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第1章 相棒と別れと

旅立ちは雨

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 ライトニングの顔を見ると目を大きく見開いて瞳が小さく見える。
 (ああ、ライトニング、発情期だ。においに反応してもう止められないかもしれない)
 アーウェンはライトニングの背中を指でなぞる。すると背をそる。尻がアーウェンの体に、触れる。アーウェンから胸が見える。その胸を鷲掴みする。ライトニングは今度は猫のように背を丸める。部屋の中に吐息と妖艶な声が広がる。
 (ライトニングがブラックボックスに戻らない)
 心の中で願っても通じないみたいだ。
 アーウェンは、視線いや、冷たく憎悪を感じる。見たくないけど、振り向くと、微かに、六人見える。妖艶な声と光る目線。いたたまれない。呪詛のように呟やいている。
 「私も胸揉まれたい」
 「わたくしは…どっちでもいいのですが、優しくされたい」
 「私の時は処理だった」
 「受粉したい」
 「「わたしはペロペロして、ワタシはチュウチュウするのにな」」
 皆、発情期、アーウェンは、どうするのか。
 「たすけて」
 助けを乞うのだった。
 それでも、呪詛は続く。
 「続いてお尻も」
 「ただただぎゅって抱きしめられたい」
 「つっつく、ツッツク、突っ突く」
 「実のらせたい」
 「「そしたら、逆にされたいなぁ」」
 皆、願望に囚われている。アーウェンはこの状況を打開する術はあるのか。
 「わかった、それじゃあこのままでいいんだな」
 皆、呪詛をやめ、静まる。
 「ずーと胸を揉んで僕は楽しいけど、皆はどうなの生ごろしだよ、もちろん、ライトニングも」
 まだ吐息が強い。
「ここは僕の家でもある。あまりそうゆう事はしたくない。このままずーと見てるのか、助けてくれた人から…」
 レイブンが真っ先に助けに入る。ライトニングの肩をつかんで持ち上がる。見事に持ち上がり。ライトニングは脱力している。その間にアーウェンはぬけ出し、立ち上がる。すぐにレイブンが前に立つ。ライトニングは寝ている。息が荒い。振り返るとレイブンに両肩を捕まれる。
 アーウェンはつま先立ちをする。レイブンは腕の力を抜き、顔を近づける。アーウェンは、レイブンの頭を撫でる。
 「ここでは出来ないよ。でも、ありがとうね」
 レイブンはへたり込む。
 アーウェンは掛け声をかける。
 「さぁ、家を出て、水と機械の都パンクウェーブに行こう」
 アーウェンは皆を見る。ミストが話す。
 「確か…ここから1500キロあるはずだけど」
 ミストは困ったように言う。
 「まぁ、三日ぐらいかな。ライトニングが復活すれば10秒ぐらいで着くかなって感じかな」
 ミストは目を斜め上を見てる。ドールは驚いていて、プラントは目を見開いて、レイブンは下を向き、ライトニングは起き上がる。キメラはワクワク鵺はドキドキしてそうだ。
 
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