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ドラゴンいらずを求めて
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ジェイク王子、アンドルー、わたしが戻るまで無事でいて……!
心のなかで祈りながら、エイプリルさんのあとをついていく。
ときどき、ズシンと地響きがして、天井からパラパラと小石が落ちてきた。そのたびに、わたしたちはよろめき、おたがいに無事を確認しあう。
そうして、やっと礼拝堂までつづく階段をおりて、大きなとびらの前にやってきた。
「ここは……」
ジェイク王子とかくれたとき、おじさん一行が入っていった部屋だ!
ここが宝物庫だったなんて、ジェイク王子は知っていたのかな……。
エイプリルさんはどこから持ってきたのか、カギをひとつにぎっていた。
「ドラゴンいらずは、このなか……ずっと奥までありますの。カギもほら、ここに持っておりますわ」
とびらのカギを外していく。
わたしはティファニーといっしょに、ゆっくりとあいていくとびらを見つめた。
とびらが完全にあききったら、そこはびっくりするくらい大きな部屋だって、すぐにわかった。
宝物庫として使われているだけあった。左右の壁にそって、いままで見たことがないほどりっぱな調度品や、いかにも何か入っていそうな箱がたくさんあったんだ。
「ドラゴンいらずは、どこ?」
「ごめんなさい。わたくしもそこまでは……」
エイプリルさんは悲しげに首を横にふった。
「ううん、いいの。エイプリルさん、ありがとう。自分でさがしてみるから」
「チトセは向こう、あたしはこっちからね」
「うん、急ごう!」
わたしとティファニーは手分けして、怪しいとにらんだ箱のフタをあけていった。
どのくらいさがしつづけたんだろう。
「あ、あった! これだ!」
ある木の箱のなかから、薬草を見つけた。
ドライフラワーみたいに枯れちゃっているけれど、くるんとなった葉先や茎など、おばあちゃんのお話にでてくるドラゴンいらずと、まったく同じ形。においもバニラエッセンスのように、いいにおいだったんだ。
「異世界の姫! さあ、ドラゴンいらずをこちらへ。わたくしが見定めますわ、急いで!」
わたしは何も考えず、言われたとおりに行動した。
とびらの前で待っているエイプリルさんのもとへ行き、ドラゴンいらずを渡した。
「エイプリルさん、これ……! ドラゴンいらずでまちがいない?」
わたしは焦る気持ちで、彼女の返答を待った。
「ええ、まちがいないですわ」
「本当? よかった――」
その瞬間、ドン! と強い力で突きとばされてしまう。
「ひゃっ!」
宝物庫のとびらは、ちょうど、わたしの鼻先でバタンと閉じられた。
心のなかで祈りながら、エイプリルさんのあとをついていく。
ときどき、ズシンと地響きがして、天井からパラパラと小石が落ちてきた。そのたびに、わたしたちはよろめき、おたがいに無事を確認しあう。
そうして、やっと礼拝堂までつづく階段をおりて、大きなとびらの前にやってきた。
「ここは……」
ジェイク王子とかくれたとき、おじさん一行が入っていった部屋だ!
ここが宝物庫だったなんて、ジェイク王子は知っていたのかな……。
エイプリルさんはどこから持ってきたのか、カギをひとつにぎっていた。
「ドラゴンいらずは、このなか……ずっと奥までありますの。カギもほら、ここに持っておりますわ」
とびらのカギを外していく。
わたしはティファニーといっしょに、ゆっくりとあいていくとびらを見つめた。
とびらが完全にあききったら、そこはびっくりするくらい大きな部屋だって、すぐにわかった。
宝物庫として使われているだけあった。左右の壁にそって、いままで見たことがないほどりっぱな調度品や、いかにも何か入っていそうな箱がたくさんあったんだ。
「ドラゴンいらずは、どこ?」
「ごめんなさい。わたくしもそこまでは……」
エイプリルさんは悲しげに首を横にふった。
「ううん、いいの。エイプリルさん、ありがとう。自分でさがしてみるから」
「チトセは向こう、あたしはこっちからね」
「うん、急ごう!」
わたしとティファニーは手分けして、怪しいとにらんだ箱のフタをあけていった。
どのくらいさがしつづけたんだろう。
「あ、あった! これだ!」
ある木の箱のなかから、薬草を見つけた。
ドライフラワーみたいに枯れちゃっているけれど、くるんとなった葉先や茎など、おばあちゃんのお話にでてくるドラゴンいらずと、まったく同じ形。においもバニラエッセンスのように、いいにおいだったんだ。
「異世界の姫! さあ、ドラゴンいらずをこちらへ。わたくしが見定めますわ、急いで!」
わたしは何も考えず、言われたとおりに行動した。
とびらの前で待っているエイプリルさんのもとへ行き、ドラゴンいらずを渡した。
「エイプリルさん、これ……! ドラゴンいらずでまちがいない?」
わたしは焦る気持ちで、彼女の返答を待った。
「ええ、まちがいないですわ」
「本当? よかった――」
その瞬間、ドン! と強い力で突きとばされてしまう。
「ひゃっ!」
宝物庫のとびらは、ちょうど、わたしの鼻先でバタンと閉じられた。
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