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極道さんと俺

組長 宮本 明 さん!モブはお菓子をくれます!

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張り詰めた空気の中で清水が口を開いた。

「優君は帰る家あるの?お家の人に連絡しないと。あっ、僕は清水~よろぴ」

「その、·····家出中の優です。」

優は適当に流し、南雲がキれる寸前まで流しに流しまくった。「どこから来たの?」とか、聞かれても「えーと、子どもの国です☆」という。立ち上がろうとすると力が入らず、布団に逆戻り。

「どこから来たんですか?いい加減言わないと、上家に連絡しますので、『上家の長男が家出してうちにいます』ってね。さぁ、そろそろ話してください。」

南雲は優に向かって目が笑っていない笑顔をした。ニヤリと··········そして優はいともあっさりトロった。
布団におり、やっと上半身おっき(起きる)できるようになったばっかの優に逃げる選択肢は無い。元々、非力で毎日ベッドに転がっている生活だ。急に運動ができたりとそんなチートな技術はない。さらわれたらサラッーと持っていかれるような子だ。

「その、勝手に親に結婚を決められた挙句、婚約者は俺を監禁しようとしてるので窓から逃亡·····そんで、電車で薬落として、組ちょーさんに拾ってもらって、えーと、ここに流れ着きました。新婚生活逃げたらアキレス腱切るぞって言われて、結婚する前に逃げました!my アキレス腱様はぶじです」

「そうですか、良かったですね。アキレス腱無事で·······本当は下家に連絡をしないとなんですけど、その様子じゃたてもしないですね。子鹿みたいにブルブル震えて可愛いですよ。」

そうですか!俺が支えて貰って立つと子鹿なのね。分かった。その笑顔やめてくれ……

話をし始めて10分ぐらいすると優は熱を出して横になった。幸い、清水さんがいたので対処。5分ごとにゲロったりそれはそれは地獄絵図だった。胃液タラタラ……

「ぅ、おぇ、……(キラキラーん☆)」

「あああ、どどどうしよ、南雲クーン(((涙」

「あなた医者でしょ?落ち着いてください。優さん、大丈夫ですか?胃液吐いてますね。」

「ぉえ﹆っ!」

優は胃に入ってるもの全てを出し、げっそりとしていた。というか南雲さんに支えられて清水さんがゴミ袋を持ってる体勢。俺は鼻からもゲロる!そして、ゲロ感染で清水さんも吐きそうになる。清水はとっさに優の口に薬を入れた。すると吐き気はゆっくりと収まり、発熱だけになった

「熱、測りましょうか。清水さん、体温計」

「はいはーい。」

南雲は体温計を受け取り、軽く拭くと優の脇に挟んだ。熱で熱くなっている優の白い体はくにゃくにゃで抵抗もなしに体温計を突っ込まれた。
(やばい·····頭千切れそう)

ピピピピ!ピピッ!ピッ!

体温計が音を鳴らすと南雲は優の脇にある、体温計を取った。そして「今日は動かないでくださいね。」とにこやかに忠告をした。優はぐったりとしていて、布団の中にいる。おでこにある手拭いはずっと冷たくこまめに南雲が変えに来た。

「手拭い、変えますね。気分はどうですか?ご飯食べれるのなら持ってきますよ。どちらにせよ口に流し込みますけど·····」

「食べたくない·····気分は……」

「そうですか。ではゼリー持ってきますね。」と南雲は部屋を出た。上を見れば立派な彫刻が施された天井があり、横には障子がずらりと並んでいた。畳は約12畳、広々とした部屋に優は1人布団の中にいた。6時位になると、たくさんの足音が聞こえた。どうやら食事のようだ、わいわいと降りてきた。汗臭い臭いと共にたくさんの人が部屋の前を通った、そして南雲がその部屋の障子を開けると、ブワッと結構な数の人が布団にいる優をガン見した。

「なぐぅーもさん?あなた彼氏いないんじゃないの?かしら?」

「お客さんですよ。組長が拾ってきた白い物体です。」

「あぁー。かっわいい~。まじで、真っ白じゃん。うーん!たまらん。白い肌にうっすら桃色の唇!よきよき。真っ白い髪、クリクリのお目目!神……尊い」

「早く行かないと組長に叱られますよ。優さん、ご飯にしましょう。」

ぞろぞろと来た人達は食事に走っていった。南雲は、優の近くまで来てぶどうゼリーを出した。スプーンは木のスプーンで、とても小さかった。

「ぶどうゼリーです。食べてくださいね。」

コクっと優が頷くと、南雲はゼリーを渡した。ビリビリと破いて食べようとする優だが、手に力が入らなくて、全然あかない。うるっとした瞳で涙を溜め、今にも泣きそうな顔をしている。すると南雲が「何してるんですか?開けますので貸してください」その一言を聞き優は海が笑うような笑顔を見せた。そして開いたゼリーをスプーンですくった。スプーンをすくうてはプルプルと震えており、南雲の言うとうり【子鹿】だ。スプーンに乗ってるゼリーを布団にポロッと落とし、スプーンだけ口に入る

「味がしない·····」

「はぁ)))……スプーンに乗ってませんよ。ゼリーはあなたの膝の上です。スプーンください、口元まで運んであげますので。」

南雲は見てるのが焦れったくなり、とうとうスプーンを持った。

「口、開けてください。ほら あー」

(あー)

優は口元にある、ゼリーをパクッと食べた。美味しいと頬を抑え、パクパクと食べた。そして、食べ終わる頃

バターン

と障子が開き、人が入ってきた。南雲はその人を見ると座令をした。そして男が「表を上げろ」と言うまで決して顔を上げなかった。その男は乱暴に優に近ずき、優の顎を握り、顔をじっとみた。

「可愛い顔してるな。女か?」

「男です!💢ヽ(”°ω°╬)√💢‼」

「優さん、このお方があなたを拾って差し上げた組長の明さんです。」

ふーんと興味なさそうに話を聞いてると明は言った

「そんで、いいとこの出なんだろ?なんで家出?」

「勝手に結婚決められた挙句、その夫となる人は俺を監禁するみたいなので逃げてきました。」

「お前の事を上家は血眼で探してるぞ?『一条の嫁が逃げた』ってそろそろ中家区域も探し始めるんじゃねーの?」

「その、戻ったらアキレス腱が、切られるかもなんです。」

そういうと明は黙って「この話は聞かなかった。お前は家出してここにいるだけだ、身分は忘れる。それでいいだろ?」と言われ、はい!っと答えた。

「ぉえ゙っ!」

優はまた、吐き始めた。徐々に熱がまた上がり、ゼリーは全て戻ってきた。ゲロゲロと吐く優を南雲はささえた。そしてゲロり初めて5分、袋がゲロにいっぱいになって南雲が変えの黒袋を取りに行った。優は明に掴まったまま、離れようとしない。明に抱きつき、弱々しい力で着流しを引っ張る

「お前、ふにゃふにゃだな。こい、抱っこしてやる。」

優はお姫様抱っこのような体勢で明のあぐらをかいた膝の上に乗っけられた。それから南雲が変えの黒袋を持って部屋に戻った。吐きそうになると、明が上を向かせ、優が吐くことはなかった。





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          モブ交換日記

   〇月〇日  今日の担当はA
         組長、なんか白い物体抱えて帰ってきたよね·····。あれなんだろ、羽織りでぐるぐるに巻いて持ってきたし……。         次はB

  〇月〇日  今日はB次C
         それな、なんか客間使われてるし、布団1セット無くなってる。南雲秘書もちょこちょこ部屋に入ってるし、まだ意識ないとか言ってなかったっけ?

  〇月〇日  cだぜ!次はD君だ!
         俺は見てしまった……かっわいい子が中にいたよーん。おめめクリクリで肌真っ白!唇は薄桃色、男のロマンだぜ(男女比率7︰3)でもなんか小さかったよ?見に行ってみなよ

  〇月〇〇日  Dは僕よぉん!E回せよ?
         見てきたぉ、めっちゃ可愛い·····。手振ったら、ニコって笑ったぞ?!微笑んだ?。ずっと布団の中か組長の、膝の上だよ。早く部屋から出てこないかね~。

  〇月〇〇日  Eです。次はA
         めっちゃ可愛い……今日は部屋の障子に穴ほがして、組長に叱られてた。めっちゃ、ムスッてしてる。

   〇月〇〇日  えーーでーすぅ!つぎはぁー_B!
         だよな、てんしぃー……。組長に支えられながら廊下歩いてたぞ、ヨチヨチと……鼻血でそう
コロって転んで顔真っ赤にして、、組長に抱っこされて部屋に戻ってた……。

   〇月〇〇日  Bよ!次はDね!
           組長に秘密でお菓子持っていったら、受け取ってくれたよ?行ってみな!組長は午前中にいてせいぜい15分程度、そんで1時間後にくる。南雲さんは午後に、あそこで仕事してるからなかなか離れてくれない(`・ω・ ;)風呂上がりは9時ぐらいだよ?シャンプーの匂い良きかな

情報ありがとう……一同






















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