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第二十二話
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「こっちだ」
そういうディンをおい俺は森を進む。
「アイテムをもってるやつが、アイテムを盗み出したのなら、狙ってたということだろうな」
「そうだな。 アイテムを集めようとしているものが、余たち以外もいると考えるのが妥当だろう。 なにかいやな予感がするな。 阻止すべきだと思う......」
ディンは真剣な顔でそういう。
「あれだ......」
しばらく森を走ると、洞窟が見えてきた。
「あの中だ......」
「どうやら、騎馬たちはまかれたらしいな。 しかも賊は複数いるぞ......」
近くに馬の足跡もない。 ただぬかるんだ地面に足跡が複数ある。
「ああ、魔力を複数感じるな。 人か魔族かはわからんが......」
「おいマジか、俺は人を斬るのは無理だぞ。 さっきの兵士をここに呼ぶか」
「まて、時の貝殻をここにいるやつらがもっていたら、回収されてしまうぞ」
「確かにな......」
「だから、確認してからだ。 サキミは剣を使わず鞘で戦え。 その間に余が魔法でなんとかする。 強そうなら撤退だ」
「だな」
(魔力の出力と操作で素手でもなんとかやれるか、もし危険なら最悪人も切らないと......)
覚悟して洞窟へと進む。
湿っぽい洞窟内を足跡をおいゆっくり進む。 少し進むと壁にろうそくの灯りが灯っている。
「どうやら、ここを拠点にしていたようだな」
「ふむ、準備をして行動しているなら、組織的だろうな。 いったい何者だ」
奥まですすむと、人の話し声が聞こえてきた。 見ると十数人が車座になって酒をあおっている。
「はっはっは、簡単なもんだな」
「ああ、こんなあっさり盗み出せるとはな。 お頭たちにいい土産ができた」
「バカ共! お前らが金目のもんまで盗むからばれたんだろうが!」
そうフードを被った一番大きな体の奴が怒鳴った。
「大丈夫ですよラザンさま。 あんなウスノロに見つかりませんって」
「ええ、カルファさまも、奪えるもんは奪っていいって言ってたですし」
「ちっ、仕方ねえ。 明日すぐお頭たちと合流するぞ!」
そういって盗賊たちは酒を飲んでいる。
「どうする?」
「どうするもなにも悪党は捕まえるのだ!」
「ええ? この人数だぞ。 フェアネスソウルも使えん」
「心配はあるまい魔力も少ない雑魚どもだ。 お主は自らの力をもう少し自覚せよ。 フェアネスソウルは必要ない」
ディンはつかつか盗賊のいる部屋へとはいった。
「お、おい!」
「おい! 悪党ども! 貴様らなぜアイテムを盗んでおる!」
そう胸をはっていった。
「なっ!? なんだ! 誰だ!」
「女!! いつの間に!」
盗賊たちが剣を抜いた。
(お前!!! なにしてんだ!! しゃあない!)
俺もでていく。
「二人で俺たちとやるつもりか...... やれ!!」
フードの奴が命じると襲いかかってきた。
(ぎゃああああ! って、えっ? おそっ、そうかディンの魔法かこれなら!)
スローに見える敵の剣をさけると拳でなぐる。 一人がぶっ飛び転げた。 次々となぐり蹴り敵を転がす。
「なめやがって! 剣すら抜かないのか!」
怒号をはなちフードの奴が走って剣をふるってくる。 俺は剣をかわしその手をつかむと投げた。
「ぐわっ!!」
地面を転がる。
「なんなんだ貴様は!!」
「そんなことより、お前たちが知ってることを教えろ」
胸ぐらをつかみそう聞きただした。
「くっ、誰が話すか!」
そういう奴をディンは拾った石で殴った。
「ぐえっ......」
「おい! 気絶しちまったぞ! あっこいつ、トカゲか」
フードをとるとそれは爬虫類のような人間だった。
「リザードマンだな。 こいつらの中には魔族も混ざっておる」
そういうとディンはなにかを唱える。
ーー汝らが追憶をこの場に映し出せーー
「メモリースクリーン」
「おお! なんだなんか映像が流れている??」
倒した奴らからモヤモヤがでるといくつかの映像が流れ出した。
「記憶を見る魔法だ。 これがこいつらのボスらしいな」
その映像には、大柄のリザードマンと人間らしき人物、そのそばに仮面をかぶっているローブの人物がいる。
「それでアイテムを盗んでこいと......」
「ああ、世界に散らばっているかつての魔王の遺物だ。 それを盗んでこい」
そのボスらしきリザードマンは命令している。
「......しかし、カルフォさまそいつ信用できるんですかい」
そう、リザードマンはボスの隣の仮面の人物をみる。
「こいつはヴェルディグさまの紹介だ。 そのいうことが聞けねえのか」
「い、いえ......」
リザードマンはボス、カルフォの圧に怯んでいた。
「ふむ、全員なにもしらないな。 盗賊団の名前が【宵月】というのと、ボスが【カルフォ】仮面が【グラディス】ともう一人【ヴェルディク】がいることがわかっただけだ」
全員分の記憶をのぞいた。 特にめぼしい情報はなかった。
「他にはないか...... こいつらがアイテムを集めさせてるのか」
「多分な...... 早く次のアイテムを探そう」
俺たちは洞窟をでた。
そういうディンをおい俺は森を進む。
「アイテムをもってるやつが、アイテムを盗み出したのなら、狙ってたということだろうな」
「そうだな。 アイテムを集めようとしているものが、余たち以外もいると考えるのが妥当だろう。 なにかいやな予感がするな。 阻止すべきだと思う......」
ディンは真剣な顔でそういう。
「あれだ......」
しばらく森を走ると、洞窟が見えてきた。
「あの中だ......」
「どうやら、騎馬たちはまかれたらしいな。 しかも賊は複数いるぞ......」
近くに馬の足跡もない。 ただぬかるんだ地面に足跡が複数ある。
「ああ、魔力を複数感じるな。 人か魔族かはわからんが......」
「おいマジか、俺は人を斬るのは無理だぞ。 さっきの兵士をここに呼ぶか」
「まて、時の貝殻をここにいるやつらがもっていたら、回収されてしまうぞ」
「確かにな......」
「だから、確認してからだ。 サキミは剣を使わず鞘で戦え。 その間に余が魔法でなんとかする。 強そうなら撤退だ」
「だな」
(魔力の出力と操作で素手でもなんとかやれるか、もし危険なら最悪人も切らないと......)
覚悟して洞窟へと進む。
湿っぽい洞窟内を足跡をおいゆっくり進む。 少し進むと壁にろうそくの灯りが灯っている。
「どうやら、ここを拠点にしていたようだな」
「ふむ、準備をして行動しているなら、組織的だろうな。 いったい何者だ」
奥まですすむと、人の話し声が聞こえてきた。 見ると十数人が車座になって酒をあおっている。
「はっはっは、簡単なもんだな」
「ああ、こんなあっさり盗み出せるとはな。 お頭たちにいい土産ができた」
「バカ共! お前らが金目のもんまで盗むからばれたんだろうが!」
そうフードを被った一番大きな体の奴が怒鳴った。
「大丈夫ですよラザンさま。 あんなウスノロに見つかりませんって」
「ええ、カルファさまも、奪えるもんは奪っていいって言ってたですし」
「ちっ、仕方ねえ。 明日すぐお頭たちと合流するぞ!」
そういって盗賊たちは酒を飲んでいる。
「どうする?」
「どうするもなにも悪党は捕まえるのだ!」
「ええ? この人数だぞ。 フェアネスソウルも使えん」
「心配はあるまい魔力も少ない雑魚どもだ。 お主は自らの力をもう少し自覚せよ。 フェアネスソウルは必要ない」
ディンはつかつか盗賊のいる部屋へとはいった。
「お、おい!」
「おい! 悪党ども! 貴様らなぜアイテムを盗んでおる!」
そう胸をはっていった。
「なっ!? なんだ! 誰だ!」
「女!! いつの間に!」
盗賊たちが剣を抜いた。
(お前!!! なにしてんだ!! しゃあない!)
俺もでていく。
「二人で俺たちとやるつもりか...... やれ!!」
フードの奴が命じると襲いかかってきた。
(ぎゃああああ! って、えっ? おそっ、そうかディンの魔法かこれなら!)
スローに見える敵の剣をさけると拳でなぐる。 一人がぶっ飛び転げた。 次々となぐり蹴り敵を転がす。
「なめやがって! 剣すら抜かないのか!」
怒号をはなちフードの奴が走って剣をふるってくる。 俺は剣をかわしその手をつかむと投げた。
「ぐわっ!!」
地面を転がる。
「なんなんだ貴様は!!」
「そんなことより、お前たちが知ってることを教えろ」
胸ぐらをつかみそう聞きただした。
「くっ、誰が話すか!」
そういう奴をディンは拾った石で殴った。
「ぐえっ......」
「おい! 気絶しちまったぞ! あっこいつ、トカゲか」
フードをとるとそれは爬虫類のような人間だった。
「リザードマンだな。 こいつらの中には魔族も混ざっておる」
そういうとディンはなにかを唱える。
ーー汝らが追憶をこの場に映し出せーー
「メモリースクリーン」
「おお! なんだなんか映像が流れている??」
倒した奴らからモヤモヤがでるといくつかの映像が流れ出した。
「記憶を見る魔法だ。 これがこいつらのボスらしいな」
その映像には、大柄のリザードマンと人間らしき人物、そのそばに仮面をかぶっているローブの人物がいる。
「それでアイテムを盗んでこいと......」
「ああ、世界に散らばっているかつての魔王の遺物だ。 それを盗んでこい」
そのボスらしきリザードマンは命令している。
「......しかし、カルフォさまそいつ信用できるんですかい」
そう、リザードマンはボスの隣の仮面の人物をみる。
「こいつはヴェルディグさまの紹介だ。 そのいうことが聞けねえのか」
「い、いえ......」
リザードマンはボス、カルフォの圧に怯んでいた。
「ふむ、全員なにもしらないな。 盗賊団の名前が【宵月】というのと、ボスが【カルフォ】仮面が【グラディス】ともう一人【ヴェルディク】がいることがわかっただけだ」
全員分の記憶をのぞいた。 特にめぼしい情報はなかった。
「他にはないか...... こいつらがアイテムを集めさせてるのか」
「多分な...... 早く次のアイテムを探そう」
俺たちは洞窟をでた。
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