同意した。
「あれから二年かあ。もう来年には卒業だよ。早いものだね。自分たちの成長に合わせてそれに見合うポジションに付こうなんて偉そうな事言っておきながら、未だに将来のビジョンが見えていないからなあ」
ティファが苦笑するとシャローラもそうだねと笑う。
初めて出会い、戦いを通じて互いを知り、今では無二の親友同士となったティファとシャローラ。
帝国のセリアとソレーヌとはまた違う関係ではあるが、互いを良く知り、理解している点では共通点があった。
「午後の授業が始まるよ。そろそろクラスに戻ろうか」
シャローラがそう言うと、笑顔でそれに応じるティファ。
この二人がタスタニアを背負う存在になるまで、それほどの時間は要しなかった。
無論、得意科目というのもあるが要領も良かった。
「ティファは何でそんなにいい点が取れるの?もしかしてカンニングでもしてる?」
友達にからかわれてティファは苦笑しながら答えた。
「してないって。あの教授の普段の教え方や、性格からしたら試験の出題範囲はこのあたりだろうってだいたい予測がつくからね。真面目に勉強する事も大事だけど、同じ勉強をするなら要領よくやらなきゃね。テストなんて及第点取れればいいんだから」
このティファの言葉を横で聞きながらシャローラは苛立っていた。
(何なの?まったく)
苛立つ一方で別の考えが頭の中に浮かんでいた。
(私は真面目に勉強しているのに、どうして勝てないんだろう。勝ちたい。試験でも実戦でも)
シャローラはその思いが日を追うごとに強くなっていった。
どうしてなのか自分でも説明がつかなかった。
ティファの事を思い出すと苛立つ。
私になくてティファにあるものがあって、それに手が届かないのが悔しくて。
強いて言えばそれだけの理由だったと思う。
今ならわかる。自分になくてティファにあるもの。
それは人を惹きつける魅力。
すなわち将としての器。
でも、この頃はまだそれを認めたくない自分がいた。
シャローラはティファに対して勝手とは思いながらも激しいライバル意識を燃やしていった。
一方のティファはシャローラを可愛い子と思って見ている以外は口を聞く事もなく、二人の間には見えない壁があった。
普段は同性の女子生徒に人気者のティファ。
逆にその容姿から男子生徒に人気のあるシャローラ。
シャローラは言い寄ってくる男子生徒には全く興味もなかったし、目にもかけなかった。
彼女の目に映っていたのはティファだけだった。
そんなシャローラがティファと手合わせする機会が訪れた。
クラス対抗の戦術合戦である。
現代でいう運動会のようなもので、毎年一回秋に行われる学校の風物詩となっていた。
三百人の生徒が半数にイーストとウエストの二チームとなり、それぞれ大将となる者、参謀役、実戦で戦う騎士役と重曹騎兵や騎馬部隊、歩兵まで揃った本物さながらの合戦である。
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とは言っても成績や評価には一切関係ないので、みんな気負うことなく楽しんでいた。
今年はイーストはティファが、ウエストはシャローラが大将に選出された。
二人とも戦術の成績と他生徒の推薦から大将に選ばれたのだ。
今年で十年目を迎えるこの大会であるが、過去の成績はイースト六勝、ウエスト四勝でイーストが勝ち越していた。
成績も勝ち負けも関係ない大会であるにも関わらず、シャローラは本気でティファに勝つつもりであった。
勝ちにこだわる。
相手がティファじゃなかったらシャローラもここまで意固地にならなかっただろう。
何故かわからないティファに対するライバル心がシャローラの中でメラメラと燃えていたのだった。
両軍が互いに対峙した状態で両大将が中央で挨拶を交わす。
「私はティファニー・オブ・エヴァンス。みんなからはティファって呼ばれてるから、ティファでいいよ。よろしくね」
ティファがにこやかに自己紹介したが、シャローラは少しツンとした態度で対応した。
「私はシャローラ・オルブライト。シャローラでいいわ。あなたの事は友達同士の間でもよく聞いてる」
シャローラはそこまで言うといきなり本題を切り出した。
「ティファ、今日の合戦。私、絶対負けないから」
シャローラに宣戦布告とも取れる言葉を言われたが、ティファはいまひとつピンと来ていないようであった。
「勝ち負けはこの際抜きにして楽しめればいいね。私はそう思ってる。お互い頑張りましょう」
そう言って微笑むティファの心境がシャローラには理解出来なかった。
(勝ち負け抜きで楽しむって何考えてるの?こっちは真剣に勝とうとしているのに)
こんなふざけた人に負けたくない。
絶対に勝ってやる。
シャローラはそう意気込んで臨んだ。
「あの時のシャローラ、本当にツンツンで近寄り難くてさ。何をそんなに怒っているんだろうって思ってた」
ティファの回想にシャローラが苦笑する。
「今思えば恥ずかしいんだけど、ティファにメラメラとライバル意識燃やしていたんだよね。とにかく勝ちたいって気持ちが前面に出ちゃってた」
「うん、私にもそれが伝わって来ていたよ。だから、まともにぶつかり合いをしてはまずいと思って戦術を変えたんだ」
トランペットの音が鳴り響く中、競技は開始された。
両軍とも横陣であるが、両翼に騎馬部隊を配置するまでは同じ。
シャローラは中央後方に予備戦力を配置し、両翼を前に出す陣形を取った
それに対してティファは両翼を折り曲げて鈎状陣形にし、シャローラと同じように中央部隊の後方に予備兵力を配置して、左右や後方からの攻撃にも対応できる布陣にした。
一見すると、シャローラのウエストがティファのイーストを包囲しているような形である。
シャローラは守る気などなく、攻める気でこの陣形を敷いた状態からティファの両翼目掛けて進撃を開始した。
シャローラの作戦は両翼に攻撃を集中させて、ティファ率いるイーストの中央の予備兵力を救援のために左右に引きつける事にあった。
そして手薄になった中央を一気に突破する。
実際に一時は左翼がかなり押していたが、ティファは一列目が少し戦うごとに背後に移動させ、二列目、三列目と兵士たちを入れ替え交代させて休息を取らせながら戦っていた。
これにより疲弊したウエストの左翼は一旦下がらざるを得なくなってしまった。
同様の事が右翼でも起こっていた。
シャローラのウエスト軍両翼は何度か進撃して圧迫を加えようとするが、その都度押し返されて戦況は膠着状態となっていった。
ティファはこの時、予備戦力を前に出してウエストの中央を突破する動きを見せた。
これにシャローラも即座に対応し、同じく予備戦力を前に出して中央突破を防ぐ。
その後も一進一退の攻防が続く。
これを見たシャローラは内心舌打ちをした。
「これは戦い方を変えないとまずい。このままではこちらの体力が尽きてしまう」
攻めるシャローラの攻撃を柔軟にかわしつつ、隙あらば反撃の機会を伺っているティファにシャローラは攻めあぐんでいた。
この後、シャローラが予想していなかった動きをティファが見せた。
自軍右翼の騎兵部隊の一部をシャローラのウエスト陣地から見えないように背後から左翼に移動させたのだ。
鈎状陣形にしたのはこのためで、包囲されてしまう危険もあるが、両翼を背後から最短距離で移動させられる利点があった。
これに気がついたシャローラは(しまった)と内心思っていたが、すぐに対応処置に出る。
中央後方に配置した予備戦力を右翼に回したのだ。
それをやれば手薄になった中央を狙われるのはわかっていたが、動かなければ右翼が突破されて包囲されてしまうのは明白であった。
ここは相手の策にはまるとわかっていても動かざるを得ない。
シャローラは最短時間でイーストの左翼を撃破して、中央部隊に再び合流すべく自ら予備戦力と共に左翼に展開していく。
ティファはそれを見逃さず、手薄になった中央へ進撃していく。
それからもしばらく一進一退の攻防が続いたが、少しずつ間隙が空いてきたたウエストの中央にティファのイースト中央部隊が突破すると、ウエスト参謀役の生徒がシャローラにこれ以上の戦いは損害が増すだけと進言し、シャローラは悔しさを滲ませながら降伏の白旗をあげた。
こうして大会はティファが指揮するイーストの勝利で終わった。
がっくりと肩を落とすシャローラにティファが近寄って握手を求めた。
「どちらが勝ってもおかしくないいい戦いだったね。今回は私の奇策がたまたま上手くいっただけ。シャローラの用兵も見事だったよ」
そう言って手を差し出すティファをシャローラはしばらく見つめていた。
そしてシャローラはティファの握手に応じた。
「私は勝つことばかり考えていて、その苛立ちとか焦りを見透かされていたんだね。見事だったよ」
初めてシャローラの顔に笑みがこぼれた。
「私は自分は将の器ではなくて、将を補佐する参謀役が適任だと思っている。そうなると将来誰に付くかって事になるけど、そこにあなたという存在を見つけたの。でもそれを認めたくなかった自分がいて、それで冷たい対応をしちゃって本当に人間が小さいよね。。」
「シャローラ?」
「今はっきりと認める。私はこの先ティファについて参謀役に徹すると。それが私の役割だと」
いきなりシャローラにそう言われてティファは困惑していた。
「私だって将の器なんてないし、まだまだこれからたくさん学ばなきゃいけない事がある。今の段階で将だの参謀役だの決めないで、これからの自分たちの成長に合わせて、それに見合ったポジションに付ければいいんじゃないかな」
ティファがそういうとシャローラも同意した。
「あれから二年かあ。もう来年には卒業だよ。早いものだね。自分たちの成長に合わせてそれに見合うポジションに付こうなんて偉そうな事言っておきながら、未だに将来のビジョンが見えていないからなあ」
ティファが苦笑するとシャローラもそうだねと笑う。
初めて出会い、戦いを通じて互いを知り、今では無二の親友同士となったティファとシャローラ。
帝国のセリアとソレーヌとはまた違う関係ではあるが、互いを良く知り、理解している点では共通点があった。
「午後の授業が始まるよ。そろそろクラスに戻ろうか」
シャローラがそう言うと、笑顔でそれに応じるティファ。
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