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第3章 守るべきか、攻めるべきか

いい出会いに乾杯-11-

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 「ちょっとー、それわないんじゃないの。アメリアをハグしちゃってさ」
 アメリアは暴れて、ハグから逃れようとしている。だけど、アーウェンからは逃れられなく、諦めて大人しくなる。
 「だって…一人で守ってくれたんだよ。パドーも僕をテントまで運んでくれた事は凄く嬉しいけど夜の孤独を考えたら…」
 ハグを解き、アメリアの隣に座る。アーウェンを挟んで隣に、クロムが座る。
 「私が、テントまで運んだ」
 クロムの声にアーウェンはビクッとする。後ろからパドーがハグをする。またアーウェンはビクッとする。
 「パドーの膝の上で寝ていたから風邪をひかなようにテントに連れていった。凄く寝顔が可愛かった」
 クロムが言う。アーウェンはハッとして、顔を赤くして俯く。
 「うん…皆ありがとう」
 アーウェンは照れながら言う。
 「それじゃあ、用意して、温泉に入って、美味しい料理を食べよう」
 アーウェンは照れを振り解く様に大声で言う。せっせと片付けを進める。
 国に入るために、また行列になっている。
 国に入り、温泉を入り、ギルド兼酒場に入る。この間にも、彼女に付け狙われている可能性もあるから、気が抜けない。辺りを見渡し、ギルド嬢に話をかける。
 「依頼された、ゴブリン退治と周辺の施設諜報です。まず、ゴブリンの討伐品を渡したいので、解体部屋か、倉庫を借りれますか」
 アーウェンが言うと、受付嬢が席を立ち、建物の真ん中のドアから出て来る。
 「それではこちらに」
 受付嬢が扉を開け、手を差し先に入る。
 受付嬢の後からゾロゾロとついていく。順番は、アーウェン、クロム、バニラ、パドー、アメリア、アーリー、フー、ルーだ。身長が高いものから低い順に並んでいる。何もない廊下に一定間隔に並んだライトが並んでいるだけだ。歩いている途中で、クロムに念話をして、討伐品を出してもらう。三袋出たので、クロム、バニラ、パドーに持ってもらう。
 受付嬢が止まる。
 「はい着きました。ここは倉庫ですね。品が大量の場合、大きなものだったりしたらここを使います」
 受付嬢は扉を開けながら言う。部屋に入ると、扉の裏の方に行き、扉を止めどうぞと、手を指し示す。アーウェンはお辞儀しながら入る。そこには大きい空間広がっている天井は光が届かなく暗闇になっている。奥行きも光源はあるが、ぼやけている。
 「それでは、討伐品を見せていただきますか」
 受付嬢は言う。クロム、バニラ、パドーはそれぞれ袋を置く。袋を置いて離れる。
 受付嬢は袋に水魔法を使う。手のひらから直径三十センチの水を出す。勢いがよく袋を転がすぐらいだ。
 
 
 
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