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①第三章 大事なものを一つだけ選ぶなら?
7種族間違ってない?
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来月の半ば、つまり新年を迎えた丘志四年一月十五日、火曜日。
もうすぐ四年生になる時期が近付いてきた頃、僕は狼君と一緒に帰宅することにし、途中でブラビットと和解したことを伝えた。
和解したと聞いた時の彼の表情は「何を言ってるんだこいつ」というような、全く共感が出来ない、といった無機質な表情だった。
「和解? ころそうとしてくる死神と? へえ、何か凄いね。赤君は自分の命が惜しくないのかな」
興味を失くしてどうでもよさそうに語る彼を見て、焦りを覚える。
どうしよう、和解しない方が良かったのかな?
でも、ブラビットはすっごく優しい。優しいんだ、それはもう疑いようの無い事実で。
僕には必要不可欠な存在であることも(睡眠的な意味で)証明されているのもあり、狼君に怒られるのが嫌でも、彼女との関係は続けるべきなのは明白であった。
「まあ、仲直り出来て良かったね。そんな甘いやり方、何時までも通用しないとは思うけど……赤君にとってはそれが通用するものってことだよね? じゃあ仕方ない、後で泣き寝入りしても知らないよ」
「な、泣き寝入りって? どうして泣き寝入り?」
そんなの決まってるじゃん! ──だって死神は人外で、僕達は人間なんだから!
ああ、確かにな。正論だからこそ深く刺さった。
死神に殺された者はきっと、何にも無かったかのように皆に忘れ去られてしまうのだろう。
神隠しのように。それでも、
「ブラビットはそんなことしないから、大丈夫だよ」
優しい優しい彼女が、するとは思えなかった。
もしかしたら毒されているのかもしれないし、洗脳されているのかもしれない。
けれど僕の記憶にあるブラビットというエリート死神様は、何時でも偉そうで見下して、からかって反応を面白がったりする癖に、真っ先に僕を励ましたり助けてくれたりする。
なんやかんやでお人好しのお姉さんだ。
言い終わった後、瞬く間に全身へ嘘みたいに寒気が広がった。この感じは前もあったが、ひょっとして気のせいではない?
すっかり震えきっている自分の腕を手で押さえ、震えが止まるのを待つと僕に笑顔を向けて、彼が手を差し伸べてくる。
「そっか。じゃあ早く帰らないといけないんじゃない? その死神様、今頃寂しがってるかもよ」
彼の言葉を聞いて少し想像する。
寂しがってる彼女……なんだろう、あんまり想像出来ないな。
むしろ「今日の雑務が面倒だったので聞いてくれません?」とか愚痴られる予感がする。死神協会から帰ってきた後のブラビットは少し不機嫌だから、帰ってすぐ嘆きを聞く可能性の方が高い。その度に「お仕事お疲れ様、大丈夫?」と返すしか無いのだが。
でも……でも……寂しがってる姿とか見れたら見てみたい気はするな、どんな顔してるんだろう。
やっぱり耳が垂れ下がるのかな、耳が動くとこ見たいな。
何だか無性に気になってしまったので差し伸べられた彼の手を取ることも忘れ「そうだね! じゃあね、狼君!」と足早に自宅へと向かった。
「ただいまブラビット!」
ドアを開け、視界に確認出来た帰ってきたばかりであろう彼女へ勢いよく抱き着く。
相変わらずこの赤い謎ポンチョの肌触りがとても良い。
高級感溢れる光沢に、このぞりぞりとした心地良い感触からなんとなく「金持ちキャラにぴったりなベロア生地かな?」と思っているのだが実際は何の生地なのか分からぬままだった。
ほんの少しだけ些細な期待を込めて上を見上げてみる。
やはり寂しがった様子は何処にも無く、美しい顔立ちと黄土色の僕の目と彼女の赤い瞳が見えるだけだ。
僕の頭に手を置いて引っぺがすように距離を取らせて、しゃがみ込んだ彼女は「お帰りなさい」と言葉を発した。
ちっくしょー、何でその動作だけでお貴族様みたいに見えるんだ! 不公平だ! そもそもこの顔面偏差値自体が不公平だと思うのだが、まさか人外は顔面を超越しているんだろうか。
疲れていても溜め息を吐く様が上品すぎて、優雅にティータイムでもしている幻覚が見えてきそうだった。
「残業」
はい? と息をする間もなく返答する。
残業……と聞こえたのだが、え? 死神協会でも残業なんてあるの?
夢の無い話に唖然としている僕を視界に入れながら、何処か遠い目をしながらぶつぶつと愚痴を零す。
「雑魚死神は黒いローブを纏った鎌を持った骸骨なのですけれど、どうも近頃雑魚死神たちでも間に合わない程の仕事が残っているみたいで……雑務をこなすだけであんな面倒な量になるとは思っておらず。ほとほと困ってしまいそうです、帰れていない死神達も居ましたから徹夜漬けの者もいるんでしょうねぇ」
……。はっ、人間界で伝わってる死神のイメージって、下級死神のことだったのか──!
あまりに人間界の現実と近すぎて、僕まで遠い目をしそうになってしまった。
残業とか、お父さんが言ってるのを聞いて知ってはいるから分かってしまう……いや、ほんとお疲れ様です。
予想通りしゃがんだまま両手で頭を抱えて嘆いてる彼女の肩に手を置き、肩叩きでもしてやろうかとぽんぽん叩いてみる。
感覚が無いのだから意味は無いのだろうが、協会でいつも頑張っている彼女をどうにか労ってあげたかったのだ。
やっぱり感覚が無いから、ブラビットがそれに気付くことも無く立ち上がる。
ちょっと体勢を崩しそうになって、尻餅をつく手前まで視界が揺らいだが、彼女が僕の腕を引っ張って支えてくれたらしい。
床にはまだついていなかった。
「何をやったらその位置で転ぶんです?」
「……えっとぉ、肩叩き……」
肩叩きを知らなかった彼女の為に軽く説明し終わるなり「善意はしかと受け止めました、ありがとうございます」と頭を撫でられた。
段々と力加減が分かってきたみたいで、今日の撫では柔らかい物に触れるように丁度良い加減だ。
「貴方、私がいないと不安になる時もあるようですがいる時は近くに居ますから大丈夫ですよ。そんなに心配しなくとも」
バレてたのか、居ない間目が泳いでたり不安に押し潰されそうになってたり寂しがってたの。急激にやかんで熱していた水が沸騰するみたいに羞恥心で顔が熱くなるから、そういう不意打ち止めて欲しい。
「心配なものは心配になるの! ……ブラビットはいつも、どうしてそんなに優しいの?」
心の底から彼女を信頼したいと思ってはいても、どうしてここまで優しいのかの理由が明確に判明しない限り……少しだけ、疑ってしまう自分もいる。
「優しいの?」と質問を投げかけた瞬間、愕然とした顔を浮かべ、こちらを見る彼女の姿が目に映った。
「優しい? 私が?」
え、君を優しいって言わないで一体誰を優しいって言うんだ……などと思ったが、どうやら無自覚だったようだ。
マジか。無自覚であの優しさなら、これは彼女の根っからの性格なのだろうことは容易に想像がついた。
……マジか。
「お友達というのを、死神協会でも聞いてみたのです。そしたらまあ、皆が皆お互いに助け合って仲良くするものと答えられたので、最初の解釈で良いのだろうと思いまして。でもそれって意識的にやるものでもなくない? とか思ったりしたのですけれど、違いましたかね」
──後光が差している。今、この部屋は瞬く間に彼女という名の光に照らされている。
なんだこの死神様は……種族間違ってんじゃねえのか、天使だろこれ。
死神の死の字も似合わないブラビットを崇め称えそうになり、合掌しかけていた自分の手を膝の上へ戻す。
間違いなく君は、僕より良い子の称号が似合う。
だけど、良い子ちゃんって呼ばれるのは好きだから、今のままでいいや。
不審人物みたいになっていた僕の動作を見て第二回「壊れた機械みたいですね(笑)」が飛び交い、内心悲鳴を上げながら日々を過ごしていった。
もうすぐ四年生になる時期が近付いてきた頃、僕は狼君と一緒に帰宅することにし、途中でブラビットと和解したことを伝えた。
和解したと聞いた時の彼の表情は「何を言ってるんだこいつ」というような、全く共感が出来ない、といった無機質な表情だった。
「和解? ころそうとしてくる死神と? へえ、何か凄いね。赤君は自分の命が惜しくないのかな」
興味を失くしてどうでもよさそうに語る彼を見て、焦りを覚える。
どうしよう、和解しない方が良かったのかな?
でも、ブラビットはすっごく優しい。優しいんだ、それはもう疑いようの無い事実で。
僕には必要不可欠な存在であることも(睡眠的な意味で)証明されているのもあり、狼君に怒られるのが嫌でも、彼女との関係は続けるべきなのは明白であった。
「まあ、仲直り出来て良かったね。そんな甘いやり方、何時までも通用しないとは思うけど……赤君にとってはそれが通用するものってことだよね? じゃあ仕方ない、後で泣き寝入りしても知らないよ」
「な、泣き寝入りって? どうして泣き寝入り?」
そんなの決まってるじゃん! ──だって死神は人外で、僕達は人間なんだから!
ああ、確かにな。正論だからこそ深く刺さった。
死神に殺された者はきっと、何にも無かったかのように皆に忘れ去られてしまうのだろう。
神隠しのように。それでも、
「ブラビットはそんなことしないから、大丈夫だよ」
優しい優しい彼女が、するとは思えなかった。
もしかしたら毒されているのかもしれないし、洗脳されているのかもしれない。
けれど僕の記憶にあるブラビットというエリート死神様は、何時でも偉そうで見下して、からかって反応を面白がったりする癖に、真っ先に僕を励ましたり助けてくれたりする。
なんやかんやでお人好しのお姉さんだ。
言い終わった後、瞬く間に全身へ嘘みたいに寒気が広がった。この感じは前もあったが、ひょっとして気のせいではない?
すっかり震えきっている自分の腕を手で押さえ、震えが止まるのを待つと僕に笑顔を向けて、彼が手を差し伸べてくる。
「そっか。じゃあ早く帰らないといけないんじゃない? その死神様、今頃寂しがってるかもよ」
彼の言葉を聞いて少し想像する。
寂しがってる彼女……なんだろう、あんまり想像出来ないな。
むしろ「今日の雑務が面倒だったので聞いてくれません?」とか愚痴られる予感がする。死神協会から帰ってきた後のブラビットは少し不機嫌だから、帰ってすぐ嘆きを聞く可能性の方が高い。その度に「お仕事お疲れ様、大丈夫?」と返すしか無いのだが。
でも……でも……寂しがってる姿とか見れたら見てみたい気はするな、どんな顔してるんだろう。
やっぱり耳が垂れ下がるのかな、耳が動くとこ見たいな。
何だか無性に気になってしまったので差し伸べられた彼の手を取ることも忘れ「そうだね! じゃあね、狼君!」と足早に自宅へと向かった。
「ただいまブラビット!」
ドアを開け、視界に確認出来た帰ってきたばかりであろう彼女へ勢いよく抱き着く。
相変わらずこの赤い謎ポンチョの肌触りがとても良い。
高級感溢れる光沢に、このぞりぞりとした心地良い感触からなんとなく「金持ちキャラにぴったりなベロア生地かな?」と思っているのだが実際は何の生地なのか分からぬままだった。
ほんの少しだけ些細な期待を込めて上を見上げてみる。
やはり寂しがった様子は何処にも無く、美しい顔立ちと黄土色の僕の目と彼女の赤い瞳が見えるだけだ。
僕の頭に手を置いて引っぺがすように距離を取らせて、しゃがみ込んだ彼女は「お帰りなさい」と言葉を発した。
ちっくしょー、何でその動作だけでお貴族様みたいに見えるんだ! 不公平だ! そもそもこの顔面偏差値自体が不公平だと思うのだが、まさか人外は顔面を超越しているんだろうか。
疲れていても溜め息を吐く様が上品すぎて、優雅にティータイムでもしている幻覚が見えてきそうだった。
「残業」
はい? と息をする間もなく返答する。
残業……と聞こえたのだが、え? 死神協会でも残業なんてあるの?
夢の無い話に唖然としている僕を視界に入れながら、何処か遠い目をしながらぶつぶつと愚痴を零す。
「雑魚死神は黒いローブを纏った鎌を持った骸骨なのですけれど、どうも近頃雑魚死神たちでも間に合わない程の仕事が残っているみたいで……雑務をこなすだけであんな面倒な量になるとは思っておらず。ほとほと困ってしまいそうです、帰れていない死神達も居ましたから徹夜漬けの者もいるんでしょうねぇ」
……。はっ、人間界で伝わってる死神のイメージって、下級死神のことだったのか──!
あまりに人間界の現実と近すぎて、僕まで遠い目をしそうになってしまった。
残業とか、お父さんが言ってるのを聞いて知ってはいるから分かってしまう……いや、ほんとお疲れ様です。
予想通りしゃがんだまま両手で頭を抱えて嘆いてる彼女の肩に手を置き、肩叩きでもしてやろうかとぽんぽん叩いてみる。
感覚が無いのだから意味は無いのだろうが、協会でいつも頑張っている彼女をどうにか労ってあげたかったのだ。
やっぱり感覚が無いから、ブラビットがそれに気付くことも無く立ち上がる。
ちょっと体勢を崩しそうになって、尻餅をつく手前まで視界が揺らいだが、彼女が僕の腕を引っ張って支えてくれたらしい。
床にはまだついていなかった。
「何をやったらその位置で転ぶんです?」
「……えっとぉ、肩叩き……」
肩叩きを知らなかった彼女の為に軽く説明し終わるなり「善意はしかと受け止めました、ありがとうございます」と頭を撫でられた。
段々と力加減が分かってきたみたいで、今日の撫では柔らかい物に触れるように丁度良い加減だ。
「貴方、私がいないと不安になる時もあるようですがいる時は近くに居ますから大丈夫ですよ。そんなに心配しなくとも」
バレてたのか、居ない間目が泳いでたり不安に押し潰されそうになってたり寂しがってたの。急激にやかんで熱していた水が沸騰するみたいに羞恥心で顔が熱くなるから、そういう不意打ち止めて欲しい。
「心配なものは心配になるの! ……ブラビットはいつも、どうしてそんなに優しいの?」
心の底から彼女を信頼したいと思ってはいても、どうしてここまで優しいのかの理由が明確に判明しない限り……少しだけ、疑ってしまう自分もいる。
「優しいの?」と質問を投げかけた瞬間、愕然とした顔を浮かべ、こちらを見る彼女の姿が目に映った。
「優しい? 私が?」
え、君を優しいって言わないで一体誰を優しいって言うんだ……などと思ったが、どうやら無自覚だったようだ。
マジか。無自覚であの優しさなら、これは彼女の根っからの性格なのだろうことは容易に想像がついた。
……マジか。
「お友達というのを、死神協会でも聞いてみたのです。そしたらまあ、皆が皆お互いに助け合って仲良くするものと答えられたので、最初の解釈で良いのだろうと思いまして。でもそれって意識的にやるものでもなくない? とか思ったりしたのですけれど、違いましたかね」
──後光が差している。今、この部屋は瞬く間に彼女という名の光に照らされている。
なんだこの死神様は……種族間違ってんじゃねえのか、天使だろこれ。
死神の死の字も似合わないブラビットを崇め称えそうになり、合掌しかけていた自分の手を膝の上へ戻す。
間違いなく君は、僕より良い子の称号が似合う。
だけど、良い子ちゃんって呼ばれるのは好きだから、今のままでいいや。
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