18 / 86
第1章 相棒と別れと
道中奇々怪々-3-
しおりを挟む
安定する滑空まで戻ったら、アーウェンはまた話し出す。
「ああ~、あったあった。肉とゆう肉を片っ端から食べられて、猟師さんに頼むようになっちゃたんだよね。それで、まだ野生本能があるうちに返してきなさいって言われて、泣く泣く、元の場所に返したんだ」
アーウェンは懐かしむように、遠くを見つめる。また急降下して跳ね上がる。
『ちょっと危ないな、気をつけなさいよ』
「悪い悪い、本当に懐かしくってさ」
木は生えてなく山岳植物がちらほらある、岩肌をギリギリ避け谷の方に下がり、また跳ね上がる。
『私も喋っていい…』
プラントも素性を教えてくれるようだ。
「うん、聞きたい」
アーウェンは、素直に純粋に興味がある。
『私は森に遊びに友達と言っていたの、森の中は涼しくってでも暗くてちょっぴり怖い。そんなとこがよかったんだ。そこで友達じゃない声が聞こえてきたの』
(この森は好きかい)
(この森にずーと居たいかい)
(私たちとずーと話をしよう)
『こんな声がずーとするのそれで返事をしたのうんってそしたら、周りの木々が集まってきて、囲まれて枝を私の体に絡めてきたの。絡めた枝から棘が出て刺された。でもね、体が締め付けられて、意識が遠のいていたから痛みはそんなに感じなかった。そのまま木々はまとまって大木になっていく。私は木の中に取り込まれてドライアドになった。それで最初に話しかけてきたのは木々はトレントだったんだよねそこから十年トレント達は人間は賢いものだと思っていたんだけど、たかが十歳そこらの子がしていることはたかが知れてるのだけど、わかっていなかったみたい、だから逆にね、トレントを使って情報を集めたの。風のざわめき地面の振動、木々の噂話。情報だけもらえればもらえれば私はなんでもよかったんだけど気付いたんだけどトレントと一体化しているから、動けないなってそれを気づいたのが千年立ってたんだよね。だから動けるようにと思ったんだけど、なんかないかなって。そしたら、地面の底が騒がしいから、トレントの根から精神だけ飛ばしたらそのまま集合体にのまれてここにいるて感じ』
プラントが喋り終わる頃には日が暮れてきていた。平たい場所はすぐ近くにあるそこまで行って休もう。
(重い、重すぎる、返事を返すにしてもなんて…思わせイケメンみたいに今はどうとか聞けないでも他には…)
山の中腹辺りの休憩所だ。ここには山登りの人が何人かいる。空から人が降ってきたのだ驚くだろう。
「ちょっと兄ちゃん急に来られちゃ困るよこっちだって注意喚起だってあるのにさ」
慌てて出てくる、山の管理人と言える人が出てきた。
「あー、ごめんなさい。考え事をしていたら何もできなくって」
普段着地する際は、煙、ヒバナ、光。訪れる事を告げる、何かの合図をしなければならない。
「できるだけ人がいない所にしたんだけどね。あっあと4人…」
話していたら、ライトニングが現れ、影からレイブンが現れる。大人でも見上げるほどの高さだ、驚くのは間違いない。
「なんですか、あれ。人が飛べるなんて…」
山の管理人がすかさず、話を止める。
「ちょっと、どうなっているの。いくら人がいなくってもこんなに飛んできて…」
アーウェンもすかさず言う。
「彼女は光っていたよ」
山の管理人は、口をもごもごしている。それでも何か言おうとする。
「飛んでくる人は近い時間帯は避けるようにという…」
アーウェンは(以下略
「それは、両方向から来た場合でしょ今は片方だけだからそれは当てはまらない。それに彼女を見落としたのは僕のせいじゃないよね。ルールでは違反したものに迅速に対処し、新たな出来事にあたれと書かれているはずだよ」
山の管理人は顔を真っ赤にしている。頭に血が上ったまま答える。
「ああ、そーだった、それじゃあここで寝泊まりを禁ずる」
山の管理人はいやらしく笑う。
山の管理人が話終わった同時に地面を削る大きめの音が聞こえる。
「だいぶ前からサイン出してたけど、誘導もないし人が少ないとこ選んで飛んできたんだけどよう、何してたんだ」
アーウェンは聞き馴染みがある、声に振り向く。
「あ、おじさん元気してた。何年ぶりだろう」
おじさんは訝しげにこちらを見ている。思い出したのか顔が明るくなっていく。
「お、おーお前か、元気してたか、大きくなったな、そうだな…五年ぐらいか——」
おじさんとしみじみとしていると、山の管理人が割って入ってくる。
「ああ~、あったあった。肉とゆう肉を片っ端から食べられて、猟師さんに頼むようになっちゃたんだよね。それで、まだ野生本能があるうちに返してきなさいって言われて、泣く泣く、元の場所に返したんだ」
アーウェンは懐かしむように、遠くを見つめる。また急降下して跳ね上がる。
『ちょっと危ないな、気をつけなさいよ』
「悪い悪い、本当に懐かしくってさ」
木は生えてなく山岳植物がちらほらある、岩肌をギリギリ避け谷の方に下がり、また跳ね上がる。
『私も喋っていい…』
プラントも素性を教えてくれるようだ。
「うん、聞きたい」
アーウェンは、素直に純粋に興味がある。
『私は森に遊びに友達と言っていたの、森の中は涼しくってでも暗くてちょっぴり怖い。そんなとこがよかったんだ。そこで友達じゃない声が聞こえてきたの』
(この森は好きかい)
(この森にずーと居たいかい)
(私たちとずーと話をしよう)
『こんな声がずーとするのそれで返事をしたのうんってそしたら、周りの木々が集まってきて、囲まれて枝を私の体に絡めてきたの。絡めた枝から棘が出て刺された。でもね、体が締め付けられて、意識が遠のいていたから痛みはそんなに感じなかった。そのまま木々はまとまって大木になっていく。私は木の中に取り込まれてドライアドになった。それで最初に話しかけてきたのは木々はトレントだったんだよねそこから十年トレント達は人間は賢いものだと思っていたんだけど、たかが十歳そこらの子がしていることはたかが知れてるのだけど、わかっていなかったみたい、だから逆にね、トレントを使って情報を集めたの。風のざわめき地面の振動、木々の噂話。情報だけもらえればもらえれば私はなんでもよかったんだけど気付いたんだけどトレントと一体化しているから、動けないなってそれを気づいたのが千年立ってたんだよね。だから動けるようにと思ったんだけど、なんかないかなって。そしたら、地面の底が騒がしいから、トレントの根から精神だけ飛ばしたらそのまま集合体にのまれてここにいるて感じ』
プラントが喋り終わる頃には日が暮れてきていた。平たい場所はすぐ近くにあるそこまで行って休もう。
(重い、重すぎる、返事を返すにしてもなんて…思わせイケメンみたいに今はどうとか聞けないでも他には…)
山の中腹辺りの休憩所だ。ここには山登りの人が何人かいる。空から人が降ってきたのだ驚くだろう。
「ちょっと兄ちゃん急に来られちゃ困るよこっちだって注意喚起だってあるのにさ」
慌てて出てくる、山の管理人と言える人が出てきた。
「あー、ごめんなさい。考え事をしていたら何もできなくって」
普段着地する際は、煙、ヒバナ、光。訪れる事を告げる、何かの合図をしなければならない。
「できるだけ人がいない所にしたんだけどね。あっあと4人…」
話していたら、ライトニングが現れ、影からレイブンが現れる。大人でも見上げるほどの高さだ、驚くのは間違いない。
「なんですか、あれ。人が飛べるなんて…」
山の管理人がすかさず、話を止める。
「ちょっと、どうなっているの。いくら人がいなくってもこんなに飛んできて…」
アーウェンもすかさず言う。
「彼女は光っていたよ」
山の管理人は、口をもごもごしている。それでも何か言おうとする。
「飛んでくる人は近い時間帯は避けるようにという…」
アーウェンは(以下略
「それは、両方向から来た場合でしょ今は片方だけだからそれは当てはまらない。それに彼女を見落としたのは僕のせいじゃないよね。ルールでは違反したものに迅速に対処し、新たな出来事にあたれと書かれているはずだよ」
山の管理人は顔を真っ赤にしている。頭に血が上ったまま答える。
「ああ、そーだった、それじゃあここで寝泊まりを禁ずる」
山の管理人はいやらしく笑う。
山の管理人が話終わった同時に地面を削る大きめの音が聞こえる。
「だいぶ前からサイン出してたけど、誘導もないし人が少ないとこ選んで飛んできたんだけどよう、何してたんだ」
アーウェンは聞き馴染みがある、声に振り向く。
「あ、おじさん元気してた。何年ぶりだろう」
おじさんは訝しげにこちらを見ている。思い出したのか顔が明るくなっていく。
「お、おーお前か、元気してたか、大きくなったな、そうだな…五年ぐらいか——」
おじさんとしみじみとしていると、山の管理人が割って入ってくる。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
女を肉便器にするのに飽きた男、若返って生意気な女達を落とす悦びを求める【R18】
m t
ファンタジー
どんなに良い女でも肉便器にするとオナホと変わらない。
その真実に気付いた俺は若返って、生意気な女達を食い散らす事にする
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる