ブラックボックス 〜禁じられし暗黒の一角〜

parip Nocturne

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第二章  冒険の始まり

狩の始まり-2-

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 二つ目の群れをすぐに片づけ、猪を探す事に。と、その前に、アーリーから『生地出来たよ』と、連絡が来たので、アーリーの元へ向かう。
 「これどうかな。何重にも重ねてみたんだけど、これで水弾けると思うんだけどな」
 渡されたもの、何重にも重なっていて伸ばしたら見えなくなるとこまで行くだろう。触った感じ、できるだけ薄くにはなっているが、普通の生地よりぶ厚い。生地、自体長いので自重にもってがれ、重くなっているが、成形出来れば、軽くなるのではないだろうか。最終確認で生地に水をかけてみる。綺麗に、水が流れる、段々分裂して、球体になったりして落ちていく。成功だ。
 これを巻き取り、猪を見つける事にした。
 「泥沼に猪がハマっているみたいだね」
 アーリーが言う。そんな馬鹿なと思うながら行くと、猪がカバのように頭を出し、体が埋まっている。
 「本当にいた」
 アーウェンは驚いた。アーリーに尊敬の念が生まれる。
 (地面から伝わる振動からわかったのだろう)
 難なく、猪を仕留めたが、まだ数が足らない。とりあえず、泥沼を無くし、他のとこに行く事にしたら、パドーが霧状の中から現れた。
 「あっちに猪いたよ」
 アーリーが続けて言う。
 「うん、植物に体擦り付けてる…方向はあっち」
 「よし行こう」
 アーウェンは号令をかけ進もうとしたら、クロムが撃ち落とし、バニラが狩っていた。連携が取れていることはいいことだ。
 みんな何か欲しがるような目をしている。
 (なるほどね)
 「パドー次の猪がわからなかったところ、いち早く見つけた。すごいね」
 「アーリー、パドーの報告を受け場所を確定してくれたね、ありがとう」
 「クロム、バニラ迅速に、対応素晴らしかった。すごかったよ」
 アーウェンは一人一人をギュッと抱きしめて、頭を撫でた。
 アメリアと、フー、ルーはさびそうにみている。
 「三人は強いから。怪物退治は得意だろ」
 アーウェンは抱きしめる。いや抱きしめられる。
 もうちょっと、狩って村に戻る。
 村に戻り、あの気持ち悪い笑顔で迎入れられる。
 「お疲れでしょう、お荷物持ちますよ」
 村人はあちら、こちらからどこからこんなに集まって来るんだと言うぐらいに大勢集まってくる。
 アーウェンは荷物を丸ごと預けた場合どれだけ取られるかわかったものじゃない。だがら先手を打つ。
 「いえいえ…」
 アーウェンが声を発すると、場に緊張感が走る。村人達の足取りは一瞬重くなる。しかしこの機会を棒に振ることほど愚策はないと、前より力強く、速度を増して走って来る。
 「肉を置く、ゴザ、布、何にか引くものはないですか」
 と言うと、減速ができたものはいいが足をくじき転がるもの。通り過ぎるものがいた。
 寝っ転がりながら村人は聞いて来る。いくらなんでも失礼だが。
 「肉を下さるのですか」
 村人は驚いていた。アーウェンは驚いた顔だったがそちらの顔の方が自然に見えた。未だ立ち上がらない。
 「ええ…」
 タスクは言うと、村人は犬のように腹を出して笑顔になる。タスクの表情を見てやっとわかったのか、仰向きになりは出ようにして段々立ち上がり走っていく。
 ゴザを引いたのでそこに大量の鹿肉を山のように積み上げた。
 「皮は使うので、肉だけで良いですか」
 「はい、はい。もちろんです」
 村人はあのいやらしい笑顔ではなくなったから幾分か楽になった。
 「内臓は…」
 「もらえれば、とても嬉しいです」
 村人、遠慮がなく言う。
 「内臓は下処理してあるので大丈夫です」
 アーウェンは話しながら、内臓を鹿肉の上からトッピングする。
 「載せられる場所が無かったので。それでは我々はこれで戻ります」
 爽やかに、にこやかにいい、そこを後にする事に。
 「ちょっと待ってください。この後宴をしたいと思います。どうか、どうか参加していただきたい」
 アーリーとフー、ルーは参加したいと言う。他の皆はどちらでも良いみたいだ。アーウェンに託すと言われた。
アーウェンは———
 
  
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