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第二章 新世界と神々
幸せな匂いに釣られて-2-
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カウンター席が5席のみと狭めの店だ。一番奥に丸みがかった家具が置いてある。
(腹も減ったし、とりあえず腹ごしらえだ。券売機は、ないよな。それじゃあ席についてメニューを見て…おっ、チャーシューメンうまそう。ノリ2枚にチャーシュー5枚真ん中にめんまその上に白髪ネギそして可愛くなるとが乗っている。嗚呼なんて愛くるしいんだ。いや待て、いやいや醤油いや魚醤かもしれない。でも、この五目あんかけの醤油ベースなんとも言えない。どうなんだろう。スープも動物系魚介系野菜系と多岐に渡る。何が出てくるかわからない。だが醤油は食べたい。熱々トロトロの餡掛け五目もいい、味が変でもこれは行くべきだ)
タスクは手を上げる。
「すみません」
店員が気づき近寄ってくる。
「あっはいお決まりですか」
店員は伝票を手に取り、ペンをそっと伝票に乗せる。
「この五目餡掛けそばを醤油で…」
タスクが頼むと、ちょっと驚いた顔をして応えてくれた。
「はい、かしこまりました。五目餡掛け、醤油ですね。少々おまちおー」
店員は元気よく返事をしる。厨房に大きい声で注文したものを繰り返し言う。
しばらくすると、見覚えがある物が運ばれてくる。白菜、キクラゲ、ベビーコーン、イカ…。こちらに来てからお目にかかれなかった食材たち、そして気づいていなかったが醤油の芳醇な匂い。この世界の人はあまりこの匂いが、好きじゃないらしい。この匂いを嗅いだだけで、唾液が口の中に溜まる。
(こんなに醤油を渇望していたのか。手の甲まで鳥肌になっている。早く食べたい)
興奮が覚めない、タスク。運ばれてきて、目の前に置かれる。
「五目餡掛けソバです。ご注文は以上ですか」
店員がいつもの所作を見せる。
「はい…」
タスクはそう答えると、店員はごゆっくりどうぞと言い戻ってお会計に行く。
タスクは、割り箸を割り、蓮華で、具材を押し、まず匂いをかぐ。
(食べてもいないのに、細胞が沸き立つこの感じ…早く食べたい)
スープを飲み早々に麺を口にかきこむ。
(細麺に絡まる醤油に魚介系と動物系のハーモニー。こっちの世界でこんなにも品質がいいものに出会えるなんて…)
タスクは思い、ふけていたら、一筋の涙が流れた。それを隠すようにがむしゃらに食べ続けた。
「ごちそうさまでした」
タスクはそう言い。会計を済ませようと立ち上がると店主に呼び止められる。
「そんなにウーメン美味しかったかい」
こっちの世界だとラーメンはウーメン一瞬、戸惑ったが返事をした。
「…はい、故郷の味を思い出しまして…感動しました。この醤油販売店さんとか有るのでしょうか」
タスクが聞くと、店主も感動したのか感情が湧き立ってくるようで顔がほんのり赤い。
「あ、ああそうか、そうか。そうだよな。故郷の味ならそりゃー、はぁー涙も出るわ———」
店主は"故郷"に反応して、前者の話を膨らませる。ここで聞きたいのは後者のどこに醤油が売っているかだ。
(腹も減ったし、とりあえず腹ごしらえだ。券売機は、ないよな。それじゃあ席についてメニューを見て…おっ、チャーシューメンうまそう。ノリ2枚にチャーシュー5枚真ん中にめんまその上に白髪ネギそして可愛くなるとが乗っている。嗚呼なんて愛くるしいんだ。いや待て、いやいや醤油いや魚醤かもしれない。でも、この五目あんかけの醤油ベースなんとも言えない。どうなんだろう。スープも動物系魚介系野菜系と多岐に渡る。何が出てくるかわからない。だが醤油は食べたい。熱々トロトロの餡掛け五目もいい、味が変でもこれは行くべきだ)
タスクは手を上げる。
「すみません」
店員が気づき近寄ってくる。
「あっはいお決まりですか」
店員は伝票を手に取り、ペンをそっと伝票に乗せる。
「この五目餡掛けそばを醤油で…」
タスクが頼むと、ちょっと驚いた顔をして応えてくれた。
「はい、かしこまりました。五目餡掛け、醤油ですね。少々おまちおー」
店員は元気よく返事をしる。厨房に大きい声で注文したものを繰り返し言う。
しばらくすると、見覚えがある物が運ばれてくる。白菜、キクラゲ、ベビーコーン、イカ…。こちらに来てからお目にかかれなかった食材たち、そして気づいていなかったが醤油の芳醇な匂い。この世界の人はあまりこの匂いが、好きじゃないらしい。この匂いを嗅いだだけで、唾液が口の中に溜まる。
(こんなに醤油を渇望していたのか。手の甲まで鳥肌になっている。早く食べたい)
興奮が覚めない、タスク。運ばれてきて、目の前に置かれる。
「五目餡掛けソバです。ご注文は以上ですか」
店員がいつもの所作を見せる。
「はい…」
タスクはそう答えると、店員はごゆっくりどうぞと言い戻ってお会計に行く。
タスクは、割り箸を割り、蓮華で、具材を押し、まず匂いをかぐ。
(食べてもいないのに、細胞が沸き立つこの感じ…早く食べたい)
スープを飲み早々に麺を口にかきこむ。
(細麺に絡まる醤油に魚介系と動物系のハーモニー。こっちの世界でこんなにも品質がいいものに出会えるなんて…)
タスクは思い、ふけていたら、一筋の涙が流れた。それを隠すようにがむしゃらに食べ続けた。
「ごちそうさまでした」
タスクはそう言い。会計を済ませようと立ち上がると店主に呼び止められる。
「そんなにウーメン美味しかったかい」
こっちの世界だとラーメンはウーメン一瞬、戸惑ったが返事をした。
「…はい、故郷の味を思い出しまして…感動しました。この醤油販売店さんとか有るのでしょうか」
タスクが聞くと、店主も感動したのか感情が湧き立ってくるようで顔がほんのり赤い。
「あ、ああそうか、そうか。そうだよな。故郷の味ならそりゃー、はぁー涙も出るわ———」
店主は"故郷"に反応して、前者の話を膨らませる。ここで聞きたいのは後者のどこに醤油が売っているかだ。
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