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第二章 新世界と神々
そこはなんとスチームパンク
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あの草が人間になったというのか、にわかには信じがたい。まず、人間形になる。これは精霊とか、妖精とか、神とかの話だ。いや神ならおかしくない。他に説明がつかない。
かやのひめは長く黒い髪。太陽が当たると緑にも見える。薄い生地の物を何重にも着て、帯で締めている。フレアスカートで足を隠している。
かやのひめを通り過ぎ、魔法使いと、僧侶に声をかけようとした時、ふと思う。
(彼女の隣を通ってもたたない。普段なら痛みを感じるのに…)
タスクは、かやのひめの隣まで戻り、二人を呼ぶ。しかし、二人はこちらに来ない。
魔法使い、僧侶はかやのひめに釘付けだ。しかしタスクが近づけば整理現象が起きてしまう。どうしたものか…。
「二人ともー、早くしてくれー魔法が持たない。それに日が傾いて来た。また、ブラブラが来るかもしれない」
彼女たちはこの数ヶ月の記憶がフラッシュバックする。出会い、戦闘、撤退、すぐに追いつかれる、再戦、逃がしてくれない、何とか縄張りから出て休憩する、また、山に行きまた戦い、惨敗、その繰り返し、時には夜襲されたりした。
タスクはかやのひめを連れ、横にずれる。そうすると、トボトボと崖に行き、そのままスッと落ちる。驚くように潔く。相当辛かったことが伺える。
「おいっ大丈夫か」
タスクは叫び駆けつける。彼女たちは、木の根に絡まれて、何とか地面に着地しないで済んだ。
「…ろして…ろして…ろして…ろして」
彼女たちは、同じ言葉を小さな声で繰り返し言う。言葉の速さは尋常じゃない。
「今降ろすから待ってて……根を出してくれたんだよね。それじゃあそのまま地面に———」
かやのひめは根を操り彼女たちを上に躊躇なく投げ、タスクが用意した水の魔法に落とす。
「おお、チプインバーディ」
アーウェンはふいに笑ってしまった。見事に打ち上げ垂直落下していく姿を見て。綺麗に2人とも入って行く。
「それじゃあ僕たちも行こうか」
タスクは、かやのひめの手を引く。飛び上がった瞬間にかやのひめの体が花になり散っていく。かやのひめは最初に会った時の姿になる。タスクは手を引き、かやのひめを抱き抱えるようにして水魔法に当たりながら、円盤状の中に入って行く。水に触れると漏斗の用に中心に持っていてくれる。
タスクたちは落下しながら上から入ったが、出たところは側面から出る。地面から少し浮いた状態から入り、落下の早さもあり、滑りながら、着地した。止まった瞬間片足をついて、止まる。立ち上がる姿は機械の大男のようだ。前を見ると、店の外壁が薄っすらと見え隠れしている。道は1メートル見えれば良い方だ。前から、汽笛が聞こえる。道路から離れると、馬車の前に蒸気をを使った、エンジンが乗っている。
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「二人ともー、早くしてくれー魔法が持たない。それに日が傾いて来た。また、ブラブラが来るかもしれない」
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タスクはかやのひめを連れ、横にずれる。そうすると、トボトボと崖に行き、そのままスッと落ちる。驚くように潔く。相当辛かったことが伺える。
「おいっ大丈夫か」
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「…ろして…ろして…ろして…ろして」
彼女たちは、同じ言葉を小さな声で繰り返し言う。言葉の速さは尋常じゃない。
「今降ろすから待ってて……根を出してくれたんだよね。それじゃあそのまま地面に———」
かやのひめは根を操り彼女たちを上に躊躇なく投げ、タスクが用意した水の魔法に落とす。
「おお、チプインバーディ」
アーウェンはふいに笑ってしまった。見事に打ち上げ垂直落下していく姿を見て。綺麗に2人とも入って行く。
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