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第二章  冒険の始まり

戦士の処置-6-

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 路地から、スー…と、クロムが現れる。
 「クハッ…あな…たやっぱり。はぁはぁはぁ」
 クロムとカレンの母親は突如として消える。
 またカレンの母親に会った時の対処として、考えていた事。
 「…現れたら、抵抗しない。それで明るい人気のない所だったら、バニラお願いね。逃げる隙が出来ればいいから。暗い所だったら、クロムお願いね。命取らない程度にね」
 アーウェンの言う通り、ブラックボックスから勝手に路地に出て、カレンの母親にスタンピストルを打ち込んだ。物理、魔法防御無効。その代わり命を奪えない。
 アーウェンは後ろを振り返る。カレンの母親は見当たらない。前を向きかえると、村からの兵たちが帰って来る。かなり疲れている様で返り血も見える。
 (クロム勝って帰ってこいよ)
 アーウェンは、思う。
 「こんな所に連れてきてどうするのよ。時間の無駄、早く現れなさいよ」
 カレンの母親は混沌した違和感しかない世界に恐怖しつつ気丈な姿で芯の通った声を出す。
 国では、英雄の帰還の様になり、民衆が集まり花道が作られる。誰もが気になる。騎士たちが何をしてきたのか。異様な雰囲気に包まれる。
 アーウェンは花道ができていない場所まで走り、騎士たちを待つ。
 騎士たちが目の前にやってきて、少し後についていく。
 「あの…」
 アーウェンが声をかける。
 「今は疲れている」
 騎士はそっけなく言う。
 「あの、村の受注者なんです。村はどうなったんですか。タヒ者が出たならどれくらい出たんですか」
 アーウェンが聞くと、騎士はめんどくさそうにする。もう一人の騎士が喋る。
 「村人はほぼほぼ
 「おい、貴様」
 騎士が大声を上げると皆の注目を集める。直ぐに怒りを収め、また歩き出す。アーウェンは頭を下げ、その場を立ち去る。
 「君、妻を知らないか」
 いい声の男性に声をかけられる。
 クロウは彼女の言った事に一切答えない。
 『クロウ、こっちの用は済んだ、後は任せたよ』
 クロウは構える。だが格闘技の構えでわない。何か武器を待つ構えだ。身構えるカレンの母親。
 武器の先端に魔法陣が現れる。
 (近づいて、しと…グハッ)
 カレンの母親が一歩踏み出したら、体に痛みが走る。よろめきながら、真っ直ぐ走らず、ステップを踏む様に左右に移動しながら……クロムに対しては効かなかった。
 ありえないほどのAIM速度。そこからしゃがんだり体を逸らしても、軌道を変えて追尾して来る。当たったところが痛い。空気を吸うのも辛い。
 (こうなったら、この一撃に…かけ…る。20%あれ、魔力がねれない50%発動まで持っていけない。こうなれば80%…)
 術の発動までたどり着いたが、一瞬形になり、儚く消えていく。
「ぐはっ…はぁうぅ…うぅぶ。ごほごほ、まだやれる、あなたをやれる、いったぁぁぁ。ごぼぼ」
 カレンの母親は嘔吐が止まらない。支えている、手の下は吐瀉物で軽く汚い水たまりとかしている。強烈な臭いにまた吐きけが増幅される。それを堪え、立ち上がり、また吐く。そして力無くへたりこむ。
 (赤ちゃんができた時だってこんなにキツく無かったのに)
 カレンの母親は息を荒く、その場から立てない。
 「いいですか、のお母さん。主の考えで、私達は身を隠していましたが、貴方のご主人が屋根から宿屋をのぞいていた事はわかっていました。次にこうゆう事をされたら、まずご主人が居なくなります。次に報告をしたら、カレンは居なくなるでしょう」
 クロムが告げると、カレンの母親は力無く、クロムの方に顔を上げる。
  
 
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