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英雄のご家庭はさも幸福そうでございます…
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ここは帝都の平和を司るエース警視、守屋誠の邸宅。
こじんまりとした飾らない屋敷の内部は幸せオーラに包まれている。
そこを魔道具、透視遠隔スコープなる高精度盗聴&盗撮カメラで盗み見、聞きする、怪しげな人影。
それは帝都を密かに惑わす魔怪団体のドンいや教祖ジゴロだ。
“悦びの園”の教祖様という顔意外に、亜細亜愚連隊なる秘密結社を操り、集団強盗や暗殺などにまで手を染めていることは、案外知られていない邪なる人物だ。
さて、その奇人が耳を傾ける会話とは…。
昨今帝都を惑わす、亜細亜愚連隊の“銀行自動受け払い機”同時多発略奪の陰謀を、強かに張り巡らせた包囲網で事前に察知し、未然に防いだ警視の帰宅を、妻と子が喜んでいる。
「あなた、また警視総監賞ですってね」
「パパすごいやぁ」
「ああ、亜細亜愚連隊はさしたる敵ではないけど、裏で手引きをしている怪しげな宗教団体がいるらしいからな。長い闘いになるとは思うが、帝都の平和のため、力を惜しまないつもりだがね」
頼もし気に言い放つ誠。
「そこの教祖はジゴロとかいう元はチンピラのような怪盗だったんだが、盗みだけで生活できず、妖しげな薬物を売りさばき、それで財を成したらしい。宗教法人の資格を不当に買い上げ、脱税紛いの手法で教団を肥大化もさせている。まあ、生い立ちが貧しい事も手伝って、歪んだ野望を抱いた単なる詐欺師にすぎんのだがね」
ここまでは誠も、侮蔑の声音で解説をしていたが、表情がきりりと引き締まる。
「だが、それにとどまらず困ったことに、信者からお布施を集め、海外から武器を買い込み、帝都を制圧する計画まであるそうだ」
「まあ、怖い」
と、恋女房。
「ああ、宗教に狂った連中は、善悪の判断などの見境がなくなるからね、始末が悪い。騙される方も含めて哀れな連中だよ」
少々の軽蔑を含んだ言葉で説明を終える誠。
こじんまりとした飾らない屋敷の内部は幸せオーラに包まれている。
そこを魔道具、透視遠隔スコープなる高精度盗聴&盗撮カメラで盗み見、聞きする、怪しげな人影。
それは帝都を密かに惑わす魔怪団体のドンいや教祖ジゴロだ。
“悦びの園”の教祖様という顔意外に、亜細亜愚連隊なる秘密結社を操り、集団強盗や暗殺などにまで手を染めていることは、案外知られていない邪なる人物だ。
さて、その奇人が耳を傾ける会話とは…。
昨今帝都を惑わす、亜細亜愚連隊の“銀行自動受け払い機”同時多発略奪の陰謀を、強かに張り巡らせた包囲網で事前に察知し、未然に防いだ警視の帰宅を、妻と子が喜んでいる。
「あなた、また警視総監賞ですってね」
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頼もし気に言い放つ誠。
「そこの教祖はジゴロとかいう元はチンピラのような怪盗だったんだが、盗みだけで生活できず、妖しげな薬物を売りさばき、それで財を成したらしい。宗教法人の資格を不当に買い上げ、脱税紛いの手法で教団を肥大化もさせている。まあ、生い立ちが貧しい事も手伝って、歪んだ野望を抱いた単なる詐欺師にすぎんのだがね」
ここまでは誠も、侮蔑の声音で解説をしていたが、表情がきりりと引き締まる。
「だが、それにとどまらず困ったことに、信者からお布施を集め、海外から武器を買い込み、帝都を制圧する計画まであるそうだ」
「まあ、怖い」
と、恋女房。
「ああ、宗教に狂った連中は、善悪の判断などの見境がなくなるからね、始末が悪い。騙される方も含めて哀れな連中だよ」
少々の軽蔑を含んだ言葉で説明を終える誠。
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