悪役令嬢女神が担当だが、神様からヨメを貰いました。

parip Nocturne

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出会いと別れ

初陣-4-

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 怪物はよろめき出した。スレッジが押してる所にタスクはスレッジの肩、ひじを押しながら足の甲をスレッジの尻に当て、ひたすら押し込む。スレッジも体勢を整えてさらに押し込む。
 怪物は突かれている足をどうにかしたいと前へ飛び体をひねりこちらに姿勢を取る。臨戦体勢だ。だが、そのまま,底なし沼に着地し、ズルズルとはまっていく。最後はもがきながら、片腕を伸ばして全て埋まってしまった。
 二人は安堵から深いため息をつく。また襲ってくるかもしれないし、後ろを取られるようではここも安心出来ない。
 「スレッジ、テントを出よう」
 スレッジは、まだ少しうつつだ。
 「スレッジ…」
 「聞こえてる」
 スレッジは頷く。
 早速テントから出て二人で協力してたたみ。家に送った。
 投げといた、転移用の石の場所に合わせるよう、目をつむり、見つける。
 (ここだ…)
 鏡を出し、石を通して全体を見る。問題はなさそうだ。
 スレッジの肩を叩き、鏡を通る。スレッジがでたところで鏡をしまう。
 体が重い。魔法を使いすぎたか。
 まだ、夜は明けない。暗い。寒い…。
 怪物を最初に出会ったのが畑側だ、襲ってきたのは村側から来た。森を抜け、うしろに回ったのか。それとも…。
 左右が空いていて後ろを取られない所を探す。
 森は…危険しかない。村の方に行って、家が並んでいる場所にいくか。
 「スレッジ、村の中央に行かない」
 スレッジに相談をしたが、首を横に振る。
 「あまりにも危険すぎる。住民に危害が出たらどうする、家が壊れれば、払わなくてはいけない…畑はどうだ」
 タスクは即答する。
 「遮蔽物が無さすぎる。もし、四方八方、四面楚歌になったらそこでツミだ」
 スレッジは頷き言う。
 「魔法でまた底なし沼を作れば…」
 タスクは食い気味に静かに冷徹に言う。
 「魔力がない…動くのもやっとだ」
 スレッジは黙る。タスクは提案をする。
 「魔力が強い所がある。村と森の間付近の場所だ。森に少し入った辺りにある。そこで魔力回復してから、戦う。その間…」
 スレッジは浮かない顔をしている。
 「森の中は魔物以外にも獰猛な野生動物がいる。そこでやったら保護団体が…」
 スレッジはこの状況化で説教いやスレッジ自身を納得させているのかもしれない。
 「わかった。俺は魔力が強い所に近ければいいや、後はスレッジが好条件の場所を指定して」
 スレッジは頷く。
 「わかった」
 力強く言う。
 魔力があるのは森、そして畑だ。スレッジは迷わず畑を選ぶ。タスクをおぶって、移動する。
 畑に着くと、につかわしくない、黒く妖艶に輝く、岩なのか宝石なのかが、埋まっている。タスクはその不思議なモノに触れ、手を滑らせ動かなくなる。
 「大丈夫か」
 スレッジは盾を構え背中越しで聞いてくる。こちらにも気を使って何度か見てくれてるようだ。
 「ああ、魔力が…」
 タスクは一旦岩の近くで座り直す。また手をついて話す。
 「魔力の流れが強すぎて、一方的に呑まれた。だけどもう大丈夫調節しているから」
 魔力岩と呼ぼうか。タスクは魔力岩から限界値より魔力をもらい、以前よりも大きく底なし沼を作った。また、魔力が無くなったので魔力岩から魔力を貰う。以前より魔力保持量があがたような気がする。
 
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