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第二章 冒険の始まり
ギルドは辛いよ-2-
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フーとルーは駄々をこねる。
「なんで私たちだけ、双子で行かなければいけないの、なんでえ~。みんなの誰かと行きたいー」
アーウェンはフーとルーの目線を合わせて喋る。
「双子で一緒にやるのがいやか…」
「嫌じゃないけど、せっかくだから他の人とやりたいの———」
双子はアーウェンに訴えかける。
「そうか、なんとなくわかるんだけど、二人の能力って疫病だろう。だから先に人間には害がない病を作ってくれないか。鳥特化とか獣特化とか。それができれば、七人で行動した時も、普通に動けるからさ。これが出来なかったら薬も作らなくちゃいけなくなるし、多分、薬作るのも大変だしね」
アーウェンが言う。
「わかった」
渋々双子は納得してくれる。
三日後
「はいそれでは、シルバーランクおめでとうございます。シルバーランクの特典としてまず、ブロンズに下がらない事です。あと、ブロンズで入れなかった王国に入ることができます。あと、ゴールドに上がるには、色々なクエストをこなし、人に信用されれば上がります。それでは…」
受付嬢はシルバーの腕輪を出す。
「そちらのブロンズの腕輪を、くれますか。盗まれると困りますし、盗まれて、悪さした時、あなた方がしていたと勘違いされます」
アーウェン達は銅の腕輪を外し、受付嬢に渡す。シルバーの腕輪をもらい皆身につける。
「はい、それでは良い旅を…」
そう言って、受付嬢は手を振り見送ってくれる。
ひっしにブロンズの依頼をこなす毎日だったから、この国をゆっくり過ごしていなかった。その上、道具を揃えなくてはいけない。観光しつつ、道具を集めるか。
ブロンズの依頼は害獣、害鳥。食材、探し物と、まだ戦闘ができないものに優しい依頼になっている。動物相手をしなければいけない。戦闘が生じるのだが、刃が通らないほど硬くないのでこれでもブロンズなのだと思う。
シルバーになった、これで大体の国のパスポートを手にした。ここからは権力者や有力者に目を向けてもらわなければ、ゴールドに、上がれない。のんびり、ゆっくりやって行くしかない。ゴールドに、上がる気持ちもそんなに高くない。それに今はこの目でこの世界を見たい。
「三日間全力で、頑張ったからまず体を洗って…」
アーウェンの後方から熱い視線と息を感じる。
アーウェンは、クロムとバニラに脇を抱えられ、宿屋に連れ込まれる。
「よう、一部屋、400だよ———」
宿屋の店主に言われる。クロムとバニラは店主の言葉を無視して部屋に直行する。
「ちょっと待ちな…おっ、さっきのお連れさんかい」
後からパドー達も入ってくる。
「そうだよ。お金はいくらするの」
パドーが聞くと、店主は400と答える。パドーは倍の800払う。
「おっ、お嬢ちゃん、お金が多いよ。に部屋借りるのかい」
店主はにこやかだ。
「ううん、一部屋でいいの」
パドーはにこやかに応えるがどこか妖艶だ。店主はゾクっとする。
「ああ、そうかい。それじゃあいつまで泊まって行く」
店主はにこやかに応える。
「明日の今ぐらいまでかな。延長金とか取られる」
パドーは困ったように応える。
「いやいや、大丈夫だよ。ゆっくりしていきな」
店主はパドーを見送る。パドーはお辞儀して部屋に向かう。
アーウェン達は約束した時間まで部屋から出てこなかった。
「シャワーかりていいですか」
アーウェンが店主に声をかける。
「ああ……いいよ」
店主は驚いたがそれを表にださないようにした。
(あのお客あんなに顔こけていたっけ。でも凄く幸せそうな顔してたな)
店主がアーウェンのことを考えていると、アーウェンの連れのお客がゾロゾロ歩いて行く。シャワー室に行くのかと見ていると皆ツヤツヤと皆謎の輝きを放っている。
「なんで私たちだけ、双子で行かなければいけないの、なんでえ~。みんなの誰かと行きたいー」
アーウェンはフーとルーの目線を合わせて喋る。
「双子で一緒にやるのがいやか…」
「嫌じゃないけど、せっかくだから他の人とやりたいの———」
双子はアーウェンに訴えかける。
「そうか、なんとなくわかるんだけど、二人の能力って疫病だろう。だから先に人間には害がない病を作ってくれないか。鳥特化とか獣特化とか。それができれば、七人で行動した時も、普通に動けるからさ。これが出来なかったら薬も作らなくちゃいけなくなるし、多分、薬作るのも大変だしね」
アーウェンが言う。
「わかった」
渋々双子は納得してくれる。
三日後
「はいそれでは、シルバーランクおめでとうございます。シルバーランクの特典としてまず、ブロンズに下がらない事です。あと、ブロンズで入れなかった王国に入ることができます。あと、ゴールドに上がるには、色々なクエストをこなし、人に信用されれば上がります。それでは…」
受付嬢はシルバーの腕輪を出す。
「そちらのブロンズの腕輪を、くれますか。盗まれると困りますし、盗まれて、悪さした時、あなた方がしていたと勘違いされます」
アーウェン達は銅の腕輪を外し、受付嬢に渡す。シルバーの腕輪をもらい皆身につける。
「はい、それでは良い旅を…」
そう言って、受付嬢は手を振り見送ってくれる。
ひっしにブロンズの依頼をこなす毎日だったから、この国をゆっくり過ごしていなかった。その上、道具を揃えなくてはいけない。観光しつつ、道具を集めるか。
ブロンズの依頼は害獣、害鳥。食材、探し物と、まだ戦闘ができないものに優しい依頼になっている。動物相手をしなければいけない。戦闘が生じるのだが、刃が通らないほど硬くないのでこれでもブロンズなのだと思う。
シルバーになった、これで大体の国のパスポートを手にした。ここからは権力者や有力者に目を向けてもらわなければ、ゴールドに、上がれない。のんびり、ゆっくりやって行くしかない。ゴールドに、上がる気持ちもそんなに高くない。それに今はこの目でこの世界を見たい。
「三日間全力で、頑張ったからまず体を洗って…」
アーウェンの後方から熱い視線と息を感じる。
アーウェンは、クロムとバニラに脇を抱えられ、宿屋に連れ込まれる。
「よう、一部屋、400だよ———」
宿屋の店主に言われる。クロムとバニラは店主の言葉を無視して部屋に直行する。
「ちょっと待ちな…おっ、さっきのお連れさんかい」
後からパドー達も入ってくる。
「そうだよ。お金はいくらするの」
パドーが聞くと、店主は400と答える。パドーは倍の800払う。
「おっ、お嬢ちゃん、お金が多いよ。に部屋借りるのかい」
店主はにこやかだ。
「ううん、一部屋でいいの」
パドーはにこやかに応えるがどこか妖艶だ。店主はゾクっとする。
「ああ、そうかい。それじゃあいつまで泊まって行く」
店主はにこやかに応える。
「明日の今ぐらいまでかな。延長金とか取られる」
パドーは困ったように応える。
「いやいや、大丈夫だよ。ゆっくりしていきな」
店主はパドーを見送る。パドーはお辞儀して部屋に向かう。
アーウェン達は約束した時間まで部屋から出てこなかった。
「シャワーかりていいですか」
アーウェンが店主に声をかける。
「ああ……いいよ」
店主は驚いたがそれを表にださないようにした。
(あのお客あんなに顔こけていたっけ。でも凄く幸せそうな顔してたな)
店主がアーウェンのことを考えていると、アーウェンの連れのお客がゾロゾロ歩いて行く。シャワー室に行くのかと見ていると皆ツヤツヤと皆謎の輝きを放っている。
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