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新世界と月の光

隣国 マトンセット-3-

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 足掻こうとする、リリーファに脇腹をくすぐる。リリーファは足をバタつかせたり、体をよじったり、抵抗をする。逆にくるものがあるが加護で抑えられている。
 「アハ…ハハハ、わかっ…たから…もうや…めて、お願い」
 くすぐって観念したのか衝動が治まったのかわからないがとりあえず、俺の股座はタヒ守した。これでまた、平穏が戻ってくる。
 「なんで俺の名前をしているんだ。会ったこともないし、街を救ったみたいな、偉業なんかない。逆に迷惑かけてるし」
 俺はリリーファに優しく尋ねるように聞く。
 「ん…ふっ、そんな簡単な事…聞くの。貴方はてもう有名な話よ、オータムの王が隠そうとしても、タスク以外にも他の国にも転移者は現れる。勇者、救世主、賢者、呼び方はいっぱいあるけど、どの国も強き者ワールド オブ パニシャーを求めているの。一国で現れたとなれば、密かに進める者もいれば、パレードみたいな祭りを開き、大々的に他国に挑発する国もある」
 タスクにくすぐられて余韻があったのだろう、話始めが少し流暢ではなかった。
 リリーファは一呼吸おく。
「タスクがいつ来たのかは知らないけど、マトンセットでは王が演説をしていたよ」

『我が国に永遠の繁栄と豊作が訪れた。この世の秋が今訪れる。他国の侵略。惨殺の脅威。我らの家畜家族が奪われる心配いはない。このマトンセットはどの国より強固なのだ』

 リリーファはマトンセットの王のマネを交えながら喋る。王は貫禄があるのだろうと想像できるがいかんせん、リリーファが喋ると、幼く聞こえる。
 「これは、起こらないと、国でこんな演説始まらないよなって。新聞を見るだけでも、あっちこっち、強き者がどうのこうのでてきた。隣国も何かあるんじゃないかなって思って、新しい顔を見つけて、なんか、兵騎士長といるの怪しいなって、そうするとゆうじゃない、まず、兵騎士長とどんな関係か知りたくなるじゃない」
 リリーファは明るく喋る。タスクは調べられていた事に気づかなかった。ちょっと怖くなった。
 「それじゃあ、スレッジのことも知ってるの」
 リリーファはこちらを向きハニカム。
 「タスク以上のことは知らないよ」
 俺は「そうか…」と呟き。空を見つめると綺麗なオレンジ色が広がっている。ここからすぐに青くなるのだろうとふけていると、スレッジが起きてくる。
 「タスクも、仮眠をとったほうがいい。また動く事になるからな」
 スレッジは火の番に着く。
 「うんわかった。それじゃあ寝かしてもらうよ」
 俺はその場に寝っ転がり、火の暖かさを感じながら寝ていた。しばらく経つとお腹あたりに、人肌の温かさを感じた。そのまま温もりを感じながら深い眠りについた。
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