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第六戦:義妹はお兄ちゃまのために大奮闘!!
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白いブーツの華奢な足が、怪人の顔面を蹴り上げる。
宙を一回転して、見事着地(ちょっとバランスを崩しはしたが)するきらびやかな貌半分を仮面で覆ったレオタードの乙女、それはもちろん守りたがーるである。
「この守りたがーるをお嫁にいけない貌に、ですって? それ以前に、あなたたち今のままでもそーとー醜いんですけど! 絶対女の子にモテないんだから!」
と、なかなか辛辣な言葉を投げつける毒舌なヒロインMGだ。
「あまつさえ、可憐な乙女の大切なところを狙うなんて、下種よ、鬼畜よ、非道よ、〇▲□×※(←差別用語を多分に含みますので表現は自嘲します by・MG)よ!! しかも…ただでさえ喧嘩の弱い兄ちゃまにまで手を出すなんて、この守りたガールが許さないッ! 天に変わって懲らしめちゃうんだから!!」
と、いつもの決め台詞とともに、腰に左手をかけつつ、相手を右の人差し指で指し示すお得意のポーズが決まる。
「か、かっこいいぞ、美波」
と、悪意なくディスられた兄、光輝もその姿には惚れ惚れだ。
「って…いやん♡ 何このコスチューム!?」
と、美波が、いやMGがもじもじカラダを恥ずかしそ~~に捩るのも無理はなかった。なにせ、そのレオタードは高度なバージョンアップを遂げていたのだから。
16歳のなかなかいい形で膨らみかけたおっぱいの谷間は大きく開き、ボディ部分も楕円形にえぐられ、おへその穴はこんにちはしている。
もちろん、トレードマークのハイレグ部分も、なかなかえぐい角度でエンジェルゾーンを露わにした『18禁』に限りなく近いバージョンだ。
「姫、お許しくだされ。お祖父さまからのお言いつけで貴女様がバーニングと相対するにあたり、MGの能力をはるかに高めるよう変身能力の設定を変えさせていただいたのです」
と松崎翁。
「変身能力をバージョンアップして、どうしてコスチュームまでこんな風に変わるのよ、爺!?」
と、MGはマスクの下で可愛い貌を赤面させる。
「姫様、闘う時です! 思う存分、正義のためにその力をお使いなさい!」
「もう、言われなくてもそうしますよーだ!」
可愛く舌を出し、執事に悪態をついたお嬢様戦士。
そこに振り下ろされる上腕二頭筋男の拳。
しかしMGはそれをひらりと華麗にかわし、いまだ突っ伏したままの兄、光輝を抱き起し、飛びのいた。
「兄ちゃま、しっかり。だいじょぶ?」
「ああ…」
グロッキー状態となりつつ、可愛い妹がスーパーヒロインに変貌を遂げた姿に惚れ惚れする光輝は、彼女の甘-い香りに鼻腔をくんかくんかさせる。
「美波、めっちゃ可愛いぞ…」
「そうでしょ、そうでしょ」
ポッと頬を赤らめつつ、ちょっぴり得意満面のMG。
「…新しいレオタが…」
「って、チョー最低ッ!! みんなエッチなんだから―――ッ!!」
兄にまで新コスチュームをいじられたMGは、光輝をちょっとだけ乱暴に突き飛ばすと、魔人の行く手を阻むように対峙する。
「ウチのか弱くてちょっぴりだらしない兄ちゃまに、よくも乱暴してくれたわね! たっぷり、折檻しちゃうんだから!」
またも悪意なく兄をディスった後、MGは天に向けて白い手袋をまとった指をかざす。
「いでよ、邪悪なるものを懲らしめる聖なる道具よ! ピンク・スパークリング―」
MGの手に握られたものは、桃色の鞭、ピンク・スパークリングだ。
「お仕置きっていえば、鞭でしょ。正義の乙女は女神様みたいに優しいけれど、起った時は怖いんだから! 覚悟なさい、貴方は愛の折檻を受けて、真人間に戻りたがーる♡」
MGはぴしりと鞭を地面で打ち鳴らし、桃色の閃光を放つ聖なる…っていうよりどう見てもSMチックな魔道具を怪人に向けて華麗に振り下ろす。
「ぎゃうううう―――――ッ!! おわあああ――――――ッ!! か、勘弁してくださいいいいぃぃぃ―――ッ!! に、日本のお嬢様の聖なる心に浄化されましたああ――――ッ!!」
と、上腕二頭筋男は涙を流し、喜びに(?)むせび泣き、お仕置きに酔いしれている。
「きゃっははは、コレ、すっごい便利だし楽しぃ――――ッ♪」
一方のMGは明らかに悪漢退治を愉しんでいる。
「美波って、S気があったのかよ?」
少々不安になる光輝だ。
「えい、えい、百叩きだぁ―――、参ったかぁ―――?」
と美波は完全に『目覚めて』いる(?)。
「お、俺も気を付けよう」
と、光輝は背筋を凍らせる。そんなほのぼのした光景は長くは続かなかった。
完全ノックアウトの上腕二頭筋男を壊れたおもちゃを捨て去る様に、足蹴にするのはそう、アンジュ―コンだ。
「ずいぶん、お転婆な娘と思えば、お前が、かの有名な守りたガールとかいう小娘か」
「ふふん、海外でも結構有名でして?」
と、まんざらでもない様子で、クルンクルンの巻き髪を撫でつけて見せるMG。
「ああ、コソ泥を捕まえるのが得意な、破廉恥なコスチュームのお嬢ちゃんだと聞いている」
「ま、失礼な! これまでの活躍はウオーミングアップなんだから! 貴方みたいな大悪党こそ、私のター・ゲッ・ト・よ!」
と、美波はピンク・スパークリングを思い切りかざす。
が、なぜか桃色の閃光が現れない。
「あ、あら? どうしちゃったのかな? 電流が流れなくなっちゃったよ?」
「ひ、姫…言い忘れましたが、MGの武器はバージョンアップしたため、充電がすぐになくなりますので、ご了承を!」
と松崎翁。
「んも―――、そーゆ―ことは早く言って欲しかったな~~、爺!!」
と、困り顔の美波、もといMG。
「…ていうか、お前が無駄に使いすぎたんだろ」
と兄貴のつっこみに可愛く舌をペロッと出して見せるおちゃめなMG。
が、その華奢な体に、今度は悪の総統の放つ電磁鞭が巻き付いた。
「きゃッ…に、逃げられなーい!」
マジで困った表情を兄貴に向ける。
宙を一回転して、見事着地(ちょっとバランスを崩しはしたが)するきらびやかな貌半分を仮面で覆ったレオタードの乙女、それはもちろん守りたがーるである。
「この守りたがーるをお嫁にいけない貌に、ですって? それ以前に、あなたたち今のままでもそーとー醜いんですけど! 絶対女の子にモテないんだから!」
と、なかなか辛辣な言葉を投げつける毒舌なヒロインMGだ。
「あまつさえ、可憐な乙女の大切なところを狙うなんて、下種よ、鬼畜よ、非道よ、〇▲□×※(←差別用語を多分に含みますので表現は自嘲します by・MG)よ!! しかも…ただでさえ喧嘩の弱い兄ちゃまにまで手を出すなんて、この守りたガールが許さないッ! 天に変わって懲らしめちゃうんだから!!」
と、いつもの決め台詞とともに、腰に左手をかけつつ、相手を右の人差し指で指し示すお得意のポーズが決まる。
「か、かっこいいぞ、美波」
と、悪意なくディスられた兄、光輝もその姿には惚れ惚れだ。
「って…いやん♡ 何このコスチューム!?」
と、美波が、いやMGがもじもじカラダを恥ずかしそ~~に捩るのも無理はなかった。なにせ、そのレオタードは高度なバージョンアップを遂げていたのだから。
16歳のなかなかいい形で膨らみかけたおっぱいの谷間は大きく開き、ボディ部分も楕円形にえぐられ、おへその穴はこんにちはしている。
もちろん、トレードマークのハイレグ部分も、なかなかえぐい角度でエンジェルゾーンを露わにした『18禁』に限りなく近いバージョンだ。
「姫、お許しくだされ。お祖父さまからのお言いつけで貴女様がバーニングと相対するにあたり、MGの能力をはるかに高めるよう変身能力の設定を変えさせていただいたのです」
と松崎翁。
「変身能力をバージョンアップして、どうしてコスチュームまでこんな風に変わるのよ、爺!?」
と、MGはマスクの下で可愛い貌を赤面させる。
「姫様、闘う時です! 思う存分、正義のためにその力をお使いなさい!」
「もう、言われなくてもそうしますよーだ!」
可愛く舌を出し、執事に悪態をついたお嬢様戦士。
そこに振り下ろされる上腕二頭筋男の拳。
しかしMGはそれをひらりと華麗にかわし、いまだ突っ伏したままの兄、光輝を抱き起し、飛びのいた。
「兄ちゃま、しっかり。だいじょぶ?」
「ああ…」
グロッキー状態となりつつ、可愛い妹がスーパーヒロインに変貌を遂げた姿に惚れ惚れする光輝は、彼女の甘-い香りに鼻腔をくんかくんかさせる。
「美波、めっちゃ可愛いぞ…」
「そうでしょ、そうでしょ」
ポッと頬を赤らめつつ、ちょっぴり得意満面のMG。
「…新しいレオタが…」
「って、チョー最低ッ!! みんなエッチなんだから―――ッ!!」
兄にまで新コスチュームをいじられたMGは、光輝をちょっとだけ乱暴に突き飛ばすと、魔人の行く手を阻むように対峙する。
「ウチのか弱くてちょっぴりだらしない兄ちゃまに、よくも乱暴してくれたわね! たっぷり、折檻しちゃうんだから!」
またも悪意なく兄をディスった後、MGは天に向けて白い手袋をまとった指をかざす。
「いでよ、邪悪なるものを懲らしめる聖なる道具よ! ピンク・スパークリング―」
MGの手に握られたものは、桃色の鞭、ピンク・スパークリングだ。
「お仕置きっていえば、鞭でしょ。正義の乙女は女神様みたいに優しいけれど、起った時は怖いんだから! 覚悟なさい、貴方は愛の折檻を受けて、真人間に戻りたがーる♡」
MGはぴしりと鞭を地面で打ち鳴らし、桃色の閃光を放つ聖なる…っていうよりどう見てもSMチックな魔道具を怪人に向けて華麗に振り下ろす。
「ぎゃうううう―――――ッ!! おわあああ――――――ッ!! か、勘弁してくださいいいいぃぃぃ―――ッ!! に、日本のお嬢様の聖なる心に浄化されましたああ――――ッ!!」
と、上腕二頭筋男は涙を流し、喜びに(?)むせび泣き、お仕置きに酔いしれている。
「きゃっははは、コレ、すっごい便利だし楽しぃ――――ッ♪」
一方のMGは明らかに悪漢退治を愉しんでいる。
「美波って、S気があったのかよ?」
少々不安になる光輝だ。
「えい、えい、百叩きだぁ―――、参ったかぁ―――?」
と美波は完全に『目覚めて』いる(?)。
「お、俺も気を付けよう」
と、光輝は背筋を凍らせる。そんなほのぼのした光景は長くは続かなかった。
完全ノックアウトの上腕二頭筋男を壊れたおもちゃを捨て去る様に、足蹴にするのはそう、アンジュ―コンだ。
「ずいぶん、お転婆な娘と思えば、お前が、かの有名な守りたガールとかいう小娘か」
「ふふん、海外でも結構有名でして?」
と、まんざらでもない様子で、クルンクルンの巻き髪を撫でつけて見せるMG。
「ああ、コソ泥を捕まえるのが得意な、破廉恥なコスチュームのお嬢ちゃんだと聞いている」
「ま、失礼な! これまでの活躍はウオーミングアップなんだから! 貴方みたいな大悪党こそ、私のター・ゲッ・ト・よ!」
と、美波はピンク・スパークリングを思い切りかざす。
が、なぜか桃色の閃光が現れない。
「あ、あら? どうしちゃったのかな? 電流が流れなくなっちゃったよ?」
「ひ、姫…言い忘れましたが、MGの武器はバージョンアップしたため、充電がすぐになくなりますので、ご了承を!」
と松崎翁。
「んも―――、そーゆ―ことは早く言って欲しかったな~~、爺!!」
と、困り顔の美波、もといMG。
「…ていうか、お前が無駄に使いすぎたんだろ」
と兄貴のつっこみに可愛く舌をペロッと出して見せるおちゃめなMG。
が、その華奢な体に、今度は悪の総統の放つ電磁鞭が巻き付いた。
「きゃッ…に、逃げられなーい!」
マジで困った表情を兄貴に向ける。
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