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第1章 相棒と別れと

新たな場所

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 新たな場所は海が広がり山もあり自然豊かな場所だ。
 光の中でのことだ。数秒とはいえ、かなり濃厚な体験だった。上からは吐息、頭は弾力があり柔らかい感触を感じつつ、股に太ももを挟まれ……凄かった。発情は治らないか。
 地上に着いてからも腕に抱きついて、体を押し当てられる。
 パーティを組むため、皆を出す。そうすると、皆が捕まってくる。歩きずらさとはたから見た時の異常さ、離れるように言うか。
 「ちょっと…」
 アーウェンが声をかけようとすると、皆察したのか、さらに抱きしめてくる。
 「ええー、ちょっと歩きにくいから一旦、皆離れよ。冒険者ギルドに行って登録出来たら、買い物とかできるから」
 買い物と聞いた瞬間、力が一瞬緩んだがすぐに戻る。
 「そういえば、名前…付けるって…い———」
 潰されそうになって、声が出しにくい。
 皆、手を引き期待の眼差しを向けている。
 ミストは、パドー・ミラージュ
 ライトニングは、バニラ・ルミナス
 レイブンは、クロム・ディープ 
 プラントは、アーリー・ロータス
 ドールは、アメリア・コアマター
 鵺は、フー。キメラはルー
 それぞれの名前をよび、革に名前を書いたモノを渡す。
 皆受け取り、見ながら、王国に向かう。
 王国の門が見えてきた。皆に、名前を書いた革をしまうように言い、門の前に立つ。
 「お前達は何しに来た」
 門番は問いただす。
 「冒険者ギルドに登録に来た」
 アーウェンは高らかに告げる。
 「それでは、招待状や、知り合いの冒険者はいるか」
 門番の問いは続く。
 「いや、いない。だが、で入る方法があると聞いた」
 アーウェンが言うと、門番と門番は顔を見合わせた。その後すぐにこちらに向き変えた。
 「ほうほう、そうか。それならお前達の実力見せてもらおう」
 中の兵に言い、何人か兵が送られてきた。
 「まずは、この三人だ」
 兵士たちに囲間れる。その中から三人が前に出る。
 「今回は集団戦だ。この三人をどんな方法でもいい、立てなくすれば勝ち」
 兵士は双方に同意を求めた。
 「始め」
 兵士の号令がかかる。
 まず飛び出したのがバニラだ。光の速さで兵の前に立つ。強烈な光のデコピンを打ち込む。
 強い光は人間の視力を奪い。体の機能を奪う。
 クロムはバニラの光に気を取られている真ん中の兵士にFN56を二丁持ち、ありたけの弾を打ち込む。
 兵士は撃たれた箇所が押される。それが何箇所もあり、マリオネットが踊っているように見える。
 「おぅっっっら」
 三人目の兵士は、人間のアーウェンを狙って切り付ける。しかし幻想のように姿が消える。兵士が血眼で周りを見渡すと、10メートル先にいる。それじゃあ隣に居る黒を切ればいい。兵士は薙ぎ払う。
 「いない」
 兵士は呆気に取られる。地面が微振動をしている。
 気づくのが遅かった。土の中から太いツルが伸び、腕に絡みつく。そのまま地面にひき込まれそうになる。片膝をつき耐えていたが腕を後ろにまとめられる。地割れのように地面からツルが出てきて角度が変わってしまい、兵士が引きづられる。そのままツルをぐるぐるに巻かれ地面に伏せる。
 
 

 
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