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お姫さまに大変身
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マエダさんに連れていかれたのは、おとぎ話に出てくるような、真っ白で大きなお城だった。長い槍を持った二人の衛兵が両脇に立っている門をすんなり通ったあと、またしばらく歩いて、やっとお城の建物の中に入った。
そして、対面の間とよばれる部屋へ案内されて待たされる。
しばらくすると、ラッパの音が鳴りひびいた。
「王様と王妃さまのおな~り~!」
ドキッとした。
ひえっ、いよいよだ!
どんな顔していればいいんだろう。
その答えがでる前に、りっぱな身なりのひげの男性とドレス姿の女性があらわれる。
ひとめで、王さまと王妃さまだってわかった。
王さまは口ひげを指で引っぱりながら、「ふむ……」とうなずいた。
「この者か? ジェイクのもとに降ってわいたようにあらわれた娘とは。まだ、ほんの子どもではないか」
「まあ、かわいそうに。とつぜん知らないところに来て心細いでしょう。もう心配いりませんよ」
マエダさんの言ったとおり、うたがわれる心配なんていらなかった。王さまと王妃さまはニコニコと笑い、わたしにあたたかいコトバをかけてくれたんだ。
「あの、急におじゃましてすみません! ち、ちとせと言います! よろしくおねがいします……!」
あわてて頭を下げる。
「つかれたであろう。部屋を用意させたぞ。そこで、ゆるりとくつろぐとよい。わからぬことは、このマエダに。よいな、マエダ。万事、任せたぞ」
「はっ」
マエダさんがピシッと姿勢を正すと、
「王妃、こちらの準備もはやくせねば。今度こそ、逃げられないようにしなければ」
「ええ、王さま。さっそく」
二人ともなぜだかアイサツもそこそこに、ひそひそ話をしながら、あわただしく退室してしまう。
はあ、緊張した……!
面会にかかった時間は、ものの数分だった。でも、ずっと長く感じちゃった。
「おつかれさまでございました」
マエダさんがいそいそと、わたしに近づいてきた。
「さあ、おじょうさま。お部屋へご案内いたします。どうぞこちらへ」
「あ、はい……」
なんだかマエダさん、急いでいる感じ。
そういえば、王さまと王妃さまもだ。ナイショ話なんかしちゃって。
どうしてあんなに急いでいたんだろう。
王さまたちのようすが気になってしかたなかったけれど、わたしはマエダさんのあとをついていった。
そして、対面の間とよばれる部屋へ案内されて待たされる。
しばらくすると、ラッパの音が鳴りひびいた。
「王様と王妃さまのおな~り~!」
ドキッとした。
ひえっ、いよいよだ!
どんな顔していればいいんだろう。
その答えがでる前に、りっぱな身なりのひげの男性とドレス姿の女性があらわれる。
ひとめで、王さまと王妃さまだってわかった。
王さまは口ひげを指で引っぱりながら、「ふむ……」とうなずいた。
「この者か? ジェイクのもとに降ってわいたようにあらわれた娘とは。まだ、ほんの子どもではないか」
「まあ、かわいそうに。とつぜん知らないところに来て心細いでしょう。もう心配いりませんよ」
マエダさんの言ったとおり、うたがわれる心配なんていらなかった。王さまと王妃さまはニコニコと笑い、わたしにあたたかいコトバをかけてくれたんだ。
「あの、急におじゃましてすみません! ち、ちとせと言います! よろしくおねがいします……!」
あわてて頭を下げる。
「つかれたであろう。部屋を用意させたぞ。そこで、ゆるりとくつろぐとよい。わからぬことは、このマエダに。よいな、マエダ。万事、任せたぞ」
「はっ」
マエダさんがピシッと姿勢を正すと、
「王妃、こちらの準備もはやくせねば。今度こそ、逃げられないようにしなければ」
「ええ、王さま。さっそく」
二人ともなぜだかアイサツもそこそこに、ひそひそ話をしながら、あわただしく退室してしまう。
はあ、緊張した……!
面会にかかった時間は、ものの数分だった。でも、ずっと長く感じちゃった。
「おつかれさまでございました」
マエダさんがいそいそと、わたしに近づいてきた。
「さあ、おじょうさま。お部屋へご案内いたします。どうぞこちらへ」
「あ、はい……」
なんだかマエダさん、急いでいる感じ。
そういえば、王さまと王妃さまもだ。ナイショ話なんかしちゃって。
どうしてあんなに急いでいたんだろう。
王さまたちのようすが気になってしかたなかったけれど、わたしはマエダさんのあとをついていった。
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