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第一章 エトランゼ
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異形の大群が近くに迫っている。
その報告を受けたエレオノーラは、直ちに領内にいる全戦力を集め、迎撃部隊を組織した。
しかし、ディッカーが連れていったこともあってかその数はもう百にも満たず、それでは避難民が脱出する時間を稼ぐこともできそうにない。
「エレオノーラ様。ここは我等に任せて、お逃げください」
あの時、集落で出会った若い兵士が覚悟を秘めた瞳でそう言った。
「ならぬ。妾はオルタリアの王族だ。そなたらを、民を護る義務がある」
「……ですが、たったこれだけの戦力ではここが落ちるのも時間の問題。姫様、正直に申し上げて、ここでの死は無駄死にです」
「無駄死になどと! ……死ぬなど、言うでない……。誰も死にに行くのは許さぬぞ!」
「……姫様」
エレオノーラは兵士に背を向けて、駆けだした。
彼女が向かった先は、エトランゼ達が集まる一区画。そこの広場には、この危機に対してなおも行動を起こそうとしないエトランゼ達が、大勢で屯していた。
彼等はエレオノーラがやって来たことで一瞬だけ驚いたような顔を見せたが、すぐに関心を失う。
そんなことよりも彼等にとっての問題は、広場の中心で地面に敷かれた布の上に座って、勝手に食料を食べている一人の男にあった。
「……お前は……」
「よぉ、姫さん! なんだ、わざわざお礼を言いに来てくれたのか? 意外と律儀なんだな」
「何故妾がお前に礼を言わねばならぬ!」
「なんだ、まだ聞いてないのかよ。お前さん達が見捨てて逃げてきたヨハンの奴を連れて来てやったんだよ。今頃あっちで美人のねーちゃんに看病されてるぜ」
「ヨハン殿を?」
小さな希望が灯るが、エレオノーラはすぐに頭を振ってその楽観を打ち消す。
大怪我をしているのなら、すぐに戦線に出れる状況ではない。それになにより、これほど事態が切迫してしまっては、ヨハンが目覚めたところで何も変わりはしないだろう。
恐らく、彼もエレオノーラに逃げろと進言する。そんな予想ができた。
「それは、助かった。しかし、何故ここにいる?」
「何故って……。まぁ、俺はもともと風来坊だからな。面白そうなことがありそうなんでイシュトナルに行ってみたのさ。そしたら驚いたぜ、まさかあんな化け物がいるとは思わなかったぜ」
「ウァラゼルと、御使いと戦ったのか?」
「ああ、戦った。つってもまぁ、情けない話だが」
手に持っていた干し肉を噛み千切り、飲みこんでからヴェスターは言葉を続ける。
「全然、俺の自慢の魔剣じゃ話にならなかったぜ。仕方ねえから適当に攻撃して、相手が防御に回ってる隙にヨハンを拾って逃げてきたってわけだ」
目の前の男でも、ウァラゼルには敵わない。
本人がそう宣言したことで、広場に一瞬だけ生じた前向きな空気は霧散した。
「……何故、お前はここに来た? 逃げるのならばもっと遠くへ行かなければ意味がないのではないか?」
「あん? なんで逃げる必要があんだよ? あの阿呆が転がってた所為で気が散って本気が出せなかったんだよ。次は本気でぶっ潰す。で、腹減ったからここに来ただけだ」
腹が一杯になったのか、今度は樽から酒を注いで勝手に飲み出した。
限りある食料を勝手に奪って行くような凶行にも、他のエトランゼ達は口を出すことができない。
それだけ目の前の男が恐怖だった。魔剣士ヴェスター。エトランゼも何も関係ない、どちらにも平気で手を掛ける狂犬。
そこでようやく、エレオノーラは目の前の男と会話をしている場合ではないことを思い出した。
ヴェスターから視線を外し、エトランゼ達の方を真っ直ぐに見る。
「今、異形の大群がこの地に向かっている。それに対して妾達の出せる戦力は百名にも満たない。頼む、そなた達エトランゼの力が必要だ。オルタリアを……いや、違う。ここにいる民達を救うためにも、力を貸してくれ!」
エレオノーラの良く通る声が響き渡る。
それはその場にいた全員に届いたはずなのに、返事はすぐに来なかった。
「戦って、何になんだよ」
人の間から、そんな声が聞こえる。
それを言ったのは、かつてヨシツグと一緒に戦っていたエトランゼの男だった。
彼はその場を代表するように歩み出てきた。
「俺達が戦って、連中を追い払って、何が変わる? 何も変わらねぇ、また差別される日々に戻るだけだ! そうならないために戦ってきた、なのによぉ……!」
ヨシツグの裏切りが彼等に与えた影響は余りにも大きい。
彼は間違いなくエトランゼ達の纏め役であり、心の支えだった。彼の語るエトランゼの国こそが、彼等が立ち上がるために必要な目標だった。
それを失ってしまってはもう、どうやって自分の足で立てばいいのか判らない。
「それは、約束する! もしこの戦いが終われば、妾の名に賭けてエトランゼ達に悪いようにはしないと……」
「口だけでそう言われたって信用できるかよ!」
粗野なその男は、吐き捨てるように言い返す。
「……ならば……。ならばどうすればいい? 地に頭を擦り付けろと言われればそれをしよう。身体の一部を差し出せというのならば持って行くがいい!」
だが、エレオノーラとてここで引き下がるわけにはいかない。
その迫力に押されたのか、男が一歩後退る。
「エレオノーラ様!」
焦った様子の兵が走ってきたことで、エレオノーラは状況を察した。
もう残された時間は多くはないと。
「判っている。そなた達は各自で防衛線を敷いてくれ」
「……判りました」
指示を受けた兵士の不安そうな顔がエレオノーラの瞼に強く焼き付く。
それでも彼は彼女を信じて、恐怖を押し殺して戦場へと向かって行った。
「もう時間がないのだ……!」
その声は涙声になっても誰も発言しない。この嵐の時が過ぎ去るのを待っているかのように。
だが、この時間は過ぎ去らない。もし終わりがあるとすればこの場所が異形の大群に蹂躙される時だ。
発言がないなか、ヴェスターが飲み食いをする音だけが響く。そんな静寂を打ち破ったのは、この場に似つかわしくないほどに軽快な足取りで近付いてくる誰かだった。
「エレオノーラさん! ……って、なにしてるの? なんか帰りのホームルームで先生が怒ってるときみたいになってるよ?」
そんな能天気な声を上げてカナタがその場に現れる。
「ヨハンさん、助かったって! サアヤさんが必死で治療してくれたから何とかなったよ! あ、そもそもまだ報告してなかった……。えっと、そこの人がヨハンさんを連れて来てくれて……」
「そこの人ってのは随分だな」
「ボクまだ怒ってるんだからね! ちゃんと謝るまで許さないから!」
「おっかねぇ。悪かったよ。からかい甲斐がある奴みるとつい、な」
「つい、じゃないよ! やっぱり許さないからね! ……って、そんなこと言ってる場合じゃないよね。敵が来てるんでしょ?」
気合いを入れるように、カナタは右手を振るう。
細く頼りない、しかし不思議と人を惹きつける輝きを持つ極光の剣が、彼女の手の中で煌めいた。
「カ、カナタ? そなた、何をするつもりだ?」
「なにって……。ボクも手伝うよ! ヨハンさんとか、逃げてきた人達とか、この人達とかがいるんだもん、頑張らないと!」
「いや、それは……」
――この少女には、敵わない。
勝算とか、そんな話ではない。
彼女はただ、目の前に護らなければならない人がいる。護りたい人がいる。
ただそれだけの理由で、勝ち目など全く考えずに駆けだすことができるのだ。
「……怖くないのか?」
「え、うーん……。怖いけど、それはこの世界に来てからずっとだし……。何より、それはみんな一緒でしょ? 兵士さん達も、エトランゼも、誰だって怖いけど一生懸命やってる。ボクだけが逃げるわけにはいかないよね」
どれほど愚かで、どれだけ真っ直ぐなのか。
彼女の言葉を聞くだけで、溜まっていた泥が綺麗に洗い流されていくような、そんな気がしてきた。
「……おい、てめぇ!」
エトランゼの男が荒い声を上げる。
「え、何ですか!? ボク、何か悪いことしました!?」
「ここで戦って何になんだよ! 結局あの御使いとかいう化け物には勝てねぇし、そもそもここを護りきれるかも判らねぇ。何より勝ったとしてもな、俺達エトランゼには何も残らねえかも知れねえんだぞ!」
「あー、うん。……そうかも」
「そうかも、じゃねえよ! お前馬鹿か!」
「馬鹿じゃないよ!
……ちょっと考えるのが苦手なだけです」
カナタは頭を抑えて、考え込むような仕草をしてから、
「残るとか、残らないとか、そんなのやってみるまで判らないじゃないですか。少なくとも死んじゃったら全部なくなっちゃうし、ボクはそんなの嫌だから、戦うって決めました」
「戦うって……。あの化け物にどうやって勝つんだよ!」
「判りません!」
「ふざけてんのか!」
「ふざけてません!」
睨まれても、怒鳴られても怯みもせずにカナタはそう言い返した。
「勝つ方法も、どうすればいいかも判りません。だから、ボクはボクにできることを精一杯やります。きっとヨハンさんがあいつの倒し方は考えてくれるし、戦いに勝った後のことは……」
一瞬だけ、カナタはエレオノーラを見る。
「エレオノーラさんが頑張ってくれます!」
きっぱりと、そう言い切った。
その報告を受けたエレオノーラは、直ちに領内にいる全戦力を集め、迎撃部隊を組織した。
しかし、ディッカーが連れていったこともあってかその数はもう百にも満たず、それでは避難民が脱出する時間を稼ぐこともできそうにない。
「エレオノーラ様。ここは我等に任せて、お逃げください」
あの時、集落で出会った若い兵士が覚悟を秘めた瞳でそう言った。
「ならぬ。妾はオルタリアの王族だ。そなたらを、民を護る義務がある」
「……ですが、たったこれだけの戦力ではここが落ちるのも時間の問題。姫様、正直に申し上げて、ここでの死は無駄死にです」
「無駄死になどと! ……死ぬなど、言うでない……。誰も死にに行くのは許さぬぞ!」
「……姫様」
エレオノーラは兵士に背を向けて、駆けだした。
彼女が向かった先は、エトランゼ達が集まる一区画。そこの広場には、この危機に対してなおも行動を起こそうとしないエトランゼ達が、大勢で屯していた。
彼等はエレオノーラがやって来たことで一瞬だけ驚いたような顔を見せたが、すぐに関心を失う。
そんなことよりも彼等にとっての問題は、広場の中心で地面に敷かれた布の上に座って、勝手に食料を食べている一人の男にあった。
「……お前は……」
「よぉ、姫さん! なんだ、わざわざお礼を言いに来てくれたのか? 意外と律儀なんだな」
「何故妾がお前に礼を言わねばならぬ!」
「なんだ、まだ聞いてないのかよ。お前さん達が見捨てて逃げてきたヨハンの奴を連れて来てやったんだよ。今頃あっちで美人のねーちゃんに看病されてるぜ」
「ヨハン殿を?」
小さな希望が灯るが、エレオノーラはすぐに頭を振ってその楽観を打ち消す。
大怪我をしているのなら、すぐに戦線に出れる状況ではない。それになにより、これほど事態が切迫してしまっては、ヨハンが目覚めたところで何も変わりはしないだろう。
恐らく、彼もエレオノーラに逃げろと進言する。そんな予想ができた。
「それは、助かった。しかし、何故ここにいる?」
「何故って……。まぁ、俺はもともと風来坊だからな。面白そうなことがありそうなんでイシュトナルに行ってみたのさ。そしたら驚いたぜ、まさかあんな化け物がいるとは思わなかったぜ」
「ウァラゼルと、御使いと戦ったのか?」
「ああ、戦った。つってもまぁ、情けない話だが」
手に持っていた干し肉を噛み千切り、飲みこんでからヴェスターは言葉を続ける。
「全然、俺の自慢の魔剣じゃ話にならなかったぜ。仕方ねえから適当に攻撃して、相手が防御に回ってる隙にヨハンを拾って逃げてきたってわけだ」
目の前の男でも、ウァラゼルには敵わない。
本人がそう宣言したことで、広場に一瞬だけ生じた前向きな空気は霧散した。
「……何故、お前はここに来た? 逃げるのならばもっと遠くへ行かなければ意味がないのではないか?」
「あん? なんで逃げる必要があんだよ? あの阿呆が転がってた所為で気が散って本気が出せなかったんだよ。次は本気でぶっ潰す。で、腹減ったからここに来ただけだ」
腹が一杯になったのか、今度は樽から酒を注いで勝手に飲み出した。
限りある食料を勝手に奪って行くような凶行にも、他のエトランゼ達は口を出すことができない。
それだけ目の前の男が恐怖だった。魔剣士ヴェスター。エトランゼも何も関係ない、どちらにも平気で手を掛ける狂犬。
そこでようやく、エレオノーラは目の前の男と会話をしている場合ではないことを思い出した。
ヴェスターから視線を外し、エトランゼ達の方を真っ直ぐに見る。
「今、異形の大群がこの地に向かっている。それに対して妾達の出せる戦力は百名にも満たない。頼む、そなた達エトランゼの力が必要だ。オルタリアを……いや、違う。ここにいる民達を救うためにも、力を貸してくれ!」
エレオノーラの良く通る声が響き渡る。
それはその場にいた全員に届いたはずなのに、返事はすぐに来なかった。
「戦って、何になんだよ」
人の間から、そんな声が聞こえる。
それを言ったのは、かつてヨシツグと一緒に戦っていたエトランゼの男だった。
彼はその場を代表するように歩み出てきた。
「俺達が戦って、連中を追い払って、何が変わる? 何も変わらねぇ、また差別される日々に戻るだけだ! そうならないために戦ってきた、なのによぉ……!」
ヨシツグの裏切りが彼等に与えた影響は余りにも大きい。
彼は間違いなくエトランゼ達の纏め役であり、心の支えだった。彼の語るエトランゼの国こそが、彼等が立ち上がるために必要な目標だった。
それを失ってしまってはもう、どうやって自分の足で立てばいいのか判らない。
「それは、約束する! もしこの戦いが終われば、妾の名に賭けてエトランゼ達に悪いようにはしないと……」
「口だけでそう言われたって信用できるかよ!」
粗野なその男は、吐き捨てるように言い返す。
「……ならば……。ならばどうすればいい? 地に頭を擦り付けろと言われればそれをしよう。身体の一部を差し出せというのならば持って行くがいい!」
だが、エレオノーラとてここで引き下がるわけにはいかない。
その迫力に押されたのか、男が一歩後退る。
「エレオノーラ様!」
焦った様子の兵が走ってきたことで、エレオノーラは状況を察した。
もう残された時間は多くはないと。
「判っている。そなた達は各自で防衛線を敷いてくれ」
「……判りました」
指示を受けた兵士の不安そうな顔がエレオノーラの瞼に強く焼き付く。
それでも彼は彼女を信じて、恐怖を押し殺して戦場へと向かって行った。
「もう時間がないのだ……!」
その声は涙声になっても誰も発言しない。この嵐の時が過ぎ去るのを待っているかのように。
だが、この時間は過ぎ去らない。もし終わりがあるとすればこの場所が異形の大群に蹂躙される時だ。
発言がないなか、ヴェスターが飲み食いをする音だけが響く。そんな静寂を打ち破ったのは、この場に似つかわしくないほどに軽快な足取りで近付いてくる誰かだった。
「エレオノーラさん! ……って、なにしてるの? なんか帰りのホームルームで先生が怒ってるときみたいになってるよ?」
そんな能天気な声を上げてカナタがその場に現れる。
「ヨハンさん、助かったって! サアヤさんが必死で治療してくれたから何とかなったよ! あ、そもそもまだ報告してなかった……。えっと、そこの人がヨハンさんを連れて来てくれて……」
「そこの人ってのは随分だな」
「ボクまだ怒ってるんだからね! ちゃんと謝るまで許さないから!」
「おっかねぇ。悪かったよ。からかい甲斐がある奴みるとつい、な」
「つい、じゃないよ! やっぱり許さないからね! ……って、そんなこと言ってる場合じゃないよね。敵が来てるんでしょ?」
気合いを入れるように、カナタは右手を振るう。
細く頼りない、しかし不思議と人を惹きつける輝きを持つ極光の剣が、彼女の手の中で煌めいた。
「カ、カナタ? そなた、何をするつもりだ?」
「なにって……。ボクも手伝うよ! ヨハンさんとか、逃げてきた人達とか、この人達とかがいるんだもん、頑張らないと!」
「いや、それは……」
――この少女には、敵わない。
勝算とか、そんな話ではない。
彼女はただ、目の前に護らなければならない人がいる。護りたい人がいる。
ただそれだけの理由で、勝ち目など全く考えずに駆けだすことができるのだ。
「……怖くないのか?」
「え、うーん……。怖いけど、それはこの世界に来てからずっとだし……。何より、それはみんな一緒でしょ? 兵士さん達も、エトランゼも、誰だって怖いけど一生懸命やってる。ボクだけが逃げるわけにはいかないよね」
どれほど愚かで、どれだけ真っ直ぐなのか。
彼女の言葉を聞くだけで、溜まっていた泥が綺麗に洗い流されていくような、そんな気がしてきた。
「……おい、てめぇ!」
エトランゼの男が荒い声を上げる。
「え、何ですか!? ボク、何か悪いことしました!?」
「ここで戦って何になんだよ! 結局あの御使いとかいう化け物には勝てねぇし、そもそもここを護りきれるかも判らねぇ。何より勝ったとしてもな、俺達エトランゼには何も残らねえかも知れねえんだぞ!」
「あー、うん。……そうかも」
「そうかも、じゃねえよ! お前馬鹿か!」
「馬鹿じゃないよ!
……ちょっと考えるのが苦手なだけです」
カナタは頭を抑えて、考え込むような仕草をしてから、
「残るとか、残らないとか、そんなのやってみるまで判らないじゃないですか。少なくとも死んじゃったら全部なくなっちゃうし、ボクはそんなの嫌だから、戦うって決めました」
「戦うって……。あの化け物にどうやって勝つんだよ!」
「判りません!」
「ふざけてんのか!」
「ふざけてません!」
睨まれても、怒鳴られても怯みもせずにカナタはそう言い返した。
「勝つ方法も、どうすればいいかも判りません。だから、ボクはボクにできることを精一杯やります。きっとヨハンさんがあいつの倒し方は考えてくれるし、戦いに勝った後のことは……」
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「エレオノーラさんが頑張ってくれます!」
きっぱりと、そう言い切った。
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