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第二章 新世界と神々

食事を速やかに

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 店員は、机に手を置き喋れろうとするけど、口を開くと悪臭が口の中を侵食していく。口を閉じ、息を吐き出す。また厨房に帰って行く。タスクはまた手を上げる。店員は来ない、それでも上げ続ける。店員は来たが、紙とペンはしまったままだ。
 「この臭い取っても良いですか」
 タスクが言うと、また厨房に帰って行く。
 今度は店主が現れ、紙を渡される。その紙にはと書かれている。
 タスクは店内を見回り、水魔法で浄化そこに火魔法を合わせ除菌を行う。しつこい臭いの場所は集中的に狙った。やっと空気を吸うのも楽になった。まだ咳出る程度には辛い。この拒絶反応を無くさねば。
 タスクは店の中央に立ち。仕上げに床全体に水魔法を使って浄化と除菌をしてそのまま外に出すことにした。タスクの足元から水が湧き出し、まるで噴水の像のようだ。勢いよく広かった水は波のように寄せては返す、いずれ凪に成り治る。そのまま、川のように外に出て行く。
 外に出た、水は大きな球体になる。邪魔にならないよう路地裏に置く。また店内に戻る。
 店内は呼吸するのには問題なくできるようになったがまだ臭う。座敷もありそこから臭いがするようだ。
 また席につき、献立表を見て、エビチリとエビマヨ、五目餡掛けそば、角煮、豚足を頼む。
 頼んだ際に座敷の方も洗浄して良いか聞く。すると是非ともと言われる。料理が来る前に片付けるかと椅子から降りようとすると、二人組が水の球体がおいてある、路地裏に向かう。タスクはそのまま座席に向かう。
 座敷の匂いの元は座布団みたいな薄い引き物、床からもする。まとめてやりたいが、別々にやったほうが楽だ。机を寄せて、その上に座布団を置く。床はタオルを借り、手から霧状の熱湯を出し雑巾拭きをする。貸してもらった雑巾がみるみるうちに黒くなって行く。
 床が終わり、座布団は、水魔法を球体にし、その中に入れ、風魔法で水の中に、竜巻を作る。全自動洗濯機みたいなものだ。汚れがひどく、すぐに黒くなる。座布団を水から取り出し、店員渡す。嫌な顔をされたが、匂いがなくなっていることに気がつくと店の裏手に行く。
 汚れた水をまた、裏路地に置くことにする。
 店を出ると、あやし二人組が血相変えて無我夢中でこちらに向かって来る。肩を当ててどこかに行ってしまう。
 (痛っって、どこ見て走ってんだよ)
 タスクはため息、おついた後、息を吸った。
 (くさ、肩、くっさ。何これ、何年洗ってないのてか十年以上の異常な臭さ、はぁ人を偏見で見ちゃいけないけど、みられるような行動もどうかと思うよ)
 そんなことを思いつつタスクは裏路地の水に手に持った水を合わせよあとする。タスクは注力して見る。
 (少し減っている)
   
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