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第1章 相棒と別れと

家に帰るまでには危険がいっぱい

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 昔の自分なら徒歩の場合、一週間かけても無理だったろうな。それが今なら余裕を見ていて3日で行けるのだから驚く。どういくか、まず木に登って先端まで行ったら無理やり曲げて反動で飛んでいく、漫画みたいでしょ。父から教えてもらった時から何言ってるんだろうと思いながら出来るまでやったかな。説明が難しいだけどね。きを感じれば出来るようになるんだけどまた今度話すよ。それでこれで気をつけなくてはいけないのが着地だ。地面の着地は、痛いで済むまだいい、だけど問題なのが森林地帯だ。木々は尖っている、間違えると刺さる恐れがある。それを見極めるのが、大変だ。
 (イテッ)
 指を甘噛みされて、凄い勢いで舐められる。
 (こいつ…)
 キメラにやりたい放題に、されている。六千mの山に向かう途中、の山小屋に泊まる。空を見上げると青とオレンジ色のコントラストが良い。
 山小屋に入り、キメラを置く。口寂しさから噛んだのかも知れなので、手のひらサイズの焼き菓子をキメラの体に置く。口が左からお菓子の置いてあるとこに行く。
 (喰った)
 キメラの捕食の場面を見たようで少し高揚する。
 口が異常動く。口の中でどうなっているんだ。食べ終わったのか。鯉のようにパクパクしている。もう一個キメラに与える。
 「これで最後だぞ」
 キメラに通じているのかはわからないが忠告しておく。
 椅子も、簡易的なベッドも無い。そのまま、どかっと座る。意外と疲れが溜まっていたようだ。
 「私にもあーん」
 正座をしている。太ももとももが見え隠れしている。美脚だ。
 「私にもくれませんか」
 声のする方に向いて、足より胸が見える。マーメイド座りと言うのか、足を崩して座っている。
 「…みんなばかりずるい」
 全身真っ黒だでもふとましいのはわかる。
 「おもにぃが困ってますよ。さぁ離れて、離れて」
 別に困ってはいない、むしろ天国だ。
 「えい…」
 後ろからハグされるが重い。これは注意せねば。
 「そればダメだよ、しゅー君が困っているから」
 ミストは、前から支えるよう腕を回し、胸を押し当てるように押す後ろからは潰される。息ができない。声も出せない。
伝われ。
 (誰かどいて)
 伝わったのか積極的に皆身を寄せてくる。おもにぃと言ってくれた彼女は助けに来てくれるが押し合いになり、余計にしんどい。
 (し…このままじゃ。あの方法を使うか)
 そこに、キメラが飛びかがかかり、アーウェンにへばりつき灯台のように膨れる。
 (助かった)
 「助かったよもうちょっとこのま…」
 アーウェンは泥のように眠てしまう。
 『よかった』
 
 いつのまにか、寝ていた。みんなは見当たらない。ブラックボックスが無い。ポケットというポケットを見ても無い。キメラが居る。なんか明らかに小さくなっている感じがする。探し回っている時にキメラを見る、縮まっている。さらに探し外へ。また部屋に入るとブラックボックスが置いてある。その周りに沸騰しているように気泡がふつふつしている。
 ブラックボックスに触りたく無いが、ちょっと持ち上げる。気泡もブラックボックスに釣られて持ち上がり、そのまま入っていく。もしかしてキメラか。
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