悪役令嬢女神が担当だが、神様からヨメを貰いました。

第二章 新世界と神々

芽生え-8-

　アローとボウがギルドに行く。受付嬢に話をすると、部屋の奥からいかつくも美しい受付嬢が出て来る。皆からはチーフと言われている。
　「よう、アロー、ボウ今回は、なんのよう」
　チーフはアロー、ボウに対して親しみを持ち接する。
　「俺たちの仲間が、ダンジョンから帰ってこないんだ。助けたいんだよ」
　アローは唐突に言う。
　「そうなんだ、ベアーストンって言うんだけれど」
　ボウは補足をつき足す。
　「ベアーストン…ね」
　チーフは他の受付嬢に帰って来ているか聞いたが皆芳しくない顔をする。
　「どうやら、帰って来てないみたいだね。ここのルールはわかっているだろ」
　チーフは冷静を装っているが嬉しそうにしているのがだだもれだ。
　ふりふりの受付嬢の制服からはみつかわしくない、ナイフを背中の革の鞘から抜く。
　ナイフをジャグリングの様に、回し始める。段々早くなり、最高超になった時、チーフは言う。
　「さあ、取ってみな」
　ナイフは音を鳴らしながら、手から手へ回る。集中しすぎると、チーフの気まぐれでナイフを突かれる。それを掻い潜って捕まえようとすると。
　「そこじゃないだろ」
　チーフは動揺を誘う。そうゆう隙を見て
また突いて来る。
　（今だ）
　アローはその腕を固め、ボウがナイフを取る。
　「やるじゃないか、だが、女性に手を挙げるのは良くないな」
　チーフはすごみを出す。
　「Aランク冒険者で力だけならS級のあんた言われたかないね」
　アローは言う。
　「ナイフは取れた、約束どうり、ベアーストンの場所とそのダンジョンの内容を教えてくれないか」
　ボウが言う。
　「しょうがないね。まだ初級のダンジョンだよ———」
　チーフが地図を出し、ダンジョンの洞窟を指差す。依頼の内容は増えすぎたモンスターの駆除、そんなに手こずるものではないと言う。
　先ほどまでの雰囲気が嘘の様にカラッとしている。
　アローとボウは急いでダンジョンに向かう。
　ダンジョンに着き。奥に進む。暗闇で何も見えない。ランタンを使っても自分の周りが幾らか明るくなるだけで遠くは照らせない。
　足元にはモンスターの骸が転がっている。まだ日は浅い。ここの近くにベアーストンはいるのだろうか。
　無闇にに声を出してはいけない。モンスターが近くにいなくっても寄って来場合がある。それで途中に倒れている者がいれば、巻き込まれる可能性もある。静かに進む真ん中を進みつつ見て回るしかしいない。
　「うぅうぅ」
　二人が通り過ぎたところで呻き声聞こえる。声の方向にランタンを持って向けると、ベアーストンがいる。すぐに駆け寄り、切り傷がある場所に、ポーションをかけ包帯で巻く。