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第二章 冒険の始まり
怖いのは夜明けまで-5-
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アメリアを呼び出すことにした。
ここまで、パドーの成り行きをきき、フー、ルーの異端、そして過去にアーリーの出生の物語。みな、一貫性がなくてそこが良い。だが、わからない。
タスクが考えていて小難しい顔をしている所に、アメリアが声をかける。
「どうしたの、そんな怖い顔して」
アメリアがタスクに声をかけると、ビクッ体を怖がらせる。
「アメリア来てくれた。話したいなと思って」
タスクが言うと、アメリアは、隣に座る。
「何、話したいことって」
アメリアは問う。
「えーと、アメリアは昔と今はどっちがいいかなって」
タスクは曖昧に答える。
「それは今の方がいい…て、何か聞きたいことがあるの」
アメリアは明るいが語尾が非常に強い。タスクは驚きつつ応えた。
「あっ…うーん、バレた。ちょっと皆の過去を聞いてて…ね」
タスクはボトムを掴んだり、話しながら聞きく。
「うーんまぁそうね…どこから話せばいいかしら…」
アメリアは黙り込んでしまう。タスクは話し出すのを待つ。
「私は元々、ぬいぐるみの人形だったの。ママの手作りで娘のジェリーと一緒にいたけど、歳月が進むにつれ、疎遠になって行った…次に会ったのがママが若くなったってびっくりした。ジェリーは私を箱に入れられて、蓋が閉じる。今度、蓋が空いた時には、ジェリーはいなかった。代わりに、多くの子供がいた。でも子供の取り合いで体がバラバラになっちっゃた。」
アメリアは昔を懐かしむように空を見る。一呼吸入れると、正面を向いて、また話し出す。
「それで…バラバラになった体は同じようにバラバラになった体の元に遅れられた。そこには、幸せに最後まで可愛がられて余生をまっとうした者。若くしてそこに送られ、怒りの吐口がない者。ささくれぐらいの傷で来た者も居たわ…彼らの幸福と嘆きの叫びがずーと続くの」
アメリアは淡々と話す。
「ああ、なんて、なんて幸せなんでしょう。私は最後まで愛されて、ここに居られるのだから…」
「ああ、なんでだよ、気づけたのはあっちだろ。こっちは何もしていない。なんでだよ」
「痛い、痛いよ、ずーと、ずーーーーとここに置かれてるだけで誰も助けに来てくれない。直してくれたらまた皆んなと遊べるのに…」
アメリアからその時のおもちゃの感情が伝わってくる。何重にも重なりノイズを超えている感情。その場にいたらたちまちおかしくなりそうだ。
ここまで、パドーの成り行きをきき、フー、ルーの異端、そして過去にアーリーの出生の物語。みな、一貫性がなくてそこが良い。だが、わからない。
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「どうしたの、そんな怖い顔して」
アメリアがタスクに声をかけると、ビクッ体を怖がらせる。
「アメリア来てくれた。話したいなと思って」
タスクが言うと、アメリアは、隣に座る。
「何、話したいことって」
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「あっ…うーん、バレた。ちょっと皆の過去を聞いてて…ね」
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「うーんまぁそうね…どこから話せばいいかしら…」
アメリアは黙り込んでしまう。タスクは話し出すのを待つ。
「私は元々、ぬいぐるみの人形だったの。ママの手作りで娘のジェリーと一緒にいたけど、歳月が進むにつれ、疎遠になって行った…次に会ったのがママが若くなったってびっくりした。ジェリーは私を箱に入れられて、蓋が閉じる。今度、蓋が空いた時には、ジェリーはいなかった。代わりに、多くの子供がいた。でも子供の取り合いで体がバラバラになっちっゃた。」
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「それで…バラバラになった体は同じようにバラバラになった体の元に遅れられた。そこには、幸せに最後まで可愛がられて余生をまっとうした者。若くしてそこに送られ、怒りの吐口がない者。ささくれぐらいの傷で来た者も居たわ…彼らの幸福と嘆きの叫びがずーと続くの」
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「ああ、なんて、なんて幸せなんでしょう。私は最後まで愛されて、ここに居られるのだから…」
「ああ、なんでだよ、気づけたのはあっちだろ。こっちは何もしていない。なんでだよ」
「痛い、痛いよ、ずーと、ずーーーーとここに置かれてるだけで誰も助けに来てくれない。直してくれたらまた皆んなと遊べるのに…」
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