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第二章 新世界と神々

芽生え-5-

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 「俺…知り合いが、いないから今の生活でも十分充実してた。だけど…色々考えてみたら、確かに不自然なことが多かった…」
 ベアーストンは一口飲む。ベアーストンが飲んでいる時にアローが喋り出す。
 「だろー…お前だったら独り立ちすぐに出来るって、最初、驚くぞ。こんなにもらっていいんですかって」
 アローは喋り終わると豪快に飲み干す。
 「なぁ…アロー俺も、独り立ちして、新しい家が欲しい、いい奥さんも欲しい、狩だけで生きていけるんだったらその方がいい。お願いだアロー教えてくれないか」
 ベアーストンは手を握り拳にしアローに訴える。迫力は凄まじい。
 「ああ、いいよ。ベアーは猟師ギルドに入っていたよな。だったらルールさえ守っていれば問題はない。後川釣りもあるからそっちもやらう。明日…起き…れれ、れれれ、ば……」
 アローはそう言い、寝てしまう。
 「ああ、明日が楽しみ……」
 ベアーストンも疲れが溜まっていたのか、寝てしまう。
 翌朝、昼前に起きる。
 二人とも、フラフラしながら、武器屋にいく。
 「いらっしゃい、何に…ってオイ、朝から酒か、すごい匂いだぞ」
 武器屋の店主は朝から元気だ。
 「昨日から飲んで———」
 二人は返事を返したが武器屋の店主には真意は届かない。
 「ん…ああそうか。ほどほどにしろよ。それで今回は新調か、修理か」
 店主は話を進める。
 「まぁ新しく買うんだけど、まずライフルと短剣、それと道具を入れられる、かばんか、肩かけが欲しい」
 アローが言う。
 店主の声に目眩を起こしながら用件を伝える。
 「そうか…上物ならこれだな。スコープはこれだな。短剣はこれで鞄は長いがライフルを入れられる、これがいいだろう…それで全部で———」
 金額を見たら、全財産払えば買える。
 今になって自分がこれまでやってきたことに対して…自分の価値をまざまざと見せられると泣けて来る。
 ベアーストンは全財産の入った、袋の財布を机に置く。
 「2、4,6…確かに、お代は頂いた。30発おまけでつけるよ、これからも御贔屓に」
 店主はそう言い、弾を置く。
 ベアーストンは弾を取り会釈して、外に出る。
 「これから、森に行くか」
 アローが言う。
 ベアーストンは頷く。
 二人は一番近くの狩場に向かい。鹿を待つ。
 鹿が何匹か現れ、草や水を飲食している。
 「風速3メートル、落差なし、距離500メートル」
 アローの指示に従い、スコープを設定する。
 ベアーストンは引き金を引く、素早くコッキングレバーを引き、薬莢を吐き出しレバーを押し込み次弾装填し打ち込む。一匹倒した後、もう一匹を倒し、鮮やかに2匹倒した。処理をして、持ち帰る。
 二匹を、売るととんでもない金額が手に入る。先ほど買った、装備品の半分の金額が返って来た。
 
 

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