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第三十話
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「かなりの冒険者がいますね」
クリュエがそういった。 まわりには俺たち同様ある程度のレベルの冒険者らしき集団がいる。
「百人ぐらいか」
「コウミさん、それにしてもそのローブかっこいいですね」
クリュエが俺のローブをみて誉めてくれた。
「そうだろ、新調したんだ。 アンナがデザインしてくれて、リクルたちにつくってもらった。 ポケットも一杯ある。 クリュエも欲しいか」
「なんだ!? お前らみたいなガキが参加してるのか」
話していると、スキンヘッドの巨漢がどしどしと俺たちの前に歩いてきた。
「なんすか? うちの姉さんなめてんすか! やっちゃってください。 アンナ姉さん!」
「やめてよ」
「なめてんのかテメー!!」
男が剣をふり俺を殴ろうとする。
「あぶねっ!! あたったらどうすんだ!」
当たらないようにかわす。
「ちょこまかと! 逃げんじゃねえ腰抜けめ!」
「ええ腰抜けです。 これからもとうぞよろしく」
「ふっざけんな!!」
頭に血が上った男は剣を振り回して、俺をなぐろうとする。
すると、俺の前にフードを被った小柄な人物がわってはいり、男の剣を素手でいなすと巨漢の男を投げ飛ばした。 男は気絶したのか動かない。
(おお! 合気道みたいだな)
「全く騒がしいな...... 君も人をあまりからかうもんじゃない。 万が一でも、その腰のもので他のものが危険にさらされるだろう......」
そういうとスタスタと歩いていった。
(あいつ!?)
「もう、余計なことはしないで!」
「目立つと調べられなくなりますよ」
「ご、ごめん......」
二人から普通に説教される。
「みなさん、お集まりいただきありがとうございます」
しばらくすると前にディルヒアが現れた。
「ここの山脈の洞窟に奥に宝があります。 それを手に入れた人が試験クリアーとなり、我々と契約になります」
それを聞いた者たちは、奥に見えている洞窟へと我先に走り出した。
「わ、私たちも、い、行かなくていいんですか?」
クリュエが焦っていう。
「まあ、ゆっくり行こう」
「なにを考えてるの? 本当にオルターギルドに入るつもり?」
アンナが不思議そうに聞いてきた。
「......こいつらの目的を知りたいだけだ」
「目的、冒険者ギルドを、自分たちの都合のいいギルドにかえさせたいんじゃないの?」
「なら、もっと下位の冒険者なら安くて大量に引き抜けるだろ。 もしくは上位の冒険者を確保するか。 わざわざ中途半端なBクラスなんて確保しようとしてるんだ」
「確かにおかしいですね...... 弱らせるなら中堅より、上位の引き抜きをするはず......」
「とりあえずとか、他にも交渉しているとかじゃない」
「まあ、それも含めて見てみようぜ」
そういって、ゆっくりと洞窟へと向かった。
壁に松明がたかれた洞窟へと足を踏み入れる。 ひんやりとして気持ちいい。 そこかしこに倒されたモンスターたちが転がっている。
「さすがにBクラスの冒険者だな。 結構手強いモンスターたちを簡単に排除している」
モンスターを魔召石にかえつつ、壁をさわる。
「なにしてるの? それにこの姿を消す魔法意味あるの」
俺たちは覚えた隠蔽魔法で姿を消していた。
「ちょっとな...... 一応用心のためだ」
魔力感知を使いながら、ゆっくり先に進む。
「ん? それに奥から、かなりの魔力を感じるな...... しかも広範囲に......」
「うわああああ!!!」
悲鳴が聞こえた。
奥に進むと、枯れたような巨木が多くの長い枝を揺らしていた。 その枝先には何人も冒険者たちがとらえられている。
「あれはエルダートレントです! かなり高位のモンスターですよ」
「だけど、あの人数ならやれるだろ」
「うっ......」
クリュエが膝をつく。
「どうしたクリュエ...... くっ...... 力が抜ける...... なんだ」
「......多分、魔力を...... 奪われているわ」
「魔力を奪う力...... これはマジックドレイン...... 地面から魔力を奪っているようです......」
クリュエにいわれて地面をみると、細い根っこのようなものが地面にびっしり張っている。
「これか......」
魔力を奪われて魔法が使えない冒険者たちは、何とかモンスターに武器で戦っている。
「私たちも加わりましょう......」
「いや、みていよう。 この数なら倒せる」
俺たちがその様子を見ていると、なんとか冒険者たちはトレントを倒した。
「やったぞ! あとは宝だ!」
冒険者たちはより奥へと進もうとする。
「ぎゃあああ」
前からみたことのある黒い騎士たちが現れ冒険者を斬りつけた。 後方からも同じ黒い鎧の一団があらわれた。
「あれって!!」
「......ああヴァルヘッドの騎士団だ」
騎士団は冒険者たちを囲んだ。
クリュエがそういった。 まわりには俺たち同様ある程度のレベルの冒険者らしき集団がいる。
「百人ぐらいか」
「コウミさん、それにしてもそのローブかっこいいですね」
クリュエが俺のローブをみて誉めてくれた。
「そうだろ、新調したんだ。 アンナがデザインしてくれて、リクルたちにつくってもらった。 ポケットも一杯ある。 クリュエも欲しいか」
「なんだ!? お前らみたいなガキが参加してるのか」
話していると、スキンヘッドの巨漢がどしどしと俺たちの前に歩いてきた。
「なんすか? うちの姉さんなめてんすか! やっちゃってください。 アンナ姉さん!」
「やめてよ」
「なめてんのかテメー!!」
男が剣をふり俺を殴ろうとする。
「あぶねっ!! あたったらどうすんだ!」
当たらないようにかわす。
「ちょこまかと! 逃げんじゃねえ腰抜けめ!」
「ええ腰抜けです。 これからもとうぞよろしく」
「ふっざけんな!!」
頭に血が上った男は剣を振り回して、俺をなぐろうとする。
すると、俺の前にフードを被った小柄な人物がわってはいり、男の剣を素手でいなすと巨漢の男を投げ飛ばした。 男は気絶したのか動かない。
(おお! 合気道みたいだな)
「全く騒がしいな...... 君も人をあまりからかうもんじゃない。 万が一でも、その腰のもので他のものが危険にさらされるだろう......」
そういうとスタスタと歩いていった。
(あいつ!?)
「もう、余計なことはしないで!」
「目立つと調べられなくなりますよ」
「ご、ごめん......」
二人から普通に説教される。
「みなさん、お集まりいただきありがとうございます」
しばらくすると前にディルヒアが現れた。
「ここの山脈の洞窟に奥に宝があります。 それを手に入れた人が試験クリアーとなり、我々と契約になります」
それを聞いた者たちは、奥に見えている洞窟へと我先に走り出した。
「わ、私たちも、い、行かなくていいんですか?」
クリュエが焦っていう。
「まあ、ゆっくり行こう」
「なにを考えてるの? 本当にオルターギルドに入るつもり?」
アンナが不思議そうに聞いてきた。
「......こいつらの目的を知りたいだけだ」
「目的、冒険者ギルドを、自分たちの都合のいいギルドにかえさせたいんじゃないの?」
「なら、もっと下位の冒険者なら安くて大量に引き抜けるだろ。 もしくは上位の冒険者を確保するか。 わざわざ中途半端なBクラスなんて確保しようとしてるんだ」
「確かにおかしいですね...... 弱らせるなら中堅より、上位の引き抜きをするはず......」
「とりあえずとか、他にも交渉しているとかじゃない」
「まあ、それも含めて見てみようぜ」
そういって、ゆっくりと洞窟へと向かった。
壁に松明がたかれた洞窟へと足を踏み入れる。 ひんやりとして気持ちいい。 そこかしこに倒されたモンスターたちが転がっている。
「さすがにBクラスの冒険者だな。 結構手強いモンスターたちを簡単に排除している」
モンスターを魔召石にかえつつ、壁をさわる。
「なにしてるの? それにこの姿を消す魔法意味あるの」
俺たちは覚えた隠蔽魔法で姿を消していた。
「ちょっとな...... 一応用心のためだ」
魔力感知を使いながら、ゆっくり先に進む。
「ん? それに奥から、かなりの魔力を感じるな...... しかも広範囲に......」
「うわああああ!!!」
悲鳴が聞こえた。
奥に進むと、枯れたような巨木が多くの長い枝を揺らしていた。 その枝先には何人も冒険者たちがとらえられている。
「あれはエルダートレントです! かなり高位のモンスターですよ」
「だけど、あの人数ならやれるだろ」
「うっ......」
クリュエが膝をつく。
「どうしたクリュエ...... くっ...... 力が抜ける...... なんだ」
「......多分、魔力を...... 奪われているわ」
「魔力を奪う力...... これはマジックドレイン...... 地面から魔力を奪っているようです......」
クリュエにいわれて地面をみると、細い根っこのようなものが地面にびっしり張っている。
「これか......」
魔力を奪われて魔法が使えない冒険者たちは、何とかモンスターに武器で戦っている。
「私たちも加わりましょう......」
「いや、みていよう。 この数なら倒せる」
俺たちがその様子を見ていると、なんとか冒険者たちはトレントを倒した。
「やったぞ! あとは宝だ!」
冒険者たちはより奥へと進もうとする。
「ぎゃあああ」
前からみたことのある黒い騎士たちが現れ冒険者を斬りつけた。 後方からも同じ黒い鎧の一団があらわれた。
「あれって!!」
「......ああヴァルヘッドの騎士団だ」
騎士団は冒険者たちを囲んだ。
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